大和型3番艦「信濃」の奇妙な旅路   作:ナイトーテンマ

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現世編
プロローグ


 

20XX年 潮岬沖 調査船内にて

 

「魔理沙よ。この付近でいいのか」

 

「もちろんさ。三笠の婆さんから彼女に関してすべて聞いたからな。それに水瀬財団の資料も全て調べた間違いなくこの海域にあるはずだぜ。護よ」

 

「だといいのだが。おや。どうやら海底スキャンで巨大な物体を探知したぞ。これがお目当ての船なのかどうなのかわからんがな」

 

とまあ。7人が調査船の船室でそれぞれ作業をしていた。

彼らが開発した汎用調査ロボットの性能、耐久試験として深度7000mの海底での性能試験と銘打って第二次大戦中に潮岬沖で沈没した大和型3番艦の探索、調査をすることになった。

まあ、メインは調査ロボットの耐久試験が主な目的である。

 

彼らは水瀬護、仁後魔理沙、仁後むつみ。長谷川美湖、美緒、美沙、四条貴美子の7人であるが魔理沙とむつみは歴史学の院生であり、残りの5名は同じ工科の院生であったりする。

まあ、彼らは皆博士課程を受講しており皆論文制作のための実験機をつくりあげたようだ。

 

まあ、貴美子が運営する工場の協力があったりするがそれはまた別の話。

そして大型の無人海底調査艇がおろされ50m単位でトランスポンダをおろして船の場所を特定する。

それから数時間後彼らは海底に鎮座している物体に近付いて調査を開始し始めた。

 

「どうやらサイズ的には7~8万t前後の船のようだな。この付近の海域にタンカーなどが沈没したという記録もない。ということはこの船が件の船とみていいんだろうな」

 

「そうだね。護。だけど艦首を見ないとはっきりとは断定できないし」

 

「そうだな。魔理沙よ操縦しくじるなよ。この機材にはべらぼうな金額が掛かっているんだからな」

 

「わかってるって。これがもしあの信濃ならこの映像は水瀬財団が版権を持つんだよね」

 

「まあ、そうだな。一応水瀬財団が俺たちのスポンサーでもあるからな。貴美子にも感謝してるぞ。実機の完成は君の工場群がなければ無理だったし」

 

「町工場の技術を絶やしたくなかった。それに小ロットの高性能な製品を作ってくれる所はすくないからね。そういう意味では魔理沙の御蔭ともいえる」

 

「そうか崇めるがいいぞ。っと今。母機の方で調査しているけれどこの球状船主(バルバスバウ)は間違いなく大和型の特徴だね。で船体は横倒しになっているけれど

艦首に菊花紋章の跡があった。間違いない。この船は信濃だよ」

 

「本当かやったぞ。この映像は今生放送でアイチューブとニヤニヤ動画で生放送をしているがこれは当たるぞ。むつみ。どうだ」

 

むつみと言われた女性は答える。

 

「ええ。ものすごい量の反響が来てるね。電子マネーによる投げ銭も一杯来ているよ」

 

その様子を聞いて魔理沙は無言で母機を動かし、船体をなぞるように調査していく。そして未完成であった機銃座や高射砲座などの様子もすべてカメラにとらえていた。

 

「これが魚雷を食らった破口だな。穴はそれほどではなさそうだけど内部はどうやら酷いな。多分遅発信管というやつを食らったんだろうな。今、子機を出して破口から中を調べてみたけれど隔壁がひん曲がってしまっている上に防水ハッチも逝かれてる。これじゃあ浸水を止めることは無理だったか・・・。まさに艤装工事も完璧でない状況で無理やり出航させて潜水艦のご飯か悲しいものだな」

 

「ああ。そうだな。とりあえずX線スキャンをするから子機を母機に戻してくれ」

「ん。わかったよ」

そんな感じでX線による内部構造を調べてみた結果今まで謎だった構造が判りこの記録は世界を揺るがす大発見となった。

 

そして安全限界稼働時間ギリギリまで調査し1度目の調査は終わることになった。

それから数時間後探査ロボットを回収した一行は翌日に備えてこの海域で休むことになったが。魔理沙が言う

 

「どうやら護よ。明日以降はちょっち調査できないかもね」

「どういうことだ」

「そりゃあ。あちらにしてみたら墓荒らししたようなものだしね。海が荒れ始めたよ。気象情報ではこの数日晴れると聞いたけれどね。でも気圧計の針が下がっているということは時化るようね」

 

そして空から恐るべき声が聞こえる。

「われの眠りを妨げるものは誰である」とね。

 

そして魔理沙は答える。

「私は仁後魔理沙。貴殿は信濃で間違いないのか。貴殿の眠りを妨げたというのならば謝る。我々は君の船体の位置とどうなっているのかを調べに来た。というのは副次的な目的であり

主な目的は開発した汎用探査ロボットの性能試験として深度7000前後の海底を調査していた際に君を発見したのだ。三笠の婆さんから君のことは詳しく聞いた。

まあ、今の三笠婆さんはすっかり耄碌したね。いまじゃあ君のことを供養しない日はないくらいだ」

 

「そうだ。我名は信濃。そうかそのような理由か。ならば一戦と言いたいところであるが。日ノ本の守護者2柱にロシア皇族の子孫にわれらの加護を持ちし者たちか。ならば少々我の話を聞いてもらおうかね」

 

そして魔理沙は言う。

「そうか。まあ、お互いに争うよりも話し合いでどうにかなるならばそれに越したことはないな」

「そうだ。ならば聞いてもらおうか」

 

 

そして彼女の昔語りが始まる・・・

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