ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第161話

アネモネside

「ホワイト話がある」

「失礼するよ」

ホワイトはジャッカスを見た途端険しい表情を見せた。その視線にジャッカスも気づいたようだ。

「そんな目を向けないでくれよ。9Sの修理の件についてなんだが・・・」

「フンッ」

ジャッカス建前でいいから少しくらい申し訳なさそうに言わないからだぞ。

「ところでさっき一瞬誰かの泣き声が聞こえたが・・・」

「ああ。21Oと6Oが感動の再会を喜んでいるところだよ」

「泣くほどか?まあいい。で、9Sの修復の件とは」

「そうだったね。詳しい事は21Oから聞いて欲しいんだが、私達が9Sを確保した時、彼どういう訳か自らの腕を2Bの物に交換していたんだ」

「なんだと?」

9S・・・そこまで2Bの事を・・・いや、2Bの腕・・・!?自分の右手にか!?

「待て。待つんだ2人共。一旦思考を止めろ。その9Sに対する考えを止めろ」

その声に私はハッとする。

「詳しい話は21Oからとさっき言ったが、この件に関しては我々も知らない。つまり本人の口から聞くしかないという訳だ。で、横道にそれたな。本題に戻ろう。確保したと言ってもA2が9Sのその腕を切り落としていたんだ。2人を保護した私達は治療を施した。だが、腕の部品が無くてな。このまま2Bの腕を再び・・・とはしたくなかった。せっかくなら自分に合う物を使うべきだ。そこで、ここに戻って来たんだ」

「なるほど。ちょっと待てA2だと!?」

「一々横道にそれないでくれ」

「すまない」

ジャッカス、本題に入れなくてイライラするのは分かる。だがこんなに濃い話がくるなんて私ですら予想外だぞ。

「もういい。早く本題に入らない私も悪かった。ホワイト殿、S型機の腕のパーツを提供して頂けないだろうか」

「分かった。案内させよう。誰か手が空いてる者は・・・?本人には申し訳ないが6Oにやってもらおう」

すると、ホワイトは無線機で6Oに命令しているようだった。

「よし、6Oの見た目は分かるな。外にいるだろうから案内して貰ってくれ」

「わかった。失礼する」

ジャッカスが部屋を退室する。

「失礼します」

すると、ジャッカスと入れ違うように21Oが入って来た。

「6Oと一緒じゃないかったのか?」

「お話に同席しなければと思って引きずってきました」

「引きずったというと・・・?」

「抱き着いて来たのでそのまま歩きました。外に出ればその後がありますよ」

私は扉の外にできているであろう跡を想像して苦笑いした。

「それで、何処まで進みました?」

「ああ。本題は終わったよ」

「そんな・・・」

「そう悲しむな。君のやることはまだある。さあ、ラヴィ達から聞いてる内容を全部話すんだ」

「わかりました」

そこからの話は私は以前聞いた彼女の出身の話。21O自身に何があったか。塔で何があったか。何故私が殴られたのか。そこからこの世界に残る恐らく最後の人類であること。これは私も初めて聞いた内容があった。

「人類は・・・もうラヴィさんと言うイレギュラーを残していません」

それを聞いた時、私は何とも思わなかった。恐らく、ラヴィは私が混乱すればレジスタンス全体が危ういと判断して話さなかったのだろう。確かに、あの頃の私は使命に従順だったし、人類の存在など疑うという事すらしなかった。だが、今の私は多少物事を落ち着いて、達観できるようになったと自負している。

「おい・・・アネモネ大丈夫か?」

「ああ。何、今更驚かん」

実際、地上のレジスタンスは一度は考える事だ。だが、私の反応を見たホワイトは少し、動揺している気がした。

「それで、ホワイトどうするつもりだ」

「その、なんだ、21O彼女が人類だというのは確かなのか?」

「ええ。もちろん」

「分かった。少し、考えさせてくれ」

「おい、1つだけ答えろ。ヨルハとしてはラヴィ達の存在をどう扱うつもりだ」

ここでコイツが殺すなどと言うなら私は全てを捨ててラヴィ側に就こう。

「ああ・・・とりあえず、レジスタンスと同じ方針でいい。あーできれば近いうちに彼女と話がしたい。だが、とりあえず考える時間がほしい。1人にしてくれ」

私は21Oと一緒に部屋を出る。うわ・・・本当に跡がある。

「で、どうします?」

「ジャッカスの所に戻って、ラヴィに報告しよう」

さて、ラヴィ貴様これからどう立ち回るつもりだ?




次回ラヴィさん視点からスタートです。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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