ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~ 作:い湯め
エージェントside
「ラヴィ、今すぐこのキャンプから離れろ。そして、身を隠せ。できるならこの都市からも、出て行った方がいい」
随分と突然ね。
「それはまたどうして?身を隠せって言うのはわかるけど、出てけってのはどういう事?」
「こいつを見ろ」
アネモネから渡されたパッドを読む。
「バンカーの放棄及び、レジスタンスキャンプへの駐留の許可申請?」
「そうだ」
「これがどうしたの?ヨルハ部隊がこのキャンプで活動した所で、私達は見つからないと思うけど・・・」
「はぁ」
アネモネは大きな溜め息を着いた後、私からパッドをひったくると凄い勢いでスクロールさせた。
「ここだここ!」
パッドを指差し、私の目の前に持ってくる。
「脱走兵、11B及び16Bの捕縛要請」
「そうだ。要はあの2人を捕縛もしくは、情報提供を求めるって奴なんだが・・・」
「それ11Bが生きてるかも?みたいな頃からなかった?何を今更」
「そうなんだ。それでだ、引っかかる表現があってな」
「引っかかる表現?」
「もし、この2体と遭遇した場合、危険なため直ちに付近のヨルハ部隊に通報せよ」
は?最初の命令文と言ってる事矛盾してない?
「違和感を感じるよな。実はな私はこの命令文を見るの2回目だ」
「2回目?」
「A2の時だ。その時どうなったと思う」
アネモネが目を閉じこう言った。
「連中はA2を殺そうとした。今思えば捕縛なんぞする気がなかったんだろう。ただ隠密に処分したかっただけだ。それを本人から聞いた時、私は自分を責めた」
アネモネが私の前に立ち、向かい合う。
「だからな、逃げてくれ。私はこのキャンプこ司令官だ。命令をしなきゃいけない。もし、これで誰かが死ねば、私は自分を許せなくなる。頼む、お願いだ」
そう言うアネモネの声は震えていた。私はそのアネモネの肩に手を置いた。
「悪いけどそれは無理ね」
「ラヴィ!」
「私にも譲れない物があるのよ。そうね。あなた達レジスタンスは私の存在を最近まで知らなかったわね。これは偶然じゃ無いのよ。ちゃんと隠密で行動していたし、痕跡すら残ってなかったでしょ?」
「そうだな。それにヘリの存在はここの連中しか知らん。安心しろ、自分の仲間を助けて貰った恩を仇で返す様な奴はいない」
お互いに顔を見合わせ微笑むと、一気に緊張が途切れた。
「死ぬなよ。死んだら恨むぞ」
「任せなさい。アネモネも自分の役職に誇りを持て」
「そうだな」
そうしてその部屋を出ると、ジャッカスの「ヤベッ」と言う声とドタドタと走る音、コケたのかデボルの「イテッ」と言う声がした。
「コイツらこっちの気も知らないで」
「これが続くようにしないとね」
何とか年越しに間に合いました。来年には流石に完結出来てると思います。皆さまが来年もご活躍できる事を勝手ながら願っております。誤字脱字、解釈不一致あれば申し付けください。