ウマ娘 リトルダービー ~ウマ娘世界における、ちょっと異なる種の話~   作:zaq2

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あし毛の元気ッ娘

 講師がくる日が近づくにつれ、ブラリアンのやる気?(本人は闘志と言ってたけれど)が傍目でもわかるぐらいに上がってはいったが、朝のホームルーム時間に、まずは座学からとわかった途端に、一気に消沈したのはみんなが笑ったところだった。

 

 

「なんで勉強からなんだよぉ…」

「ほら、あれだよ。己を知りって奴」

「自分の事なんて、自分が一番知ってるし…」

「いや、ブラリアンの日ごろの行動みてたら、な?」

「知らないと思えるわ」

「知らないと思うわ」

「なら、昨日とか、何かと勝負して負けてないはずだよ」

「ぐっ・・・あ、あん時は調子が・・・」

 

 みんなから茶化されては、ややムキになりながら反論しようとしているが、反論しきれていない時点でダメな気がする。

 

「ほら、ブラリアンの言いたいことは察するが、次は移動教室なんだから移動するぞ」

「講堂での講義ですわね」

「講堂での講義ですね」

「くぅ・・・勉強なんて嫌いだ・・・」

「ほらほら、そう言わずに行くぞ」

 

 そうして、みんなと一緒に講堂に向かった。

 

  *  *  *

 

 向かう際、いつものメンバーがそろったりするのも、いつもの事で。

 

「どうしたのさ、何か今にも死にそうな顔して」

「ん?ポニーオーか。ブラリアンのやつ、座学からという話を聞いてからこの調子なんだよ」

「ぷっ、あんた普通に考えたらまずは説明うけてからに決まってるでしょ」

「うっせぇチビ・・・」

「今のアンタから、そう言われても、ちーっとも悔しくも何とも思わないわね」

「ほんとに覇気がなくなってますね」

「元気だせぇ~元気だせぇ~いつものブラリアンの元気もどってこ~い」

「お、おぅ・・・アリガトウな・・・」

 

 見るからに、ナメクジがはいよっていそうな変な踊りをしているのだが、どうみてもクネクネと動く姿にしかみえない。

 

「いやいや、クレシンのそれ、みるからに妖怪の類でしょ」

「失礼な。れっきとした拝み方じゃよ~元気がでるおまじないじゃよ~」

「いろいろ混ざり過ぎてて、怪奇現象になってるみたいじゃん」

「どうみても、怪しい宗教にも見えますよ?」

「そうですね、怪しい宗教に見えますね?」

 

 そうして、みんながみんなで茶化していると

 

「はいはい、そろそろクラスに戻らないと、不味いんじゃないかい?」

「たしかにそうだな、リャイアン。ほら、各自のクラスにもどっておこう」

「「「はーい」」」

「また後で」

 

 各人が、各人のクラスに戻っていき、自分たちも自分たちのクラスの場所へと戻るが、それでも一人「はぁぁぁぁぁ」という、深いため息が聞こえていたのを、自分の耳はしっかりと受け止めていた。

 

 

   *   *   *

 

 

「それでは、まず、ウマ娘という種の身体的特徴について・・・」

 

 まずは、トレセン学園からやってきた講師がウマ娘という種族が何なのかという講義が始まった。

 

 ホモサピエンスとは異なり、筋肉繊維の構造が異なり、高密度とかどうとかという話から始まり、脚や呼吸器に関する部分、そして消化器官に関しての違いなどなど、だいたいそういう話が続いていた。

 

 そうして、今度はトレーナーに話が変わり、走りの違いについての話になったとたん、とてつもなく集中している気配を感じていた。

 

「なるほど・・・そういう・・・」

 

 そんなつぶやきの声が聞こえてきたが、声の主が誰かは、まぁ、すぐに分かったが「脚の動かし方にも方法があるんだ・・・」という、何時もの熱心な声色になっているのに、どこかしら面白く思っていた。

 

 そうして、一通りの講義が終わった所で、質問タイムとなったのだが・・・。

 

 

「はい!レースに出るにはどうしたらよいですか!!」

 

 

 案の定、みんなの予想もだいたいあたったのか、呆れてのため息なりも聞こえてくるが、本人はいたって真剣に質問していた。

 

 が、種の違いから、危険だからと選ばれていないという事の説明が講師からなされていたのだが・・・それでも食い下がっていくブラリアンがいた。

 

 あの熱意に関しては、ボクたちも理解しているから、黙って見届ける恰好になってはいたが、それでもしぶとく食い下がっていたため、講師ではなくトレーナーから意見が出された。

 

 

「そうだね。うん、一応、明日から体験の時間だから、その時にトレーニング体験もあるので、それらを経験してもらえれば」

「トレーニングをしてくれるんですか!やったー!!」

 

 

 話途中さえぎる形で被せてきた元気爆発な存在だったが、講師側からは「元気のある娘ですね」という苦笑交じりの笑い声と、自分たちからは「またか・・・」と毎度の事な感じで、その日の講義の時間が終わっていった。

 

 

 

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