俺ガイル~別れ、そして出会い~君の一番星に【城廻めぐり編】 完 作:龍造寺
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八幡は、自分の高校デビューはとある事故から始まったと書き始めた。
入学式当日、前には言っていなかったが、実は総武高校の入学式に行く前に、綾音の墓参りをやってから行っている。
そしてあの事故に遭遇しているのだ。自分は無事ではなかったが、あの助けた犬は、無傷だったようだから、それだけは良かったと思っている。
しかし後が続かない。頭に何も思い付かない。退院後は、学校生活はボッチの生活を送りましたとか、書くのかと自問自答を繰り返して作文を書いた。中学時代のなら書けるのになと考えていた。
しかしその日の昼休み早々に平塚先生から呼び出しをくらう。
【2ーF組 比企谷八幡、至急職員室へ来るように】
「呼び出しか、大方あの作文の事だよな」
八幡が席を立つと、クスクスと女子の笑い声と悪口が聞こえてくる。
「あいつ、なに呼び出されてるんだろうね」
「なんかしたんじゃないの?」
「犯罪とか?」
「キャーそんなの嫌よね」
八幡はため息を吐きながら教室を出る。職員室へ歩きながら自分自身で。
【キモイとか、目障りとかならまだしも、犯罪者呼ばわりされる日が来るとはな】
女子のネットワークは、凄いものである。他のクラスだというのに八幡の事を白い目で見てくるし文句を言ってくる。
そそくさと職員室へ向かう。
八幡が、職員室の扉を開けると、平塚先生が手を振る。
「比企谷、こっちだ」
八幡は、平塚先生の机の真正面へやって来た。先生の机の上には、自分の書いた作文があった。
「比企谷、私が呼び出した理由はわかるな?」
「その作文に不備があったと?」
「私が授業で出した課題は何だったかな?」
「高校生活を振り返ってというテーマでしたが」
「そうだな、それなら何故君は、高校生活の初めの入学式の登校時しかないんだ?何故、それから白紙なんだ?」
「はぁ~、俺…そんな立派な高校生活を送ってないので、原稿用紙何枚も書けませんよ」
はぁ~と平塚先生はため息を吐きながら、八幡を紙束で頭を叩かれる。そして平塚先生が真面目な表情で八幡に聞く。
「1つ聞く。比企谷、お前はそんな感じであと2年も過ごすのか?」
「そうですね、地味で目立たなくしていれば、いいかなって」
「灰色の人生でも送るつもりなのか?」
「それで、構いませんよ」
八幡は、綾音が生きていて海浜総合高校だったら薔薇色の青春生活を夢見ただろう。でも綾音もいないし、海浜総合高校でもなんでもない総武高校である。平塚先生は、今度はこんなことも聞いてきた。
「はぁ~全く君と言うヤツは…で、友達とかいないのか?」
「友達はいませんね。入学式から3週間の入院生活がブランクとなり、今まで尾を引いてるんですけどね」
「ブランクね…それと部活はやってなかったよな?」
「友達もいないのに部活とかやるわけがないでしょう」
「そうか!友達はいないか!私の見立て通りだな。君の腐った目を見ればそれくらいすぐにわかったぞ!」
八幡は総武高校にはいないのであって、海浜総合高校には親友がいるんだよ、と思っているが、言うつもりもない。
八幡はここに雅史や緑子や七海がいなくて良かったと思っている。彼らは八幡の容姿に対して文句を言う人間を許さない。平塚先生は、1人でにうんうんと納得顔で八幡の顔を遠目で遠慮がちに見ている。去年の担任の末広先生とは真逆の位置にいる教師だと八幡は納得した。
「彼女とか、いるのか?」
「今は…
八幡はポケットの中の綾音の遺骨の入った小びんを握る。
「そうか、いないか!」
平塚先生は、八幡に対して憐れんだ目で見ている。八幡はそんな目を見て、何だか気持ちが悪く感じた。
平塚先生は、ため息混じりに煙草を吸いながら
「よし、こうしよう、レポートは書き直せ」
「本当に?」
「当たり前だ」
結局八幡は、平塚先生により作文の書き直しを言い渡された。
八幡は今度は何を書こうか迷っているときに平塚先生がこういってくる。
「君には奉仕活動を命ずる。君に拒否権はない」
「はぁ~!?」
八幡のこのはぁ~!?は、本当に心の中からの声だった。八幡も平塚先生に問う。
「奉仕活動?一体なんの?」
平塚先生は、時計を見て
「放課後にもう一度私のところに来い。良いな、比企谷?」
八幡に鋭い視線で見ながら言った平塚先生。その目は逃げたらわかってるよな、的な感じで見ていたのだ。
「……わかりました、そんな目で見ないでください。放課後、絶対に来ます」
「ああ、必ずくるように」
話はここで一旦終わりを迎えた。平塚先生に礼をしてから、職員室を後にした。終わってから家へ直行が出来なくなってしまった。
参考までに、to be continue後の世界は何が良いですか?
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1ーありふれた職業で世界最強。
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2ー魔法科高校の劣等生(優等生も含む)