俺ガイル~別れ、そして出会い~君の一番星に【城廻めぐり編】 完   作:慢次郎

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第3章2話です。


第3章ー45ー第2話ー集まる仲間達。

ーーー保健室

 

八幡とめぐりは、昼休みの保健室でそう決めた。

 

一緒にやることを。以前失敗したことを繰り返さないように。

 

そして昼休みの終わるチャイムがなり、めぐりは再び眠ることに。行動開始する前に英気を養うと。

 

彼女に再び仕切りを仕切られてしまった。

 

天井を見ながら考えたが、考えは浮かばない。八幡は制服の上着のポケットからスマホを取り出す。

 

平塚先生に3年の生活指導を急遽やってほしいと連絡をした。盗撮犯が3年の中にいるから厳密にやってほしいと。

 

今は、現国の授業中だから連絡は戻ってこない。

 

後は、探偵である直斗に連絡を入れる。以前よりも連絡するのは早い。

 

「はい、もしもし八幡先輩ですか?」

 

「直斗、いきなりですまない。総武高校の教諭の高田を調べてほしい。それから…」

 

八幡は夢で経験してきたことを直斗に話す。

 

「その高田という総武高校の教諭が、国会議員や暴力団と関わりがあり、【灘目産業廃棄物処理工業】が殺人の処理を担っているというわけですね」

 

「直斗、俺の事を信じられるか?」

 

八幡は、真剣な声で直斗に言った。普通はこんなことを信じてもらえるはずはない。ただの夢物語の幻想に過ぎないと。

 

直斗は、そんな八幡の意思を汲み取って

 

「以前、天之河事件の時も今回のように夢で未来が見えたと八幡先輩は言って、綾音さんを守ったじゃないですか」

 

八幡は、そう言われてはっとする。もしかしたら、あのときの疑問もこれだったのかと。指し手の能力が見せた未来だと。だから天之河の行動が読めたのではないかと。

 

「直斗、すまない」

 

「いえいえ、こちらこそです。八幡先輩からもらった情報は、警察と共有します。警察と共に灘目産業廃棄物処理工業を調べたいと思います。それでは失礼します」

 

直斗は、そう言ってスマホの通話を切った。

 

再び彼は天井を見ながら考える。

 

 

夢の中なら平塚先生に呼び出され、5時間目に集めた職場見学希望調査票の事を聞かれるのだが。それは見学希望場所を書いていなかったからだ。あのときは、迷って書く事が出来なかったのだから。

 

「かと言って今回も書いてはいないんだが…」

 

職場見学希望調査票の紙をポケットから取り出して見た。そこには名前しか記入されていない。

 

職場見学場所は、3つのうちから選ぶものだった。

 

【千葉県庁】

 

【幕張メッセ】

 

【テレビ千葉】

 

どれも八幡にとって、将来は関係無さそうに見えるが。

 

「千葉県庁にでも言ってみるか」

 

そう言って職場見学希望調査票をポケットへしまった。そしてそのまま眠ってしまった。

 

 

八幡が再び目を覚ますと、吹寄と綾香と陽介、完二、材木座、戸塚とそして葉山と戸部がそこにいた。

 

「な、何でお前達がここに?」

 

「八幡お兄ちゃん、本当に心配したんだよ!」

 

「平塚先生と保健室の先生から、比企谷君は具合が悪くなって保健室で寝てるって」

 

「比企谷、昼休みに具合が悪くなったのか?」

 

「綾香、吹寄、葉山…ああそうだな。色々と考えてたんだ」

 

「八幡よ、お主は1人で何かを抱えてるだろ?我らに話しても良いのではないか?」

 

「そうだよ、僕達に話して、比企谷君!」

 

「結衣から聞いたぞ。奉仕部で盗撮犯の犯人を探していると」

 

「何で、八幡…話してくれなかっただよ!」

 

「センパイ、オレ達じゃ頼りないかも知れませんが、頼ってほしッス」

 

「ヒキタニ君、マジハンパないって。1人で調べるよりみんなで調べた方がいいって!」

 

「陽介、完二、葉山…戸部…みんなで調べると言っても…デリケートな問題なんだよ」

 

八幡は、口をぎゅっと締めて下を向く。協力を申し出てくれるのは、ありがたいことだ。だが今度は彼らを危険に晒す可能性もある。

 

だから決断に迷いが出てしまう。するとカーテンの仕切りが開いて、そこからめぐりが

 

「八幡君、みんなの協力を受けましょ。その方が効率があがるし」

 

「めぐり先輩…」

 

すると綾香がめぐり先輩に近づき

 

「城廻先輩も寝てらっしゃったんですね」

 

「綾香ちゃん、私も昼休みに気分が悪くなってね、ここで寝てたんだ」

 

めぐりは、アハハと言いながらそう言った。綾香はそれを見て先を越された感じになって八幡に抱き付く。

 

「私、八幡お兄ちゃんがいなくなる夢を見たんだ…。私がいくら走っても全然追い付かなくて…。私、八幡お兄ちゃんまでいなくなるなんて嫌だよ!」

 

八幡は、綾香の言葉が心に刺さる。大好きな姉、綾音がこの世を去ってしまった。それだけでも、彼女は辛いのに自分もこの世を去ってしまったらどうなるのか。

 

そんなこと想像もしなくない。八幡自身も目から涙が零れる。彼は綾香の頭を撫でた。

 

「ごめんな、綾香。寂しい思いをさせてしまったな。俺はいなくならないから」

 

吹寄やめぐり、陽介、完二、材木座、戸塚、葉山、戸部はそんな光景を見て微笑ましく思えた。

 

そんな話をしていると、平塚先生が保健室へやって来た。

 

「比企谷、3年に対して生活指導をしろってどういう事だ?」

 

平塚先生は、吹寄や綾香、めぐり、陽介達が八幡のベッドのとこに集まっていたから、ビックリしている。

 

「平塚先生、そのままの意味ですよ。3年生に生活指導をしてほしいのです。つまり盗撮犯の主犯が3年にいるからですよ」

 

「ふーむ、比企谷、君はそこまで調べていたのか」

 

「ええ。まあ俺の1人の力じゃないですけどね…」

 

八幡は、めぐりの方を見てそう言った。

 

「そうか、城廻と協力してたわけか…。しかし同じ部員である雪ノ下、由比ヶ浜はどうした?」

 

八幡が言葉に詰まると、吹寄が平塚先生の問いに答える。

 

「雪ノ下さんと結衣は、2人で盗撮事件を調べています」

 

「そうか。事件が事件だけに協力しあった方が良さそうだな。吹寄、2人に連絡できるか?」

 

「2人にですか?はい、わかりました」

 

吹寄は、雪乃と結衣に連絡をする。すぐに2人に連絡はつき、保健室へ来てくれと連絡をした。5分くらいで、雪乃と結衣が保健室へ来た。

 

「吹寄さん、用事って何かしら?」

 

「せいりん、来たよって…ヒッキーに隼人君にみんないるし、平塚先生も」

 

「雪ノ下、由比ヶ浜、お前達にも協力をしてもらうために呼んだんだ。俺の話を聞いてくれ」

 

八幡は、葉山達に話した事を雪乃と結衣に話した。最初は信じられないと言っていた雪乃もめぐりや葉山や戸部の証言で信じることにした。

 

そして八幡は、みんなを校舎裏へ連れていくことにした。そこが夢で見た悲劇の場所だからだ。

 

 

ーー校舎裏

 

八幡、めぐり、平塚先生、陽介、完二、材木座、戸塚、葉山、戸部、吹寄、綾香、雪乃、結衣の13人が校舎裏へやって来た。八幡が最初に喋り出す。

 

「おそらく、ここが盗撮写真の受け渡し場所だと思う」

 

「比企谷、なるほど、ここなら他人の目を気にせずに取り引きできると言うわけか」

 

「ええ、そうわけです」

 

葉山と戸部は、校舎裏の奥の方を見ている。陽介と完二も学校の塀の方を見ている。材木座と戸塚は、近くの箱とかを見ているようだ。雪乃と結衣は、何か書いてある落書きを見ていて、吹寄と綾香は、近くの溝の辺りを調べている。

 

八幡とめぐりは、自身の夢の記憶を頼りにドラム缶を調べている。平塚先生は、タバコの痕を調べている。

 

材木座と戸塚が箱の中から何かを見つける。

 

「これは何でごさろうか?」

 

「どうしたの?材木座君…これって盗撮写真じゃ…!」

 

「材木座、戸塚、何か見つけたのか?」

 

八幡が材木座と戸塚のところに来る。どうやら女子生徒のパンチラ写真だった。

 

「盗撮写真じゃないか。材木座、戸塚、その箱の中にあったのか?」

 

「うん、そうだよ」

 

「我と戸塚殿とが調べていたのは、あの箱だ」

 

八幡達は、材木座と戸塚が調べていた箱を調べ尽くす。だが全ての箱を調べたが、その1枚しかなかったのだった。




八幡が昼休みに保健室へ行ったことをなぜ陽介達が知ったのは、平塚先生と比企谷香織ら聞いたのだった。葉山と戸部は結衣や陽介達から聞いたからです。
綾香は、昨日の夢が八幡がいなくなる夢を見ていますね。

参考までに、to be continue後の世界は何が良いですか?

  • 1ーありふれた職業で世界最強。
  • 2ー魔法科高校の劣等生(優等生も含む)

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