魔法少女リリカルなのは~Wを継ぎしもの~ 作:calamity
今日は朝から料理をする音が聞こえない。聞こえるのはテレビを見て笑っている夏樹の声だけだ。それもそのはず今日は日曜日、凍夜が唯一朝早く起きなくていい日なのである。夏樹は凍夜の邪魔にならないようにテレビを見ているのである。すると家のチャイムの音が鳴った。
「もぉ~こんな朝から誰だよ~」
愚痴をこぼしながら夏樹は玄関へ向かいドアを開けた。
「おはよう、夏樹!」
「なんだ集か、もう少し声のボリューム下げて喋って」
「なんでだ?」
「だから下げてって.....あっ!」
夏樹は何かまずそうな声をあげた。
すると無言のまま凍夜が二階から降りてきた。
「よお、凍夜一緒に...凍夜?」
凍夜は何も言わず集にアイアンクローをかました。
「誰が俺の眠りを妨げていいと言った!」
「痛い痛い、まじで痛い」
「だから声小さくしてっていったのに」
凍夜は平日は朝早くから起きているため寝る時間が極端に少ないため休日はお昼ぐらいまで寝るというのが習慣なので中途半端に起こされてしまいイライラしているのである。
「なんのようだ!」
「いや~士郎さんのとこのサッカーチームの試合を一緒に見に行こうと思って」
「しょうがないから行ってやるが次はないぞ」
「わかりました」
そういうと凍夜は服を着替えに二階へ上がった。数分後、Tシャツ、ジーパン姿でパーカーを羽織った凍夜が出てきた。
「よし、行くぞ」
凍夜と夏樹、集はサッカーをやっている河原へと向かった。
「ごめんね折角の休日なのに来てもらって」
「士郎さん、気にしないでください」
俺たちは高町士郎さんと言う喫茶店翆屋の店長が率いている翆屋JFCのコーチ兼オーナーである。
俺はなぜだか知らないが子供たちから先生と呼ばれている。夏樹と集はお兄ちゃんと呼ばれている。
ピィ――...試合開始のホイッスルが鳴った。
「どうですか士郎さん」
「今日の笠町JFCは気合が入っているから分からないよ」
「チームが入れ替わっての初の試合だからだな」
「集、そんなことよくがわかるね」
「伊達に6年間やってないからな!」
集は誇らしげに言う。集は翆屋JFCの元エースストライカーだったのでチームにおいては欠かせない存在だったのである。
「集君がいなくなって少し弱くなってしまったがどこのチームにも負けていないはずだよ」
「俺の後輩たちは強いですからね!」
「集がいた時より強いんじゃないの」
凍夜が皮肉ぽく集に言うのであった。
「凍夜まだ朝のこと根に持ってるの」
「当たり前だ俺の貴重な睡眠時間を奪ったんだからな!」
「も~おさっきからあやまってるだろ」
「ほんと次はないからな!」
集と凍夜が言い合いをしている間にうちのチームが1点を入れ『1(翆屋)‐0(笠町)』になっていた。
そしてハーフタイムが近づいてきた。
「そろそろハーフタイムですね」
「そうだね、集君はチームのみんなに励ましの言葉をかけてくれるかい」
「わかりました」
ハーフタイムに入り選手たちがこちらに戻ってくる。水分補給などをして休憩に入った。
集がみんなの前に出て話を始める。集のほうに視線が集まる。
「みんなよく頑張っている、この調子で後半もがんばれ」
『はい!!』
「よし行って来い!」
後半戦が始まる.......
「試合終了!! 1-0で、翆屋JFCの勝利!!」
『やった―――――!!』
俺たちは笑顔でみんなとハイタッチをする。
みんな「やったー!!」喜びの声を上げている。
初試合は見事勝利という形で収められた。
「みんなよく頑張った練習の成果もきっちり出せたいい試合だった、最後に先生からの一言だ」
なぜか士郎さんに指名され俺は皆の前に立つ。
「みんなよく頑張っていたぞ、特に今日はパスがよくつながっていたこれからも続けていくように!」
『はい!!』
なぜ先生と呼ばれているかはわからないがこの子たちにそう呼ばれるのは悪い気はしない。
「よーし、勝ったお祝いに飯でも食いに行くか!!」
『やったー!!』
試合に勝ったのでみんなテンションがとても高い。
そのままみんなで、翆屋に向かうこととなった。
「じゃあ俺は帰りますで夏樹をよろしくお願いします」
「何言ってるんだい凍夜君も来るんだよ!」
俺は士郎さんに引きずられていった。
「士郎さん、俺眠いんですけど」
「まあまあ、気にしない、ほら着いたよ」
翆屋に着き『貸切中』と書かれた札のかかったドアを士郎さんが開ける。
「あら、おかえり」
お店で出迎えてくれたのは士郎さんの奥さんの高町桃子さんである。
「ただいま」
「あらあら、今日は勝ったのね」
「ああ、とてもいい試合だったよ」
士郎さんが桃子さんと仲良く話している。その光景は翆屋では当たり前の光景である。
「今日は凍夜君と夏樹君それに集君もいるのね」
「どうも桃子さんご無沙汰にしています」
「久しぶり桃子さん」
「お久しぶりです!」
「さて、パーティを始めよう!」
「あの人たちは誰だろう?」
夏樹はふとカウンター席に座っている5人の少女がいることに気が付く。
凍夜と夏樹は「あれどっかでみたことあるような」てきなことを思っていた
「ああ、あれは娘とその友達だよ」
「士郎さんって娘さんいましたっけ?」
「あれ、言ってなかったかな」
「いってました、凍夜、記憶力悪すぎ」
「あれ、そんなこと聞いた覚えが......ある」
「ほらやっぱり」
どんちゃん騒ぎをしている子供たちの横で話していると1人の少女がこちらに来た。
「お父さん、早くしないとあの子たちが待っているよ.....」
「わかった、すぐに準備するよ」
そう言って士郎さんは厨房へと向かっていった。
「すいません、うちのお父さんが........ええ!!」
「いえいえ、とんでもないです.......っん!」
「もしかして凍夜君!!」
「お前高町か!!」
二人して驚いてしまう。
「なんでここにいるんだ」
「なんでって、ここが家だからかな」
そうだった高町ってどっかで聞いたことあると思ったら士郎さんの名字じゃないか、なんで気が付かなかっただ
「どうしたのなのはって、凍夜!?」
「ハハ...ど、どうも」
高町に話しかけたのは俺の隣の席のフェイト・T・ハラオウンであった。
なんでここにいるんだよ、俺は心でそう呟くのだった......
俺たちは高町たちがいたカウンター席に座った。
「ハハハっ、なのはのこと覚えていたんだね」
「どういうこと?」
「俺に士郎さんが俺と同じ年の娘がいるって聞いてたんだけど」
「すっかり忘れていたんだよ凍夜は」
「ハ...ハハ....ハハ...」
苦笑いを浮かべる凍夜。
「そうだったの.....凍夜君の隣にいるのは誰?」
「私も知りたいかな」
高町とハラオウンが初めて会う夏樹を見ていった。
「僕の名前は左 夏樹です、どうぞよろしく」
「高町なのはです、よろしくね」
「フェイト・T・ハラオウンです」
一通り自己紹介をすると士郎さんがテーブルの上パスタを置いてくれた。
「集この五人が聖祥の五大なんちゃらってやつ?」
夏樹がちょっとした疑問をぶつける。その際五人の体がピクリと動いた。
「聖祥の五大女神だ」
「そうそうそれそれ」
「五大女神って有名なのか?」
「当たり前だろこの辺の男子じゃあ知らないやつはいないほどだ」
「「へぇ~」」
「それにファンクラブまであるんだぞ!!」
「うわ~それはさすがにな」
「うんそれはないよ~」
さすがの俺達でもファンクラブまであると聞くと少し引いてしまった。
横にいる高町たちは顔を赤くしている。
これ以上はまずいと思ったのか高町は別の話に切り替えた。
「凍夜君と夏樹君はお父さんと何処で知り合ったの?」
「あたしもそれは気になるわ」
高町がふいに思ったことを呟く。バニングスも興味があるのかこちらの話を聞き始める。
「俺達が士郎さんと知り合った切っ掛けは翔太郎さんとフィリップさんかな」
「そうだね、翔太郎君とフィリップ君が凍夜君と夏樹君を連れてこの街に来たときからの付き合いだね」
「凍夜君、翔太郎さんとフィリップさんって誰?」
「僕と凍夜の保護者みたいな人かな」
「保護者みたいなってあんたたちには親が保護者なんだからみたいなじゃないでしょうが」
「あぁそれなら翔太郎さん達は俺たちの親じゃないよ」
「はぁ!?あんたたち親はどうしたのよ!」
「俺達の親は生まれた時からいないぞ」
それをいうと周りはとも少し気まずい空気になった。するとバニングスが申しわけ
「悪かったわこんなこと聞いて」
「気にしなくていいよアリサちゃん、翔太郎さん達が僕たちの親代わりだったから」
「それで話を戻すけど翔太郎さん達とこの街に来た時に知り合ったんだよ」
「どういった経緯でこっちに来ることになったの」
「翔太郎さんとフィリップさんは探偵をやっていてねその依頼でこっちに来ることがあったんだ」
「探偵ってすごいね」
「まあね、そうそういるものじゃないしね」
「翔太郎さんの師匠さんと士郎さんが知り合いでそのときかな士郎さんに初めて会ったのはそのときかな」
「へぇ~そだったんだね」
「かれこれ3~4年位前になるのかな」
「そんなに長い付き合いだったんだね」
そんなことを話しながら時間は刻一刻と過ぎていった。
「もうこんな時間か」
「そろそろ帰らないといけないね」
時計の針は7時を指そうとしていた。
「士郎さん今日はありがとうございました」
「また来ます」
『またね凍夜君、夏樹君』
俺達は翆屋を後にした。
「今日は楽しかったな」
「そうだね凍夜」
今日一日は折角の休日だったのに散々だった。朝から眠いのにつれていかれてけれど悪い日ではなかったかな。
そんなことを思いながら凍夜ち夏樹は夜の街を歩いて行くのだった。