ひぐらしのなく頃に~ただひたすら圭一と魅音がイチャイチャするだけ編~   作:Java-Lan

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第32話_13日目(火)A「決別への覚悟」

[13日目(火):雛見沢分校:放課後:前原圭一]

 

翌朝、学校についた俺達は開口一番に梨花ちゃんに謝りにいく。

梨花ちゃんは、昨日のような低い声ではなく、いつもの口調に戻ってはいた。

 

「オヤシロ様は縁結びの神様なのですよ。だから圭一と魅ぃが仲良しなのはとても喜んでいるのです。だから、深く反省しているのであれば、大目に見てくれるはずなのです。ただ、次も境内で同じ事をしやがりましたのなら、きっと綿流しの祭りの時にぞうもつをバラまく事になるので、気をつけるのですよ☆にぱー」

 

ただ所々で、怒りの断片が見えるのは恐らく俺の勘違いじゃないだろう。

魅音も分かっているのか、顔を引きつらせていた。

 

おかげで今日の授業は梨花ちゃんにびくびくしながら受ける羽目になってしまう。

梨花ちゃんの眩しい笑顔が、今日はとっても怖い。

戦々恐々とは、まさにこのことだ。

 

レナも終始困った笑顔をしながら俺達を慰めてくれた。

「だ、大丈夫だよ。梨花ちゃんも、ああいってくれていたし…

 魅ぃちゃんも、圭一くんも、気にし過ぎかな?気にし過ぎかな?」

 

だが、そういうわりにはおどおどしている。

正直だなレナ。

 

最も沙都子に言わせれば、

「これにこりたら梨花を怒らせない事ですわ。というか何も言わずに笑顔で刺すタイプの梨花を激怒させるだなんて、お二人とも相当レアな行動されてましてよ」

という事になる。

 

冷静に考えてみれば、神聖な境内のしかも亡くなったご両親の邸宅で、神様への奉納演舞の練習中にすぐ隣でイチャイチャしていたら、それはキレられても当たり前だ。

 

魅音が真顔で俺に語り掛ける。

「やはり圭ちゃん成分の不足はおっかないものなんだよ。禁断症状が出ると前後の見境がなくなって、場所を考えずに無理にでも摂取しようと頭がバカになっちゃうんだ。今度は慎重にやらないとだね」

 

うん、魅音。

お前、もしかして全く反省していないだろ?

 

お昼時、俺と魅音による過剰なまでな梨花ちゃんに対するオカズ接待などをくりひろげた。

少しでも心象をよくしたいという100%打算に満ちた接待だ。

 

もちろん、梨花ちゃんには見透かされているので、やたらと横柄な態度で「おかずが欲しいので、早く取るのです圭一」と言われるのも仕方が無い。

 

くそ、梨花ちゃんめ~

 

「反抗的な目を圭一はしているのです。これはよろしくないのですよ☆にぱー」

「へへへ~梨花ちゃんお許しを~」

 

手もみをしながら頭を下げる。

 

…俺は一体何をやっているんだろうか?

そんな最中に魅音が席を立った。

 

「あ、ごめん。圭ちゃん。ちょっとトイレにいってくるね」

 

なんだなんだ。女子はトイレなんかいかないんだぞ?

ははん。さては接待攻勢から逃げる気だな?ずるいぞ魅音!

 

…という俺の言葉に

レナはコロコロと笑う。

 

「あははは。女の子だってトイレにいくよ。

 それとも、魅ぃちゃんは圭一くんのアイドルなのかな?かな?」

 

ちぇ、その返しはあまり上手くないぜレナ?

 

魅音はアイドルなんかじゃねぇ。

俺の最高の嫁だ!

 

[12日目(月):雛見沢分校:お昼:北条沙都子]

 

北条沙都子は、外のトイレに向かった園崎魅音と会うべく昼食を抜け出し水場へと向かった。外のトイレは田舎用のボットン便所だけが設置されており手を洗う場所がない。

 

なので、必然的にトイレに行った後は、手を洗うために水場へと向かわなければならない。

案の定、沙都子が水場にいくと魅音が手を洗っていた。

 

都合の良い事に、周囲には人がいない。

話しかけるにはうってつけの環境だ。

 

魅音が、近づいて来た沙都子に気が付いて振り返る。

 

「あれ?沙都子、どうしたの?」

「いえ、魅音さんに圭一さんのことで告げ口をしようと思いまして。

 先日、穀倉帰り電車の中で、圭一さんからお話をお聞きしましたの」

 

…電車の中で?

 圭ちゃんから?

 

首をかしげる魅音に沙都子は笑顔で語りかける。

 

「圭一さんは、自分が本当に魅音さんのお力になれるか悩んでいらしたみたいですわ。

 もしかしたら力不足で、魅音さんに嫌われることもあるかもしれない。そんな感じでしたわね」

 

「え?圭ちゃんそんなこと言っていたの?なんかあった?

 随分、らしくないことを言っているけど…」

 

「…そういうところでしてよ。魅音さん」

 

沙都子に言い返されると思わなかったのか、

魅音がきょとんとしている。

 

(なるほど、詩音さんの言われる通りですわね)

 

前に沙都子は詩音から聞いた事がある。

 

沙都子を助けるために、圭一は園崎家の当主である園崎お魎に直談判しに訪れた。

そのさい、園崎お魎は激怒したが内心では、圭一に惚れ込んだらしい。

 

ただ、その時、お魎が怒っていないと気が付いたのは、

魅音の母親・茜。竜宮レナ、そして古手梨花の三人だけで、

魅音と詩音。そして圭一は、そのことに全く気が付かなった。

 

とはいえ、詩音は何年も実家から離れていたし、

圭一は全くの赤の他人なので気が付かなくても不思議では無い。

 

だが、魅音は違う。

 

魅音はもう何年もお魎の身の回りを世話をして、あらゆる場所で当主代行として園崎お魎の意思を告げる役割をおっていたはずである。

それなのにも関わらず、お魎が本気で怒っているのか、内心では喜んでいたのか気が付かないとはあまりにも心の機微に疎いと言わざるをえない。

 

この一連の流れを詩音から聞いたとき、沙都子はある程度得心したものだ。

 

人の機微に疎いというのは魅音本来の性格によるものか、あるいは後天的な「帝王教育」によるものなのかはわからないが、”鈍感力が高い”と言うのは決して悪い事ばかりではない。

 

組織のトップにいるということは、それだけ大きくストレスがかかるものだ。

そうでなくても元々、優しい性格の魅音はストレスがたまりやすい傾向にある。

なら、当主として君臨するような立場なれば、人の悪意に鈍感なことは精神的な安定に大いに役にたつだろう。

 

それに人の感情に左右されずに正しいと思った事を実行できるということでもある。

例えば、大人たちの考えや感情を無視し、大人の世界と子供の世界は別であると、学校において、北条悟史や沙都子がイジメに合わないように尽力できたのも、もしかしたら、そのためかもしれない。

 

ただ、もちろん悪い面もある。

”それゆえに”問題解決の糸口が見えない状況で、感情をぶつけられると右往左往してしまう傾向が出てしまうのだ。

 

何しろ、何年も連れ添ってきた実の祖母の心胆すら理解しきれないのだ。

他人の心情などは推し量るのは難しいだろう。

 

(そう考えると、魅音さんが圭一さんに惚れた理由というのもなんとなくわかりますわね)

 

感情を…というか、心の声を…顔に出す前原圭一は、魅音が双子の姉妹の詩音以外で唯一心情を手に取るように把握できる相手なのだろう。本当に、平素は他人の心など理解しづらい魅音にであるならば、心の動きが手に取るようにわかる圭一は、一緒にいて嬉しくて仕方がないに違いない。

 

(詩音さんが『毎回お姉に好きだと言うように』とアドバイスしたのもうなづけますわね…

ま、()()()()()()()()()()()()()()()()…ともあれ『わかりやすい』方がよろしいでしょう)

 

 

「圭一さんは私を叔父様から助けて下さるために大活躍をされたそうですが、基本的には一般ピーポーでございますのよ?それが、この雛見沢や興宮に影響力を持つ古くからの名家に婿入りするというのは、相当なプレッシャーではありませんか?」

 

「………」

 

「今までは魅音さんの手前、何事もないかのように強がっておられたようですが…圭一さんとて、まだまだ学生…その事実を結納式を一週間前に控え、気弱になることもあれば、重責に押しつぶされるような気持ちになっても不思議ではございませんでしょう。無論、そんなことは魅音さんも重々ご存知のはずだとは思いますけれど」

 

「………」

 

魅音の口から小さなため息が漏れたのを聞き洩らさなかった。

 

魅音は頭が良い。分析力に長け、計算高く、素晴らしい戦略能力を持つ。

だがら決断が早い。そのせいで、しばし直ぐに割り切ってしまうのだ。

 

今回の話にしてもそうだ。

魅音の頭の中では「前原圭一が上流階級として生き抜く術を備えていないのなら、きちんと帝王教育を施せば良い」としか考えていない。

 

(それは多分に答えたとしては正しいと思いますが、当の本人たる前原圭一が婿入りするという状況に対して、どれほどの重圧がかかるのかを察してはいないとするのは…とまれよろしいでしょう。私がきちんとお話して差し上げますわ)

 

沙都子は笑顔のまま話を続ける。

 

「まるでつき合った頃の魅音さんを思い出しましたわ。あの頃の魅音さんも不安で右往左往なさっておいてでしたわよね」

 

「………」

 

「何ができるか、何をしてはいけないのか、闇夜の中を手探りで探す…きっと、電車の中の圭一さんも、そんなお気持ちでは無かったのではございませんか?」

 

「…私は、圭ちゃんを嫌いなんてならないよ」

 

ポーカーフェイスでそう答える魅音に沙都子は思わず吹き出しそうになった。

笑顔で語りかけていて間違いなく正解だった。これなら多少笑いが含んでいても誤魔化せる。

 

真面目な顏で話していたら、こらえきれなかったに違いない。

 

(魅音さん。ポーカーフェイスなんてものを会話の途中でやるものではございませんのよ?

 それでは、自分の感情を表に出さないようにしようと必死なのがバレバレですわ)

 

「ええ、その通りですわ!魅音さんが圭一さんを嫌うわけがございませんもの!ですから私も圭一さんにお話ししましたの『圭一さんの無様な過去を聞いても魅音さんは受け入れてくれた』って、そうしましたら…」

 

「…そうしたら?」

 

「圭一さん、力強く『おう!そうだよな』と答えられましたわ。あの感じだと自分から魅音さんに打ち明けるにちがいありませんわね。あんな返事は、よほど魅音さんの事を心の底から信じておいででないとできませんから」

 

「………」

 

顔を赤くして魅音は視線をそらすと、沙都子の笑顔の質が少し変わった。

それは”してやったり”という笑顔。

 

もっとも、視線をそらした魅音には、

その笑顔が見えてはいなかったが。

 

「本当に羨ましいですわね。夫婦の間では秘密の量と愛情は比例する…という話はございますが、自分の心の弱さや悩みを打ち明けるのはとても勇気のあることでございましてよ?

それでも、圭一さんは魅音さんを信じて話そうとしていらっしゃるなんて…これって、もう圭一さんが自分の中にある全てをさらけ出しても良いと…本当に魅音さんを信用しているという意味ではございませんか?」

 

「………」

 

「あまり言いたくありませんが、梨花にも見習ってほしいですわね。私が大事だというのはわかりますが、相手に辛い思いをさせるから、だから黙っておく…そういうのが一番つらかったりするんでございますよ?でも圭一さんは魅音さんを全面的に信用して自分の内情を包み欠かさずに話そうとするなんて、なんて素敵なんでございましょう!きっとこれは、魅音さんが自分自身を丸ごと受け入れてくれるという意識の表れ…もう、圭一さんの心が、完全に正妻である魅音さんの”モノ”になったと言っても、よろしくてはございません?」

 

「圭ちゃん…」

 

魅音は顔を赤く染めて胸の前で祈るように両手を重ね合わせた。

熱っぽい表情をしたためるその姿は、まぎれもなく恋する乙女そのものだ。

 

(完全に仕上がりましたわね…さらに深い愛に堕ちる一歩手前…

 これなら()()()()()()()()()()()()()()()も存分に楽しめて頂けますでしょう)

 

普段の魅音ならば絶対にしないであろう表情を見ると、

沙都子は笑みを浮かべながら魅音の脇に立ち、肘で突っつき始めた。

 

「さ、沙都子…なに!?」

 

「今のお話は、圭一さんが相談するまで秘密ということでよろしいのでしょう?

 せっかく圭一さん自らが胸襟を開いて、魅音さんに告げようと言うのですもの

 こちらからアプローチするのは無粋というものでございますわよね?」

 

魅音が一瞬考え込んだが、自分を納得させるように頷くと、

沙都子の頭をもみくちゃに撫でる。

 

「あ、あははは、そうだね。

 ありがとうね沙都子。おじさん達のために色々考えてくれて」

 

「お~ほほほ!イチャラブはともかく、レナさんや梨花と同じく

 私も、魅音さんと圭一さんには仲良く過ごして欲しいと思っておりますのよ!

 これぐらいのフォローは当然でしてよ」

 

もみくちゃにされている沙都子の笑みには、善意以外の何かが含まれているようであった。

だが、魅音の心は完全に圭一の方向に向いており、沙都子の変化には気が付くことは無かった。

 

[12日目(月):雛見沢分校:放課後:前原圭一]

 

お昼を過ぎて放課後となった。

よくわからないがトイレから帰ってきてから、やたらと魅音は上機嫌だ。

 

なんでそんなに上機嫌なのかを聞いてはみてみるが、意味ありげに笑うだけで教えてはくれない。それどころか「細かい事はいいじゃん?」と言って、俺の後ろから抱き着き、顔と体をこすりつけてマーキングしてくる。

 

お前は犬か!と、つっこみをいれようと思ったが、その前に耳たぶを軽く噛まれて、おもわず「うわっ!なにすんだッ!」と叫んでしまった。

 

不覚だぜ。

 

それを見て、魅音がケラケラと笑う。

「いや、美味しそうな餃子があると思ったら圭ちゃんの耳だったよ。ごめん、ごめん」

 

なんだその意味不明な返しは、誤魔化しにもなってねぇよ。

わけがわからんぞ、このテンションは。

 

いつもは「はぅ~」と言って俺達のイチャイチャを楽しそうに見ているレナも、

このハイテンションぶりに、顔を引きつらせて半笑いしている。

 

「あの…魅ぃちゃん。なんか良いことあったの?

 ずいぶん、機嫌が良いみたいだけど」

 

「何か?別にないよ。

 まぁ、強いて言えば、今日は忙して直帰するから、

 今の内に圭ちゃん成分を十分取るのを忘れないようにしなきゃ…ってのはあるよね」

 

なんだ今日は直帰するのか。

それじゃ、夜は…?

 

「ごめん圭ちゃん。夜はさ興宮の詩音の家に行く予定なんだ。

 だからさ、今日は学校が終わると本当に会えないんだよ」

 

なるほど、それならいつもより圭ちゃん成分ってヤツを大目に

摂取されても仕方がないよな。

 

しかし、残念だぜ。

それじゃ今日は家に帰って漫画でも読んでいるか。

 

「そうだ圭ちゃん。暇だったら、久しぶりにレナとゴミ山でも行ったら?」

「ん?良いのか魅音、レナと二人っきりになっても」

「というか、圭ちゃん一人になったら、そっちの方が怖いよ。

 今度はおじさん、助けてあげられないんだからね?」

 

俺を一人にしちゃいけないって設定、まだ生きていたのか…

レナは嬉しそうに軽く手を叩く。

 

「じゃあ、今日は一緒に可愛いものを探そうね!圭一くん!」

「そうだな。よし!前回は途中で終わったし、今日はがっつり探してやるか!」

 

前回は部活でゴミ山に行ったが、俺のせいでほとんど何も見つからずに終わってしまった。

今回は、ばっちり探してやるぜ。

 

俺とレナが二人で盛り上がっていると沙都子が急にとんでもないことを言い始めた。

 

「それでしたら、私は魅音さんのお家にトラップでも仕掛けてまいりましょうか」

 

藪から棒に何を言っているんだお前は?

 

「いえ、今日は梨花が奉納演舞当日の衣装の調整のために、綿流し実行委員の人と興宮まで行かれるのですが、私は買い物とお夕飯の用意でついていけませんの。なので、余った時間を有意義に使うために魅音さんのお宅を武装化しようと」

 

「ちょっと待て。暇なのはわかったが、なぜそこで魅音の家をトラップの要塞にするんだ?

 発想の流れがよくわからんぞ」

 

「お~ほほほ!魅音さんのお宅は、家業が家業でしてよ?トミーガンと青龍刀を持った、トレンチコート姿の中国マフィアがいつ襲ってきてもおかしくはないでございますわ!」

 

トミーガンと青龍刀って、なんか色んなものがごっちゃごちゃになっているな。

ほら、魅音も困った顔しているじゃないか。

 

「いや、沙都子…別にうちの庭をトラップまみれもしてもいいんだけどさ。

 バっちゃをケガさせないように注意だけはしてくれるかな?」

 

あ、トラップまみれにすること自体は良いのか。

ちょっと意外だったぜ。

 

「お魎のお婆さまにケガをさせる?それは少しハードルの高いトラップをお望みですのね。

 わかりましたわ、全力でトラップを設置させて頂きましてよ」

 

微妙に話が嚙み合っていないと思うのは気のせいか?

 

とりあえず放課後の予定は決まった。

魅音と沙都子は、園崎本家に向かい。梨花ちゃんは興宮へ、

レナと俺は、このままゴミ山へ直行することになった。

 

沙都子は一旦梨花ちゃんと一緒に神社へと戻り、そこへ興宮に行く梨花ちゃんの用意をしてから園崎本家に向かうらしい。

 

「バッちゃには、私の方から沙都子が遊びに来ることを伝えておくから安心して来ると良いよ。庭に不法侵入者用のトラップをしかけるって話も通しておく、私がいなかったら自由にやって。ただ庭には大昔の防空壕やトンネルとか、そういうのもあるから、そういった所には近づいたらダメだよ。危ないからね」

「ありがとうございますわ。

 魅音さんのご厚意に報いるために最強無敵のトラップを仕掛けさせてご覧にいれますわよ」

 

魅音と沙都子が笑う。

少し前までは、お魎のバアさんがいる家に、沙都子が単身で向かう事はありえなかった気がする。

なんだか、時代の移り変りを感じるよな。

 

…って、おい。

何を年寄りじみた事を考えているんだ俺は?

 

「あはははは。それじゃ、圭一君、私達も行こうか?」

 

レナが屈託の無い笑顔で語り掛けてくる。

そういえば二人きりでゴミ山へ行くのも久しぶりだな。

よし、今日は張り切っていくぞ!

 

[13日目(火):ゴミ山:夕方:前原圭一]

 

夕焼けの赤い空が広がる。

今日は二時間?三時間?ひたすら、ゴミ山でレナと可愛い物を探していた。

6月とは思えない暑さに汗が止まらない。

 

「圭一くん、これ飲んで」

「ありがとうレナ」

 

レナの差し出してくれた冷えたお茶が美味い。

レナのお茶は特別な味がするんだよな。

 

「あははは、特別なことはしてないよ」

 

レナは満面の笑みを浮かべる。

俺もつられて笑う。

 

久しぶりだな、この感覚。

ここ最近、ずっと魅音と一緒だったから忘れていた。

 

そうだ。せっかく二人きりになったのなら

あの時のことを謝っておこう。

 

「あのさ、レナ…」

「なに、圭一くん?」

「その、前にフワラズの勾玉の話が出た時にさ。レナが『俺のことを好きだ』って言った話、

 俺は全力で否定しただろ?その…少し、言い過ぎたかなって思って。ゴメンな…」

 

レナは一瞬きょとんとした表情をしていたが、

少し間をおいてクスクスと笑い出した。

 

「あぁ、魅ぃちゃんと圭一くんがつき合いだした頃の話だよね!

 全然大丈夫だよ。魅ぃちゃんも鬼になってすっごく怖かったし、ああして大正解だっと思うよ」

「そ、そうか。いや、よかったぜ!あははは」

「でも、何でも今ごろそんな話だしてきたのかな?

 そんなにあの時、レナ、圭一くんに怒っていたかな?」

「いや、怒っていたというより、辛そうというか…

 ちょっと悲しいって言っていたからさ…あはははは…」

「…そっか。レナ、つらそうな顏していたんだね」

「…はは…えっと、レナ?」

「………」

 

レナが、俺を見ている。

哀しそうな目で。

 

なんでそんな目で俺を見るんだ?

もしかして、レナ、お前、もしかして俺の事を…

 

「レ…」

 

俺が声をかけようとしたら、

レナはくるりと一回転して走り出すとゴミ山の頂上にのぼった。

 

「私ね、圭一くんが好き」

 

…え?

 

「魅ぃちゃんも好き。梨花ちゃんも、沙都子ちゃんも、みんな大好き!

 いつまでも、いつまでも、ずっとに一緒に、皆で楽しく笑い合っていきたいんだ」

 

………

 

「だからね。レナが本当の意味で圭一くんを好きだって言う事は…もう無いんだよ」

 

夕焼けに染まり微笑むレナの顔に、俺は胸が締め付けられる。

そうだ。当たり前だ。

 

俺は魅音を選んだ。その時点で、俺はレナに「好き」だと言ってもらう資格を失った。

それはわかっていたはずなのに。

 

心が、苦しい。

 

俺は思わず、自分の服を掴んだ。

胸が張り裂けそうだった。

 

正面からレナに否定されて、

これほどまでに自分の心がかき乱されるなんて思わなかった。

 

もしかしたら、俺はまだ、心のどこかでレナから「好き」だと、

恋愛対象として見られていたいという気持ちがあったんじゃないだろうか?

そうでなければ、ここまで辛いと感じるはずがない。

 

だとしたら、俺は未練たらたらのとんだ大馬鹿野郎って話になる。

だが、この胸から沸き起こる切なさは、それを笑い飛ばすには、少し、痛すぎる。

 

「圭一くん、大丈夫?…ご、ごめんね。レナ、少し強く言い過ぎたかもしれないね」

 

レナがゴミ山を下りて近づいてくる。

 

…待て、レナ、近づかないでくれ。

 

こんな表情を…いや、実際自分が今どんな表情をしているのかはよく分からない。

でも、ろくでもない表情をしているのはわかる…見せたくない。

 

俺は全身の力を使って口角をあげる。

いや、見せたくないんじゃない、レナに見せるわけにはいかないんだ

 

レナがどういう想いで、その言葉を言ったのかはわからない。

だけど、俺はその言葉を受け取る責任がある。

 

ここが男として踏ん張り時だぜ、前原圭一?

レナに、カッコいい所を見せてやれよ、な?

 

「いや、なんでもねぇぜ。たださ…告白してもいないのに振られた気分だったから、

 ちょっと混乱しちまったのさ」

「…え!?あ、その…ゴメンね。ゴメンね。そういうつもりじゃ…」

「わかってるって!俺が告白して振られたなんて話、魅音が聞いたら大変だもんな!」

「う、うん…」

 

俺はレナの頭を撫でる。

 

「でもさ、レナ、一つだけ間違えていることがあるぜ?」

「えっと、なんだろう?なんだろう?」

「俺達、仲間で家族だろ?だったらそういう意味での本当の好きってのはあるんじゃないか?

 別に好きってことは恋愛だけの限定フレーズじゃないだろ?」

 

レナの顏が、

ぱぁっと明るくなった。

 

「そうだよね、アハハハ!うん、そうだよ!」

「だろ?だから、俺も言うぜ?俺は竜宮レナが好きだ!

 仲間として家族として!梨花ちゃんも、沙都子も!みんな大好きだ!」

「うんうん!レナもみーんな大好き!アハハハハ!」

 

…俺が、意図的に家族と仲間に、魅音の事を入れなかったのは、多分レナは気が付いているはずだ。でも、レナはそのことに対して何も言わなかった。

 

「そうだ。さっき沙都子ちゃんがやってきて、

 お魎さんから貰ったおはぎをおすそ分けしてくれたんだよ。圭ちゃん、一緒に食べよう☆」

「沙都子が?今は居ないのか?」

「夕飯の買い物に行くからって、すぐに帰っちゃったんだ。一緒に食べたかったんだけど…」

「うーん。そいつは残念だぜ。お、美味しそうなおはぎじゃねぇか!」

「お魎さんはおはぎが得意なんだよ!食べよう!食べよう!」

 

俺達はおはぎを食べながら二人で笑い合った。

仲間として家族として楽しみながら。

 

うん、これで良いんだ。

 

これで今まで通り、俺達は仲間として家族としてやっていける。

これこそハッピーエンドってやつだだろ?

 

一抹の寂しさがあるけれど、それはきっと時間が解決してくれるはずだ。

そうだよな、レナ?

 

[13日目(火):ゴミ山:夕方:北条沙都子]

 

沙都子は双眼鏡に捕らえた前原圭一と竜宮レナの表情を読んでいた。

読唇術を会得しているわけでは無いが、唇の動きと雰囲気から大体内容を察する事はできる。

 

空いた左手で、余りもののおはぎを手に取り、口に入れる。

侵入者撃退用のトラップを設置したお礼として、お魎から贈られたおはぎだが量が多かった。

 

ゴミ山にくる途中のお店で空箱を貰い、一つは自分と梨花用。もう一つは圭一とレナ用に二等分にしたが、中途半端に1個残ってしまったのでそれを口に入れた。

持って行くと梨花と喧嘩になりかねないし、捨てるには勿体ない。

 

余ったおはぎを半分個にするという発想は、()()()口に入れてから気がつく。

 

( …やれやれ、皆さん本当に要領がお悪いことですわね )

 

口の中の甘味を堪能しながら、沙都子は15分前を思い出す。

 

15分前、沙都子は前原圭一と離れていた竜宮レナと出会った。

もちろん、レナが一人になるタイミングを見計らってだ。

 

おすそ分けのおはぎを渡したところで、

沙都子は少し哀しそうな表情でレナに語りかける。

 

「私、圭一さんを…ほんのちょっとでございますのよ?

 にーにーではなく、男の人として良いなぁ…って思っておりましたの」

「沙都子…ちゃん?」

「でもね。私、その想いを忘れることにしたんですの。だって、私、皆といつまでも幸せに…梨花と一緒に笑って生活していきたいんですもの。なら、この想いは…持っていてはいけないものですから…」

 

沙都子の言葉に、レナは何かを感じたようだった。

ほんの少しだけ下を向くと唇を嚙む。そして、沙都子を抱きしめた。

 

「沙都子ちゃんは偉いね。立派だね…でも、その想いは忘れても、圭一くんを好きだった思い出までは忘れないで。それはきっと、沙都子ちゃんを素敵な大人の女性にしてくれるはずだから…」

「ありがとうございますレナさん…レナさんは、お優しいんですね…」

 

沙都子は笑みを浮かべた。

その理由をレナは理解することは無いだろう。

幾らレナが聡くても、想像できないことを考えられるはずはない。

 

( 年下の私がそう言えば、レナさんも決心がつくでしょう。

 これでレナさんの淡い恋心に嫉妬した魅音さんによる悲劇は回避されたはずですわね )

 

沙都子はやれやれと言った感じで最後のおはぎの一切れを口にほうばる。

 

(…本当、困ったものですわね)

 

困ったというのはレナだけでは無い。部活のリーダーの魅音に対してもだ。

いつもは精神的に安定しているはずの魅音だが、何故かこの圭一と婚約する流れだと不安定になり悲劇を引き起こすキーマンになりやすい。

 

首を掻いていないので、おそらく病状がでたわけではないのだろう。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

だとしたら、あの精神的な不安定さは圭一とつき合う事で現れたものなのか。

それとも恋路を大石に邪魔にされたことによるものなのか、沙都子には判別がつかなかった。

 

恋愛事に関しては、ある程度沙都子は把握してはいるが、

恋をすることや、愛し合うことによる心理的変化を完全には理解しているとは言い難い。

 

圭一や入江監督は好きではあるが、それは恋愛感情とは程遠い。

ましてや「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()」というレベルの感情など、沙都子の想像できる範疇を超えている。

 

(ま、考えても仕方ありませんわね…とりあえず、圭一さんとの関係で弄れば魅音さんに精神的に揺さぶりがかけられるというのが分かったのは収穫ではございますが)

 

最もその知識が生かされるときは、今回の思惑が失敗した時なのだから発揮する機会など訪れてもらっても困るのだが。

 

おはぎを食べ終わり、指についた餡子を舐めとる。

お魎のおはぎは美味しい。いつ食べても。()()()()()()()

 

沙都子は双眼鏡を外すと体を大きく伸ばす。

今日はもう彼女がやるべきことは何も無い。あとは帰って梨花と自分の夜食を作るだけだ。

 

沙都子は部活のメンバーが全員が大好きだ。

どこまでもまっすぐに進み、困難に立ち向かい、自分達の幸せのために戦う。

その信念の強さゆえに、悲劇を引き起こす事もあるし、不幸を引き起こすこともある。

 

でも、

それらを含め、全てが愛おしい

 

沙都子はずっと一緒にいたいと思うし、共にありたいと思う。

いつまでも、いつまでも、ずっと一緒に。

 

「でもね。梨花…強い信念にも限度というものがございましてよ?」

 

沙都子は目を赤く光らせ、

目の前にいない親友に呟いた。

 

[13日目(火):前原屋敷:夜:前原圭一]

 

夜中に魅音から電話がかかってきた。

今日は放課後から、ほとんど会えていなかったので声が聞こえるのは嬉しい。

 

「圭ちゃん、圭ちゃん!ハァ~もう、圭ちゃんの声が聞こえるだけで、おじさん幸せだよ」

「あははは、大げさな奴だな」

「なによー、じゃあさ、圭ちゃんはおじさんの声聞いても幸せじゃないってわけ?」

「魅音、俺がお前の声を聴いて幸せじゃない時があると思うのか?」

「えへへへ、だよね!圭ちゃんは、おじさんの事大好きだもんね」

 

全く、当たり前の事を聞くなよな。

 

おっと、そんなことを言うと詩音に怒られるかもしれないな。

「圭ちゃん、餌、あげないと釣った魚は死にますからね?」とか何とか言われて。

 

「おう、大好きだぜ魅音!へへへへ…」

「エヘヘヘ、おじさんも大好きだよ圭ちゃん」

 

初心、忘れるべからず。だ。

 

「そうだ。今夜は詩音の家に行ったんだろ?どうだった」

「え?あ、あぁ…………うん。まぁ……………

 別に気になるような話はないよ。つまらない世間話をしただけ」

 

そうなのか?それにしては間が長かったな。

またてっきり詩音と一緒に悪だくみをしていると思ったぜ。

 

「それより圭ちゃん、今日はレナとの宝探しどうだった?」

「あぁ、そこそこ良い物が探せたぜ。そうだ。沙都子から、お魎のバっちゃから貰ったおはぎおすそ分けしてもらったんだ。美味かったぜ。俺からも礼を言っていたって伝えてくれないか?」

「沙都子、あのあとゴミ山にいったんだ。うん、バッちゃに伝えておく」

「そう言えば、お前んちの庭にトラップを仕掛けていたっていうけど、大丈夫なのか?」

「ククク…圭ちゃん、圭ちゃん、沙都子、えげつないトラップを山ほど設定していったよ」

 

話によると、沙都子はノリノリで庭中のあらゆる場所に襲撃を予想してのトラップを配置したらしい。その配置構成と内容は、魅音から見ても舌をまくほどだったとか。

ちなみに、どういうトラップがあるのかというと、ひっかってからのお楽しみらしい。

 

「そんなトラップまみれで危なく無いか?」

「平気、平気。沙都子、トラップのある場所にはご丁寧に蛍光塗料で描いた髑髏マークの看板を立てていたから。それこそ事前知識の無い襲撃者でもない限りハマることなんて無いって」

 

なるほど、蛍光塗料の看板があるなら夜間でも安心だ。

それほど念入りをトラップをしかけたのなら、部活再開したときに園崎本家でサイバイバルゲームinトラップゲームとかやっても不思議じゃないな。

 

「でも、魅音。今日はさ、ありがとうな」

「ん?何が?」

「えっと、レナと一緒に出掛けるのを許可してくれただろ?

 魅音が嫉妬するから許してくれないと思っていたんだぜ」

「あはははは、そんなことか!前にも話をしてたじゃん。圭ちゃんとおじさんはお互いにオンリーワンだって!だから気にしてないよ。まぁ、後はあれよ、正妻の余裕って奴?あははは!」

 

なるほど、正妻の余裕か。

どんな形であれ俺に愛されていることに自信を持ってくれるのは嬉しい限りだ。

そうだ。それなら、今日の事を話しても、問題はなさそうだな。

 

「今日はさ、レナに告白もしていないのに、ふられちゃったんだ」

「ん?どういうこと?」

 

俺は今日の出来事をかいつまんで話した。

俺がフワラズの勾玉の話をした時に、レナの「好き」発言を否定したのを謝り、そしてその後に、もしかしたらレナが俺が好きなんじゃなかったのかと勘繰った後に、それを聞く前に否定されてしまったことを。

 

「…レナはさ、圭ちゃんの事、本当に好きだったと思う?」

「…それはわからない。でも、そうだったとしても…もう、そんな気持ちは無いんだと思う」

「…圭ちゃんは、レナの事、好き…だったの?」

 

魅音の問いに心が痛む。

俺は無意識に、自分の胸倉をつかんでいた。

 

「そういうことは今までも思ってもみなかったけどさ。

『本当の意味で好きだと言うことは無い』って言われて凄くつらかった…」

「………」

「あの、魅音…俺ってさ、最低だよな?お前がいるのに、こんな…苦しくて切ないなんて…」

 

あぁ、ダメだ。駄目だ。

詩音にも言われただろう?自己嫌悪に陥るな!

そんなこと言われても、魅音が困るだけじゃないか!

 

「…圭ちゃん。そんなことを言われたら当然だよ」

 

…魅音?

 

「だって、それって裏を返せば『二度とお前を好きだとは言わない』『お前なんて好きじゃない』って言われているのと同じことだよね?もちろんレナもそこまで深く考えて言ったわけじゃないんだけれど、言われた側は傷ついても、全然、不思議じゃないよ」

 

そうか。そういう考え方もあるのか。

たしかに『本当の意味で好きだということは無い』と言われたら、頭では無くて、心がそう解釈していても不思議じゃない。

 

つまり、逆だったんだ。

心の痛みを頭で解釈したから、レナの事が好きだったなんて頓珍漢な発想をしたんだ。

そう考えればスッキリする。

 

「そうか…そうだよな。アハハハ。よかった、自分がレナに未練たらたらの糞野郎じゃないかって思って、自己嫌悪するところだったぜ」

「…未練、あったの?」

「あるわけないだろ?だから困惑していたんだぜ。

 だってさ、俺が好きなのは魅音だけなんだから」

「あはははは。そうだよね。全くレナにも困ったもんだよ。言い方をもう少し考えてもらわないとさ。圭ちゃんも、こう見えて繊細なんだし」

「なんだ。繊細代表のお前が言うのかよ。

 まぁ、否定はしないぜ?今回は結構ショックをうけたからな」

「…でもさ、これで完全にレナへの想いは断ち切れたんじゃない」

 

受話器から聞こえる魅音の言葉に、俺は頷いた。

実際にレナに対する想いが俺の中にあったのかどうかはわからない。

無いとも、有ったとも自信をもっては言えない。

 

でも、一つだけ理解している。

もう、レナとはそういう関係になることは無いだろう。

 

「仲間として家族として、俺はレナのことが好きだ。もちろん沙都子も、梨花ちゃんも…」

「…うん。それで良いと思う」

 

魅音の優しくて暖かい声が聞こえる。

俺は少し涙ぐむ。

 

あぁ、くそ!園崎魅音!

お前は、本当に良い女だぜ。

 

「なぁ、魅音…お前って本当に実在するんだよな?」

「ちょっ…何をいきなり言っているの圭ちゃん?」

「いや、あんまりさ。魅音が良い女房すぎるから、一瞬、俺の脳内の彼女かと思っちまったぜ」

「あのね、圭ちゃん…おじさんに半日合わなかったからって、重症じゃない?魅音成分足りてなくない?」

 

それは足りていないかもしれない。

 

「じゃさ、明日は二人で学校抜け出そうか?

 また圭ちゃんのカウンセリングだって言えば知恵先生もNOとは言わないはずだから」

 

おいおい、

俺を一人にしない設定も、自殺未遂設定も、両方まだ生きているのかよ。

どっちかは、とっくに無くなっていたと思っていたぞ。

 

「俺としては嬉しいけど、お前、勉強は大丈夫なのかよ?」

「圭ちゃん、圭ちゃん。この世に、夫と戯れること以上に大切なことなんて、

 子供と遊ぶことぐらいしかないよ!それに…」

「それに…?」

「勉強時間が足りなくなったら、圭ちゃんと二人でみっちり個人授業しちゃうから平気、平気…

 クククク…」

 

…いっておくが、

そうなったらイチャラブは無しで、本気で勉強会にするからな?

 

「…圭ちゃんってさ、たまに愛情が無い時があるんだよね」

「愛情があるから、みっちり勉強しようって話をするんだと思うぞ?」

「ぶーぶー!つまんない!つまんなーい!」

 

全く本当に仕方がない奴だぜ。

でも、ありがとうな魅音。

お前のおかげで、俺はこれからも頑張っていけそうだ。

 

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