ウマ娘 リトルダービー ~ウマ娘世界における、ちょっと異なる種の話~ 作:zaq2
次の休みの日、いつものメンバーが、いつものハンバーガーチェーン店にそろっていた。
いつものメンバーとは言ったものの、ブラリアンだけは例の場所へと行ったみたいだった。
ただ、いつもと大きく違ったのは、陽気な雰囲気という感じではなく、どことなく暗い雰囲気にのまれているといった感じだった。
そんな雰囲気の中、ポニーオーから、
「みんな、ここ最近どうしちゃったんだい?」
と投げかけられた。
その言葉に対して、チービーは「どうもしない」と返しては外の風景を視だす。
ネイチャンは「いつもどおりでーすよー」と答えてはいるが、どことなく心ここにあらずという感じである。
リーダー役ともなるフクショウグンは先ほどからと腕を組んでダンマリを決め込んでいるし、ホクト姉妹とクレシンは我関せず状態で、セットメニューを口にしていた。
さらに、どことなく空気が重たくなった気がする。
そういうのを察するのが得意なポニーオーは「どうしたもんだか」という表情になっていたので、何とか話題を作らないければと思い、ここ数日いなかった二人の事を聞いてみた。
「そ、そういえば二人とも、あれから数日休んでたけれどどうしたの?」
「えっ、あー、いやぁ…。あ、そうそう、はい北海道土産」
「北海道土産?」
「うん、まぁ、家の用事で北海道に行ってたからね」
そういって紙袋から取り出してきたのは、定番の白い奴であった。
ただ、二人から渡されたのには、何か引っかかったが。
「おおぉ、白いチョコレートの奴だー」
「学校休んで、いいご身分だことで」
「アハハハハハ…」
「それで、ブラリアンの方はどうだったの?」
リャイアンからブラリアンの名前が出た途端、チービーが「知らない」と再び不機嫌になる。
ネイチャンは「あはははは」と乾いた笑いをしてから、ホクト姉妹と共にブラリアンの休日の話をしていった。
一通り説明し終わると、ポニーオーとリャイアンはお互い顔を見合わせていた。
「タイミングが良すぎだと思うよね」
「うんうん、こういう流れって不思議と重なるよね」
「あの件、言っていいと思う?リャイアン」
「うーん・・・口止めされてるわけじゃないから、言っていいとは思うけど」
「「「?」」」
ポニーオーとリャイアン二人で話合いをし、話がまとまったのかポニーオーから話を切り出してきた。
「えーっと、トレセン学園とは違うけど、似たようなトレーニングできるって言ったら、興味ある?」
「どういう事?」
「それはどういう事だ?」
まっさきにチービーと、今まで黙ってたフクショウグンが食いついた。
特にチービーは、ポニーオーに顔を近づけてきていた。
「ちょっ、チービー近すぎだって、今から話すから、落ち着いてって」
チービーは「さっさと話しなさいよ」と言いながらも座り直す。
そうしてポニーオーは「まだ、正式な決定じゃないから、話半分で聞いてね」という事で、みんな頭を縦にふりながら続きを促す。
「海外では、僕たちの様な小型のウマ娘専用の競走があるのを知ってる?」
「知らない」
「初めて知りましたわ」
「初めて聞きましたわ」
「へぇ、そんなのがあるんだ」
「ほへー」
「うん、知ってる。アメリカに住んでたし」
「そういや、サイザンスはアメリカ生まれだっけな」
自分は知ってる。
そういう競技会があって、地方選抜で行う形でやってるというのも。
「で、その専用競走を日本でも作ろうという事で、色々動きだしてるって話があってね」
「ボクたち二人、リャイアンは本家の方から、ボクは親会社の親戚の人から、その話で呼ばれてたんだ」
「呼ばれた先でポニーオーに会ったのには、ちょっとびっくりしちゃったけどね」
そうして、その話が続いて行った。
話の内容としては小型のウマ娘でその様なレースが本当に出来るのか?という事で、実際に北海道にある私有地コースで模擬レースを行ってみたが、二人だけではという事になったらしい。
そして「競技では複数人数いなければ話にならない」という方向の話になり、レースが実際に行える事を実証するために、人数を集めて臨時的なレースを行ってみようという事になったらしい。
そこで、レースを行える地力のある、小型のウマ娘を集めようという事になったんだけど…
「レースが出来そうな候補に、真っ先に思いついたのってブラリアンなんだよね」
「けど、その話をしようと思ったけれど不在。だけど良い意味での不在ともいえるかもしれない、本家本元で鍛えてもらってるって形だしね」
「で、話としては、このままじゃブラリアンだけがレースを行える恰好になる」
「けれど、それだけじゃダメ。頭数だけそろえて、はい、レースって言えるか?と」
そうして二人は、こちらを見回す。
「それで、参加人数を集めるために、自分たちにこの話をした訳か」
「ま、そういうことになるかな」
話は大体わかった、競走をするために人を集めて、レースといえるトレーニングを課してから行うという事も。
「そういえば、ブラリアンは参加決定してるの?」
「いや、ブラリアンにはまだ話してない。けど、ブラリアンの事だから、話したら確実に食いつくのは目に見えてるしね」
「「確かに」」
確かに、あの競走バカといわれているブラリアンの事だから、まっさきに食いつくのが目に見える。
あとは、参加するにあたっても、学校を休むとかそういう事になるんだろうか。
「ああ、実際に行うのは、夏休みに入ってからになったね」
「一応、学校の都合もある事は、発起人の人もわかってたみたいだよ」
「『学業ッ!学生の本分をおろそかにしてはならない!』だっけ?」
「そうそう、そんな感じだったね。結局、休んで北海道行ってたのにね」
「それで、やっぱりというか、問題として挙がったのは、各人が実際にレースが行えるレベルなるのか?っていう点がずーっと繰り返し論議になってた」
「競技として行うには、最低限でもレースを行う者としての規則、つまりはルールも知っておかなきゃいけないとか色々とね」
競技を行うにあたっても、ルールがある事は知っている。
とくに、進路妨害をしてしまったりとか。
そういうレースに関する訓練?を積ませて、あとはレースを成り立たせる形にするという事らしい。
「わざわざ本家から指導教官を連れてくるとか言われてる徹底ぶりだからね。強制参加状態だよ」
「こっちも、引退したウマ娘を指導員に当てるって言われるから、こっちも強制参加」
「「夏休み無くなっちゃったよね」」
そんな言葉を二人はトホホという感じになっては、落ち込みながらも「それで、どうする?参加する?」と聞いてきた。
それぞれが、考えてる中、クレシンのコーラが飲み終わる音が聞こえてきた時、
「わたし、やってみたい」
「わたしも、やろっかな」
「お、二人道連れ・・・いやいや、ご協力にご参加、アリガトウございます」
話を聞いていたチービーとネイチャンは、ほぼ即決で参加を表明した。
「そういえば、訓練はどこで行われるのですか?」
「トレーニングは、一体どちらで?」
「北海道になるはずだよ。夏休み入ったらすぐに向こうにいって、うちの別荘が貸し出される形で、8月の下旬ごろにレースに合わせる様に調整するとか何とか言ってたよ」
「「北海道ですわ」」
「なら、行きますわ」
「なら、参加しますわ」
ホクト姉妹は、北海道という事で参加を決めていた。
「みんな、そう簡単に表明するが、親に許可をとらなくていいのか?まあ、自分も、参加する方向でいいが…」
「えー、みんながいくなら、ついてくぞー」
フクショウグンは冷静に親の許可を確認という事になり、クレシンはみんながいくならついていくと。
「サイザンスはどうする?」
ポニーオーから参加の是非を聞かれるが、夏休みは前から予定があった。
それも、変更のきかない予定が…
「ゴメン、夏休みは家の用事でアメリカに行かなきゃならないから・・・」
そう伝えるだけが、限界だった。
なお、主役にも後日話を通しては「行くに決まってんだろ!」と返され、
そのさらに後日の休日
「師匠!北海道で特訓してきます!!」(何故か師匠呼び
「!?」
と、唐突な発言で周囲を困惑させてたりしてるかもしれない。
※ポニー専用競走は、実際、海外には普通にあります。
もちろん、現在の日本にもJRA主催であります。
(子供ジョッキーがメインだけど)
海外のポニー競走には、平地・ダート・障害・トロットなどなど、色々種類があったりしますね。
感想できるとこだけ
・実際にブラリアンは、ブライアンより年上ですね。
けれどあの世界、年齢ごっちゃすぎるので同年か下ぐらいでも良いかなと。
・レースの基礎体力はついても、その後はどうかな?
・ブルボン師匠の餌付け…ホワイトロリータ,アルフォート,ルマンド,大穴はチーズオカキかな
・可愛がられてるかもというか、実際、ジュニア以下に見られて可愛がられてるかと。
・ブライアンの性格上、諦めずに向かっていく志向の人は好感もってそうかなと。
あと、髪色違いだけで他は似てるから、「いつの間に子供を…」と弄られたところに遭遇したアネキの眼鏡が割れながらも「葦毛だから、もしかしたら妹という線も…」と超動揺してるかもしれない。
・でちゅね様も餌付けしようとしてるかもしれないが、タマチャンが守ってるかもしれない。
・メジロなどは本家と分家、親会社と子会社としておきます。
そういう方法もあるのか。程度でよろしくお願いします。