ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第152話

エージェントside

私は銃剣をライフルにつける。正直な所私がどこまでヨルハやアンドロイドに通用するのかはわからない。アンドロイドのボディを幾ら殴った所で体制崩すことは出来てもダメージにはならないだろう。それに比べ私の方は一見非力そうな9Sやデボル・ポポルに本気で殴られれば骨折は免れない。全く、私からすればアンドロイドの方がよっぽど優秀だと思うのだけれど・・・・

「まあ、上手くやらなきゃ死ぬだけか」

「ハアッ!!」

A2が先に9Sに向かって行った。互いに刃と刃をぶつけ合い斬ったり斬られたりの激しい戦闘だ。

「オラァ!!」

私も2人の間に飛び込んだ。少しは9Sの不意を突けたかと思ったが私の刺突はあっけなく躱される。9Sの標的がこちらに向いた。振り下ろされる刃を体を捻ったり、姿勢を低くしたりして躱す。

「9S!」

態勢を整えたA2が再び9Sの背後を突く形で攻撃した。再び9Sの興味がA2に向く。私はローリングして一旦2人から少し離れる。

「警告、ハッキングによる機能低下。推奨ヨルハ機体9Sの破壊」

「クソッ!」

確かに私の目から見ても分かるほどハッキングを受けたA2の動きはどこかぎこちなさのような物があった。

「A2!」

咄嗟に彼女の名前を呼ぶ。ハッキングで混乱しているA2の背中に9Sが回り込み、背中を斬った。

「shit!!」

倒れこんだA2に追い打ちをかけようとしているポッドを撃つ。撃たれたポッドに一見損傷はない。9Sがこちらを見る。私はもう一度銃剣を強く押し込む。

「ラヴィさん。あなたから先に殺します。止めを刺すのを邪魔されちゃ溜まりませんからね」

「私も理想は捨てるわ」

「理想ですか?」

「ええ。改めて人間とアンドロイドの差を思い知ったわ。それにかなり頑丈だってことも改めて思い出した。だから、無傷でこの殺し合いを止めるなんて理想はすてるわ」

「くッアハハハハハハ!!だから、止めるなんて無理だと言ったじゃないですか!」

「ええ。だから私も!!」

9Sに肉薄しストックで彼の腹を殴りつける。

「ぐッ・・がはッ!」

苦しむ9Sの首根っこを掴み目線を合わせる。

「私もこの殺し合いに参加することにしたわ。どうせ、死んでも生き返らせれるし。生き返ってから恨むなよ」

多分、私はイカレてる。私を睨みつける彼を蹴り吹っ飛ばす。9Sは刀を杖にして立ち上がる。

「ア゛アアアアアア゛」

刃を銃剣で受け止める。ぐッ正直想像していた以上に重い。これに手ごたえを占めた9Sは手数で勝負してくる。回避を交えつつ向かってくる刃を受け流す。

「・・・・あっぶね」

私は自分の頬を触る。少し顔が切れていた。

「fuck。乙女の顔に傷つけやがって」

避けたつもりだったが刺突した刃先が当たったみたいね。占めた。9Sはどこか決定的なタイミングで刺突してくるはず。それを待って・・・・

「ハアッ!!」

「フンッ!」

ついに来た刺突を私は受け流すように見せて力任せに刀を吹っ飛ばす。武器を失った9Sは後退する。だが、私はほぼゼロ距離まで肉薄する。これで9Sはポッドを使えない。

「なッ・・・」

最後に気絶させようとストックで顔めがけて殴ろうとした。だが、9Sは咄嗟に腕を出しストックと9Sの腕がぶつかり衝撃で私はライフルを落としてしまう。

「ガハッ」

9Sがこの隙を見落とすはずも無くタックルされる。無理な姿勢からのタックルだったがそこそこの威力だった。危なかった。タックルされた場所が防弾チョッキじゃなかったら骨折れてたぞ。しかし、痛みは耐えられたが私は倒れこんでしまった。

「ハア・・・ハア・・・」

倒れこんだ私の上に生きも絶え絶えな9Sが馬乗りの体制になる。そして、私の首に手をあて力強く首を絞め始める・・・息は絶え絶えだが力は変わっていない。視界が徐々に暗く狭くなる。マズイこのまま力を強められると窒息以前に首の骨が折れかねない。

「2B・・・ごめんね」

「・・・!!黙れッ!!ラヴィさんも2Bも!僕たちの何が判るって言うんだ!!」

9Sはどうやら私の謝罪をこうなった事への謝罪だと勘違いしてるようだった。これからする事への謝罪だってのに。

「なッ・・・」

ダンッダンッダンッ

私は腰からM45A1を抜き銃口を9Sの横腹に押し当て発射した。刀傷と違い銃創は治療が面倒だから本当は一発も撃ちたくなかったが、一発だけでは隙を作るのに不足な気がしたからだ。喰らった9Sは首を絞める力を緩める。

「オ゛ッラ゛アア!!!」

すかさず全力で9Sの腹を蹴り上げる。9Sの手が私の首から離れる。視界が広がる。

「ゴホッゴホッゴホッ・・・fuck・・・ったく今され出てくんのかよ」

首を絞められるさなか懐かしい奴が見えた気がした。

「ア゛ッアア゛ッ」

一方の9Sの横腹からは出血が確認できた。天下の45acpだ。ゼロ距離で喰らえば流石にタダではすまない。

「ハッ!」

回復したA2が9Sの右手を斬り跳ね飛ばす。

「ウ゛ッア゛ア゛アアアアアアアア」

「ポッド!ハッキング!!」

「了解」

苦しむ9Sの顔をA2がつかみ押し倒す。どうやらポッドを使って9Sに侵入したようだ。私は飛んだ9Sの腕を見る。

「これ・・・どっかで・・・・」

「ラヴィー---!!」

3人を乗せたヘリが戻って来た。ヘリは着陸しようと高度を下げる。地面と後1メートル程になった時デボルとジャッカスが飛び降りて来た。

「ラヴィー!ってその傷どうしたの!?」

「デボル落ち着け。で、2人はどうなった」

「ん?あれ」

私が指さした先には9Sの顔を手で押さえ、押し倒す形で倒れている2人だった。

「ごめん、見てもさっぱり分かんないんだけど・・・」

「簡潔に言うとA2がポッドの力を借りてハッキングしてる。なんでポッドがA2の傍にいるのかは知らなん。それより、これ9Sの腕なんだけどなんか変じゃない?」

「これ、部品が違うわよ。まるで別タイプの腕を継ぎ接ぎしたみたいな・・・でもこれ誰の腕?ジャッカス?爆薬オタク・・・?」

ジャッカスの顔が何かを悟ったような顔になっている。

「この腕の持ち主・・・恐らく2Bだぞ・・・修理した身が言うんだ間違いない。まさかここまで拗らせていたとは・・・」

「いや、それこそ後で9Sさんに聞くべきでしょう。変な憶測は辞めた方がいいですよ。ジャッカスさん?」

パイロットヘルメットを手にしたポポルがやって来た。

「ラヴィさん、遅くなりました。どうやらこの建造物信じられないですけど、大砲みたいです。それに稼働してるっぽくて・・・建物の形状が変化してなかなか近づけなかったんですよ。遅れてしまって申し訳ありませんでした」

「いいのよ。それより、稼働してるなら今この場所もいずれどうなるか分からないわね。了解。それならA2のハッキングが終わり次第離脱するわよ」

「「了解です(した)」




戦闘シーンの描写はどうも苦手です。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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