ひぐらしのなく頃に~ただひたすら圭一と魅音がイチャイチャするだけ編~ 作:Java-Lan
[7日目(水):前原家:朝:前原圭一]
圭…ん…ほら、起きて、圭…ちゃ!
あぁ、お袋か。ふあぁ~
今起きるって、そんなに揺らすなって
…もしかして、まだ調子が悪い?
いやいや、そんなことないぞ、
今、起きる。すぐ起きる。
…そう、よかった。
朝食の用意ができているから、おりてきてね。
あぁ、わかってるって。
…チュ♥
「どわぁあああ!?」
突然のキスに驚いて、飛びあがるように起きた。
何だ、今の、って、魅音?目の前に魅音がいる!
「アハハハ、圭ちゃんおはよう!そんなにビックリするなんて、
面白いなぁ、来たかいがあったよ」
「え、何で魅音、お前がここにいるんだよ!?
本家のバァさんはどうした?」
「大丈夫。ちゃんとバッちゃの朝の用意は終えて来ているから」
そ、そうなのか。
しかし、驚いた。さすがに朝から魅音が部屋の中にいると想像もつかなかったぜ。
「昨日、来るって、言ったじゃん?それと、圭ちゃん、感謝してもいいんだよ?幼馴染が朝起こしに来るっていう、夢のシチュエーションをおじさんが体験させてあげたんだからさ」
それは、どちらかといえば
毎朝迎えにくるレナの方が近いと思うが。
でも、そんなことを言ったら血の雨が降りそうなので止めておこう。
「そうそう、朝ごはんできたから一緒に食べよう圭ちゃん
お義父様も、お義母さまも、待ってるよ」
「あ、あぁ…」
今朝は、両親と魅音、俺がそろって朝食をとることになった。
親父たちは、朝、魅音がバァさんの用意をしてから家に訪れて、うちの朝食の準備を手伝った事をほめちぎっている。
「ごめんね。大変でしょうに」
「いえいえ、でも、昨日倒れた圭ちゃんが心配でしたので。
むしろ私の方こそ、朝早くから失礼させて頂いたのに、
笑顔で向かい入れて下ったお義父様と、お義母さまには感謝しかありません」
「そういう堅苦しいのはいいのよ魅音ちゃん。もう家族なんですからね」
「はい。ありがとうございますお義母様!」
全く、俺の両親の前だと
無限に猫の皮をかぶっていられるな魅音は。
腹黒梨花ちゃんもびっくりだぜ。
「圭一、昨日は命を助けられた上に、今日は朝早くから見舞いに訪れてくれたんだ。
こんな良い娘は、そういない。ちゃんと魅音ちゃんに感謝して、尽くすんだぞ。」
「わ、わかってるって父さん。魅音、サンキューな!」
「こら、そんな感謝の仕方ががあるか。全く、お前は一家の主になるのだから
魅音ちゃんをみならって、礼儀正しくしなさい」
「へいへい…」
事情を知らない両親にそう言われちゃ
俺も首をすくめるしかない。
「でも、お義父様。圭ちゃんは、学校でも、集会でも、
皆をひっぱって楽しませる。素晴らしいエンターティナーなんですよ!」
なんか、褒めているのかどうか微妙な線なんだが。
しかも最後に「きっとお義父様の背中を見て育ったんですからね」
とかなんとか、ちゃっかり言って点数を稼いでいるし。
「そうだ圭一」
「なに母さん」
「今日は仕事の都合で、父さんと母さん泊まりになるから、今夜適当に食べてね」
最近、親父とおふくろは仕事で忙しいらしい。
これも、魅音と俺が婚約したおかげで、仕事の依頼量と、依頼料の二つが
同時にあがったのが原因だとか。
これってあれか。
二人とも園崎家にお近づきになりたい奴らの下心を利用して商売してるってことか。
ったく、息子の婚姻にあやかって大儲けするなんてよくやるよ。
「それでしたら、お義父様、お義母さま。
今夜は、私が圭ちゃんのために夕飯を用意させて頂きます」
魅音はそうしゃちこまっていうと、お袋は「ありがとうね魅音ちゃん。そうだこれ」と家の合い鍵を魅音に渡した。
魅音は合い鍵を手に、顔を90度まげて俺を見るとニヤリと笑う。
ついに俺の両親完全攻略か。
魅音の心から「ククククク」という声が聞こえてきそうだぜ。
お前は、本当に良い性格をしているよ。全く。
「あ、そろそろ時間だ。圭ちゃん、急ごう!
レナがきちゃう」
そうだ。ゆっくりしすぎた。
俺は急いで、ご飯を喰い終わると、魅音と一緒に部屋に戻る。
そういえば昨日は調子が悪くて寝込んでいたので、何の準備もしていない!
服を着て、学校道具を用意しないと。
だが、部屋に入り慌てて服を着る俺とは対照的に、
魅音はテキパキと動き、部屋の中から学校道具の用意をしていく。
いや、というか…なんでお前、俺の筆箱やら教科書やら、
置いている場所が分かるんだ?
「クククク。圭ちゃんが中々起きてこないんで、色々見させてもらったからね。
圭ちゃんの可愛い寝顔を見ながらの探索は面白かったよ。ま、これが三文の徳ってやつだよね」
ぐわっ!俺のプライバシーは!?
「夫婦にプライバシーは無い!」
い、言いきりやがった。こいつ!
「それより圭ちゃん、髪はとかさなくて大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ。いつもどおりのヘアーだぜ」
「歯は磨いた?」
「問題無いぜ」
「お薬は飲んだ?」
「いや、お魎のバァさんじゃないんだから、そういうのは無いぞ」
「じゃ…」
「おいおい、魅音。なんだお前、俺のお袋か!?」
チ、チ、チ…
魅音は、人差し指を左右に振る。
「圭ちゃん違うよ。こういう場合は、こう言うんだよ」
おそらくゲームなら、この瞬間、
自信満々の魅音の姿を中央に置き、ピカー!という効果音の後に
まっ黄色なフラッシュ背景が表示されていただろう。間違いない。
ぴんぽーん!
そんなバカなやり取りをしていたら、チャイム音がなった。
時間的にレナがやってきたに違いない。
俺達二人は急いで玄関口へと向かう。
「あ、圭ちゃん失敗した」
「なんだ、何か忘れものか魅音!?」
「パンを喰わえていれば、完璧だったのに!」
「お前、こんな時に、一体何を表現しようとしているんだ!?」
玄関のドアが開くと、そこには笑顔全開なレナがいた。
あまりにも眩しい笑顔なので、可愛いモード直前なのが良くわかる。
「はぅ~☆魅ぃちゃん。圭一くん。おはよー☆なんだよ!おはよー☆なんだよ!」
「「おはようレナ」」
俺と魅音はハモリながら挨拶を行うと靴をはく。
玄関に出迎えに来た両親に、魅音は一礼する。
「それでは、お義父様。お義母さま。圭ちゃんをお預かりします」
そう言い終わった瞬間。
俺は右腕を魅音に、左腕をレナに組まされた。
「お、おいなんだコレ」
「くっ、くっ、くっ、圭ちゃん。今日は逃げられないよ」
女の子の二人に腕を掴まれる。
文字にすると、ピンク色かもしれないが、実際問題この状態で通学路を歩く姿は非常にシュールだ。だいたい、二人とも恥ずかしくないのか?
「みんなで話し合ったんだよ。圭ちゃんを一人にすると危ないから、
必ず誰か一緒にいるってさ」
1人にすると危ないって。
どういうことだよ魅音。
「圭ちゃんを一人にすると、どこで野垂れ死にするかわからないからって、
沙都子と梨花ちゃんが、外にいるときは部活メンバーができるだけ一緒にいようって話を昨夜電話で提案してきてね。おじさんも圭ちゃんに一日中、ついているわけにもいかないし、そうしようって話におちついたんだよ」
俺がベッドでダウンしてたときに、
そんな話をしていたのか。
「それじゃ、俺がレナと一緒にゴミ山に漁りに行っても良いってことか?」
「あ~…というか、レナと一緒にゴミ山がOKというか、
ゴミ山に行くならレナと一緒が良いって感じかな?」
なんだ、その政治家の答弁のような言い回しは。
魅音の言葉の端々に、どことなく嫌がっている感情があるように見えるのは、
多分気のせいじゃないだろうな。顏も、引きつっているし。
まぁ、仕方ない。
これも辻褄合わせってヤツだ。
第一、ぎっくり腰になったのは事実だしな。
「それは、わかった。で、魅音とレナに挟まれているのはなんでだ?」
レナがニコニコして答える。
「圭一君が、また通学路を無視して変な道を歩かないように、ロックしているんだよ。
だから☆はぅ~。今日は三人仲良く通学なんだよ!なんだよ!」
俺の信頼はどうやら地に落ちているらしい。
言い分は理解できたが、何も両腕を掴んで登校させてくれなくてもよくないか?
これじゃアレだ。FBIに連行される宇宙人じゃないか!
「いやぁ~圭ちゃんも男冥利につきるよね。こんな美少女二人に腕を組まれて登校だなんて」
ニヤニヤ笑う魅音に、どう返事してやろうか。
幾つか候補があがったが、おそらくこれが一番効果的のハズだ。
「そうだよな。確かに男冥利につきるぜ!雛見沢生粋の美少女のレナ!
将来の美人女将・魅音!俺はもしかして、今、世界で一番の幸せ者かもな!」
魅音がレナに嫉妬する可能性もあったが、賭けだ。
ちなみに美人女将という言葉、勢いで言っただけで、特に意味は無い。
「そっか、そっか。やっぱり圭ちゃんもそう思うよね!じゃあさ、レナ
もっとギュっとしてあげようか!」
「はぅ~☆圭一くん、痛かったら言ってね!」
え、ちょっと待て?
想像と反応が違うぞ!?というか、そんなに強く掴むな!
うぎゃー!!!!!!!!!
二人の愛の強さに、体をボロボロにして登校してみると
ちょうど登校してきたばかりの知恵先生とバッタリあう。
これはもしかして怒られるんじゃないか?
と、思ったが、知恵先生は、むしろ怒るどころか、両脇に抱えられた俺を心配そうな顔をして見ていた。
「大丈夫ですか圭一君。顔色が悪いですが、まだ調子が戻っていないようですね。
無理してはいけませんよ」
…いや、先生。今日、調子が悪くみえるのは両脇にいる二人のせいです。
「安心してください先生。圭ちゃんは、私とレナがしっかりと面倒をみます」
「はぅ~☆」
「そうですか。お二人とも、よろしくお願いしますね。
圭一くんも何かあったら、いつでも先生に相談してください。
けっして、自殺なんて考えてはダメですよ」
いや、自殺って…知恵先生の頭の中で、
俺は一体どうなっているんだ?
[7日目(水):雛見沢分校:朝:前原圭一]
教室の中に入ってようやく解放されたが、
その後の授業では、魅音が腕を組んでベタベタと体をすりつけてくる。
もう容赦なしだな。
「…あんまり、やりすぎるとまた知恵先生に怒られるぞ魅音」
「大丈夫。へーきだって、ほら、知恵先生、小さい子たちの授業に集中しているし…」
それはむしろ、こちらを見ないようにしているだけでは?
そう思ったが、魅音は少し、怯えたような顏で俺を見ている。
「あ、あのさ、こういうの…圭ちゃん、嫌?」
…お姉は怖がりなんで、あまり強く怒らないで下さいね。
詩音の言葉を思い出す。
「いや、嫌じゃないぜ。俺だってさ、魅音とはこうしてイチャラブしたいけど、
ほら、やっぱり人前でやりすぎるってのはよくないと思うんだ。それに、ほら、こうも言うだろ。
普段、自制して、はっちゃけるときに、はっちゃける。その落差が最高だってさ」
この説得は、効果があるのかは今一自信が無かったが、
魅音は、組んでいた腕を離すと、襟を正した。
「そうだね御免。すこし、やりすぎたかもしれない。
圭ちゃんの言う通り、公私の境目はつけるべきだよね」
「あぁ…」
ベタベタされていたときは、うざったいとは思ったが、
こうやって、離れられると少し寂しい。
自分自身のことながら
人間なんて、勝手なもんだぜ。
「じゃさ、体を預けるだけですますよ。それならいいでしょ?圭ちゃん?」
にっこり笑って、体を傾ける魅音に、俺は何も言いかえせない。
ただ、恨めしそうに見ている知恵先生の視線だけが痛かった。
授業が終わり、放課後。
昨日は俺がぎっくり腰で部活がやれなかったので
今日はやろうという話になった。
皆は俺の体調を心配してくれて
どんな部活をやるのかを一任してくれた。
「今日は、圭ちゃんのやりたいゲームでいいよ。何にする?」
ありがたい話だが、少し迷う。どうしようか?
しばらく考えて、ふと二日前にレナと話していたことを思い出した。
「そうだ、今日はゴミ山に宝探しにいかないか?」
あの時は確か、魅音に怒られるから俺と二人っきりでは、
ゴミ山へといけないという話だった。
とりあえず、今後は俺の体の事もあるからレナと一緒にいっても問題ないだろうが、レナ自身もできるなら、俺と魅音のイチャラブを近くで見てみたいと言っていたし、部活メンバー全員で行くのが良いかもしれない。
レナが、沙都子と梨花ちゃんに目配りをする。
「圭一君、ゴミ山はいいけど、体は大丈夫なの?」
俺はここぞとばかりに胸を張った。
「大丈夫だぜ!今の俺なら、ゴミ山のスクラップを全て掃除してやる自信がある!」
そんな俺を見て、沙都子があきれたように口を開く。
「心配して損しましたわ。そんなに元気なら問題ありませんわね」
憎まれ口を叩きやがって!
まぁ心配はしてくれたんだな。ありがとう沙都子。
俺は、沙都子の頭を撫でる。
皆は安心したようで、ゴミ山へ行く話は、そのままスムーズに決まった。
勝敗方法だが、魅音がゴミ山にある幽霊談を引き合いに出し、
「殺された工事現場の監督の幽霊が探しているという
死体の一部を探しだせば、その時点で勝利!
それ以外は、ゴミ山で一番可愛いのを探してレナに進呈した人が勝利ってどう?」
という勝敗方法を掲示した。
幽霊と死体の一部はさすがにアレだが、可愛い物を見つけると言うのは
レナにとってご褒美だ。
もちろん、レナは大賛成。
俺達もそのルールでゴミ山へと向かう事にした。