俺ガイル~別れ、そして出会い~君の一番星に【城廻めぐり編】 完   作:龍造寺

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第1章21話です。


第1章ー第21話ー彼女達の思い。

ーー比企谷家・綾香の部屋

 

綾香は、八幡から自分の部屋に戻るように言われ自室へ戻って来た。

 

八幡から以前、平塚先生により、奉仕部に入れられたと聞いていた。

 

「奉仕部…って一体何なの?」

 

綾香は、パソコンで総武高校の情報を調べる。入学時のパンフレットでも良かっただが、今は手元にパンフレットが無いから、パソコンで見る。運動系、文化系の部活動を見たが、奉仕部はどこにも記載されていない。

 

「…何で記載されてないの?」

 

総武高校の部活動紹介を隅々まで見たが、何も載っていないのだ。

 

「八幡お兄ちゃん、まさかブラックな部活に入れられたんじゃ…」

 

ブラックな部活、そんなものが総武高校にあるのかにわかに信じがたいが、綾香は、調べなければという衝動にかられていた。

 

「明日、ちょっと調べてみようっと」

 

綾香は、そう決意してから眠ることにした。

 

 

翌日綾香と小町は、八幡にくっついていた。

 

「小町に綾香、あまりくっつかれると、朝飯も食えないんだが?」

 

「小町が食べさせてあげるね」

 

「小町、私が八幡お兄ちゃんに食べさせてあげるんだから」

 

「お、おう…ありがとう…って俺は食べさせてもらうほど、怪我も病気もしてないぞ」

 

八幡がそんなことを言えば、母親が

 

「八幡、無理はしなくて良いからね。だから、綾香ちゃんや小町に食べさせてもらいなさい」

 

「はぁ?俺は病人じゃねーよ。母さんも何を言い出すんだよ…」

 

そんな会話をしながら、母親と小町、綾香との朝ご飯を食べた。

 

食べながら昔の事を思い出していた。

 

綾音が1人で食事が出来なくなった時に、八幡が食べさせていた。彼女は、八幡にそこまでしてもらうつもりは無かった。だが八幡は、

 

【何を言ってるんだよ?彼氏…恋人として当然だろ。俺は、これからずっと綾音と寄り添うつもりなんだから。一生お前といるし離れるつもりはない】

 

この台詞を聞いた綾音は、大粒の涙を流した。本当に八幡を好きなって良かったと。彼を愛せて幸せだと。

 

 

八幡は、雅史達とサッカーで国立に出るという夢があった。だが綾音のためにサッカー部を辞め、夢を諦めた。夢は雅史に託して。

 

彼にとって、綾音とのあの時間は幸せな時間だったのは間違いはないのだ。それが、普通の恋人同士がやるデートとかほとんどやれなかったが、病院の近所や屋上、中庭を散歩して過ごした時間は、綾音にとってかけがえのない時間だったのだから。

 

 

 

思い出に浸っていたら、すでに登校時間になっていて、八幡は学校に行くことにした。すると綾香と小町がやってきて

 

「八幡お兄ちゃん、一緒に行こう」

 

「お兄ちゃん、昨日、雅史さん達が自転車持って来てくれたよ」

 

「ああ、雅史達には迷惑をかけたな」

 

綾音の墓がある霊園から、雅史達が八幡の自転車を持って来てくれた。その事は、雅史がチャットで教えてくれた。八幡は雅史にお礼を言い感謝したのだった。

 

小町は、八幡の自転車の後ろに股がる。そして彼にしがみつく。

 

「あ、あの小町さん?こっちはお兄さんの自転車ですよ?」

 

「いいの。こうしないと、お兄ちゃんがどっか行っちゃいそうで、小町、怖いんだ」

 

綾香も横からしがみついてきた。

 

「…八幡お兄ちゃん、いなくならないで」

 

「…小町、綾香…」

 

八幡は、そんな2人を見て、何をやってるんだと自分の中で、自分にカツを入れた。綾音を失って悲しいのは、自分だけではない。小町や綾香も十分に悲しいのだ。悲しいのに、八幡を元気をつけるために、元気を振る舞ってる。

 

「小町、綾香、俺はいなくならない。それに、俺が不甲斐ないと、綾音が安心して眠れないだろ」

 

「お兄ちゃん…」

 

「八幡お兄ちゃん…」

 

八幡は、小町と綾香の温もりを感じて、己の気持ちを奮い立てさせた。

 

綾音にこれ以上、迷惑をかけるわけにはいかない。

 

これ以上、小町や綾香にも心配や迷惑をかけるわけにはいかない。

 

少しずつでもいい、一歩ずつ前に進もう、それが彼女達のためになるのだから。

 

 

いつまでもそうやっていた3人だったが、母親に怒られて、学校へ向かうことした。

 

怒られはしたが、そういうことさえも心地よく思えるようになった八幡であった。

 

 

小町と綾香は、八幡の背中を押した。

 

 

そんな姿を遠くで見ていた人物達がいた。雅史、緑子、七海である。3人も八幡が心配で比企谷家の近くまで来ていたのだ。

 

「八幡、元気になったんだな」

 

「今回は、小町ちゃんと綾香ちゃんのおかげかな」

 

「そうだね、まあ綾香ちゃんには塩を送った形になったけどね」

 

仲良く登校する3人を見届けながら、雅史達も自分達の学校へ向かうことした。

 

 

 

雅史達だけではなく、比企谷家の近くに黒いリムジンが止まっていた。

 

「八幡君、元気が無かったらお姉さんが抱き締めてあげたのに、妹さん達に一本取られたかな。それにしても、八幡君があんなになった原因が、雪乃ちゃんにあったとはね…」

 

陽乃は、自分の情報網を使い、情報収集をやった。そして材木座に行き着き、彼から話を聞いた。

 

八幡と綾音の物語の小説を否定されたことを聞いた。

 

「雪乃ちゃんが小説だと思って否定したかもしれないけど…でも本当なんだよ、八幡君と綾音ちゃんのとても甘く…切なくて悲しい物語…」

 

陽乃は、いずれ介入するつもりでいる。それがいつになるかはわからないが。

 

そしてしばらくして、リムジンは走り去った。

 

 

 

また違う場所から、めぐりも八幡の様子を見ていた。やはり昨日、めぐりの胸で泣きじゃくった彼の様子を見に来たのだ。

 

「良かった、八幡君…元気になったみたい」

 

めぐりは、良かったと安心しつつ、また八幡が泣きたくなったら、胸を貸そうと思った。彼女にとって気になる男子になっていたのだった。

 

 

 

そしてもう1人、海浜総合高校の制服を着た女子高生がいた。制服を着崩し、パーマでくしゅくしゅっとした黒髪を手櫛ですいている。

 

折本かおり、八幡達と同じ総武中出身であり、綾音、緑子、七海以外の女の子の親友である。彼女は、あの文化祭の際に八幡に告白して、フラれている。

 

一度は、綾音に敗北したが、彼女の死後、落ち込んだ八幡の事を心配している。彼の事が心配で、海浜総合高校受験を辞めて、総武高校へ行くと言ったこともある。

 

だが八幡は、【自分のために自身の将来を潰すな、かおりはかおりの決めた道を進め】

 

と言われたのだ。だから海浜総合高校を受験したのだ。

 

今回、海浜総合高校内の総武中ネットワークによって、八幡の件を知ったのだ。

 

「八幡、あんたの隣は、あたしじゃダメなのかな…」

 

かおりは、そんなことを思いながら、海浜総合高校へと歩いていく。




すいません、リアルが忙しく投稿が土曜日になってしまいました。

ルートが分かれ、奉仕部共通ルートなら雪乃、結衣を含めたみんながヒロイン候補。

アンチルートは、海浜総合高校ヒロインがメイン。

参考までに、to be continue後の世界は何が良いですか?

  • 1ーありふれた職業で世界最強。
  • 2ー魔法科高校の劣等生(優等生も含む)
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