ウマ娘プリティーダービー Next stories   作:クマ提督

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第28レース 坂を超えたその力、それは可能性の力

ライス「だれ…?」

 

目の前の自分自身に似ている存在へ何者か聞いた

 

ライスシャワー「ボクの事が見えるの?声が聞こえる?」

 

ライス「うん…聞こえるし見えるよあなたは誰なの?ライスに似てる?」

 

ライスシャワー「そっちこそなんでボクの名前を…」

 

ライス「ボクの名前…?ライスシャワーは私だよ?あなたもライスシャワーなの?」

 

ライスシャワー「っ…!同じ名前だ!ボクはライスシャワー、漆黒のステイヤーと呼ばれていたよ」

 

ライス「私も漆黒のステイヤーって呼ばれてるよ…というかここは何処なの?京都場じゃ無いよね」

 

ライスシャワー「…そうだね」

 

ライス「…困ったな、宝塚記念走れないの…?」

 

ライスシャワー「そっちにもブルボンやマックイーンは居たりする?」

 

ライス「うん…居るよ。マックイーンさんに至っては今日も同じレースを」

 

ライスシャワー「宝塚記念をボクが覚えている限りじゃマックイーンは一緒には走って居ないはず…」

 

ライス「そうなんだ…ちなみに何で自分の事ボクって言ってるの?」

 

ライスシャワー「そりゃ、ボク…オスだからねボクの世話をしてくれた人の言い方が移ったのかな」

 

ライス「オス…?男って事?」

 

ライスシャワー「そうなるね…」

 

ライス「ライスに似てるからてっきり女かと思ったよ」

 

ライスシャワー「キミに似てる?何言ってるの?」

 

ライス「え…?どういう事…」

 

ライスシャワー「キミはどう見たって人間じゃないか、まぁ耳が頭の上にあるからあれ?って思ったけど」

 

ライス「わ、私にはあなたと私は瓜二つに見えるの…!なんで…なんで…」

 

ライスシャワー「会話は出来てる…お話し出来ただけでも良かった」

 

ライス「…ありがとう、優しいんだね」

 

ライスシャワー「キミも優しそうに見えるよ」

 

ライス「…そんな事ないよ、ライスは他の人を不幸にさせちゃうの…」

 

ライスシャワー「そんな事ない!キミもボクと同じライスシャワーなんだろ!?知ってる?ライスシャワーの意味!ライスシャワーは祝福を振りまく存在なんだよ…キミは確かに誰かを不幸にさせたのかも知れないそれはボクもそうだった!」

 

…!

 

ライスシャワー「でも、もう過ぎた事は変えられない。だったら自分の掴んだ勝利を喜ばなくちゃ…他人を幸せにするだけじゃ無い!自分自身が幸せになっても良いじゃないか!」

 

ライス(マックイーンさんも、ブルボンさんもあの時のみんな…ライスの事を祝福してくれた。そっか…)

 

ライス「幸せになっても良いんだ…」

 

ライスシャワー「うん、幸せになっちゃダメなんて言ってくるのが居たら…不幸になれ〜って思うと気が楽になるよ」

 

ライス「…うーん、それはちょっとどうかな…その人達の幸せもライスだったら祈るかな!」

 

ライスシャワー「はぁ…キミ本当にボクにそっくりだねボクもそういう人達の幸せさえも祈ってしまうよ」

 

「「だって、ライスシャワーだもん!/ね!」」

 

ライス「それにしてもここからどうやったら抜け出せるの…?」

 

スリッ…

 

頬に暖かい何かが擦り寄ってきた。

 

ライスシャワー「キミには、戦うべきライバルがいる友がいるキミの無事を祈る人達が大勢いる。祈りがひしひしと伝わるよ」

 

「幸せになるのはキミの方だ…」

 

「安心して…ボクが君をゴールまで運ぶから…」

 

ライス「いやだ…!ライスは…!」

 

ライス「あなたと一緒にゴールしたい、淀の坂を超えたいの…!」

 

「ボクと一緒に…?キミに言いそびれたけどボクはあの日からずっとここに居るんだずっと、ずっと…淀の坂のここでレースを見守って来た…」

 

ライス「ライスシャワーは幸せになるんでしょ!?さっきあなたが私に言ったじゃん!あなたも幸せにならなくちゃ…ダメっ!」

 

「じゃあ、どうすれば良いの!?ボクを助けるって言うんなら…助けてよ…こんな暗くて怖い場所に居たくないよぉ…」

 

ライス「一緒に行こう!大丈夫、私が何とかする。だから私を信じてこの手を取って…」

 

ギュッ…

 

もう一人のライスシャワーの手を触った瞬間に姿が変わって見えた。

 

ライス「姿が…変わった!」

 

ライスシャワー「今キミが見ている姿がボクの本当の姿だと思う…どうかな?」

 

ライス「黒くて格好いいよ…脚の筋肉も凄いね沢山付いてる…あれ?懐かしいような懐かしく無いような…」

 

ライスシャワー「本当に助けてくれるの?」

 

ライス「うん!助けるよ…!」

 

ライスシャワー「ボクも力を貸すよ…淀の坂を超えよう!」

 

ライス「うん!超えられない坂なんて無い一緒に越えよう!」

 

 

そう言いライスは目を瞑りそして、ゆっくりと開いた。

 

ギュッ…!

 

赤坂「ライスシャワー!体勢が少し崩れるも立て直した!そして直ぐスパートをかけた!」

 

マックイーン(これは…はっ!これですわ!まるであの時(天皇賞春)の気迫…いやあの時以上の気迫ですわ…」

 

その気迫はトウカイテイオーも感じ取った

 

テイオー「後ろから誰か来てる…なんだこの気迫…!気合いなら僕も…負けない!」

赤坂「ライスシャワー、トウカイテイオー、メジロマックイーン3人が並んだ!やはりこの3人か!?」

 

ライスシャワー「運命を…私達は切り開くんだ。誰かの為じゃ無い!私達の為に!」

 

赤坂「抜け出しのはライスシャワーだ!ライスシャワー完全に先頭!」

 

ライスシャワー「やぁぁぁぁぁ!」

 

赤坂「ライスシャワー!淀の坂を乗り越えみごと宝塚記念を制しました!2着トウカイテイオー、3着メジロマックイーン!」

細江さん「ライスシャワー、体制が崩れた時は駄目かと思いましたが見事勝ってみせましたね」

赤坂「そうですね細江さん!」

 

ライスシャワー「やった…越えられた…!」

テイオー「ライス〜」

マックイーン「ライスさーん!」

 

ライスシャワー「ごめんね勝っちゃった…」

テイオー「何言ってるのさ〜マックイーンとはまた違うレースで走れば良いし!」

マックイーン「えぇ…そうですわ、ライスさんあなたは喜ぶべきですわよ?」

ライスシャワー「喜ぶべき…そうだねボクもこれで…やっと」

テイオー「ボク?んもぉ!ボクの言い方の真似?」

マックイーン「ウフフ、ライスさん面白いですわよ」

ライスシャワー「…ありがとう」

 

ライスシャワー(ボクは…行くねゴールさせてくれてありがとう)

 

ライス(待って…あなたはどうなるの?)

 

ライスシャワー(ボクは君達ウマ娘の走りを見ることにするよキミの事もずっと見ているから…)

 

ライス(そっか…見ていてくれるんだ私の事を私達の事を…ありがとう…もう一人の私)

 

クラっ…

 

マックイーン「ライスさん!?」

テイオー「ライス!?」

 

ライスはその場に倒れてしまった

 

マックイーン「救護班を早く!誰でも構いませんわ!」

テイオー「ボク呼んでくるよ!」

主治医「主治医です。」

マックイーン「主治医!早くライスシャワーさんを!」

主治医「はい、勿論です…!」

 

三人は救護所へ向かった。

 

スペ「ライスさん大丈夫ですかね…」

スズカ「大丈夫…だと、良いけど」

沖野「ん…」

ダスカ「トレーナー!どうなのよ…」

沖野「体制が崩れた時に何かあったのかも知れないなこればっかりは病院で見てもらうしか」

ウオッカ「お見舞い行こうぜ!」

沖野「あぁ、ライスが面会出来るぐらいになったらな…

 

沖野(大丈夫か…ライスシャワー)

 

数時間後

 

ライスシャワーは病室のベットの上で目を覚ました

 

マックイーン「ライスさん!」

テイオー「ライス!」

ライス「あれ…?なんでマックイーンさんとテイオーさん居るの?トレセンに戻らなくて大丈夫?」

マックイーン「レースに出走したら明日は休みになるじゃないですかなので帰るのは明日です本日はおばあ様の親戚宅にお邪魔する事に」

ライス「そうなんだ…あっ、ウイニングライブは?」

テイオー「ボクたちウイニングライブやってからこっちに来たんだ…ライスのポジションはボクらが変わりにやったから…流石に踊れないでしょ?」

ライス「うん…そうだねありがとうマックイーンさん、テイオーさん」

マックイーン「いえいえお気になさらず今は主治医が来るのを待ちましょうテイオー?呼んでますよね?」

テイオー「勿論!呼んだよ」

 

「主治医です。」

 

マックイーン「来ましたわね…主治医!ライスさんの検査はいつ頃に?」

主治医「今日の状態を見て明日には…ですのでライスさんは入院して頂きます」

ライス「はい…そして明日の検査結果次第で…」

主治医「もし、軽めであれば東京に戻ってそちらの病院で今後について話し合いです。もし、重いのであればこちらで手術を受けて頂く方向ですその場合はかなりの期間入院して頂く事に勿論こちらから学園へ連絡致します」

マックイーン「では、私達は親戚の家へ向かいますわ…主治医連絡先は分かりますよね?」

主治医「お嬢様の連絡先では無く?」

マックイーン「おばあ様の親戚の家の電話番号の話ですそちらも一応知ってますよね?」

主治医「えぇ、一応」

マックイーン「なら、結果の出次第こちらにも連絡を下さい向かいますわ」

主治医「ライスシャワーさん知らせてよろしいですか?」

ライス「マックイーンさんには沢山迷惑かけてきたしライスの事色々してくれたから…知らせてあげて」

主治医「分かりました…では、お嬢様にも連絡しますので…」

 

マックイーンとテイオーは病院を後にした

 

メジロ家親戚宅へ向かう道中

 

テイオー「大丈夫かな…ライス」

マックイーン「こればっかりは何とも言えませんわ…骨折してないと良いですけど」

テイオー「ねぇ、3コーナーを過ぎた辺りから後ろから凄い気迫が迫ってきたんだけどさあれライスだよね出してたの」

マックイーン「恐らくは…」

テイオー「あれが前にマックイーンが感じた天皇賞春の時の気迫?」

マックイーン「えぇ、あれに近かったですわ」

テイオー「ライス凄いな…」

 

キミトユメヲカケルヨ~ナンカイダッテマキオコセスパート‼

 

トウカイテイオーのスマホから着信音が流れる

 

テイオー「ピエっ!誰だよ全く…急に鳴ってビックリしたよしかも知らない番号からだし…」

 

ピッ

 

「はーいトウカイテイオーだよ〜あんた誰さ!」

「あんたじゃ無いぞ!ツインターボ!」

テイオー「何だターボ師匠か…ごめん切っていい?」

ターボ「あっ…用事か!またかけるからね」

テイオー「いや、特に無いけど」

ターボ「じゃあ出てよ!」

テイオー「んもぉ…分かったよで?用件はなにさ」

ターボ「マックイーンとの対決はどっちが勝ったんだ?」

テイオー「えっ…?マックイーンとの対決…?」

 

そういえばテイオーとマックイーンはテイオーが先着したが勝者はライスシャワーだ

 

テイオー「ねぇ…マックイーン勝ったのってボクで良いんだよね?」

マックイーン「別に構いませんよ?」

テイオー「ボクだけど…今日は引き分けって所じゃない?結局はライスだし勝ったの」

ターボ「そうか…ならマックイーンとの次戦は?」

テイオー「マックイーンとの…次戦?」

 

勿論全く考えて居ない

 

マックイーン「私…天皇賞秋の盾が欲しいですわね〜」

テイオー「天皇賞秋の盾…」

 

「メジロマックイーン、1着!しかし、降着!降着判定だ!メジロマックイーンは18着に降着となりました!」

 

テイオー「マックイーン…そういう事か」

 

奇しくも天皇賞秋は東京2000メートルで行われる競走だ

 

つまり…

 

テイオー「次なる決戦の舞台は東京2000メートル、天皇賞秋!」

マックイーン「私が勝ち取りますわ!」

 

ターボ「やっぱり次は天皇賞秋に出るか…ならテイオー!今年こそ、オールカマーでターボと戦うよね!?オールカマーの1着には天皇賞秋への優先出走権が貰えるもんね!」

 

テイオー「…ターボ師匠そんなにボクと戦いたいの?」

ターボ「そりゃもちろん!」

テイオー「分かったよ…トレーナーに伝えておくね」

ターボ「わーいありがと〜楽しみだな!じゃ!おやすみライスにツインターボも心配してたって伝えておいて」

テイオー「うん分かった〜おやすみ」

 

ピッ

 

マックイーン「本当、ターボ師匠と仲が良いですわね」

テイオー「そうかな…ま、向こうが戦いたいってずっと言ってるもんね…一回戦ってみたいし」

マックイーン「トレーナーさんにはどうします?帰ったら伝えます?私達とターボ師匠と戦うと」

テイオー「うん、そうするよ」

 

翌日 午前

 

マックイーン達は病室についた

 

マックイーン「主治医!どうでしたの!?検査結果が出たとの話でしたが…」

 

主治医「お嬢様…心してお聞き下さい」

 

マックイーンはその言葉を聞き息を呑んだ

 

主治医「ライスさんの身体を隅から隅まで調べましたが…これと言って異常ありませんでした」

マックイーン「異常なし…?なら、あの急に倒れたのは?」

主治医「原因は不明ですが恐らく気を失われただけかと」

マックイーン「はぁ…良かったですわね」

主治医「ですが…原因不明で異常なしという事は我々の仕事柄、調べなくてはなりませんそもそもあの体勢が崩れた時点で普通は脚に異常が出ていないとおかしいのですが…異常は無かった」

 

マックイーン「では…なぜ?」

テイオー「主治医、何かあるの?」

 

主治医「ウマソウル…という言葉をご存知ですか?」

 

マックイーン「ウマソウル…?私達の魂?それが何か?」

主治医「いえ、正確にはあなた方の魂ではございません。昔から伝わる古い言い伝えにウマソウルの記述があるのです、言い伝えによると…ウマ娘の身に危機が迫るその時何処からともなく「声」が聞こえ危機を退ける事がある。しかもその姿は自分自身に似ている…しかしそっくりであるが…」

 

マックイーン「であるが?」

主治医「ライスさん、あなたからお願いします」

ライス「あのね…私からつまりいま、マックイーンさんに話しかけてる私と相手と見えてる姿形が違ったのしかもその時相手はライスの事人間にそっくりじゃないかって言ってたよ」

マックイーン「ちょっとお待ちを!ライスさんは相手の姿が見えましたの?」

ライス「うん…そっくりだったよ」

主治医「つまりですね相手と自分つまりこの言い伝えに登場するウマ娘とライスさんとで一致してるのはウマ娘側から見ると姿形が人間に見えるしかし相手からは人間そっくりじゃないか聞かれる…つまり相手は人間の姿では無いという事になりますしかしウマ娘側から見ると自分自身そっくりに見える…おかしくは無いですか?この矛盾を昔の人は何処か別の世界と繋がったと考えたそうです」

 

テイオー「難しくてワケワカンナイヨ〜世界が違うってどう言うこと?」

マックイーン「つまりパラレルワールドと繋がったという事ですか?」

主治医「えぇ…そういうことになるかと」

テイオー「パラレルワールドって何さ?」

マックイーン「例えばテイオーが天皇賞春を私に打ち勝った可能性もありますよね?」

テイオー「そりゃあるでしょだってレースだもんボクが勝ってた可能性も…」

マックイーン「パラレルワールドとは言わば可能性の世界、恐らく勝った世界もパラレルワールドの一つとして存在してる事でしょう」

テイオー「あ…あれかボクが京都競場へ向かうのに電車を使うかも知れないしトレーナーの車で、船で向かうかも知れないって話?」

マックイーン「そう!正にそれですわ」

テイオー「電車で向う可能性もあれば別のなにかで向う可能性もましてやレースに出ないという可能性もあるね…」

マックイーン「ここと良く似た世界が何処かにあるのかも知れませんわね。その世界に住む存在となんらかの方法で繋がったと考えると自然ですね」

主治医「お嬢様の考えは確かに的を得ています。もしかしたら本当にそうなのかも知れませんそして…ライスさんは本来の姿らしき物も見られたそうですが…」

ライス「うん、見たはずなんだけど覚えてなくて…」

マックイーン「倒れられましたし仕方ないですわ」

 

こうして宝塚記念は終わった。そして、戦いは次なる舞台へと進むその先に待ち受ける、ある結末とは…

 

 

次回へつづく

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