ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~ 作:い湯め
エージェントside
「えーっとそれでアネモネさんを殴る事になったと」
ヘリを取りに拠点へ戻る道中、私が姉妹がキャンプに戻ってから何があったのかを話した。最初はアネモネも姉妹もうんうんと頷いていたが21Oを保護した時を話した辺りから頷く頻度がかなり減った。「またですか・・・」あんなポポルの諦めが感じられる声始めて聞いた。その後は、アネモネから連絡を貰って姉妹を救援に行くまでをアネモネの補足を含めつつ説明した。
「どう?なっとくできた?」
「納得したかと言われればしたわよ?でも話が無茶苦茶じゃない?」
まあ、無茶苦茶ね。
「2人共良いんだ。これは私が今までお前たち姉妹に対する非礼を咎めなかった分も含まれているんだ。これは一種の自己満足だ。お前達姉妹が望むなら私の事を殴っても構わない」
「い、いえ!いつもアネモネさんからは良くしていただいてますし、それにアネモネさんのキャンプの皆さんは優しくしてくださいます!」
「アネモネさん!」
デボルがポポルから無線機を奪い吠える。
「アネモネさん!私達2人はアネモネさんを尊敬しています!だから!胸を張ってください!司令官!!」
デボルが吠えた後生き絶え絶えにジャッカスに無線機を返していた。
「アネモネ聞いたかい?愛されてるねえ。さて、本題にもどそう。それでアネモネヘリの使用は認めてくれるのかい?」
「分かった。認めよう、それにヨルハの連中に関しても私が何とかしよう。ただし、ラヴィ!頼んだぞ」
「イエッサー!」
丁度、拠点の前に戻って来た所で通信が終了した。
「さて、急ごう。さすがにそろそろA2が塔の頂上で9Sと鉢合わせてるだろうさ」
私がヘリに覆いかぶさったシートを取るとすぐにポポルが操縦席に乗り込み、流れるようにヘルメットを装着し、出力を上げ始める。デボルもすぐにドアを開けミニガンの傍に座る。
「以前見た時よりもかなり作業がスムーズになってないかい?」
ジャッカスが乗り込みながら言う。
「確かに。私から見ても2人の成長は著しいわよ」
姉妹の顔が満面の笑みになったのが見えた。ほら、やっぱり笑った顔が一番かわいい。
「離陸します」
機体が徐々に高度を上げ始める。さて、ハッピーエンドにしてやろうぜ。
A2side
「・・・この塔は人類の月面サーバーを狙った巨大砲台だ。このままだと人類の残存データは破壊されるだろう」
9S、さっきお前とあのデカい機械生命体をぶっ壊した時一瞬だがこのまま殺し合わずに済むかと思ったがやはり無理だよな。
「はははっ・・・はははは!どうでもいい・・・・もう、どうでもいいだよ。そんな事。知ってた?・・・・僕らはこの世界に必要ないんだ。人類はもう滅んでる。アンドロイドが戦う意味を持つ為に作られた月面の偽装サーバー。その嘘を守るために用意されたヨルハ部隊は・・・・証拠隠滅の為に、最初から全滅するように計画されていた。バンカーに仕掛けられたバックドアは一定時間で起動。司令官も、僕も2Bも・・・・全部、捨て駒だったんだよ?オカシイよね?笑えるよねぇ?」
「9S・・・・私達は・・・・」
ラヴィの顔が浮かぶ。例え捨て駒として作られたとしても生きる権利はある。お前といると何となくそう思えたんだ。
「うるさいッ!!・・・・君は2Bを殺したじゃないか。それだけで十分だよ。僕たちが殺し合う理由なんて」
「・・・・」
咄嗟に否定の言葉がでないのが悔しいな。
「2Bは苦しんでいたよ。君を、殺し続けることを」
「・・・・くッ!!」
「高機能モデルの9Sタイプが真実に到達することは予見されていた。彼女の『2B』というモデル名は偽装だ。正式名称は2E・・・・2号機E型。本当は気づいていたんだろう・・・・9S」
「うるさい・・・・うるさいッ!」
9Sが私に刃を向ける。
「オマエに一体、僕たちの何が判るって言うんだッ!!」
「推奨、停戦。ここで彼女と争う事は非合理的で・・・・」
「ポッド153に命令ッ!貴様の独断の倫理思考と発言を禁止する!!この命令は、A2か僕のどちらかの生命活動の停止が確認されるまで維持しろ!」
ポッド153が離れていく。私は横目でポッド見る。最初はコイツをどう黙らせようかと悩んだがまあ、今考えると悪くは無かったな。結局私も、9Sも復讐を糧に生きる者だ。気持ちも分かる。さて、もしかしたら最後になるかもしれないんだ。出し惜しみはしないぞ。9S!!
スランプと中の人の事情で間があいてしまいました。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。