ラクーンシティ ホテル・アップルイン 正面ロビー 9月29日 午前七時半時頃。
正面ロビーに降り立ったクッコロを円を描くように取り囲む4体のハンターβはクッコロに付着した血の匂いで同胞を葬った強敵であると認識して咆哮とともに二組に分かれてクッコロに襲い掛かる。
きしゃぁぁぁぁぁぁっっ!!
「うぉっ!2体が重なって見える!ジェッ〇スト〇ームアタッ〇だ!」
翻弄するような動きであっという間に左右から挟み撃ちにされるように距離を詰められる。隙の大きいハンマーや不得手な銃を使ったならば数に押されて細首をかき切られてあえなくご臨終となっていだろう。
しかし、相手に接触しただけで効果を発揮するスタンロッドを切り込み隊長役の先頭のハンターβに押し
当てる。
バチィ!
銃弾をものともしない甲殻じみた外皮も高圧電流の前には自慢の防御力を発揮できずに怯んで一歩後ずさる。
きしゃぁぁぁぁぁっっ!
即座に後続の一体がクッコロに飛び掛かるが連携さえ崩せれば後はこっちのもの。中空で回避不能のところを炸裂弾を至近距離でお見舞いする。
ボン!ボボン!ボン!ボンッ!
5つの子弾が拡散仕切る前にハンターβの上半身で全弾炸裂。頭部が半壊して床でのたうち回り絶命。感電から回復した最初の一体が唸り声を上げた再びスタンロッドを押し当てて出鼻をくじく。
バチン!
「でやー!」
再度怯んだハンターを右横から回り込んできたもう一組のハンターに渾身の前蹴りで蹴とばして陣形を崩して作った隙でグレネードランチャーに次弾を装填。
「やっと一カ所に固まってくれましたね」
二階の回廊からサブマシンガンを構えたなまほしちゃんがハンターたちに陣形を立て直す暇を与えずサブマシンガンをフルオートで狙撃する。
バララララー!
貫通に適さないホローポイント弾でほぼ甲殻の外皮に弾かれる。しかし、死角からの攻撃にハンターたちは混乱を禁じ得ない。
「なまほしちゃん!ないすぅ!」
ボゥンッ!
火炎弾が炸裂して団子状態のハンターβ3体が火達磨となる。
きしゃぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!
ナパームジェルの高温で最早連携どころではないところにサブマシンガンの掃射が雨のように降り注ぐ。
「それっ!次はこいつだぁ!」
バシュゥゥゥ!
ハンターβには効果絶大の硫酸弾が火達磨の状態でクッコロに飛び掛かろうとしたハンターに直撃。弱点である唯一甲殻の外皮で覆われていた柔らかい腹部を灼かれトラックに轢かれたカエルのように倒れて事切れた。
バシュゥゥゥ!
「えっ!外した!」
戦力が半減してハンターをこのまま硫酸弾押しで殲滅できると踏んでいたクッコロであったがαよりも反射神経を強化されているβは体勢さえ立て直せば弾速の遅いグレネードを余裕で回避する。
「くっ!このぉ!」
スタンロッドを突き出すが異常発達した左腕が遠心力をつけてスタンロッドにたたきつけられクッコロの手元から薙ぎ落とされる。
「しまっ……やっちゃった!」
スタンロッドを律義に拾う余裕はない。正面ロビーは椅子やテーブルなど遮蔽物に恵まれていることに幸いして迫るハンターから逃れることができる。
「動きが俊敏すぎる……!これじゃ狙いが……」
縦横無尽に正面ロビーを動き回りクッコロを追い詰めるハンターβの動きになまほしちゃんはついていけない。そもそも敵味方入り乱れる状況でサブマシンガンをバラまいたらクッコロに当たりかねない。
「一体どうしたら……」
「みんな、おまたせー!」
なまほしちゃんが歯噛みしていると膠着した状況を文字通り打ち破る様にドアが蹴破ってとめるが回廊に姿を現した。
to be continued―