ひぐらしのなく頃に~ただひたすら圭一と魅音がイチャイチャするだけ編~ 作:Java-Lan
[10日目(土):試合会場:昼:前原圭一]
興宮試合会場。
入江監督の率いる雛見沢ファイターズと、宿敵・興宮タイタンズとの戦いの助っ人に来た俺達をグランドで待ち受けていたのは…
バシィーーーーン!!!
気合いに満ちた表情で豪速球を投げる
亀田くんの姿だった。
脚をあげて、
大きくモーションをとり…
投げる。
バシィーーーーン!!!
キャッチャーミットに鳴り響く音!
一球投げるごとに、周囲からどよめきが起きる。
速い…そして重い!
キャッターミットに入る時の音が、尋常では無い!
周囲にいたカメラマンたちが一斉にフラッシュをたく。
これが、甲子園ピッチャー…亀田だ!
沙都子が叫ぶ。
「ど、どうなっていますの…明らかに前回よりも、桁が一つあがっていますわ!」
沙都子が、そう叫ぶのも無理はない!
前回、亀田くんが興宮タイタンズの助っ人として来たときも、それは凄かったが、
今回の投球はそれを遥かに上回る!
亀田くんは、俺達に…いや、俺に気がついた。
その顔は、鬼神のよう形相だ。
「来たかK…いや、前原圭一ッ!俺は今日、貴様との決着をつけるために来た!
俺はもはや鬼神!さぁ、来い!お前に引導を渡してやる!」
周囲がざわめく!
そう、甲子園ピッチャー亀田が、夏の甲子園前にライバルを潰すと宣言したぞ!
報道陣のカメラのフラッシュが、俺と亀田くんに降り注ぐ!
「前原圭一!貴様が俺を捨てッ女にうつつを抜かしている時ッ、俺は血と汗と涙を流して野球に打ち込んできた!見せてやるよ、お前が何を捨て、俺が何を得たのかを!」
…くっ、亀田ッ!
まさか、こいつ…俺が魅音と付き合っていることを恨んでッ!
魅音の顔が若干引きつっている。
「えっとさ…圭ちゃんって、亀田くんとつき合っていたわけ?」
…いや、なんかそう思われても仕方がない言い回しだが、
別に亀田くんとはそういう関係では無い。うん。
「亀田くん…いや、亀田!良いだろう。お前の得たモノって奴…この俺に見せてみろ!」
\オオオオオオ/
周囲が湧く!ついに宿命の対決に決着がつくのかと騒ぎ立てる!
ああ、いいさ。亀田…お前がそのつもりなら面白い。受けて立つぜ!
この前原圭一、逃げも隠れもしねぇぜ!
レナと梨花ちゃんは、亀田の気合いに困惑している。
「勝算はあるのかな?あるのかな?」
「みー…なんか一人だけ劇画世界の住人がいるのですよ!」
「任せろ!俺を誰だと思っている!前原圭一だぜ?」
俺達部活メンバーのいる
雛見沢ファイターズに敗北は無いッ!
…と、いきたかったが、
想像以上に亀田は凄まじかった!
試合開始後、亀田の投球で誰もが三球三振!
バットに触れさせても貰えない!早すぎるッ!
凄腕バッターの沙都子でさえ、触れることもできない!
さらに、沙都子は、爆竹、風船、ロケット花火、
あらゆるトラップを仕掛けてみたが全て不発!
亀田は全てポーカーフェースで切り抜けている!
「凄い精神力だ。きっと今の亀田くんはプロでも通用する」
サングラスのかけた謎の事情通が呟く。
いや、誰だよお前?
ことここに至り、非情の手段をとることにする。
梨花ちゃんと沙都子の肩に手を添える。
「勝つためだ。梨花ちゃん。沙都子。犠牲になってくれ」
「みぃ…」
「…仕方ないですわね」
「レナ!もし、亀田の玉を打ったら、梨花ちゃんと沙都子をお持ち帰りして良いぞ!」
「ほ、ほんとにぃ!?☆お持ち帰りだよぉ!」
レナ、カワイイモード発動!これで亀田の球も…
バシィーーーーン!!!
スリーアウトチェーンジ!
「はぅ~…お持ち帰りしたかったのに…」
そんな、バカな!?カワイイモードのレナも撃沈だと!
い、いや、気合いの入った亀田なら不思議ではない!
というのも、亀田はかつてフワラズの勾玉を巡る戦いの時に勃発した野球決戦のさいに暴走レナとも互角に戦えたのだ!
そして戦いは、九回裏となった。
こちらは全く点数をとれなかったが、必死に守りを固めなんとか1対0に抑えていた。
雛見沢ファイターズ…つまり俺達が勝つには、この九回裏で何とかするしかない!
だが、今の亀田相手に奇跡を起こすことなどできるのか?
だが、しかし、ここで急に亀田がボールを連発した。
周囲が騒めく。
どうしたことか?パーフェクトゲーム目前で崩れたのか?
いや、違う。
俺は直感した。アイツは俺の座席まで回すつもりだ。
そして次のバッターにもフォアボールを出し、
ツーアウト、一・二塁の場面で、俺の座席となった。
「前原圭一、お前のためにとっておきの場面を用意してやったぜ?
ツーアウト1.2塁。ここで打たなきゃ男じゃねぇよな?」
亀田が邪悪な顏で俺を嘲笑う。
…どうする?
どうあがいても、今の亀田の投げる球を打つことなどできはしない!
九回まで続き、ようやくタイミングはつかめてきたが、球を散らされたらそれで終わりだ。
もし、俺が打てるとしたら…
それは予想される場所に、予想される速度で亀田が投げる場合のみ。
しかし、そんなことが可能なのか?
周囲が、俺と亀田のライバル対決を息をのみ見守る中、俺はバッターボックスについた。
「前原圭一、ここでテメェのほら吹き伝説も終わりだ」
「…なに?」
「街の有力者の女を口先三寸でだまし、実力もねぇのに俺のライバルとして立ち、名声と金を手に入れる…口先の魔術師だぁ?ようするに、前原圭一!お前はな…口先だけで中身のねぇ空っぽの人間なんだよ!」
亀田の仕掛ける心理作戦。
だが俺は逆に心に余裕ができはじめた。
なぜならば口先の戦いこそが前原圭一の本領発揮の場!
…亀田。俺の土俵にのってくるとはな。
俺は口端をあげる。
口先の魔術師と言われた、
この前原圭一に口先で勝負を挑んだ時点で、お前の負けだぜ亀田?
「…タイム!」
俺はタイムを宣告すると、魅音の前にやってきた。
「なに、圭ちゃ…んっ…」
魅音の唇を奪い。抱きしめる。
ザワザワザワ…
周囲が騒めき、亀田はあっけに取られている。
…ふふ、いい気味だぜ。
俺が唇を離すと、魅音は名残惜しそうにしていたので
「続きは、また後でな」と、ほっぺにキスをした。
「前原圭一…てめぇ、どういうつもりだ!神聖なグランドで…キスするんて!正気か!?」
「あぁ、亀田。正気も正気さ。だって、もう俺の勝ちが決まったようなものだからな」
「なん…だと?」
俺はバットの先をストライクゾーンの中央でくるくる回す。
「お前の得たモノを俺に見せたいんだろ?だったらさ、ここに投げてみろよ」
「ふざけるな!そんな挑発に俺が乗るとおもっているのか!?」
「逃げるのか、なら、かまわないぜ?お前は前原圭一から逃げた。
その記憶を未来永劫、引きずるんだからな!」
「俺はお前なんかに負けるわけが無いだろ!前原圭一ぃい!!!!!」
「だったら逃げずに戦えッ亀田ッ!!!」
「俺がいつ逃げたぁッ!!!!!!」
「亀田ぁああああ!!!!!!!」
「さんをつけろよデコ助野郎ッ!!!」
亀田が大きく振りかぶって…投げた!
全力投球のワインドアップ投法!
それは塁にいるランナーを完全に無視する、最大火力の投球方法ッ!!!
投げた!
剛速球ッ!
おそらくゲームなら雷エフェクト付きなのはほぼ確実!
それほどの速さと重さを兼ね備えた魂の一球ッ!!
しかし!!!
カキィーーーーーーーーン!!!!
俺が、タイミングよく振った場所に、その球は来た!!
俺の挑発に乗せられた亀田は、狙い通り、ストライクゾーン中央に球を投げたのだ!!
「あとは、1.2.3だぜ?亀田?」
どんなに早かろうが、重かろうが、投げる場所がわかり、タイミングよくバットを当てれば球は飛ぶ。そう、ホームランゾーンの遥か向こう側まで…
\ウオオオオオオオオオオオオオオオ/
周囲で溢れんばかりの歓声が起き。
報道陣のフラッシュが光続ける!
亀田はその場で倒れ込み。
俺は、ゆっくりとベースを回った。
そして、ホームベースに足をつけると、亀田の元に向かう。
「うっ…うぅ…け、けぃ…わかってますよ。言わなくたってわかってますよ。
どうせ、アレでしょ?お前には勝利の女神がいなかった…っていうつもりなんでしょ?
そんなの俺だって、わかっているッスよ…」
「バカ野郎ッ!!!!」
ドガッ!!
俺は活を入れた!
「ひっ…!?」
「確かに、今回の戦い。勝因は間違いなく魅音が…俺の嫁がいた事だ!
でもな、亀田!お前には…そもそも足りないものがあったんだよ!」
「俺に、足りないもの…?」
「亀田くん。君は甲子園ピッチャーだ。興宮の…みんなのヒーローだ。しかし…」
心に愛が無ければ、
スーパーヒーローじゃないのさ…
「ケィイ!俺が、俺が間違っていました…!こんな俺を…許して下さいッ!」
「亀田くん、もういい…もういいんだ!人は皆、間違う!その間違いを認めてッ強くなるんだッ!
そして亀田くんッ、今、その間違いを認めた君は男としてさらに一回り成長したんだよ!!!」
「K!!!!」
「亀田くん!!!!」
俺達は抱き合い。そして泣いた。
あぁ、これこそが青春だ!真夏のドラマだ!
\パチパチパチパチパチパチ/
周囲の人々も拍手を始め、それが大きな輪になり、
このグランドを包み込んだ。
ありがとう。友よ。
ありがとう。良きライバルよ。
真夏の太陽が美しい。
俺達はこうやって、野球を通じて成長し、
大人になっていくんだ…
「梨花ぁ、私たち、いつまでこの茶番を見なければならないんでございますの?」
「本人達がひたってりきっているので、もうしばらく見てあげるのですよ☆にぱー」
試合が終わり、俺達は後片付けを行う。
沙都子曰く。監督は逆転大勝利に大喜びで、明日バーベキュー大会を開くと約束してくれたらしい。といっても、今回は監督に雇われたわけではなく、むしろ俺達がお礼でやったことなので、前回みたいな贅沢な肉は出ないだろう。
むしろ、出してもらうと非常に気まずい気がする。
俺がベンチ裏で道具の片づけを行っていると、魅音がやってきて体を寄せてきた。
さすがに、周囲は知らない人ばかりなので少し、気恥ずかしい。
「圭ちゃん。今日はありがとう」
「へへ、特大ホームランだったろ?これで監督へ借りも返せたった感じだよな」
「うん。それもあるけど…玩具屋さんでのことも、さ…」
あぁ、魅音が興奮してきたときの話か。
「もし、今日、圭ちゃんが側にいなかったらさ。
私さ、絶対に鬼になっていたと思う。鬼になって大石を殺していた」
「…魅音」
「だから、うん…圭ちゃん。ありがとう」
俺は魅音の肩に腕を回して引き寄せる。
「そんなことないぜ?魅音は自力で正気に戻っていたんだ。そうでなければ、俺が殺すといったとき、あんなに必死に止めていない。むしろ『じゃあ、一緒に殺そう!』って言っていたはずだぜ?」
「………」
そうさ、魅音は強い。
いつだって魅音は、俺達のリーダーとして毅然としていた。
だから、あの時も…
きっと冷静になるって信じていた。
………………
…………
……
しばらくの間、沈黙が訪れた。
魅音は俺の肩に頭をのせると呟いた。
「もしあの時、そう言ったら…圭ちゃんはさ、どうしたの?」
「それは、もう言ったはずだぜ、魅音?」
俺も一緒に地獄に落ちる…と。
そうさ。今も、これからもそれは変わらない。
園崎魅音の夫で有り続ける限り。
魅音が目をつぶり、コクリと頷いた。
「圭ちゃん、ありがとう…」
そういえば魅音に返すものがあるのを思い出し
前ポケットからカラフルな拳銃を取り出した。
「これ、返すの忘れてたぜ。俺が持っていると沙都子にバカにされそうだからさ」
「…持っていてくれてもよかったのに…でも、沙都子にバカにされるんじゃ、仕方ないね」
拳銃を魅音に渡すと、片手で顔を向けさせる。
魅音が目をつぶると、俺はゆっくりを顔を近づけ…
「ケエエエエイ!ここにいたんッスか!」
…げっ、だれだ!?
亀田くんか!?一体何のようだ?
俺は慌てて魅音の体を離す。
「なんか、今日は色々すまなかったっす。なんで、今度一緒にフェスタいきましょう!
またチケット当たったんですよ!二人で一緒に…ぐふふふふ♥」
「ほほう。それはいいね!亀田くん…ぐふふふふ♥」
………
あ、魅音が、ジト目で俺達を見ている。
「あ、俺、これから雑誌記事のインタビューがあるんで失礼します!」
亀田くんが、魅音の視線に気が付いて早々に退散した。
はぁあああああああ…
おっと、なんだ?このクソでかい溜息は魅音か!?
「あのさ、圭ちゃん。本当に男同士でジャンボパフェつつき合っているわけ?
あんまり、男とか女とかもおじさん言いたくはないけどさ。それってどうなの?」
いや、どうなの?とか言われても、
それは亀田くんと、俺とのサンクチュアリ的なアレなわけで…
…ん?まてよ?
もしかして魅音、妬いているのか?
「え?い、いや…そんな、妬くわけないじゃん!ただ、まぁ…おじさんとはジャンボパフェを一緒につっついていないのに、亀田くんとだけ行っているのは、どうなのかなーって思ったわけで…」
口をとがらせて良く言うぜ…
ようするに意地妬けているんだな?
よし、そういう事なら決めた!
「今から行こうぜ!」
「はひぃ!?い、い、今から!?エンジェルモートへ!?そりゃまぁ、詩音も今日は予定があるからって、アルバイトはキャンセルしたらしいし行っても問題無いけどさ」
…そういえば詩音の奴、話ってなんだったんだ?
えらく真剣そうだったが、結局、何もしないうちに解決したみたいだし。
「わっかんない。詩音ってさ、ほら…自由奔放な所あるから…」
まぁ、詩音は詩音で問題が解決したらしいし。あまり深く考えないようにしよう。
とりあえず、皆にここで解散をつげて、魅音を連れてエンジェルモートへと行ってみるか。
そう、ジャンボパフェをつっつきに!
[10日目(土):エンジャエルモート:夕:前原圭一]
エンジェルモートのテーブル席で、俺と魅音は向かい合って、ジャンブパフェを見つめている。
まだ、食べてはいないが。
…甘かった。
もちろん、味ではなく想定が!
正直、魅音と正面から向き合って可愛く可憐で巨大なパフェをつっつくというのが、想像以上に恥ずかしい!
最初は二人とも、わりとノリノリだったが、ジャンボパフェが眼の前に置かれ、
スプーンを入れる段階になると、急に気恥ずかしさが出てきたのだ。
「魅音さ、食べてもいいんだぜ?」
「圭ちゃんこそ…食べなよ」
お互いに視線を交差させ、顏を赤くしてもじもじしている。
だからといって、いつまでもこうして、食べないわけにもいかない。
意を決してスプーンをジャンボパフェに刺そうとしたら、
魅音が先にパフェをすくい、俺の目の前に突き出してきた。
「圭ちゃん、あーん…」
顔を真っ赤にした魅音が、
気恥ずかしそうにスプーンですくったパフェを俺の前に突き出す…
な、なんだこの破壊力は!?
ちがう!違うぞ!!亀田くんと一緒に食べているジャンボパフェとはまるで違う!
亀田くんと食べるジャンボパフェはいわば、儀式!
メリケンのバーベキュー!焼肉パーティ!カニバル祭り!
ただひたすら、貪り!喰らい!味わう宴!!!!
それなのに、今、ここにあるジャンボパフェは、その糖度に
魅音の可愛らしさがくわわり、とんでもなく高カロリーなシュガーと化している!
…パク。
俺は、魅音の突き出してきたスプーンに乗っかっているパフェを口に入れる。
あまり戸惑わなかったのは、ここ最近、お昼に魅音に食べさせてもらっているからだろう。
出されたら食べる。俺は魅音に条件付けされているのだ!
そして口に入れたパフェは…
甘い…!甘すぎる!甘いのは当たり前だが…ただの甘さじゃない!
「美味しい?圭ちゃん」
魅音の笑顔がとんでもないスパイスになって全身をかけめぐりやがる!
胸焼けで焼死しそうだ!今、胸から炎が出て燃え死んでも不思議じゃないぞ!
ドキドキドキドキドキドキドキ…
し、心臓の鼓動が激しいッ!
いかん、このまま魅音に食べさせてもらい続けると、胸焼けか心臓発作で死ぬッ!
「お、俺もやってやるよ…!」
「え?お、おじさんはいいって…」
問答無用!魅音、お前も胸焼けで燃え尽きてしまえ!
俺はスプーンですくったパフェを魅音の前に持って行く。
魅音は口を小さく開いて、それを口の中にいれると、顔を赤くして視線を落とす。
「あのさ、魅音…その、美味しいか?」
「…うん」
グハッ…!魅音めッ、なんて可愛さだ!
なんだ、食べさせても俺のダメージが大きいぞ!?
どうなっているんだ。このジャンボパフェは?
やばい!これは想像以上に危険な食べ物だッ!
「あ、あのさ…その、普通に食べないか?」
「う、うん。そうだね…アハハハハ」
このままお互いに食べさせあっていたら、両方の命に係わる!
俺と魅音はそれぞれ、ジャンボパフェを両側面から食べ始めた。
つまり、当初の予定通りつっつきあって食べている!
いや、別に力説することでは無いが。
俺と魅音にとっては大事なことなのだ。
しかし、エンジャエルモートは甘いものに力をいれているだけあって美味しい。
食べている内に落ち着いてきた。やはり甘いものは良い。心をみたしてくれる。
魅音も俺もお互いに、いつしか笑顔になって食べていた。
ふと、見ると、魅音の口の周りにクリームが付いている。
あははは。魅音、子供かお前は。
俺は魅音のほっぺをクリームを指ですくい口に入れる。
「け、け、圭ちゃんッ!!?」
「頬っぺた、クリームだらけだぜ、魅音?」
顔を真っ赤にする魅音。
まったく、どこまでも可愛いやつなんだよ。
俺が笑っていると、魅音はムスっとした顏で、身を乗り出してきた。
「け、圭ちゃんがそういうことするなら、お、おじさんにも考えがあるんだからね!」
…えっと、何をだよ?えっ!?
ペロッ!
ひあっ…お、お、おまえ、俺の頬っぺたを舐めたのか!?
「こ、これは正当防衛だからッ!圭ちゃんが先にしてきたのが悪いんだからッ!」
正当防衛って、こういう時につかう言葉か?
いや、これは過剰防衛っていうか、ただの反撃じゃないか!?
ドキドキドキドキドキドキドキ…
うわぁあ、また心臓の鼓動が激しくなってきた!み、水をッ!
「お客様。当店のサービスです。コーヒーをどうぞ」
眼の前にコーヒーがおかれた。
あれ?コーヒーなんて頼んだ覚えなんてないぞ?
いや、とりあえず助かった!甘いモノには丁度良い飲もうッ!
ゴクゴク…プハー!
俺は一気にコーヒーを飲み干すと、
ウェイトレスに礼を言うべく見上げると…
「…って、詩音ッ!?」
「はい。詩音です☆」
詩音がいた!何故だ!?
ちょっと待て、お前今日は休みをとったんじゃなかったのか!?
あ、あれか?急にバイトがキャンセルになったのでヘルプで入ったとか、そういうことか?
「いえいえ、この店のオーナーの義郎おじさんが『面白いものが見れるぞ!』って連絡してきたので速攻でシフトに入りました♥」
最悪な理由だなオイ!
魅音が顔を両手で覆い悶絶している。
「うぎゃあああ!!!!義郎おじさんッ!!アンタなにしてんのさ!!!
ギルティ!ギルティ!ギルティ!!!!私が次期当主になったら、超冷遇処置してやる!!!!
利息十一で、返済期日二日にしてやるーー!!!!」
落ち着け魅音、その計算だと全く利益になっていないぞ!?
「大丈夫ですお姉♥他の人をのけ者にするだなんて悪い事、私、しませんから?」
「…へ」
…まさか。
「あはははは、魅ぃちゃんも、圭一くんも、かわいかったよ~☆はぅ~」
「二人がどこに行くのか気になったのでついてきたのですよ☆にぱー」
「まぁ、いろいろと面白い物がみれましたわね」
ぎゃああああああああああ!
すぐ後ろの席に、部活メンバーが!レナと梨花ちゃんと、沙都子がいる!
まさか試合会場からつけてきたのか!?
「大丈夫です!」
「前原さん、僕たちもいます!!!!」
ぎゃああああ!なんで、富田くん岡村くんがいるんだ!!!!
って、ふたりとも雛見沢ファイターズの一員だった!
「ケエエイ!俺をおいかけてきてくれたんですか?嬉しいですよ!!」
うああああ!?なんで亀田くんまで!!てか、この店で取材をうけていたのかッ!!
俺と魅音は悶絶する!
両手で顔を抑えて、その場の席でゴロゴロのたうちまわる!
「さ、お姉。思う存分、圭ちゃんとイチャイチャしてください♥」
「できるかああああああ!!!!!!」
「…いや、やろう魅音」
…え?魅音が目を点にして俺を見ている。
恥ずかしさも極点を超えると、それは無になる!
今、俺は、完全に恥ずかしすぎて、恥ずかしくない境地にはいっている!!
つまり、恥ずかしさのオーバーヒート!無我の頂き!
「け、圭ちゃん…?冗談だよね」
「いや、本気だぜ魅音。俺は、皆の前でいちゃつく!」
俺はすでに覚悟完了していた。
ここまで来たら後にひけるか!男、前原圭一、ここでキメる!
俺は席を立つと、魅音のすぐ横に座りなおす。
口を「あぅあぅ」と小さく動かす魅音の肩を掴み、俺は自分のスプーンで、ジャンボパフェをすくうと、魅音の前にさしだした。
俺は最高のイケメンフェイスで語る。
「魅音、食べて…くれるかい?」
「け、け、けぃちゃん…!?」
顏どころか全身真っ赤にした魅音の口元に、ゆっくりともっていく。
恥ずかしさでぷるぷる震えている魅音の口の中にスプーンの先を優しく入れる。
「まって…圭ちゃ…」
パクっ…
\おおおおおおおおお/
魅音が食べた瞬間に、周囲から拍手が沸き起こった!
俺は大きく右手をあげ、ガッツポーズをする!
「さすがです前原さん!!!」
「みんなの前で、堂々といちゃつけるだなんて!」
「ケエエエイ!アンタこそ、男の中の男だ!!!」
やった。俺はやりとげた。
魅音といちゃつくという大業を成し遂げたのだ!
…なにか、壮絶に間違えているような気がするが。
何を間違えたのかはよくわからない。
ちなみに数分後、俺は魅音に
「圭ちゃんのバカ!バカ!バカーーー!」
と言われてポカポカ叩かれることになるのであった…どんとはらい。
トピック: [ フワラズの勾玉を巡る勝負 ]
※トピックでは「ひぐらしのなく頃に」のネタバレが含まれます※
「ひぐらしデイブレイク」及びそのノベル版「昼壊し編」に登場する魔法アイテム。
古手家に古代から伝わる秘宝であり、白い玉を持つ者を赤い玉が持つ者が一方的に好きになると言うトンデモナイ効能をもっていました。
なお、「昼壊し編」は
オリジナル同人版の「ひぐらしの頃に礼」では最後の相手が
「大石蔵人&竜宮レナ」ペアとの麻雀勝負ですが、
コンシュマー版の「ひぐらしのなく頃に奉」では、
「入江京介&竜宮レナ」ペアとの野球勝負となっています。
そのさい前原圭一側の助っ人として亀田くんが登場しています。
トピック: [ 亀田くんとパフェつっつき ]
※トピックでは「ひぐらしのなく頃に」のネタバレが含まれます※
前原圭一の説得により、己の本性と向き合えることができた甲子園ピッチャーの亀田くん。
オリジナル同人版でも「ジャンボパフェを一緒につっついた仲」と語っていましたが、「ひぐらしのなく頃に奉」の「皆殺し編」では、より明確に「同じジャンボパフェをつっついた仲」「義兄弟以上の仲」「フェスタに二人で食べに行きましょう」とまで語っています。
それについて前原圭一は特に反論しなかったことから、亀田くんの妄想では無く、おそらく本当に二人でフェスタでジャンボパフェをつっつくほど仲が良いと思われます。