大和型3番艦「信濃」の奇妙な旅路   作:ナイトーテンマ

9 / 10
プロモーターの要求通りにしたが結果的に勝ってしまった彼女

その直後に組織の名を受けた鎌倉武士団の襲撃に会う。返り討ちにした彼女は武士団の頭目から依頼人の名前を聞いて単身乗り込む。

そして、結果的に組織を壊滅させることになり、これ以上村に居れば迷惑が掛かるとして彼女たちは辺境に向かうことになる。


第8話  私らは辺境へと向かう

第8話  私らは辺境へと向かう

 

「諸君。君たちはそれぞれの武士というのはわかっておる。だが、近代の戦い方は全くの素人である。それを自覚してもらいたい。まず近代戦のイロハであるが」

 

として五十六の伝手で陸戦隊やら陸軍の連中が彼らを教育することになった。まあ、私も面白そうだからその中に紛れて訓練に従事することにしたわね。

 

基本的な行軍や団体行動、野営のやり方。飯盒による煮炊き、応急処置。それに武器の使用方法とその手入れ、それに銃剣術、近接戦闘訓練と数多くの訓練が行われた。

 

で、数か月の月日が流れて教官から卒業を言われたわね。

 

「まさに時代の流れというべきなのか我らが如何に遅れていたというのを痛感したぞ」

 

「まったくでござるな。機関銃や小銃、拳銃というのが実に威力があるというのを思い知らされたが、近接戦闘になればわれらの剣術や柔術はとても有効というのもわかったのが

儲けものであるな」

 

とまあ、侍たちがそういうのをきいて私も一言いう。

 

「確かにそうね。で、現代戦闘の戦術を学んだ感想はどうかしら。とりあえず傭兵として戦えるように基礎的な訓練をしたけれど貴方方はどうするつもりかしら」

 

「愚問であるな。我らは武家。主君である信濃殿に仕えるのみ。信濃殿が我らにこのような戦術や戦闘を学ばせたのは万が一のことを思ってことであろうが我らは信濃殿に仕えた身。何処までもお供いたす」

 

「そう。ありがとね。一つだけいいかしら」

 

「何なりと」

 

「むやみやたらと殺しちゃあだめよ。そりゃあ。舐められた相手を殺すのが武士でしょうが、賭け事に負けたとかその程度で銃発砲したり、刀を抜いたらいかんよ。これを抜くときは生死をかけた戦いと

心得てもらいたいね。もちろん生命が危ういときはその限りじゃあないわ。あとは喧嘩でも刀を抜くな。特に素人や庶民に対しては刀を抜いたらいかんよ。酔っぱらい相手でも向こうが殴りかかってきたら

受け止めてせいぜいその相手の腕をへし折る程度にしておけばいい。そんなところかしら」

 

それを聞いた侍たちも唸っていたようね。

 

「むう。確かに冷静にかんがえてみれば一理ありますな」

 

「そうでしょ。で、これからなんだけれどわれらはこの地を去って辺境に向かうことにするわ。最後にもう一度確認するわね。抜けたいものは申し出てちょうだい。今ならまだ私も許すわ。これ以後

抜けようとするものは容赦なく脱走兵扱いとして優秀な奴だろうが斬首するわ。それで、どうかしら」

 

そういうと武士団の半数以上がこの地に留まることを選んだようね。

 

「そう。頼朝さんや為朝、与一、義経たちや平家の皆さんもか判ったわ。じゃあ行こうかしらね。はっきり言えばいばらの道。なれどわれらは防人として天界を守ろうではないか」

 

「おー」

 

「では、明朝に出発する。それまで皆英気を養ってもらいたい。解散」

 

そして彼らはそれぞれに散って行ったわね。

 

で、私はというと。

 

「土佐。お別れを言いに来たよ。って。あんたその恰好は」

 

「旅支度だよ。信濃あんたについていくよ。空母一人生かせるのは戦艦の名折れさね。それに扶桑、山城や浜風達もだよ」

 

「信濃。我、浜風は今度こそあなたを護衛する。だからあなたのお供をする」

 

「磯風も同じくだ。雪風はまだここに来ていないから無理だけど私もお供するよ」

 

「うちは浦風や。お初にお目にかかります。信濃殿。ウチが死んでからどえらいことになってしもうて。わても貴方を死しても守り通すさかい。よろしく」

 

「阿賀野です。隣にいるのが酒匂。未熟な彼女だけどね」

 

 

「扶桑です。その盾として存分にお使いくださいませ」

 

「山城です。扶桑姉さまと同じく。それに大規模近代化改修を手掛けてくれた恩もあるのでその恩義に」

 

それを知った私は言う。

 

「どいつもこいつも皆阿呆どもが。二度と帰れぬ死出の旅になるのやもしれんぞ。でも、私が追い返そうとしても無駄なようね。好きにすればいいよ」

 

ということで私を筆頭に戦艦扶桑、山城、巡洋艦土佐、阿賀野、酒匂、駆逐艦は浜風、磯風、浦風、神風、松風、夕立、松型の連中が一緒になることになったね。

で、空母組はどうやら瑞鶴、翔鶴、大鳳、葛城、天城、龍驤、飛鷹、隼鷹、補給艦として神威、速吸に大型タンカー6隻とあきつ丸、神州丸が同行するそうだ。

 

 

まあ、相当な大所帯になりそうね。で、翌日武士団と合流した私たちは武士団とそれぞれに交流しそれから出発となったわね。

 

「信濃殿彼女たちは貴方と同じなのであるか」と与一が尋ねるので私は答える。

 

「そうなるね。もっとも私は航空母艦、いわゆる空を制する飛行機の移動基地、扶桑達は戦艦ね。まあ、侍に例えるなら分厚い重装甲の鎧を装備した鎧武者とおもってくれればいいかな。

で、巡洋艦などは軽装だけど足が速いと思ってくれればいい。で速吸たちは糧食を運んでくれる部隊と思ってくれるといいわね。言っておくけれど、駆逐艦と言えども本来のデカさは50間を超え重量は45万貫になるね。

で、速さはウマ並みの速度とおもえばいいね。まあ、彼女たちを手籠めにしようとおもわないほうがいいね。もっとも彼女の方からあんた達を手籠めにするかもしれないけれど。出航だから神州丸に乗った乗った」

 

まあ、そんな感じで神州丸に武士たちが乗り込んだけれどそこでも巨大な鉄の船をみておどろいたようすであったりする。

 

 

そしてわれらは辺境へと旅立つことになった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。