ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第168話

エージェントside

「ラヴィ、起きるんだ。起きたまえ」

誰かに体を揺さぶられ目を覚ます。

「ふわぁ~・・・ジャッカス?」

びっくりして目がさえた。体勢を変えようとして時、A2がいた事を思い出し、動きを止める。

「ラヴィおはよう」

「あ、おはよう。A2が起きちゃうからあまり大きな声出さないでね」

ジャッカスの声は寝ているA2に一切の配慮がない。

「大丈夫さ。彼女はこれくらいで起きないよ。何せ、先程揺らしてみたり、耳元で話しかけたりしたが一切反応がなくてね。諦めて君を起こした次第だ」

「成程ね。それで、一体どうしたの?」

するとジャッカスはポーズを決め、溜めて

「キャンプの居心地が悪いから戻ってきてしまったのだ!!」

なんでそれをドヤ顔で言うの。

「安心したまえ。それに、これを提案してきたのは21O君だ。アネモネにも話はしてあるし、9Sの事を私たちの判断無しにヨルハ側に渡さない事を約束させた!」

う~ん・・・まあ、一応筋は通っているけど・・・

「なんだうるさいぞ」

目を覚ましたA2が私の腕の中でモゾモゾ動く。

「ようやくお目覚めかい?どう?ラヴィの腕に抱かれた状態での睡眠は?」

ジャッカスに言われてA2は自分の状態を思い出したらしい。耳が赤い。

「あっ///いやっその何でもない!!」

A2は私の腕の中から出てしまった。クソ。もう少しあの体勢でいたかった。

「それで、何の用だ」

A2は恥ずかしさからジャッカスを睨みつけている。

「そうだったね。本題に戻る、いやまだ本題に入っていなかったね。居心地が悪くなった原因なんだがね・・・」

 

ジャッカスside

「進捗はどうですか?」

21Oが修復状況を聞きに来たようだ。まったく、こんな面白味のない作業見て何が楽しいんだか。なんて、思ったが口に出すのは辞めておこう。ふと、ラヴィもこんな事を言っていたことを思い出す。

「大方終わったよ。これから最後の仕上げに入るよ。これを丁寧にしないと違和感が残ることになるからね」

「成程。大切な作業なんですね」

「そんな事より君はあれに参加しなくていいのかい?」

私は顎でキャンプのヨルハ側を指す。そこではヨルハ達が起立して司令官の激励と指示を待っているようだった。

「参加しませんよ。私はもうヨルハではありませんしそれに・・・私も彼女達と同じように司令官を信じることはできません・・・」

彼女はどこか昔を懐かしんでいるようだった。さて、おしゃべりはこの位にして作業に集中しないとね。

「~~~~!!」

かすかに司令官殿の声が聞こえる。よく声が通るものだ。そんな風に他人事に思ってた時だ。

「司令官!昨日送信されてきた人類会議の命令についての言及は無いのですか!」

全く、ウソを信じるというのは正直者の良いところであり、悪いところだねえ。21Oの表情は複雑そのままだった。そとでは司令官と正直者君が言い争っているようだった。

「なら、貴様はここに書かれたとおりにすべきだと?」

「そうです!デリア・ミレッド・ハヴィランドを拘束すべきです!!!」

は?このバカは一体何を言っているんだ?激しい怒りを覚え、私は気づけば、ヨルハ側に乗り込んでいた。私らしくないことは自覚してたさ。

「おい。てっきり正直者だと思っていたがただのバカとは恐れ入ったよ」

私の突然の乱入で状況がさらに混乱したのは詫びよう。

「なあ、司令官殿申し訳ないがその命令とやらを見せてくれないか?」

「あ、あぁ」

彼女からタブレットをひったくる。そこに書かれた命令を私はレジスタンスの仲間に聞こえるように読み上げる。

「デリア・ミレッド・ハヴィランドを拘束せよ。その後検査し、人類でないと判断された場合は殺害せよ」

随分と物騒な命令だね。

「デリア・ミレッド・ハヴィランドは人類を偽る罪深きアンドロイドです!これを野放しにすれば人類の名誉を傷つけます。それに!人類は全員月に避難しているはずです!地球に人類がいるなどありえません!!」

あ~そうだった。私は頭を抱える。これを見てあのバカは勝ち誇ったような顔をしているが、私が悩んでる理由はそうじゃないぞ。

ガンッ!

悩んでいる私の頭に衝撃が走る。

「お前はトラブルを起こさないと生きていけんのか。すまないホワイト。邪魔したな。それに君もこんな奴に絡まれて災難だったな。ほら、さっさと来い」

「あ~れ~」

アネモネにズルズルと引きずられていく。

「ったくお前は。はあ・・・全くなんでお前はラヴィみたいに上手くやれないんだ」

「本当だよ・・・」

「まあ、気持ちはわかる。それにこれでヨルハ側の極秘で進むことはない。その点では良くやった。それで9Sの修復はどうだ」

「どうしたんだい?今回は随分と軽いね」

「なんだ?さっきのげんこつじゃ足りないか?」

「いや、十分痛かった」

私は殴られた頭をさする。

「そうだろうあ。ラヴィに殴られた時のを参考にしたんだ」

なるほど。だから今までで一番痛いわけだ。まあ、いいだろう。

「それで、9S君の件だが、殆ど終わったよ」

「そうか。なら終わったらラヴィの所に戻れ。そして、この事を伝えろ。大丈夫だ。21Oは私が面倒を見る。なに、お前かラヴィの許可がない限りヨルハに9Sは渡したりしない」

 

エージェントside

「という訳で戻ってきた!」

「あ~ok」

ジャッカスの話を整理しつつ脳を起こす。

「とりあえず、私の為にわざわざやってくれてありがとう。それで、私はこの後どうしたらいいの?」

「特には何もないよ。君の好きにすればいい。だが、私の希望としては2Bを再起動させないかい?」

そうね。9Sの修復も終わったところだしポッド042も待ってるし・・・

「おい、だがいいのか?このままホワイトが押される形でヨルハが動き出したら危ないだろ」

う~ん・・・よし!!この際だ!今後も考えて問題を一気に片付けてしまおう!

「で、ラヴィどうだい?なにかいい考えは浮かんだかい?」

「ちょっとの間旅行にでも行こうかしら」




A2さんはいい匂いはしないかもだけど、変なにおいもしなさそう。それと、今後今回みたいに日が開くことが増えるかもしれないです。
誤字脱字、解釈不一致あれば申しつけください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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