ウマ娘プリティーダービー Next stories   作:クマ提督

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第55レース 誰も行かない道を行け、茨の中に答えがある

 

オークス前日

 

ウオッカは寝ているスカーレットを起こそうと身体を揺らす

 

「たく〜起きろよな…てめぇめちゃくちゃ身体熱いぞ!?どうしたんだよ!?」

「ダービー勝つまで口…聞かないんじゃ無かったの?」

「ダチが辛いときに見捨てんのか?例えライバルだとしてもそれは違うだろ」

 

「そうね…ありがとう」

「大丈夫か?一応トレーナーと医者に連絡するかしろよ?少なくとも薬飲めよ?」

「分かったわよ…明日はオークスだってのに」

「なぁ、スカーレット前に俺に逃げるのかって言ったよな?」

「…それは本当にごめん」

「俺は先に行く、先で待ってるからな…スカーレット」

「ええ、アンタには絶対追いつくから、絶対に!其の為にも今は休むことにするわ」

「おう!それがいいぜ!」

 

ダイワスカーレットはオークスを発熱により回避した。

 

沖野「ウオッカ、スカーレットが熱出したから暫く隔離させる。しかしオークス回避意外とあっさりしてたというか…ウオッカ何か知ってるか?」

「知らないな〜今の俺には関係ないな!」

「ウオッカ来週ダービーだもんな、ギムレットさんとの調整はどんな感じだ?」

「そりゃもう上出来だぜ?トレーナーは俺がダービーに出るってどう思うんだ?」

「色々言われてるよなティアラ路線を進んだ者が立つべき舞台ではないとか前回の達成者はたった一人しか居ない。そして何十年年前だと…俺はウオッカがそんな茨の道を進み答えを見つけると信じている」

「おう!見つけて来るぜ、ダービーでな!」

 

 

1週間後、土曜日

 

ギムレット「遂に明日は日本ダービーだなウオッカよ」

「そうですね先輩!」

「今日まで俺や他の人達が教えてくれた事を胸にダービーに挑めそして願わくば…俺の掴んだものをお前も掴め。それが俺の願いだ」

「掴んだものダービーウマ娘たる称号…しかも2着はあのシンボリクリスエス。いつ聞いても痺れるっす!先輩、最後に格言をお願いします!」

「格言…?そんな事を俺は言ってたかなぁ…?まあ良いだろう格言というか好きな言葉をお前に授けよう丁度お前にピッタリな言葉だ…【誰も行かない道を行け、茨の中に答えがある】だ。ウオッカ、お前の歩む道はティアラ路線のウマ娘が歩む道では無いとそう考える人も居るだろう。しかしお前はお前の夢このタニノギムレットを超えるという夢を叶えるためにその道を行け!その茨道の中に答えが夢に繋がる道があるだろう俺に示して見せろお前の脚でダービーを取ってこい」

「取ってきます。ギムレット先輩!」

 

次の日 15時過ぎ府中市内の病院

 

ダイワスカーレットは発熱し1週間近く経つがまだ熱が下がる気配は無かった感染症等の症状も無いが万が一に備え入院している

 

(スピカのみんなは東京レース場にここには私しか…)

「私はここに居ますよ?」

 

突然他人の声が目の前から聞こえたのでスカーレットは驚いた。目の前に居たのはアストンマーチャンだった

 

スカーレット「マーチャン!?ビックリさせないでよ!アンタ…日本ダービーは?見に行かなくて良いの?」

「ダービーは超満員ですから。マーちゃんあまり大勢の人のいるところは好きではありません」

 

ダービーはウマ娘にとっても観客にとっても大事な競争であり有記念とダービーはあまりレースを知らない人も知っているレースである

 

「そう、わざわざ病室にまで来て…なにかある?」

「同世代の同じ路線を走ったライバルとして…お知らせも兼ねて」

「お知らせ?」

「マーちゃん、桜花賞でボロ負けしましたなので決めましたマーチャンはスプリント路線に進む事に決めました」

「そう…夏レースだと短距離も多いもんね良いんじゃない?」

「マーちゃん、夏は暑いので嫌いですけどね頑張りますゆくゆくは…スプリンターズステークスにも!」

「その前に阪神カップとか高松宮記念でも出たら?」

「はて…?スプリンターズステークスは夏終わりにあるはずでは?」

「あんたねぇ…スプリンターズステークスってクラシック出走者はあんまり勝てないわシニア組が強いのよ?しかもティアラ路線のクラシックからだと…ニシノフラワーが勝ってからは勝ててないわ?」

「マーちゃんなら勝てますよそんなジンクスには手を振りさようならそして笑顔でゴールしてみます!」

 

同じだマーチャンもウオッカも、ジンクス。何年も破られてない記録を破ろうとしている者、対する私にはそんなモノは果たしてあるのだろうか

 

「どうかしました?ものすごーく悩んでる感じでしたが?」

「何でもないわ…」

「何かある時のスカーレットじゃないですか〜マーちゃんで良ければ聞きますよ?聞くのはマーちゃん得意です」

 

と誇らしげに言いもう仕方ないこれは話さないと帰らないだろうとダイワスカーレットは話し始めた。

 

「そうね…ジンクス超えてみたいてものあるし姉を超えたいってのもあるわね」

「G1三勝ウマ娘、ダイワメジャーさんですね」

「いつか超えてみたいわ…」

「スカーレットさんなら勝てると思います」

 

「さぁ、日本ダービーの出走者が入場して参りました!」

 

テレビが何やら賑やかになってきたと思っていたらどうやらいつの間にか入場の時間になっていた。

 

「スカーレット、ウオッカですよウオッカを応援しましょう私達のライバルをライバルとして」

「えぇ…!」

 

応援したいという気持ちと共にどうしても前評判が目に付くウマッターもそのようなコメントがどうしても多いスカーレットも評判を見てしまうのだった

 

・オークスを選べば良かったのにな

・ティアラ路線のウマ娘がクラシック路線で好走、ましてや優勝等あり得ない

・過去の優勝は戦前にたった一度しか達成されていない

・そしてそのウマ娘は三冠ウマ娘の称号を獲得している既にウオッカは桜花賞でダイワスカーレットに敗北しているその時点で達成はあり得ない

 

・誰も行かない道を行け、茨の中に答えがある

 

一つのコメントに目が止まった。それもウオッカのウマッターアカウントへのリプだった送信者は…

 

「これ…タニノギムレットさんのアカウントですね前に絡ませて頂きました」

「そう…なんだ」

(茨の中に答えがある…ギムレットさんとても良いことを言うのね…ウオッカが憧れるのも分かるかも…)

 

♪〜 ファンファーレが鳴り響く

 

(勝ちなさい、ウオッカ!同期だから同室だからじゃなくて一人の友達として私の…初めての友達になってくれたあなたの勝利を…願うわ)

 

実況「18人の熱き思い、それはこの熱き日の為に!東京優駿日本ダービー。スタートが切られました!」

 

ガコンッ

 

一生に一度の晴れ舞台。日本ダービーの幕が上がる

 

 

「先手を取ったのはアサクサキングダム、アサクサキングダムですあっーと皐月賞ウマ娘のヴィクトリーは中段に控えました」

ダスカ「ウオッカ!ウオッカを写しなさいよ!」

(やっぱりスカーレットはウオッカの事が大好きでライバルなのですね…)

 

レースそのものはアサクサキングダムが逃げをうち進み…

 

「ヴィクトリー、今順位を上げじわりじわりと前へ行きましたここが勝利のポジションか?」

 

ウオッカは…いつも通りの中段ポジション

 

実況「さあ、このポジションに果敢な挑戦前走桜花賞2着ウオッカいつも通りの中段ポジションで行っています」

 

ダスカ「フフっあいつらしい。いつものパターンに持っていくつもりね!ダービーに挑戦するティアラ組ってだけでほんの一握りしか居ない、勝って!ウオッカ!」

 

日本ダービーも大ケヤキを超え遂に四コーナに差し掛かったと言う所

 

実況「アサクサキングダムがレースを引っ張る展開に変わって来ていますさあダービーもいよいよ終盤府中の長い直線に差し掛かるというところ!」

 

(これが…ダービーか。あの時感じた熱い熱狂交錯する思いに俺は憧れたんだよな父ちゃん見てるよな娘の晴れ舞台だぜ?)

 

誰も行かない道を行け、の中に答えがある

 

タニノギムレットの言葉が脳裏をよぎる。その言葉はよく父親にも言われていた。他人とは違うウマ娘になりなさい困難な道にこそ進めその道の進む先にはきっと得るものがある

 

(得るもの…ダービーウマ娘の称号!ティアラ路線からクラシック路線へ殴り込んだウマ娘という称号も貰えちゃうよな!)

 

「フルスロットルで突っ走るぜ!」

 

実況「ウオッカ上がってきた!黒い髪がスッーとウオッカ上がってきた!!」

「来た!ウオッカ!」「いけます!いけますよこれ!」

実況「ヴィクトリー伸びない、しかし先頭はウオッカだウオッカ先頭!なんと、なんとティアラではなく王冠を戴冠へウオッカが見事に決めました!ウオッカやったー!」

 

ダービーウマ娘に、同世代の頂点へウオッカは昇りつめた

 

「ウオッカ…凄いですね。勝っちゃいました日本ダービー」

「うぅ…うぅ…」

「スカーレット…泣いてますか?ほら、ウオッカは右手でガッツポーズを決めてますよ」

 

「泣いてばっかり…休んでばかりもいられないわねマーチャン」

「はい、今は勝てなくともいつの日か涙が嬉し涙に変わる日がきます。ではマーチャンはこれで…スカーレット身体ご自愛下さい次はターフで会いましょう」

「マーチャンも元気でね」

 

アストンマーチャンは病室を後にした。

 

そしてマーチャンと入れ替わるように白衣を着たウマ娘が病室に現れた。ダイワスカーレット達より高学年のアグネスタキオンである。

 

「やぁやぁスカーレット君。ダービーも終わってしまったねぇ…君の親友でありライバルでもあるウオッカ君が頂点に立ったか…」

「タキオンさん…あはは頂点立っちゃいましたね」

「スカーレット君。大丈夫だ君はきっとこれからもウオッカと戦い競い合うだろう」

 

超高速の粒子と呼ばれたアグネスタキオンは無敗のまま皐月賞を勝利しそしてそのレースを最後に怪我により引退してしまったのだった。

 

「アタシ、ウオッカと戦いますこのままで終われません!」

「実に君らしいね。ウオッカ君も菊花賞には流石に出ないだろう次に戦うのは秋華賞だろうね私も観戦しに行こう」

「嬉しいです!タキオンさんの前で恥をかかないよう…勝ってきます!」

「楽しみだねじゃあそろそろ帰るとするね〜」

 

(レース観戦か…走ることを辞めた私にここまで熱い情熱を感じさせるダイワスカーレット。君の走るレースが楽しみだよ)

 

次回に続く

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