どうやら俺は異端者のようです   作:クラプス

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第十六話

とりあえず、エニルの持ち物を見てみるか。

 

俺はそう思い、インベントリから無辺な小物入れを取り出し、開く。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

[アイテム:無辺な小物入れ]を開封しました。

 

 

[100万ゴールド]を得ました。

 

[アイテム:吸血鬼の血(純潔)]×5を得ました。

 

[アイテム:エルフの血(純潔)]×31を得ました。

 

[アイテム:アイスエルフの血(純潔)]×30を得ました。

 

[アイテム:人間の血(純潔)]×73を得ました。

 

[アイテム:ウルフマンの血(純潔)]×3を得ました。

 

[アイテム:悪魔の血(純潔)]×28を得ました。

 

[アイテム:下級天使の血(純潔)]×42を得ました。

 

[アイテム:龍の血(純潔)]を得ました。

 

[アイテム:死神の血]を得ました。

 

[アイテム:死神の心玉]を得ました。

 

[アイテム:死神の耳飾り]を得ました。

 

[アイテム:大鎌の討伐証]を得ました。

 

[アイテム:死灰]×99を得ました。

 

[アイテム:髑髏の面]を得ました。

 

[アイテム:吸血姫の髪飾り]を得ました。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

血が多すぎる…と思いながら、とりあえず説明文を読んでいると、色々と気になるが、特に人間の血と吸血鬼の血に目が行く。

 

 

まずは吸血鬼の血。

 

 

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[アイテム:吸血鬼の血(純潔)]

 

入手難易度:―

 

種類:薬液

 

 

穢れを知らない純潔な吸血鬼の血。吸血鬼は純潔であることがあまり好きではないため、純潔な吸血鬼の血は希少。

 

一時期、人間達の間で、飲めばありとあらゆる病も欠損した部位も治るという事で、吸血鬼狩りが流行った事があり、それが原因で吸血鬼達の間で人間狩りが流行った。

 

 

 

飲んだ者の、状態異常・欠損した部位を治します。治した部位の体積によって、回復量が変動します。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

これを飲めば左腕が治るかもしれない。

 

そう思い、俺は吸血鬼の血を取り出す。

 

吸血鬼の血は、小瓶に入っており、この血を宿していた者の生死は不明だが、その者から離れてもなお、生き生きとしている。

 

とりあえず、俺は小瓶の蓋を開く。

 

 

俺は特に抵抗を感じずに、瓶に入った血液を一気に飲み干した。

 

 

 

暫くして、俺は左腕を見ると、そこには、斬られたはずの左腕があった。

 

 

吸血鬼の血、すげぇ。と思っていると、血のにおいが充満し少し気持ち悪くなる。これは俺が思っているだけかもしれないが、吸血鬼の血は人間の血よりも、においが強かった。

 

 

 

まだ気持ち悪いが我慢して、次は人間の血だ。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

[アイテム:人間の血(純潔)]

 

入手難易度:E

 

種類:血液

 

 

 

穢れを知らない純潔な人間の血。ほとんどの人間は純潔を好み、穢れた者の方が少ない。

 

人間は、欲の塊でありながら、全ての可能性を備えた可能性の塊でもあるため、人間の血を飲んだ生き物は変異することがある。

 

吸血鬼は人間の血を吸うが、その理由は高位の吸血鬼に変異するためと言われている。

 

 

人間以外の生物のみに効果があり、飲んだ生物のランダムな能力値が、ランダムな値、上昇します。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

他の血は恐らく、人間も含めた全ての生物の能力値を上昇させるが、人間の血の効果は、人間以外の生物の能力値を上昇させる。俺はこの効果が気になった。

 

これは俺の予想なんだが、もしかしたら俺のヴァルプルギスの夜って、人間以外もプレイヤーに出来るのでは?

 

何故そのような予想をしたのかと言うと、旬さんが転職する時、魔法使いが見本を見せたように、俺にはこの血の効果を見せて人間以外もプレイヤーにすることができる。と示しているのではと思ったからだ。

 

まあ、一人って書いてあるので、可能性は低そうだが。

 

 

 

さてと、腕も治ったし、とりあえず家に帰るか……というか、眠い…、調べるのは寝てからでいいや…

 

 

 

俺はそう思い、帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただい…ま……?」

 

俺は家に入り、ただいまと言おうとしたが、目の前の光景に戸惑う。

 

玄関は汚れていないが、俺が見える限りに赤い液体が付着しており、俺がいない一晩に何がどうしたらこうなるのか、皆目見当がつかない。

 

 

「おっ!弟!おかか~!」

 

玄関で突っ立っていると、リビングの方から全身を真っ赤にした姉が現れる。

 

「ふむふむ、朝帰りですかぁ~。これはビンゴかな!?」

 

「ビンゴ…?いや、そんな事はどうでもいい。これはどういう事?」

 

「みれば分かるだろぉ?」

 

「いや、分かんねぇよ」

 

見ても分かるのは大惨事だという事だけだ。

 

「いや、分かれよッ!そこはかとなく分かれよ!」

 

「雰囲気で分かるわけがないだろ。というか、眠い……頭まわんねぇから寝る」

 

そう言いながらスリッパを履く。

 

「なっ、私の相手をしてくれよぉ~!トマト投げ合いっこしよぉ!」

 

俺は姉の言葉を無視して自室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー……、今何時だ…?」

 

起きた俺は、伸びをしつつ、近くにある時計を見る。時計の針は10時53分を示していた。

 

俺が寝た時のことはうろ覚えだが、確か、3時頃だったはず。

 

 

「赤…?…何だっけ?」

 

何故か赤。という単語が頭にこびりついている。

 

俺は少しそれに不安を覚えつつも、自室を出た。

 

「ああ…赤……思い出した……臭い…」

 

俺は目の前に広がった真っ赤な光景と漂う異臭で、俺が帰ってきた時の事を思い出した。

 

 

「姉さん片づけてなかったのかよ……」

 

 

ハァと、ため息を吐きながら、とりあえずリビングに行ってみる。

 

 

 

 

 

リビングに着くと、赤いのは当然として、一人の真っ赤になった女性が眠っているのと、テーブルの上に紙があるのを見つける。

 

紙には姉の筆跡で何か書かれていた。

 

 

 

=====================================

 

リビングにまだ私の友達が寝てたら、起こして家に帰してあげて!

 

それと、スマン!片す時間が無かったから、代わりに片しといて!

 

=====================================

 

 

「……今度なんか奢ってもらうか」

 

俺はそう言って、紙に書いてある通りに行動する。

 

 

「あのー、起きてくれませんか?」

 

「……フフッ…」

 

女性に声を掛けても、女性は笑い声を漏らすだけだった。

 

水でもかけるか。

 

 

俺はコップに水を汲んで持ってくると、女性の顔に掛ける。

 

「わっ!な、なにっ!?」

 

「おはようございます」

 

「えっ?お、おはよう…?」

 

女性は少し戸惑いつつも、言葉を返す。

 

「とりあえず、お風呂入ってきてください。お風呂はそこの扉です。貴方が出てくるまでに、玄関までの道は掃除しておきます。着替えは適当に姉の部屋から取ってきますね」

 

「う、うん」

 

 

俺はそう言って、姉の部屋から適当に服を取ってきて渡すと、掃除を始める。

 

 

さてと。昨日の姉の発言からして、これ全部トマトだろうなぁ……。一人でこんだけ汚せ…いや、もう一人いたな。

 

 

類は友を呼ぶ、か。俺はそう思いながら、雑巾がけをしていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう出てもいい~?」

 

「あ、はい!ちょうど終わりましたので!」

 

風呂前から玄関までだが、掃除が終わった。それとほぼ同時に、お風呂の方から声が聞こえ、俺は掃除が終わったことを伝える。

 

「おお~、弟君?で合ってるかな?」

 

「青空の弟という意味なら合ってますが…」

 

「いやぁ、凄いね!こんだけの時間で一部とはいえ、掃除を終わらせるなんて」

 

「…慣れてますので」

 

会社での姉は知らないが、姉の名誉を守るために、姉の奇行のせいで。という言葉は飲み込んでおく。

 

「あ、そういえば、自己紹介ってまだだったよね。私は朝比奈ゆう。お姉さんから聞いてても聞いてなくてもどっちでもいいんだけど、君のお姉さんの友達だよ!よろしくね。弟君の事はお姉さんからよく聞いてるよ~。最近聞いたのは…、『退院してから何か責任感に追われてるみたいで、お姉ちゃん心配なのですよ~』とか言ってたね!」

 

「そうですか。あ、自分は国玉夜です」

 

姉以外の変人とはあまり関わりたくないし、今日は尚更、さっさと帰って欲しいのだが……

 

「弟君ってさ、何やってるの?」

 

「一応、ハンターやってますけど」

 

この様子だと、すぐには帰ってくれなさそうだ。

 

時間は…11時47分。期限は、6時頃。……話してて終わるか?これ。

 

「まだ帰らないんですか?」

 

「えー、もうちょっとお話しよ~」

 

「……じゃあ、次の話題で最後にしてください」

 

じゃないと、家の掃除終わんない。それに、色々と調べたいし、デイリークエストも終わってない。

 

「え~……そんなんじゃ、女性にモテないぞ~?」

 

「いえ、モテようとしてないので」

 

「淡白!じゃあ、彼女いないの?」

 

「はい。出来ても出来なくてもどちらでもいいので」

 

正直言って、今の状況で彼女が出来ても邪魔なだけだ。もし出来るのなら……この物語が終わった時が良いな。

 

「ふーん…それじゃあさ、私とかどう?」

 

「無理です」

 

変人と決めつけるのは悪いかもしれないが、姉以外の変人に愛情はわかないし、欲情しない。

 

「無理!?じゃあ、私の妹紹介しようか?」

 

「遠慮しときます。一ミリも、いや、一ナノメートルも可能性は無いですが、もし付き合う事になったら妹さんが可哀想なので」

 

「私と妹の断り方に差異がありすぎない…?というか、何で可哀想なの?」

 

何で?と言われても……

 

「俺みたいな平凡な奴と付き合う事になるからですが?当然ですが、俺より良い人は沢山いらっしゃるでしょうし」

 

俺がそう言うと、朝比奈さんはキョトンとした顔をする。

 

「えっと、何か変な事言いましたかね?」

 

「プッ、アハハハ!弟君、キミが平凡だったら、世の中の男性、ほぼ全員が平凡以下だよ?確かに弟君の言う通り、弟君以上の人は沢山いるかもしれないけれど。少なくとも、君は平凡以上だよ!だから自信持たないと!男はね、自信が無いとカッコよくなれないんだよ?」

 

「はあ。それではお帰り下さい」

 

「ホントに、キミは冷めてるなぁ……そこが弟君の魅力なのかもしれないけれど。それじゃ、またねっ!あっ、それと、レイド?だったりで、私の妹を見かけたらよろしくね!」

 

そう言って、朝比奈さんは帰った。

 

またね。って、また会う気なのか?いや、そんなこと考えてる暇は無いか。あと六時間で掃除を終わらせて、旬さんに電話しなければ。

 

俺は急いで掃除を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

掃除は意外に早く終わり、終わったのは五時頃。

 

俺は今、デイリークエストをやっている。

 

 

「夢の回廊は違うか……」

 

俺はそう言いながら、報酬を受け取る。

 

報酬として出てきたのは、封蝋が押された封筒。

 

詳細を見る前にインベントリにしまった俺は、[強者を超えるために]をやり始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピロンッと、クエストが終了したのか、ウィンドウが出現した。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

デイリークエスト―強者を超えるために

 

 目標

 

―腕立て伏せ 500/500

―腹筋    500/500

―スクワット 500/500

―ランニング 30/30㎞

 

 

 

 クエストを完了しました。

 

 次の報酬を受け取れます。

 

報酬1.状態の完全回復

報酬2.能力値ポイント

報酬3.ランダムボックス

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

…特に変わってないな……。結局何が変わったんだ?

 

俺はとりあえず全報酬を受け取り、ポイントを振り分けようとすると、ポイントが4になっていることに気付く。

 

もしかしてこれ?心配して損した……

 

俺はそう思いながら、感覚をメインに俊敏と筋力に振り分けると、携帯電話が鳴る。

 

誰からだろうか?と思いながら着信元を見れば、旬さんからだった。

 

 

 




中途半端で申し訳ないです……
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