ウマ娘 リトルダービー ~ウマ娘世界における、ちょっと異なる種の話~   作:zaq2

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かべ

 集合してから連れられたのは茶色いコース上の外周側、ホワイトボードや椅子が置かれた場所に集まっては、トレーナーからの今いるコースの説明をうけていた。

 ホワイトボードに書かれていたのは、今いる場所の内容。

 

 全周1800mのウッドチップのトレーニングコース。

 

 衝撃を吸収しやすいため、脚に負担をかけにくいというウッドチップが敷き詰められたコースという事らしいのだが、どういうものかを経験するために、まずは一周回ってみようかという事で、班ごとに歩きだした、のだが…

 

「む、意外と歩きにくいな」

「確かに歩きにくいね」

「足をとられますわ」

「足がとられますわ」

「そんなに歩きにくいか?」

 

 自分たちが足を取られてバランスを崩しかけたりしそうな中、頭の後ろで手を組んで普通に歩いているブラリアンがいた。

 

 鼻の絆創膏と髪留め以外は、運動着に着替えさせられてはいたが「何がそんなに難しいんだ?」という表情で普通に歩いていたりする。

 

「どうして平気なんです?」

「何故、平気なんです?」

「昨日、説明うけてただろ?足を使うんじゃなくて脚(トモ)を使えってさ」

「いや、それは知ってるけど、どうやるか分からないんだけど」

「えー?なんで―?こうやって、脚の付け根?を意識して膝から下は、ややフリーな感じでさ」

 

 といっては速足や駈足に切り替えたり、「よっ、はっ、ほっ」と横脚にスキップなど変幻自在に歩いていた。

 

「こういう時のブラリアンの才能には驚かされるな」

「まったくですわ」

「同意しますわ」

「本当にね」

 

 フクショウグンとホクト姉妹と共に関心しなからも、ブラリアンの言うとおりに膝から下をややフリーにする形で膝を上げる意識をしだしたが、たしかに足を取られることはなくなったが、今度はバランスをとるのが難しい。

 

「お、できてるじゃん。そんな感じ、そんな感じ」

「やっぱり結構むずかしいよ?これ」

「そっかー?あとは慣れなんじゃね?」

 

 ブラリアン以外が悪戦苦闘しながらも、何とかものにしつつも半周に差し掛かろうとしたぐらいに、トレーナーからの声がかかった。

 

「よーし、そろそろスタート位置まで走って~、軽くでいいぞ~ただし無理はするなよ~」

「まってました!ちょっと前にいるチビんとこ行ってくる!!」

「はいはい」

「こけるなよ」

 

 と、一気に速い駈足で前方にいるチービーたちの場所へと走っていった。

 

「本当に苦も無く走っていきましたね」

「足元の影響うけずにいきましたね」

「ブラリアン、何か走り方がいつもと違ってるような?」

「そう言われれば、確かに」

「そう言われてみれば、違いますね」

「ブラリアンなりに、何かをつかんだのかもしれないな。さて、こちらもこちらで、指示通り少し走るぞ」

 

   *   *   *

 

 チービーのところに行ったかと思えば、何かいい争いしてるなと思ったとたん、いきなり全力で走り出したブラリアンとチービー、それを何故か追いかけ始めたクレシン。

 

 そんなあっというまに走り去った三人にようやく追いついたのは、スタート地点にあった"ゴール"と書かれたウマ娘の看板前だった。

 

 ただ、ブラリアンとチービー二人は、肩で息をしながらウッドチップのコースの上に仰向けになるように倒れていたが。

 

「ぜぇはぁ、、、かった、、、ぜ」

「あんた、、、いい加減に、、、しなさっ、いよ」

「よく走れるよね」

「ほんとほんと」

 

 みながみんな、疲れて座り込んでいくと、ブラリアンとチービーはようやく息が整ってきたのか言い合いを初めていた。

 

「ほんと、チービーもムキになることはなかったんじゃ?」

「この、、、競走バカの、、、うすらトンカチが、、、走れない、、言うから」

「実際、、、走れてなかったじゃ、、、ねーか」

「走れてた、、、でしょうがぁ、、、」

「はいはい、そこまでそこまで。まだ授業の途中なんだし。ね?」

 

 息も絶え絶えになりながらも、口喧嘩だけは続けているのは、まぁ、いつもの事だなとみんな呆れかえってた。

 

 そんなときにトレーナーから

 

「そのまま休んだ格好で聞いてくれていい。みんなご苦労さん。とりあえず走ってみた感想はどうだったかな?と、聞かなくても大体は察するけどね」

 

 周りのみんなはといえば、軽く走ってきた状態でも、普通に肩で息をしているのがほとんど。

 

 そういう自分も、走りなれていない場所で走っているために、やはり疲れているというのが本音だった。

 

 トレーナーは「さすがに全力疾走する娘がいるとは思わなかったが…」という前置きをいれ、

 

「このコースは説明した通り一周が1800mある。先ほど走っても良いといった位置からでも1000m未満だが、その距離からでも息を切らしてしまっていたら、トゥインクル・シリーズでレースにもならないだろう。なにしろ、それ以上の距離を走りきる体力や技術が必要になるからね」

 

 やっぱりトゥインクル・レースに出るウマ娘との根本的な身体の違いが大きすぎるなと思ったけれど

 

「つまり、バテなきゃ、、、、いいんだな、、、」

 

 と、いまだ息切れしながら、大の字に倒れたままつぶやく存在がいた。

 

 

 




 なお、コースが一望できる展望台で、三人の走りに魅せられた"扇子をもってネコを乗せた視察の人"が何かを思いついたようです。


※:ゴールと書かれたウマ娘の看板
伝統(?)と実績(!)のある、例のゴール板です。


※:おまけの着順(あと、走法特徴)
1:ナリタブラリアン -   ハーフストライド+ピッチ
2:ミスターチービー 1バ身 ピッチ
3:クレヨンシンザン 大差  ロングストライドもどき(要改善)



感想返信できるとこだけ:
・勝負服は"マ子にも衣装"(ウマ娘世界のコトワザ)的な意味も?
・赤い絆創膏はのこしてます。引率の先生、譲歩しました。アキラメタトモイウ
・身長は125cm~135cm未満にしておきます。それでもチッコイヨネ…魔王サマ、コナイヨネ?タマチャンハ,コッチニイナイヨ?
・ナイスネーチャン、こちらでも実力もちです。
・後援はネコ乗せてる人でもいけるかと。ジョッキーベイビーズの主催みたいに?


追記:
・1ハロンに出てたというのは、これ書く前の資料漁りで知りました。
 あの作者、テレビの解説で応援(?)ボード書かれてましたね(動画漁りも
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