ch.17 †悔い改めて†(ホモガキ)
ということで、準備は整いました。あとは小南ちゃんが起爆札六千億枚の技を発動してくれるのを待つだけです。既に発動水準までHPは削っているので、待っていれば発動してくれるでしょう。
起爆札六千億枚、いいよ来いよ!
「――この起爆札六千億枚! 十分間起爆し続ける!」
よし、ようやく発動してくれました。小南ちゃんが決め台詞を叫びながら起爆札の展開を始めました。起爆札六千億枚の必殺技発動前のモーションですね。
あとは簡単です。相手が攻撃を開始するのに合わせて、蒸気暴威で作り出した人形を爆発させるだけです。そうすれば敵の術が暴走して小南ちゃんを倒せます。
いきますよー、逝く逝く。
「タケシ! さっきからご飯だって言ってるだろ! いつまでゲームしてんだい!」
ファッ!?
リアル突発イベントが発生しました。いわゆるオカン乱入イベントですね。ゲーム実況してる時にオカンが部屋の中に入ってきちゃいました。
やめてくれよ……(絶望)
「タケシ、何をブツブツ喋ってるんだい! ご飯だって言ってるだろ!」
「わかってるって。今行くって」
「それとさっきから五月蝿いよ! 『ああ~』とか『うう~』とか変な声ばっか出してんじゃないよ!」
「『ああ~』じゃなくて『ああ^~』ね。発音全然違うから。オカン、そんなんじゃ甘いよ」
「何をわけのわからんこと言ってるんだい。気持ち悪い声出してんじゃないよ!」
「気持ち悪い声じゃなくて、変態糞親父の芸術的な発声の真似してるだけなんだけど」
「アンタ、お父さんのこと糞親父なんて呼んでんじゃないよ! 誰に飯食わせてもらってると思ってるの!」
「いやオトンのことじゃなくて、変態糞親父っていうネットの超人気キャラのことなんだけど。二十一世紀に生まれた岡山最高の存在を、オカン知らないの? 社会インフラ整備しつつホームレスに酒振る舞って慰安までする聖人だよ?」
「わけのわかんないことばっかり言ってんじゃないよ! いいからご飯だよ! ゲームばっかりやってると、今度お父さんに頼んでこの邪魔臭い機械、全部売り払ってもらうよ!」
「ゲーム売るとか、おばさんやめちくり~」
「聞いてんのかいタケシ!」
「わかったから、すぐに行くって!」
「早くしな!」
ふぅ。なんとか撃退できました。
オカン襲来イベントは難易度高すぎですが、無事に切り抜けることができました。
オカンは撃退することができましたが、ゲームはポーズし忘れたので大変なことになってます。画面に「ゲームオーバー」って出てますね。普通に起爆札六千億枚の攻撃くらっちゃいました。
小南は死なず、ランちゃんだけが死んだことになってます。
当然、トロフィー獲得はならずです。TDNゲームオーバーですねクォレハ……。
あーもう滅茶苦茶だよ。まあセーブしたところからやり直せばいいだけなので許せます。後でやり直しましょう。もう許せるぞオイ!
というか何でボツ動画なのに実況続けてるんだ俺。アホクサ。
いや、ボツ動画ってことで編集してアップすれば使えるか。オカン乱入とか実況者としてある意味美味しいのか? ネットで話題になって再生数爆上げになって、三十分で五万のお小遣いが稼げたりして……。
いや、やめておこう。身バレしてリアルホモガキに特定されて自宅突撃されたら困るからな。別に配信で飯食ってるわけじゃないし、プライベート切り売りする必要もないしな。
変な欲出すのはやめておこう。この動画はボツだな。
「タケシ、ご飯だって言ってるだろ! いい加減にしな!」
「今片付けてんの!」
大学生になって暇になってゲーム三昧は最高だけど、ほどほどにしておかないと不味いな。VRゲームの機材やらなんやら、ガチで売り払われちゃ困るし。うちのオカンはブチ切れたらマジでやりかねないからなぁ。ホント、ほどほどにしておかないと。
あとで家の手伝いでもして媚売っておかないとね。ゲームばっかりしてたらパパやママに怒られちゃうからね。
来年にはゼミ活動が始まるし、呑気な大学生活もそろそろ悔い改めないとダメだなぁ。
怠惰な学生生活、
未来設定なのに何故か昭和風なホモガキのオカン
次回ホモガキのオカンせいで大変なことに…