おっぱいはせいぎ   作:黒マメファナ

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混沌は楽しいぞい


第22話:始まる狂乱の旅行

 俺が神と崇めるおっぱいを持つ七人の天使、それには及ばないものの眼福クラスであるおっぱいを持つヒトが七人いる。それの筆頭が花音さんだ。昔は四天王の一角なのに落ちてしまったけれど、これはサイズ以上に関わり方が難しいんだよなぁ。そんな七人の知り合いの中で最も俺がめんどくさい、関わりたくないと思ってる人物がいる。

 

「先輩とここ来るの久しぶりだね」

「だね」

「……ふふ」

 

 向かいで期間限定のレモネードをおいしそうに飲みながら微笑むましろちゃんの顔がやけにこう、緩んでいる。会ったばかりの四月なんて常に緊張した顔をしていた彼女だけど、五月、六月と過ごしていくうちに緩んだ表情を見せてくれるようになった。だけど最近は特に、なんというか油断というか隙を見せてくることが多くなったような気がする。つかぶっちゃけにやけてる。

 

「なに?」

「え、えっと……似合ってるなぁと思って」

 

 ましろちゃんの視線の先には誕生日プレゼントとしてくれたネックレスがあった。ありがたいけど割とかわいいしそんなにやけられると似合わないかと思っちゃうじゃん。似合ってるのににやけるってどうなの? ましろちゃんが嘘ついてるようにはとても見えないけど。

 

「似合ってる?」

「うん」

 

 どうしようましろちゃんの感性が不安になってきた。いやでもこの間の謎プレゼントの時もすごく嬉しそうだったし、なんなら受け取った時の照れ照れましろちゃんがかわいくて悶えそうになったので許せてしまうな。守ってあげたいおっぱい、じゃなくて笑顔。

 そんな客観視したら完全に初々しさ全開カップルみたいな会話をしてる俺とましろちゃんに、だがそんな空気をぶち壊す乱入者が現れた。

 

「あら、ましろ! と……大輔! こんにちは!」

「こ、こんにちは……えっと、こころさん」

「ええ!」

「……どうも、こころさん」

 

 この元気が余りに余ってしょうがないからと他人を巻き込んでくる乱入者こそが、通称準ビッグセブンの一角でもあり、俺がたぶん唯一明確に遠くから拝んでるだけでよかったなと関わったことを後悔する人物、迷惑お嬢様、弦巻こころだった。

 

「あーこころちゃんこっちこっち~」

「日菜! お待たせしたわね!」

「いーよー」

 

 手を挙げた先には同じく、だが姉とは違い準ビッグセブンの一角を務めている氷川日菜さんがいた。このエネルギー有り余っておっぱいにいったとしか思えないコンビ、苦手だ。日菜さん単品ならまだしも揃うと関わり合いになりたくないって気持ちの方が強くなる。おっぱいは揺れる度にガン見したくなる。元気いいからぷるんぷるん揺れるんだよなぁ。でっか。

 

「む」

「ん?」

「……むん」

「おお?」

 

 そんな揺れる金髪おっぱいを眺めているとましろちゃんが膨らんだ。ついでにちょっと前に出てきたせいでおっぱいが机の上に乗った。

 ──くっ、目を逸らせない。流石はビッグセブン……準クラスとは一線画すおっぱいパワーだ。

 

「よし」

「……な、なにが?」

「先輩、あっちばっかり見てるんだもん」

 

 拗ねたような口調のましろちゃん。え、つまりましろちゃんの方ガン見してもいいってこと? というかましろちゃんって俺の性癖知ってたっけ? まぁいいや、許可もらえるなら近くの神クラスのおっぱいを拝んでおこう、ありがたやありがたや。

 

「そういえばさ」

「うん」

「やっぱり、二人で泊まりはだめだって」

「だ、だろうね」

「──瑠唯さんが」

 

 親じゃないんかーい! とツッコミを入れておく。倉田両親は共働きでしかも結構いそがしいのか知らないけどあんまりましろちゃんに干渉というか関心を示しているようには感じない。門限はあるけど門限までに誰もいないこともあって、それどころか連絡すれば事情によっては遅れてもいいのだとか。よくグレないねましろちゃん。つか瑠唯さんの懸念も当たり前なんだよな、幾ら俺が知り合いとはいえ男と二人きりで旅行ってそれはもうえっちだ。事実がなくてもえっちなのでダメだと思う。俺もさっさと断れってつくしに口を酸っぱくされていたところだ。

 

「でも、どうしてもって言ったの」

「そ、そうか」

「それでね、透子ちゃんにどうしたらいいって訊いたんだ」

「おう」

「そしたら──モニカで合宿して、そこに宗山さん、先輩がいるってことならって」

 

 なるほどなぁ。そういう屁理屈ならいいのか、というか男女比トントンのデートより男女比1:5の方がやばくね? というかそっちできゃっきゃ女子会、こっちでボッチ会になるくらいなら俺は……と思ったけどましろちゃんと二人きり同室は危険だった。どっちも地獄かここは。

 

「え、っとね……お部屋とか、だからこっちに任せてもらっても、いいかな?」

「うん、確かに人数増えるならお任せしとく」

「よかった、温泉も楽しみだね」

 

 前の電話で箱根の方がいいねって話になったんだけど、人数増えるならそっちで仕切ってくれるらしい。いや楽できるし情報はましろちゃんかつくしに訊けば一発だからラインも繋がってるしでいいですね。よかったよかった。

 

「あら、モニカで温泉に行くのね!」

「おわ、ってこころさん」

「いいわね、あたしたちも一緒したいわ!」

「え」

「ちょ」

 

 俺とましろちゃんが驚きと制止をする暇もなく、こころさんは早速と言った感じで透子に連絡してくるわね! と光の速さでいなくなってしまった。いや、あの一応主催者俺たちなんだけど。はぁ……やっぱ苦手だなあの子。

 

「うぅ、やっぱり苦手だなぁ……」

「なんか陽キャの極致みたいなヤツだしな」

「うん、透子ちゃんとか、リサさんとかもそうなんだけど……こころさんとか、日菜さんも割と」

「わかる」

 

 あの子らには他人との線引きってもんがないからね。踏み越えられたくないラインが見えないし、逆に踏み越えられたくないラインが存在しない。それでいうとまだ透子ちゃんやリサさんはそのラインを見極める目を持ってるからなぁ。

 

「どんまーい」

「あ……っえと?」

「ひまり、いたのか」

「うん」

 

 ましろちゃん誰だっけみたいな顔してる気がする。Afterglowのリーダーさんだよ。思い出したようで壁越しに乗り出したひまりのおっぱいに目線が向いた。行くよな、俺なんてもうガン見状態だもん。やっぱおっぱいはスゲーや。

 

「あのノリだとこころん、私たち全員に声掛けるだろうね」

「……え」

「大輔ハーレムじゃん、よかったね」

「ふざけんな」

 

 いやマジでふざけてるでしょ。その繋がりっていうと確かポピパ、パスパレ、アフグロ、ロゼ、ハロハピ……はそもそもこころさんのバンドだし、モニカが全員いて、それくらい? と言うと多分RASにも声掛けるよとか言い出した。マジ? RAS? あの子RASとも知り合いなの? 

 

「うん」

「顔広いなオイ」

「えっと……RASさん? って確か、私たちと同時期に出来たバンドですよね」

「そそ」

 

 新進気鋭で全身全霊の音楽を魅せてくれるガールズバンドグループRAISE_A_SUILENを略してRAS。マジかーあのヒトら来るのそれはそれで楽しみだからついでにライブとかしてくんねぇかな。そんな風に考えているとましろちゃんがすごい勢いで拗ね始めてしまい、ひまりがふぅん、と面白いものを見つけたような顔をした。

 

「で、私リーダーだけど断った方がいい?」

「いや……知らんヒト大量に来るならひまりがいてくれると助かる」

「りょーかい、ってことだから……()()()()

「あ……はい」

 

 なんでごめんね? と思った頃にはするりとお会計をしていた。なんだったんだ一体。そしてましろちゃんはそれからずっと何か考え事をしているような雰囲気で、ちょっと楽しくない感じで別れてしまった。ずっと、帰るまでずっと繋がれていた手が今日はすごく弱々しくて、デートのはずが、俺と一緒にいるはずの時間がというショックが伝わってくる気がした。

 




おっぱいヒロイン図鑑
EX№07呼ばれて飛び出てマネーパワー:弦巻こころ
 ヤベーヤツ。以上。おっぱいは大きく準ビッグセブンクラスだがやることなすことぶっ飛びすぎてるため積極的にかかわるのをやめた。でも夏になったら否が応でも関わるハメになる。なにせこの辺の友達同士の繋がりが強いから。去年も色々巻き込まれている。

さぁさ……あれ、これシリアスないって言ったよね??????
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