ニーアオートマタ~荒廃した世界でエージェントは何をなす~   作:い湯め

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第99話

エージェントside

「ラヴィ、今すぐこのキャンプから離れろ。そして、身を隠せ。できるならこの都市からも、出て行った方がいい」

随分と突然ね。

「それはまたどうして?身を隠せって言うのはわかるけど、出てけってのはどういう事?」

「こいつを見ろ」

アネモネから渡されたパッドを読む。

「バンカーの放棄及び、レジスタンスキャンプへの駐留の許可申請?」

「そうだ」

「これがどうしたの?ヨルハ部隊がこのキャンプで活動した所で、私達は見つからないと思うけど・・・」

「はぁ」

アネモネは大きな溜め息を着いた後、私からパッドをひったくると凄い勢いでスクロールさせた。

「ここだここ!」

パッドを指差し、私の目の前に持ってくる。

「脱走兵、11B及び16Bの捕縛要請」

「そうだ。要はあの2人を捕縛もしくは、情報提供を求めるって奴なんだが・・・」

「それ11Bが生きてるかも?みたいな頃からなかった?何を今更」

「そうなんだ。それでだ、引っかかる表現があってな」

「引っかかる表現?」

「もし、この2体と遭遇した場合、危険なため直ちに付近のヨルハ部隊に通報せよ」

は?最初の命令文と言ってる事矛盾してない?

「違和感を感じるよな。実はな私はこの命令文を見るの2回目だ」

「2回目?」

「A2の時だ。その時どうなったと思う」

アネモネが目を閉じこう言った。

「連中はA2を殺そうとした。今思えば捕縛なんぞする気がなかったんだろう。ただ隠密に処分したかっただけだ。それを本人から聞いた時、私は自分を責めた」

アネモネが私の前に立ち、向かい合う。

「だからな、逃げてくれ。私はこのキャンプこ司令官だ。命令をしなきゃいけない。もし、これで誰かが死ねば、私は自分を許せなくなる。頼む、お願いだ」

そう言うアネモネの声は震えていた。私はそのアネモネの肩に手を置いた。

「悪いけどそれは無理ね」

「ラヴィ!」

「私にも譲れない物があるのよ。そうね。あなた達レジスタンスは私の存在を最近まで知らなかったわね。これは偶然じゃ無いのよ。ちゃんと隠密で行動していたし、痕跡すら残ってなかったでしょ?」

「そうだな。それにヘリの存在はここの連中しか知らん。安心しろ、自分の仲間を助けて貰った恩を仇で返す様な奴はいない」

お互いに顔を見合わせ微笑むと、一気に緊張が途切れた。

「死ぬなよ。死んだら恨むぞ」

「任せなさい。アネモネも自分の役職に誇りを持て」

「そうだな」

そうしてその部屋を出ると、ジャッカスの「ヤベッ」と言う声とドタドタと走る音、コケたのかデボルの「イテッ」と言う声がした。

「コイツらこっちの気も知らないで」

「これが続くようにしないとね」

 




何とか年越しに間に合いました。来年には流石に完結出来てると思います。皆さまが来年もご活躍できる事を勝手ながら願っております。誤字脱字、解釈不一致あれば申し付けください。
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