ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~ 作:い湯め
11Bside
「ここは...あの世?」
ちょっと、久しぶりの仲間の顔見た第一声がそれってどうなの?
「変わって」
突然デボルに首根っこを掴まれ後ろに引かれる。
「おはよう2B。悪いわね。寝起きに死人の顔が目の前にあれば混乱するわよね」
あっそっか。私、2Bの目の前で撃墜されたんだった。
「先輩、自分が死を偽装したこと定期的に忘れてますよね」
「ついついね」
「ったく、アンタのせいで二度手間よ」
「すいませんねぇ」
「まぁデボルその辺にして。2Bさんが置いてけぼりになってるよ」
見ると、2Bが真顔の表情で座っていた。表情からは感情を読み取れないが、機能性だろうか。目線が遠くを見ている気がする。
「ごめん2B。それで、確認だけどアナタの最後の記憶はA2に刺された所まででしょ」
「そう。あの時・・・9S!9Sは!?」
「2B落ち着いて。それも含めて話すから。大丈夫死んではいないわよ」
「そう・・・」
「それじゃ、時系列順に話して行くけど、長いから分からない所があったら遠慮なく質問してね?」
「わかった」
アンドロイド説明中~
「2Bさん理解できました?」
「うん・・・でも、私のせいでA2と9Sが・・・」
話す前まで表情から感情は読み取れなかったのに、今は目に見えて落ち込んでいる様子がわかる。
16Dが2Bに寄り添う。
「2Bさんは悪くありませんよ。ただ状況が悪かっただけです。それに、結果論ですけど、A2さんに9Sを任せたことで結果的に良い方に進みましたし」
「でも・・・」
「ふむ・・・もしかしたらヨルハというのは感情が重いのかもしれないね」
「それはないでしょ。9Sが重いってだけで・・・・」
すかさず意味は無いが、口を押える。
「私が・・・私がしっかり思いを伝えていれば・・・」
「アンタねぇ」
ハイ・・・すいません。
「先輩、人の事言えませんよ。私の事を置いて脱走した癖に」
ハイ・・・深く反省しております。
「それ言うなら16Dさんも言えませんよ」
「私がですか?」
「忘れたとは言わせませんよ。あの時の狂ったような笑みはトラウマ級ですよ」
見事なK.0だった。やっぱり・・・ヨルハって感情重いのかな?
「まあ、でも今はこうして仲良くやってるんだ。それでいいじゃないか」
「そ・そうですね。2Bさん!」
「あ・・うん。それで、11B私はこれからどうしたらいい?」
「2Bはどうしたいんだい?」
「9Sに会いたい。会ってしっかりと思いを伝えたい。A2に9Sの事に関してお礼を言いたい」
「推奨、このままラヴィとA2の帰還を待つべき」
「でも、9Sが・・・」
「今、2Bが独自に動いても出来ることは少ない。それに余計に場を混乱させてしまう」
「また・・・私は何もできないの?」
私初めてだ。2Bのこんな悲しそうな表情を見たの。
「少し待ってくれ」
そういうジャッカスの手には無線機が握られている。
「ああ。アネモネ少しいいかい?」
「 」
「そう。そっちの状況は分かってる。頼んだよ」
「 」
「多分、いいんじゃないか?」
「 」
「それじゃ、2Bに変わるぞ」
ジャッカスが2Bに無線機を投げ渡す。
「9S!!」
ポッドに現在の9Sの様子が映っている。
「おい・・・あまり大きな声を出すな。ホワイトに聞かれると面倒だ」
「あ・・・ごめん」
「まあいい。久しぶりだな。2B」
「うん・・・」
「気分はどうだ?」
「変な感じ」
「そうか。悪いが今の9Sに対して私達レジスタンスは何もできない。それが、ラヴィとの約束だ」
「そう・・・」
さらに、2Bの悲壮感が増してきた。その様子を無線越しのアネモネさんも感じ取れてるでしょうね。
「あ、ならお前ら全員でパスカルの村に行ったらどうだ?あの村の連中はいつも忙しそうにしてる。何か手伝って来たらどうだ?」
「・・・わかった」
「いいですね。パスカルさんも2Bさんに会いたがってるでしょうし」
「久しぶりに、村の子供たちの相手でもしてやるか」
「そういう先輩もいっつも楽しそうじゃないですか」
村の子供達と一緒に遊んであげれば2Bも少しは元気を出してくれるでしょ。
「さあ、そうと決まれば行きましょう」
ラヴィがヘリを使ってるからヘリは使えない。拠点から出ると、直射日光が顔に差し込んで眩しい。私達はパスカルの村に向けて歩き出した。
エージェントside
「見えてきたわよ」
「ああ。ここからでもデカいな」
まるで海岸に打ちあがったクジラね。まあ、ただ座礁してるだけなんだけどね。それも川で。その近くに降りて全体を見上げる。
「さて、ハッチは上にある。これをどう上ったものか?」
「おい、私は空を飛べないぞ」
別に何も言ってないんだけど・・・空を飛べたらそれこそ苦労しないわよ。ん?
「ねえA2、私の体って持ち上げられる?」
「ん?余裕だが」
カッコいいかよ。ライフルとスナイパーを地面に置く。
「A2、そこにいて。これから助走つけて飛ぶから私のこと持ち上げて」
「わかった」
A2から10メートルくらい距離を取る。
「いくわよー」
「ああ」
助走つけ、歩幅をそろえA2に向かう。
「今!!」
その瞬間私の体は一瞬中に浮いた。飛び上がったというより、本当に宙に浮いた。なんとか着地できた。もう少し勢いがつきすぎたら通り過ぎてた。手すりにロープを掛けA2のところへ投げる。
「すまん。ラヴィ強くやり過ぎた」
あの体が浮く感じ楽しかった。
「ほらさっさと行くぞ」
ハッチから中に入る。中は案外きれいだった。どうやら座礁した際に放棄されたようだ。
「何もないな。もとから期待はしてなかったがな」
船内を部色してるA2が残念そうに言う。私は、コンソールを操作して、核のロックを解除する。
「さて、弾頭を取り出すわよ。扱いに気を付けてね。もし爆発すればこの辺一帯草の根すら残らないわよ。
「わかった。十分気を付けよう」
コンソールを操作して、ミサイルの弾頭を一つ取り外して、ヘリに積み込む。
「じゃ、出発するわよ」
「操縦は、丁寧に頼んだぞ」
分かってる。
~数十分後~
「この町の荒れようから予想はしていたが、やはり誰もいないわね」
「ああ。本当に、良く出来た見せかけだ。レジスタンスも私達も誰も気が付かなかったんだからな」
「だけど、これでこの見せかけを崩せる」
コンソールを操作して、資材運搬口を開く。中身は空っぽ。しかもゴミ一つない。本当に、ただ飛ばしてだけなんでしょうね。
「せーの」
もしも爆発しないように、慎重にロケットにのせる。そして、保険として時限装置を作動させる。月までは約5日。
「さて、発射と行きましょうか」
コンソールを操作し、ロケットの資材搬入口を閉じる。そして、発射シーケンスを開始させる。ブザーが流れ、離れるようにアナウンスが流れる。
「さて、離れた所で見守りましょうか」
ヘリを使ってホテルの屋上に着陸する。
「さて、これで一つ片付くな」
私達の目線の先でロケットが天高く空へと飛んで行った。
お久しぶりです。「そろそろ完結させたい!」って私ずっと言ってますね。こんなダラダラ亀更新作品ですが、よろしくお願いします。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。