ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第134話

エージェントside

「グハッ!!」

足場が崩れそのまま下の階に落下する。運よく下の階の足場に落ちたため落下のダメージは少ないがお腹の辺りに金髪のアンドロイドが降って来た。私は彼女をどかす。

「ハア、ハア、ハア」

体を起こすが幸いにも骨は折れていなさそうだった。9Sは?周囲を見渡すが見渡らない。もしかして私よりも下の階?

「おーい!9S!おーい!」

私の声は下の階へと響き渡るだけ。

「ラヴィ!大丈夫かー!」

A2の叫び声が聞こえる。

「大丈夫よA2!生きてるわ!」

A2からの返事がない。それに金属どうしがぶつかり合う音がする。とりあえず、上に戻らないと。そう思い、エレベータを見ると入り口が一部瓦礫で埋まってしまっていた。

「クソっ」

私はアンドロイドを担ぎ入り口近くの手すりに寄りかからせる。そして、人力で瓦礫を一つ一つ下の階へと落としていく。

 

A2side

「ア゛ァァアッアアア」

突然襲い掛かってくる9Sの刃を受け止める。9型機とは思えないほどの力だ。だが、力では上だ。

「ア゛アアッ」

その瞬間9S、ラヴィ、21Oが居た床が抜け落ち3人が下へと落ちていく。その直後ドサッという音が聞こえた。

「ラヴィ!大丈夫かー!」

私が穴を覗き込んだ時だった

「ッ!!」

何処からともなく機械生命体が降って来た。そいつは腕に機械生命体の顔が何個もつながった奇妙な見た目をしていた。

「さっきの子は!?」

「報告:ヨルハ機体9Sは現在も生存」

「ニイちゃん!」

「にい・・・チャン!」

「にいチャ・・・ん!」

攻撃するたびに異なる声で兄ちゃんと誰かが言う。もしかしてこの腕についてるやつが喋ってるのか!?

「兄・・・チャン!」

「フンッ!」

重めの一撃を与えた時突然腕が壊れ、顔が散らばる。そして、本体の方は胴体のみとなる。

「ハアッ!!」

何度も本体を切りつける。そして、何度切りつけたか忘れた頃。

「にいちゃん!にいちゃん!にいちゃん!」

そいつは倒れた。

「にいちゃん!にいちゃん!にいちゃん!」

だが、どこからか頭にバケツを乗せた機械生命体が現れる。

「にいちゃん!にいちゃん!にいちゃん!」

そして、倒れた本体を囲み心配そうにするヤツ、私に向かって頭を下げ続けるヤツ。どれも「にいちゃん!」と倒れたそいつを慕っているようだった。

「ハアーッ」

私は大きく息を吸い込むと薙ぎ払いすべてを鉄屑に変えた。

「ハア、ハア、ハア」

息を整えつつエレベーターに乗り込む。下の階へと降りる。

「A2!良かった!」

 

エージェントside

「A2!良かった!」

「ああ、ラヴィか」

エレベーターでA2が降りて来た。エレベーター自体は動いてるのね。

「A2大丈夫?息も絶え絶えだけど・・・」

「ああ。問題ない」

私は瓦礫をどかし続ける。

「9Sは?」

「生きてるようだ」

「そう。本当に良かった」

「A2。少ししたらこれ片づけるの手伝ってくれない?その後でお茶でもいかが?私A2に話したいことも聞きたいこともあるし」

すると、A2の動きが止まる。そして、突然エレベーターの方へと歩き始めた。

「ちょっとA2?」

「すまんラヴィ。もう、私の事は忘れろ」

「どういう事よ。ちょっと!A2!A2!」

そのままA2はエレベーターに乗って行ってしまった。

「クソッ!」

結局1人で片づけないといけないといけないの?

数分後~

「畜生。やっと終わった」

これで、エレベーターに乗れる。

「遅れてごめんなさいね」

手すりにもたれ掛らせたアンドロイドを担いでエレベーターに乗る。下の階に着くとそこは私が上から落とした瓦礫が粉々になっていた。それ以外は行きと変わりなく外に出ることが出来た。アンドロイドにつけているウォッチで時間を見ると夕方に近くなっていた。だからだろうか、心地よい風が吹いている。

「ラヴィさん?」

少し歩いていると見慣れた3人が見えた。

「ちょっとラヴィどうしたのよ?22BからA2を追いかけて行ったって聞いた時は心配したんだからね!って、なんでヨルハを背負ってるの?」

「ヨルハ?この子ヨルハなの?え?でもヨルハの制服は11Bや16Dが着てる・・・」

「そうなんですけど、今ラヴィさんが背負ってる方が着てるのはバトルスーツと呼ばれるものです。私も降下作戦の時着てたんですけど、逃げるときに脱いじゃいました」

なるほどね。

「で、彼女はどうしたんだい?負傷しているなら私が見よう」

私は彼女をゆっくりと地面へと降ろす。すぐにジャッカスが負傷の状態を確認する。私も彼女につけていたウォッチを外し、腕に装着する。すると11B、16Dの様子がどこか変だった。小声で何かを話しいている。

「どうしたの?」

「ねえラヴィ、コイツ一体何がどうなって拾ってきたの?」

「話せば長いのだけれど・・・知り合い?」

「いや、知り合いと言いますか、先輩は知り合いというより・・・まあ、とにかく彼女はオペレーター21O。バンカーで指示の伝達なんかの調整をする役割を担うオペレーター型です。でも、変ですね。これはどう見たってB型の兵装ですし・・・」

え?11Bと16Dと知り合いなの?これは治療した後面倒になるわね。私達の話を聞いていたジャッカスが手を止める。

「それじゃあ、いっその事このまま殺すか?」

「イヤ、う~ん・・・コイツの事嫌いだけどそれはなあ・・・」

「ジャッカス、治療してあげて。損傷を修理して、再起動したら考えましょう」

「なら、拠点に戻ろう」

「でも、8B達やパスカルに・・・」

今になって、制止をふりきった事を思い出してしまった。あー、みんな怒ってるだろうなー。

「大丈夫よ。ラヴィと別れた後3人が私達に状況を伝えてくれたの。それで早くラヴィの所に行ってやれって。で、遅くなるようだったらそのまま帰って構わないって」

「申し訳ないわ」

「そう思うなら帰ったら連絡したらいかがです?」

16Dナイスアイディア!あ、でもパスカルとか怒ってるかしら?

「パスカルさんなら「あまり子供たちの教育に良くないので、次から気をつけてください」といってましたし、8Bさん達も別に怒ってませんでしたよ」

どうやら顔に出てたらしい。

「なら、ここに居る意味も無いだろう?さっさと帰ろう」

そう言うとジャッカスが21Oを背負う。

「おっと・・・結構このバトルスーツは重いな。良くここまで背負えたな」

案外何とかなるものよ。別に死んでる訳じゃないし、関節も動く。ジャッカスが歩き出す。それに合わせて私達も歩きはじめる。

「にしても、なんでこいつB型に転属なんかしてるんだ?」

「本人の希望なのか。それともバンカー放棄の際に司令官が決定したのか。わかりません」

「ごめんなさい。話の腰を折るようで悪いんだけど、その転属とかってのは何なの?」

「私も含めレジスタンスはヨルハの事に関しては殆ど知らない。私からも頼むよ」




21OはA2が胸を貫いた時はまだ動いていたので、止めを刺すのを阻止すればその後9Sが止めを刺して決別が出来たのかな?とか考えてしまいますね。誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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