ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第177話

エージェントside

ロケットの発射を見送った後、ぶっ続けでヘリを操縦して前と同じ場所で休んだ。次の日、雨と強い風が吹いたのでその日はそこで待機した。次の日、雨が止んだことを確認して朝一で離陸して昼近くになってやっと、廃墟都市上空に戻って来た。

「はー・・・帰って来たわね~」

「なんだかんだで、長旅だったからな」

見慣れた景色に安堵しつつ拠点の建物の屋上にヘリを着陸させる。

「は~」

体を伸ばすとゴキっゴキっという音と共に気持ち良い感触が伝わってきた。

「とりあえず、連中に帰ってきたことを伝えたらどうだ。土産は量がそこそこ多いからアイツらにも手伝ってもらおう」

「そうね。でも、なんか静かな雰囲気がしない?もしかして、みんなでどこかに行ってるんじゃない?」

階段を下りて、部屋に行くと何とみんなスヤスヤと寝息を立てていた。

「A2・・・?」

すると、奥から2Bが出て来た。

「あぁ・・・あ~久しぶりだな?」

ギュッ

「!」

2BがA2に抱き着いた。突然の行動にA2の動きが止まった。

「お~微笑ましいわね。ポッド」

「肯定」

気のせいだろうか?ポッドのアームがクロスしている気がする。それ、腕組のつもり?お前は、2Bのお父さんか。

「2B///おい///離せ///」

「良かった・・・良かった・・・本当に・・・・本当に・・・」

今、2Bの顔はA2に埋もれて見えない。だけど声が震えている。そして、A2こっちを見るな。自分で考えなさい。という訳で、私とポッドはここで微笑んでるから。大丈夫。余計な口出しはしないわよ。

 

A2side

クッソがラヴィの奴・・・ポッドの奴もなんで見てるんだよ!んでコイツの抱き着く力強いな!クソ!どうする?とりあえず2Bを落ち着けないと。何か・・・何かないか・・・?私は2Bの頭に手を置いた。手が置かれたA2はピタっと動きを止める。優しく頭を撫でててやる。コイツの髪、私の髪と違ってサラサラしてるな。私の髪は・・・

「おい。落ち着いたか?」

「うん」

そうか。なら悪いが離れてくれ。

「ヤダ」

「ならせめて力を緩めてくれ」

「ヤダ」

コイツ・・!?いいよ。やってやるよ!

ギュッ

「!!」

私も2Bに抱き着いてやった。2Bと同じ強さかそれ以上に。ふとラヴィのほうを見るが、そのほほ笑みは変わらない。

「A2痛い」

「そっくりそのまま返す」

自分がどれくらいの力で抱き着いていたかやっと理解した2Bはゆっくりと力を緩めた。

「・・・ごめん」

「やっと話ができる。だが、まずはお前に謝らないとな。私はあの時お前から頼まれた9Sを正しい方向に導いてやれなかった。それどころか、殺し合う始末だ。本当にすまなかった」

「私が悪いの!私がもっと上手くやれていれば2人が殺し合わなくて済んだのに・・・私・・・過信してた。9Sは思考回路が優秀だから私の思いを分かってくれると思ってた。本当に・・・・本当に・・・ごめんなさい」

「私もかなり不器用だ。アイツのお前に対する思いを理解できなかった。いや、しようとすらしなかった。私にも落ち度はある。それより、考えるべきは9Sのことだ」

「・・・わかった」

 

エージェントside

2人が互いに傷を癒し、慰め合い、ともに前に進んでいこうとしている。うん!実に素晴らしい光景ね。ポッドと顔を見合わせる。

「でも、9Sが悪くないわけじゃないけどね」

耳元で聞こえたささやき声に驚いて後ろを振りむくと、そこには16D、デボル・ポポル姉妹、ジャッカスが立っていた。

「びっくりしたぁ。ただいまみんな」

「ラヴィ!お帰り!」

突然、デボルに抱き着かれバランスを崩して垂れ込んだ。

「あ」

倒れ、視界が逆さまになる。そして、2人と目があった。

「あ、A2もお帰り」

「あ、あぁただいま」

あの~デボルさんどけて欲しいんですけど・・・

「おい、どこから聞いてた?」

「あぁ~久しぶりだなの辺りから」

「つまりほぼ最初からさ!」

ジャッカスのトドメの一撃!

「もういい・・・全部聞いてたんだろ。それでせっかく帰ってきたのに出迎えが無しとはどういうことだ?」

「いや~ね。昨日2Bの慰問を兼ねてパスカルの村に行ってそこで遊び回ったからね」

なるほど。それでみんな寝てた訳だ。ん?みんな?

「あれ?11Bは?」

全員いると思ったら11Bの姿が見えなかった。

「先輩ならまだ寝てますよ」

あらあら。随分な寝坊助さんね。

「チッ。叩き起こしてやる」

A2がスタスタと11Bの所へと歩いていく。ここでやっとデボルが退いてくれた。よっこらせ。私もみんなの後を追いかけて11Bの所へ行く。

「スヤスヤ寝やがって」

11BはA2が言う通り本当にスヤスヤ寝ていた。

「先輩。先輩。朝ですよ。ラヴィさん戻ってきましたよ」

16Dが揺すっても起きる気配がない。

「先輩!」

全く起きない。

「いい加減起きろ」

ガンッ

A2が寝ている11Bのお尻を蹴り上げる。今の音・・・本気じゃないわよね・・・?

「痛っった!え?何?何?敵襲?」

「おはよう」

「・・・・」

キョロキョロと周りを見渡す11B。全員に囲まれている事と、何となく状況を察したらしい。

「あ~お帰り。ラヴィ、A2」

「ああ。ただいま」

「それじゃ、先輩起きて身支度しましょう。私達もまだですから」

16Dに手を引かれのっしりと起き上がり、みんなで身支度のために奥に消えていった。

数分後~

「それじゃ、改めて。おかえりなさいラヴィさん」

「ただいま」

「当初の予定よりだいぶ長旅だったね」

「そうね。でも、たくさんお土産があるのよ。量が多いから運ぶのを手伝ってくれる?」

という訳で、ヘリからみんなでお土産を運んだ。

「凄い量だね。それに・・・見たことも無い銃や見たことも無い機械。う~ん実に興味深い」

「それじゃ、これの解説を含めて私達が何をしてきたのか話していきましょうか。あ~長話にもなるし飲み物片手に聞いてね」

私はそこから数時間。なんやかんやで昼まで話続けたのだった。




キリがいいのでここまで。
誤字脱字解釈不一致あれば申し付けください。今回も読んでいただきありがとうございました。
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