Mission 01 - Devil Hunter
・・・・・・ん・・・・・・んぅ・・・・・・?
なんだ・・・・・・?地面が揺れてる・・・・・・?
アタシ、どうしちまったんだ?昨日は何してたっけ・・・・・・?
確か昨日は・・・・・・ドナとネットサーフィンして、ハイゼンベルクとゾルダートの改造をして、モローと釣りをして、ドミトレスクの三姉妹とトランプで遊んで・・・・・・
それからどうしたんだっけ?もしかして寝落ちしちまったのか?クソ、負け越してたのに。これじゃあデカ女に馬鹿にされちまう。「やはり私の娘達の方が優秀なようね(ドヤ顔)」とか言うに決まってる!
「うおっ!?」
その時、地面が大きく揺れてアタシは思わず声を出してしまった。そして気付く。ここは村じゃない。車の中だ!アタシは走行している車の中に居るんだ!
「ん?・・・・・・なあ、おい。『ニコ』。お前、なんでこんな気色悪い人形を車に乗せてんだ?」
「はぁ?おいおい『ネロ』。私がお人形遊びをする歳にでも見えるってのか?そんなモン乗せてるわけ・・・・・・うわっ!?なんだこれ?本当に気色悪いじゃないか!こんなもの知らないぞ!?」
知らない男と女の声だ。まさかとは思うが、誘拐か?人形のアタシを?いや違うわ。よく考えたら窃盗か。アタシ人形だし。というかコイツラ、さっきから黙って聞いてればアタシのことを散々に言いやがって!・・・・・・ちょっと脅かしてやるか?
「オイ!さっきから黙って聞いてれば、可愛いお人形ちゃんに何てこと言いやがる!」
「「ッ!?」」
アタシが突然大声を出して目の前に移動してやると、車を運転している女の方は一瞬ハンドルを放しかけたがなんとか持ち直したようだ。だが男の方はビビるどころかアタシに向けて瞬時に銃を向けやがった!
奇妙な銃だった。6連装リボルバーだが、なんと銃口が2つ付いていやがる!トリガーの近くに青い薔薇の彫刻が掘られている、美しい銃だ。マジでかっこいい。
「・・・・・・人形が動いて喋ってやがる・・・・・・お前『悪魔』か?」
「ハァ?こんな可愛らしいアタシが悪魔なワケないだろ!いい加減にしろ!」
「・・・・・・悪魔特有の嫌な匂いはしねえ。じゃあお前は何なんだ?」
「アタシは見ての通りのビスクドールだ!オマエラがアタシを誘拐したんじゃないのか?」
「しねえよ!お前みたいなキモい奴!」
「なんだとコラ!腕無し野郎のくせに!」
そう。この男には片腕が無かった。断面には機械の接続部みたいなものが付いている。ハイゼンベルクが似たような物を作ってたのを見たことがある。義手を付けるためか?
アタシと男が言い争っていると、運転していた女がこちらに向かって叫ぶ。
「おいネロ!呪いの人形とお喋りするのは後だ!来るぞ!」
いったい何が来るんだ?そう思ったアタシが正面を向くと、道路の先に何かが見える。
そこには沢山のデカい虫がいた。アリやカマキリを巨大戯画化したような姿の青白い虫だ。どう見ても人狼じゃない。
「うわっ!?何だあれキモっ!アタシの顔面よりキモいぞ!」
「お前自覚してんじゃねぇか!」
そう言いながら男は何故か車内にあるレコードプレーヤーで音楽を再生し始めた。コイツ何やってんの????
「おい、ニコ?」
「分かってるよ、突っ込む!」
「は?」
思わず呆けた声を出したアタシは悪くない。この女、あの虫どもを避けるどころか轢き殺してやると言わんばかりにスピードを上げて突っ込みやがった!
当然の如く車は衝撃で宙に浮く。その最中、あの男は窓から外へ飛び出し、片腕であるにも関わらず驚異的なスピードと精密さで次々と虫を撃ち殺していく。なんだアイツは!?本当に人間なのか!?
重力に従って車が落下すると同時に男が車内へと戻ると、周囲の虫は全滅していた。呆然としているアタシに男は言う。
「俺はネロ。こっちはニコ。デビルハンターとガンスミスだ。・・・・・・で?お前は?」
「・・・・・・アンジー」
アタシ、これからどうなっちまうんだ・・・・・・?
■
「ナア、オイ。『V』ちゃんよぉ」
「・・・・・・何だ?」
「・・・・・・この女、誰?」
「知るわけがないだろう」
「グルルル・・・・・・」
「・・・・・・ぇ・・・・・・ぁ・・・・・・うぅ・・・・・・(こ、怖い・・・・・・ここ何処?アンジー助けて・・・・・・)」
Devil May Cry 『V』illage