ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第176話

11Bside

「おい」

入り口で騒いでいるバカ司令を眺めていると、22Bが声をかけて来た。

「なに?」

「悪いが、子供たちを見ていてくれ。なんなら遊んでやってくれ。私達が話し終わるまででいい」

「分かったわ。で、そっちはどうすんの?」

「とりあえず、パスカルを呼んでくる」

そう言って22Bはパスカルの家の方に走って行った。

「私はどうすればいい?」

小麦の入った袋を持って喚くバカ司令の方を見ている2B。

「8B達との話が片付くまで私達から離れない方がいい。君が今行ったところで話が進まないどころか、ややこしくなるだろう。それに、ここにきた理由は君の慰問を込めているんだから子供たちと遊んでみるといい」

「わかった」

広場に降りて、子供たちに声をかけ広場から上がり上の方で集まった。

「ネーネーあのヒトはなにしに来たノー」

「彼女は、パスカルや8B達に用があったんだろう」

「オネーチャンなにして遊ぶの?」

さて、集まったは良い物の何をしましょうか・・・

「仕方ないか・・・よし、今日は私が授業をしよう」

まさかジャッカスが自ら苦境に飛び込んでいくなんて。見直したわよ。

「さて、今日は何をしようか。なにか、気になる事がある子はいるかな」

すると、子供たちは我先にと元気よく手を上げる。

「元気がいいねぇ。それじゃ、そこの君」

「ヤッタ!!」

使命された子は嬉しそうに立ち上がった。子供っていいわねぇ。

「ネエ、アカチャンはどうやってできるノ?」

その瞬間ジャッカスの顔が凄いことになった。何あの表情。どういう感情から出た表情なのそれ。

「いや・・・その手の情報はそのピンクの髪のお姉ちゃんたちの方が知識や見解が・・・」

え?そうなの?

「おい!なんで君達目を逸らす!ただの事実だろうが!」

「「イヤーワタシタチシマイハ、ソウイウノワカンナイデス。カシコイジャッカスサンオシエテクダサーイ」」

「声を揃えて言うんじゃねぇ!!」

今日は元気ねジャッカス。かくしてジャッカス先生の授業が始まったのだった。

 

約1時間後~

 

「だから・・・これで赤ちゃんができてからお母さんがすることだ。わかった・・・かい?」

ジャッカスが凄いぐったりしてる。確かに子供の知識欲というのは凄いわね。ジャッカスが一つ話すたびに平均5個から6個質問が出るだもん。話が長引く訳だ。にしても、かなり小難しい話だったけど子供達分かってるのかしら?

「アリガトウ。オネエチャン」

小さく首を縦に振ったジャッカス。すると、私の耳元で小さく囁いた。

「嘘つけ。かなり専門用語を使って話してる。理解できてる訳がない」

「ちょっと・・・そんな事していいの?」

「こんな子供達にこんな事教えられるか。その様子だと君も分かってないね」

「ええ」

「まあ、君さえよければ後で解説しよう」

すると、1人の子供がジャッカスに寄って来た。

「アリガトウ。オネーチャン」

「どういたしまして」

ジャッカスも、子供相手だとあんなに優しくなれるのね。

「話ハよく分かんなかったケド、オネエチャンの困ってる様子ガオモシロかった」その瞬間、ジャッカスの顔が真顔になった。

「あー・・・ジャッカスさん・・・?」

「すまないが、話しかけないでくれ。すこし・・・頭を冷やしてくる」

そう言ってジャッカスは奥へトボトボ歩いて行った。

「さすがに私でも同情するわ。変なこと教えないように頑張ってたのが裏目に出たわね」

ジャッカスが本当に可哀そうになってきた。

「ん?デボルあなたあの話わかったの?」

「・・・・・っす~~~」

つまり、ポポルも・・・

「・・・・・っす~~~」

「姉妹なだけありますね。反応まったく一緒ですよ」

なんか、本当に姉妹なんだなって改めて認識した。

「おい」

後ろから声がして振り返ると、そこにはバカ司令がいた。その後ろには6Oと8B。

「な・・・」

私が声を出そうした瞬間16Dから手で制される。

「先輩、ここは私が」

16Dが私の前に立つ。

「司令官さんこんにちは。お話は終わったんですか?」

「ああ?見てわからんか?」

なんで、コイツは一々腹立つようの言い回ししかできないの?

「出過ぎた真似を失礼しました」

ちょっと!なんで謝るのよ16D!

「フンッ」

テメェ・・・一回殴らせろ。その真っ白な衣装ぐっちゃぐちゃにしてやらぁ・・・

ガシッ

!!私が左右を見ると、デボルとポポルが私の腕を凄い力で抑えている。あ・・・ポポルさん・・・ちょっと力を弱めて頂けませんか。食い込んでるですけど・・・

「それで、何か御用ですか?」

「一つ聞きたい。後ろにいるヨルハは2Bだな」

「はい。司令官。私は2Bです」

2Bが前に出る。

「コイツらにすべて聞いたか?」

「はい」

「私が憎いか?」

・・・・・・重苦しい沈黙が流れる。

「私には・・・わかりません」

「そうか。なら・・・再びヨルハに戻ってくるか?」

「それは・・・・」

「否定」

突然、2Bの後ろに控えていたポッドが2人の間に入る。

「ポッド?」

「私としては2Bはヨルハ部隊に復帰すべきでないと考えている。さらに、それを強く2Bに推奨する」

「お前には聞いてない。決めるのは2Bだ」

すかさず、クソ司令が言い返すが少し驚いているのが誰の目からみても明らかだった。

「そう。答え、決断するのは2Bだ。だが、ポッドはその決断をサポートする役割を持っている。今、司令官によって提示された提案は2Bの身の安全が保障されていない」

「私が部下を手にかけると?」

「そこまでは言っていない。だが、2Bを人質に取られるとラヴィの交渉に影響する恐れがある」

おー!2Bのヨルハ復帰を人質と言い切るとわ。

「どういうことだ?ラヴィの目的は11BやA2だろう?それに、ずいぶんと口を挟むな。お前色々おかしいぞ。一度検査を受けたらどうだ?」

「否定。当ぽっどの任務は2Bのサポート。自己診断の結果異常は見られない。それに・・・

ポッドが少し間をあける。まるで、大きく息を吸い込むように。

「ラヴィはかなりのお人好しだ」

「ハハハハハハハ!!」

静寂を打ち破るようにジャッカスが大笑いしだした。

「突然うるっさいわね!何がおかしいのよ!」

「ヒーヒーだって、だって、ラヴィがお人好しって理由になってないし、そこまで溜めていうものでもないだろう。今の一連の流れをポッドがやってるというのが可笑しくて可笑しくて」

早口で説明するジャッカスはまだヒーヒー言ってる。

「そうか。なら、ラヴィが帰ってきたら連絡してくれ。予定を調整したい」

そういうと、クソ司令と6Oが村を出て行った。6Oが去り際何でも後ろを振り返り、2Bさんのことを見ていて少し切なくなった。

「終わったな」

「そうですね。先輩」

「ポッド。よく言ったぞ。私たちも見ててスッキリした」

64Bがポッドを撫でていた。

「無事に終わりましたが、大変疲れました」

ジャッカスが空気に圧倒されていたようで、疲れた様子だった。

「みんな。おつかれ」

私たちは、互いに疲労を労いあった後、子供たちと少しお喋りして拠点に戻った。にしても、ラヴィはいつ帰ってくるんだろう?その日の終わりにそんなことを考えながら眠りにつく。翌日、私たちはヘリのローター音で目覚めるのだった。




次回!ラヴィ、帰還!
誤字脱字、解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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