ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~ 作:い湯め
エージェントside
「ラヴィ、ラヴィ起きて」
う、うん?目を開けると11Bが私の事を揺すっていた。
「おはよう」
「珍しいわね。ラヴィよりも私の方が早起きなんて」
「そうね」
「まあ、そういう日もあるさ。さて、今日はパスカルの村へ行くんだろう?」
「そうね。それじゃ少ししたら行きましょうか」
パスカルの村
「おーい、こっちだこっち!」
村の入ると8Bやパスカル、子供たちが手を振って出迎えてくれた。村を見渡してみると、火は消えているが、一部周りの木々に燃え移ったようで、木が黒くなっていた。「よく眠れた?」
「まあな。にしても、なかなかの被害だ。無傷なのは私達の部屋と、畑だけだ」
これは、作業が大変になるわね。周りを見渡していると、パスカルが私の横に降りて来た。
「ラヴィさん、来ていただいてありがとうございます」
「ええ。それに一部は私のせいでもあるし」
視線の先には倒壊した部屋。床には一直線に銃弾が走っている。
「それで、何かプランは?」
「はい。見ての通りまずは、瓦礫を集めましょう。そして、思い切って決めたのですが、燃えてしまった木は切り倒して村を広げようと思います。かなりの作業量だと思いますがお手伝いお願いします」
「ええ。任せて」
そして、パスカルに近づき耳元で
「約束の件は作業の合間の休憩時間にでも」
そう言うとパスカルは頷いた。
「さて、そろそろ始めよう」
ジャッカスの一言でみんなで作業を始めた。だが、始まって直ぐに作業は至る所で止まった。
「ウゥウウウ」
瓦礫の中には村人たちの腕やボディなども含まれている。至る所で悲痛な泣き声が聞こえて来る。
「ラヴィさん、もうし、わけっないんですっ」
パスカルも泣いていた。そうよね。辛いわよね・・・一日ですべてが変わってしまった。つい昨日まで楽しく話していた相手が死んだのだ。
「ラヴィ、何かいい案もってないだろうか」
ジャッカスから耳打ちする。私は目の前に倒れていた村人の残骸を回収し、広場にある木の根元の辺りの木に胴体部分を突き刺し、足を置いて、頭部を胴体の上にのせる。そして静かに黙祷した。
「ラヴィさん」
気づけばパスカルが横にいた。
「村のみなさんの事を気遣っていただいてありがとうございます。今まで見たことのない方法ですね」
「私風のやり方だけどね」
すると、子供たちが続々とそこに集め出し、山が出来た。
「凄いな。しかし、これは流石に邪魔になってしまいますね」
「そうですね。ラヴィさん何かいい方法知りません?」
「なら、パスカル」
パスカルを呼び、ナイフを渡す。
「ここに亡くなった者全員の名前を書いて行って」
「ああ、本来機械生命体には名前はありません」
「なら、製造番号でも特徴でも何でもいいわ。これに生きていた証を残してあげて」
パスカルは小刻みに震える手で刻んでいった。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。