ひぐらしのなく頃に~ただひたすら圭一と魅音がイチャイチャするだけ編~   作:Java-Lan

17 / 48
第16話_7日目(水)C「I LOVE YOU」

[7日目(水):前原屋敷:夜:前原圭一]

 

ゴミ山でのゴタゴタに時間がとられ、日が暮れてしまっため

今日の部活は次回持ち越しということで解散となった。

 

俺は魅音と一緒に、そのまま自宅へと向かう。

 

魅音は時間が無いらしく夕飯を作り終えたら、園崎本家へと帰るらしい。

買い物はしなくて良いのか。と聞いたら

「今朝、冷蔵庫に何が入っているか全部把握したから大丈夫だよ圭ちゃん」

と答えた。

 

さすがだぜ魅音。

朝食の時点で夕飯の用意を考えているとはな。

 

家に入ると、さっそく魅音は夕飯作りを始めた。

俺も何か手伝いたかったが、魅音からは

 

「ありがとう圭ちゃん。嬉しいよ。

 でも、今日は、いいかな?時間無いし。また今度お願いするね。

 そうだ。食器だけ出してもらっていいかな。あとご飯の用意も」

 

という返事をもらった。

 

その言い方、まるで俺が手伝うと、料理の時間が増えるみたいだな。

だが否定できるほど間違っていない気もするので「おう」とだけ答えて、

食器の用意と、ご飯の盛り付けをおこなう。

 

じりりーん。じりりーん。

 

一通り食器の用意が終わった時、

電話の着信音が鳴り響いた。

 

「あ、圭ちゃん。電話、お願い」

「任せとけ」

 

電話に出ると、お袋だった。

「ごめんね圭一。どうも話が長引きそうなの。明日も帰れそうにないわ」

「そうなんだ」

「それでなんだけど、魅音ちゃんに代わってもらえる?」

 

お袋からの電話を魅音とかわり、食堂に入る。

すでに、食卓には二人分の料理が置かれているが椅子に座って魅音を待つ。

 

「はい。お義母さま。圭ちゃんの面倒は、私がしっかりと見させていただきます」

 

どうやら明日も魅音のお世話になりそうだな。

電話を終えた魅音が戻ってくる。

 

「ありゃ、待っててくれたの?先食べててくれても良かったのに」

「そういうわけでにもいかないだろう?食べようぜ魅音」

 

大皿に置かれた野菜炒めに箸を伸ばし、口に入れる。

 

「どう?美味しい?」

 

間一髪聞いてくる魅音。

俺も反射的に返事をする。

 

「美味いぜ!」

「…よかった」

 

魅音の顔がほころぶ。

 

口に入れた瞬間に味がわかるわけがないんだが、

俺は魅音の料理が美味い事を知っているので気にしない。

そして実際に味わってみると、うん。美味い。

 

「魅音は良い嫁さんになるよな」

「ふぇ…そ、そうかな…」

「うんうん。きっと結婚した相手は幸せだと思うぜ」

 

まぁ、その結婚相手というのは俺なんだけどさ。

 

「あ、アハハハ。

 うん。そうだね、がんばるよ圭ちゃん」

 

二人で笑いながらする食事は楽しい。

だけど、今日はそこでおしまいだ。

 

食器洗いは俺に任せて、

魅音は早々に荷物をまとめて玄関へと向かった。

 

「じゃあ、圭ちゃん、もう、帰るから。

 戸締りチェック忘れないでね。あと、電気の消し忘れも気をつけて」

「あぁ」

「明日の朝は、時間無くてちょっとこれないから、冷蔵庫にある

 納豆を食べて。お昼は用意してくるから安心してくれていいよ」

「ありがとうな。助かるぜ」

「それと、面倒だからって、お風呂に入るのもわすれないでよね。

 髪と体を洗うのを忘れちゃダメだから。忘れたらエンガチョだよ」

「おう」

「あと、宿題と明日の用意も。ちゃんと教科書をカバンにいれておくんだよ。

 あとご両親がいないからって、夜更かしは厳禁!美容の大敵!わかった?」

「…なんか、本当、お袋みたいだな」

「クククク…圭ちゃん、朝も言ったよね?」

「あぁ、そうだったな」

 

>魅音は俺の嫁!<

 

本日二回目の、エフェクト効果音有り、

フラッシュ画像表示だ。

 

「あ、それとも圭ちゃんって

 自分のパートナーを「ママ」とか言っちゃうタイプ?」

 

パートナーの呼び方?

考えた事も無かったな。

 

夫婦によってはパパとママと言い合っているのは知っているけど

でも、それって子供がいて、両親を認識させるためにために行う

家庭の話じゃないか?

 

「まぁ、それはおいおい…一緒に住むようになってから考えようぜ」

「そだね。今、決めちゃうと、楽しみがなくなっちゃうし」

 

魅音が靴を履き終わった。

これで、もうお別れだと思うと名残惜しいぜ。

 

「じゃあ、圭ちゃん。また明日」

「あぁ、今日はありがとうな魅音」

「アハハハ、夕飯ぐらいいつでも作ってあげるよ」

「いや、それもあるんだけさ…その…

 今日一日のこと…全てさ、ありがとう」

「…圭ちゃん」

 

魅音が俺の手を取る。

 

「書類上だと、まだ結婚はしていないけれどさ…

 圭ちゃんにプロポーズされたあの時から、私は夫婦だと思っている。

 だから、さ。圭ちゃんも何かあったら、いつでも頼ってくれていいんだよ。

 もしかしたら、何もできないかもだけど…

 それでも、きっと、圭ちゃんの苦しみや悲しみを半分にしてあげられると思うから…」

「……

 …………

 ありがとう魅音。お前は、俺の…最高の嫁だぜ」

 

どちらともなく顔を近づけ、キスをした。

できれば抱きしめてやりたいが、もうタイムアップだ。

 

「それじゃ、いくね。

 圭ちゃん。愛してる」

「あぁ、俺も、愛してる」

 

魅音は、元気に手を振ふり、ドアの向こうに走り去っていった。

そして姿が見えなくなると、急に気恥ずかしさが沸き起こった。

 

おいおい、なんだよ愛しているって…

俺、今、すげぇ恥ずかしい事いってなかったか?

 

考えるな。考えたら負けた。

クッソ、魅音の奴…どんどん可愛くなりやがって。

 

そろそろ、俺の手に負えなくなってきてないか?

 

女神か?女神なのか?魅音は!

さてはラクシュミか!?弁天様なのかよ!!

 

「…いや、待て。

 そういえば、弁天様って離縁の神様だったような」

 

今の流れは忘れよう。うん。

 

とりあえず、風呂に入って髪と体を洗おう。

明日魅音にエンガチョされると困るからな。

 

[7日目(水):前原屋敷:深夜:前原圭一]

 

夜更かしは美容の大敵。と言われたが、中々寝られず

マンガを読んでいたら、午後11時を回っていた。

 

さすがにそろそろ寝ないとマズいよな。

と思いはじめて矢先、電話の音が聞こえてくる。

 

こんな夜中に誰だ。魅音か?

 

「こんばんは圭ちゃん。まだ起きていたんですか?

 早く寝ないと明日の朝つらいですよ?」

 

この喋り方は詩音かよ。

 

「そういうお前だって起きているじゃねーか。

 なんだ。何かようか?」

 

「アハハハ。今日の園崎魅音はどうだったかな…って思いまして」

 

なんだ。昨日も話もしたのに、今日も聞きたいのか。

二人って、本当に仲良しだよな。

 

「まぁ、その…アフターフォローって大切ってことですよ!

 それで、なんですけど、どう…です?」

「どうって、何がだよ」

 

「ほら、最近、すっごく攻めの姿勢じゃないですか。

 そういうのを嫌じゃないかなーって思って…少し気になったんです」

 

「確かにな。告白した最初はしおらしかったのに、婚約が決まってから

 一転攻勢って感じだもんな」

 

「…圭ちゃん的には、しおらしい方が好きですか?」

「………」

「圭ちゃん?どうしました?」

 

なにか違和感があるな。

たしかに口調は詩音なんだが、言い回しが詩音らしくないというか。

 

詩音は口調は優しくても芯がある強い感じで話す。

こんな儚いようなしゃべり方はしない。

 

最初に出会った時は確かに、こんな感じだったけど、

あれは俺をおちょくるためにやっていたはずだ。

 

これじゃまるで詩音に化けた…

 

…いや、まて、そういえば一度も自分を詩音とは言っていないぞ?

もしかして、魅音なのか?

 

「もしもーし。圭ちゃん、聞こえてますか?」

「あぁ、聞こえているぜ。ちょっと考えていたんだ」

 

まぁ、どっちでもいいか。

俺は自分の心に素直に言うぜ?

 

しっかりときいてくれ。

魅音、いや詩音。

 

「…しおらしい魅音と、攻めの姿勢の魅音なんだが

 正直に言って良いか?」

「…はい」

「どっちも最高だ!」

「…え?」

 

「しおらしい魅音。それは日本古来のつつましく、お淑やかで、奥ゆかしい

 まさに日本の誇る大和撫子を彷彿とさせる存在だ!正直、俺は男子の三歩後ろを歩くべき

 なんてのが今一よくわからなかった、おしとやかな魅音みて、魂で理解した!

 これが、そう日本の誇る女性の真の有り方だと!」

 

「………」

 

「そして、攻めの姿勢の魅音!いつもの魅音に恋愛という要素が加わり、そのパワーアップは当社比200%!部活のモットーである、一位をめざすための努力を恋愛に置き換えた事により、様々な手段で俺に訴えてくる姿は、もはや感動ですらある!だって魅音が胸をあててくるんだぜ!?この誘惑に勝てる男なんているか?いや、いない!それが、本来惚れている俺ならなおさらだ。魅音はどちらかといえば恥ずかしがり屋だと俺は思っている!しかし、魅音はその羞恥心を乗り越え、俺にアプローチをしてきた!これを受け止められずに、なにが男子だ!何がヤマトオノコだ!」

 

「………」

 

「そして、その二面性をあまなく俺に見せてくれることにより、これは壮絶なる相乗効果を生み出し、大きなるギャップ萌えをも生み出している!そう、これは新たなる新時代の美少女のありかたといえるのではないだろうか!?そなわち、それはツンでありデレでもある、いわゆるツンデレといわれる落差から生み出される可愛らしさの境地を魅音は「しおらしさ」と「攻め」という姿勢で獲得したのだ!すなわち、お菓子で言えば、一つで二度おいしいと言う事であり、魅音はどこをとっても、俺にとっては最上級の甘味、すなわち極上スイーツと言えるだろう!ありがとう魅音!俺の嫁になってくれて!俺は、今も、高らかに言いたい!魅音は俺の愛するべき最高の嫁であると!」

 

「………」

 

俺は一気にまくし立てた。

ただ魂の赴くままにしゃべった。

 

もちろん、これらの評はただの独りよがり

他の人にとっては全く感じ得ないモノかもしれない。

 

しかし、それでもいい。

好きとは、本来その人が求める魂の形なのだ。

ここに、俺の好きが具現化した魅音がいる。

それは、他に無い確かなものなのだ!

 

「…というわけだ」

「………」

 

返事が無い。

いや…

 

「…ふぇ」

「ふぇ?」

 

「ふぇえええええ!!!!圭ちゃん、私が電話に出ていると知ってて言ってるでしょ!!

 この、鬼!悪魔!閻魔大王ッ!!」

 

酷い言われようだな。

しかし、まぁ、予想通り魅音だったか。

 

「あれ?もしかして、詩音じゃなくて魅音だったのか?

 いや、全然、全く、パーフェクトにわからなかったぜ!」

 

「嘘だッ!絶対に嘘だ!嘘!嘘!最初から分かっていたくせに!

 この嘘つき!詐欺師!ペテン師!バーカ!バーカ!」

 

ちょっと待て、なんで最初に俺を騙そうとした魅音に

嘘つき呼ばわれされなければいけないんだよ!

 

そしてバーカ!バーカ!って、お前、小学生か!?

 

そこまで言うならわかった。

魅音、お前を修正してやるぜ!

 

「…なぁ、魅音。お前に二つ言わなければいけないことがあるんだけどな」

「なにさ!」

「一つは…なんで、詩音の真似なんてして電話をかけてきたんだ?」

「ふぇ!?」

 

ふぇ、じゃない。

 

「まさか、また、詩音の真似しないと俺と話せない。とかじゃないだろうな?」

「ち、ち、ち、違うよ!ほら、なんていうか、いつも雰囲気かえてみようかと思ってさアハハハ!それにおじさん、電話中、一度も詩音だって名乗って無いよ!け、圭ちゃんが間違えただけじゃん!」

 

確かに一度も自分で詩音とは言っていないな。

ま、いい。そこは。

 

「じゃあ、そこは良しとしよう。そしてもう一つ…

 魅音、誤解しているようだが言うぞ」

「な、なに…?」

「今の話は、相手が、詩音でも”する”」

「うぎゃああああああああ!!!!!!」

 

おもしろいぜ魅音。

きっと電話の向こうでゴロゴロ転がっているんだろうな。

 

受話器の配線がきれなきゃいいけど。

 

「な、魅音。俺がどう思っているのか気になるってのはわかる。

 でも、なにも、こんな遠回しな言い方しなくてもいいんだぜ?

 玄関口でさ、愛してる。って言いあった仲なんだしさ。」

 

さすがに自分で言ってて。顔が赤くなってきた。

思い出すたびに、やっちまった感が半端ない。

 

「ひぁあああ、圭ちゃん!タイム!それタイム!!!

 それ言って玄関から出た後、もう恥ずかしくなって、

 まともに顏、あげてらんなかったんだから!」

 

「なんだ。魅音も、恥ずかしくなってたのか。アハハハ安心した。

 俺だけじゃなかったんだな」

「け、圭ちゃんも…?」

「おう、魅音が出て行った後、すっげー恥ずかしかった」

「…そ、そうなんだ。あはははは」

 

声に落ち着きが戻ってきた。

やれ、やれて手間のかかるマイ・ワイフだぜ。

 

「というわけで魅音。

 俺は、そのままのお前が好きだ」

「…うん」

「だから、今度は直接聞いてくれよな。

 また詩音の姿になって腹の探り合いだなんてゴメンだぜ?」

「…うん、わかった。ゴメン圭ちゃん」

「あははは。そういうしおらしい魅音も大好きぜ」

 

「…でも、そのさ。

 また、とっさにこういうバカなことやったりしても、

 嫌わないでいてくれる、かな?」

 

それこそ、バーカ。だよな。

魅音、お前を嫌うわけ無いだろ?

 

「最大限の努力を園崎魅音に要求する!が、ダメな時は仕方ない。

 詩音でも、魅音でも、好きな真似してどんとこい。ただ、どんな対応しても恨むなよ

 俺はそんなに器用じゃないからな」

 

「圭ちゃん…ありがとう。

 その、私も大好きだから。エヘヘヘ…」

 

最後の言い方は、詩音とも魅音とも判別がつかなかった。

でも、言い方なんてどちらでもいい。俺は魅音が好きだ。

それはかわらないことなのだから。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。