ねえ、ちょっと聞いてくれる?
皆もう忘れてるかも知れないけど、アタシって元は人間の男だったんだよ。
交通事故で死んで、この人形の身体に転生してさ。めでたく超絶プリティビスクドール『アンジー』ちゃんになったってワケ。
ちなみにこの事を知ってるのはドナとオマエだけだよ。ミランダとかに知られると面倒だから秘密にしといてくれよな!
それで、身体は人形でも魂は人間だから『人間性』が宿ってるし、性的嗜好も男のままなんだ。変わったのは口調くらいじゃないか?
つまり何が言いたいのかというと・・・・・・
め っ ち ゃ ム ラ ム ラ す る
・・・・・・あっオイ!ちょっと待って!扉を閉めようとするな!大事な話なんだよ!
さっきも言ったけど、アタシが元人間の男だったってことはドナも知ってるんだ。知ってる上で、あんなに無防備な姿をアタシに晒すんだよ!
おかしくないか!?風呂上がりで上気したエッチな肌をこれでもかと見せつけてくるし!寝るときだっていつも抱きしめられてる!アイツ、ああ見えて結構スタイル良いんだよ!脱いだら凄いの!性欲を持て余すわ!
「どうすれば良いと思う!?デューク!」
「もう押し倒してしまえばよろしいのでは?」
「なんで!?」
コイツ人が真面目に相談しているのに!
「いえ、真面目な意見ですぞ?貴方様のお話を聞く限り、どう考えてもドナ様は貴方様を誘っていらっしゃいます。いやはや、同じ男として羨ましい限りですなぁwwww」
「オマエ笑いを堪え切れてないぞ??????」
「おほん!まあともかく、元男として女性に恥をかかせるのは本意ではありますまい。ドナ様の想いに応えて差し上げるべきだと愚考いたします」
「・・・・・・でも、アタシ女性型の人形だしなぁ・・・・・・」
「そこはまあ、下世話な話ですが、テクニックで補うしかないかと」
「マジかよ・・・・・・」
ハードルが高すぎる・・・・・・せめてアタシが生身の身体なら良かったのに・・・・・・
「・・・・・・ですが、方法がないわけではございません」
「えっ!?なんとかできるの!?」
「貴方様が真にそれを望むのであれば。しかし、それはある種の禁忌です・・・・・・『人化の術』と言います。文字通り、人外の存在が人に化けるための術です」
「昔話とかでよくあるヤツ?妖怪や神が人の姿で下界に降りてくる感じの・・・・・・」
「ええ。仰るとおりです」
「でもどうして禁忌なの?便利そうな術だと思うんだけど・・・・・・」
「一時的なものとは言え、わざわざ人外キャラを人に変えるのですぞ?男の娘キャラを女性として描くが如き暴挙ではありませんか(※個人の意見です)」
「うーん・・・・・・確かに、ソイツの持ち味を損なう危険性があるな・・・・・・」
くっ・・・・・・だが、やはり諦めきれない!
「・・・・・・決めたよ、デューク。やっぱり、アタシは人化の術を習得したい!」
「・・・・・・左様ですか。であれば、私から言うことは何もございません。ただ、貴方様の成功をお祈りするだけでございます」
「ありがとうデューク!それで、どうすれば人化の術を習得できるの!?」
「私は存じかねます」
「《逢魔時王必殺撃》ッッッ!!!」
「ほっほっほ。私の脂肪の前には貴方様のライダーキックは通用致しません。貴方様もよくご存じの筈」
思いっきり跳び蹴りしたらデュークの腹に跳ね返された。コイツ、護身完了してやがる・・・・・・!
「なんで知らないの!?あそこまで説明しておいて!」
「なんで、と仰いましても・・・・・・私は全知全能の神ではありませんので。貴方様自身が見つけ出す他はありませんぞ?」
「畜生・・・・・・ああ分かった!見つけ出してやるよ!そしてドナといちゃいちゃックスするんだ!!」
「影ながら応援しております。ワインを飲みながら」
「この野郎・・・・・・」
■
「・・・・・・ところでデューク」
「なんでございましょう?」
「こうやって友達と馬鹿話するの、滅茶苦茶楽しいな」
「・・・・・・貴方様は私を友人と仰ってくださるのですか?」
「?当たり前だろ?」
「・・・・・・左様ですか・・・・・・ありがとうございます。アンジー様」
「?????」
【新説】デューク=某猫型ロボット説
「デュークえも~ん!道具出して~!」
「仕方がありませんなぁ。アンジー様は」