とめハザ   作:はらだいこ

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戦いの舞台はバイオハザードアンブレラクロニクルズの隠しシナリオ瀕死でエイダがタイラントRと戦った場所です。6女が参戦したのでエピローグあたりで出番があるかもです。


第十七話 高架上の決戦

ラクーンシティ 上空 9月29日 午前11時。

 

バラバラバラ―

 

ラクーンシティ上空に到着した大型ヘリコプターの積載室に設けられた簡易の飲食スペースでDWUは感温マグカップでチャイを嗜んでいた。

 

「ようやく到着。これで可愛い妹たちを助け出せそうですわね」

 

颯爽と登場して妹たちを救出して姉の威厳を回復。特に最近上り調子でイキっている末妹には恩を売っておきたい。

 

「待っていなさい。天から舞い降りるわたくしの勇姿を見せつけて上げますわぁ。万が一のために助っ人も派遣したし、抜かりありませんのよ」

 

ふふんと鼻穴を大きくしてドヤ顔を浮かべながら自分の活躍を妄想するポンコツ長女をよそに妹たちは最大の危機に直面していた。

 

ドンッ!

 

アップルインを脱出後。乗り捨ててあった適当なピックアップトラックを飛ばす深層三姉妹はアップルインから爆発音とともに火の手が上がるのを見て肩を震わせる。

 

「危なっ!ギリギリのタイミングだったね」

「間一髪ですね」

「そだねー。あとは目標までまっすぐ行けたらって……!」

 

クッコロがふとサイドミラーに目線を移したクッコロが絶句。小山のような巨体が全力疾走で年季の入ったピックアップトラックを猛追する。

 

おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ

 

「ふぇぇぇっ!あのストーカーやっぱ生きてたぁっ!」

「ぎょぇぇぇー!ハゲ復活ぅー」

「しかも、さっきよりも動きが俊敏になってます!」

 

バラララララー!バシュ!バシュ!バシュ!

 

とめるとなまほしちゃんはそれぞれサブマシンガンとライフルを構えタイラントに集中砲火を浴びせる。弾数が心もとなくなってきてはいたが出し惜しみする余裕はない。

 

心肺機能の発達により隆起した心臓で左胸部に亀裂が生じている。本格的なスーパー化まで一歩手前の状態のタイラントは弾丸の雨をものともしない。

 

「二人とも捕まって!全力で飛ばすよ!」

 

DWUから指定されたポイントは中央通りから車で数十分の高速道路の高架。しかしバイオハザード発生時にラクーンシティ外に脱出しようとしたものの車中でのゾンビ化などで阿鼻叫喚の混乱の中で乗り捨てたられた無数の車で大混雑で通行不能となり決断を迫られる。

 

「車が邪魔でこれ以上通れないよぉ。ここで一端降りよう」

 

しかし、とめるは逆にそれを利用する。FPSで磨かれた戦闘センスの見せどころ。遠くから見えるタイラントの鬼の形相に背筋を凍らせながらタイラントを迎え打つ策を秒で練る。

 

「うぉー!!きたきたっ!セッちゃん!手筈通りいくよー!」

「あいあいさー!」

 

バララララー!

 

ぐぅおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!

 

障害物を薙ぎ払いながら突進してくるタイラントをサブマシンガンのフルオートで牽制しつつ注意を引く。

 

「このハゲ―!ノロマ―!こっちこっちー!」

 

バシュ!ボウッ!

 

サブマシンガンの連射でかく乱しつつアンダーバレルに再装着したグレネードランチャーの引き金を引く。

 

「うそぉ!躱したぁ!!」

 

顔面に弾幕を集中して両腕のガードした隙をついたというのに最小限の動きで回避された。

 

「ノロマって言ったけどノロマじゃなくなったかぁ。それなら、こうだ!」

 

ぐぅおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!

 

グレネードに炸裂弾を装填してマシンガンのマガジンを交換して雄たけびを上げて突進してきたタイラントを迎え撃つ。

 

バラララララララー!!

 

一度目の追跡戦の際よりも膨張した筋肉にはもはやサブマシンガンの弾は爪楊枝同然で表皮で弾かれてまともにダメージが通らない。

 

小柄なとめるに丸太のような腕を組んで振り下ろす。単純ゆえに強力無比な一撃をぎりぎりで躱し炸裂弾をお見舞いする。

 

ボン!ボボン!ボボボン!!

 

ぐおぅぅぅぅっ!

 

至近距離のグレネード弾の苦悶の声を上げる。さらにグレネードに火炎弾を装填して放つ。

 

ボゥン!

 

ぐぅぉぉぉぉぉぉぉっっ!

 

「もう一発!」

 

ボゥン!

 

火炎弾の連発を受けて火達磨と化して悶えるタイラントの上半身に車のボンネットに身を乗り出したなまほしちゃんがライフルを連射する。

 

バス!バス!バスッ!バスッッ!!!

 

「ライフル弾ならあの屈強な肉体にも通する!」

「よっしゃ!なまほしちゃん。ないすぅー!セッちゃんぶちかませー!!」

 

大型トラックの運転席でタイラントとの戦闘を凝視していたクッコロがとめるの合図でアクセルを踏む。

 

「このハゲ―!くらえー!」

 

最後の火炎弾を放ったタイミングでクラクションを鳴らし、とめるが車線から退き、アクセルベタ踏みで大型トラックをタイラントの巨体に突っ込ませる。

 

ぐぉおぉぉぉぉぉっっっ!!!

 

持ち前の怪力で対抗するも車の列に突っ込ませて押しつぶす。

 

どがぁぁぁぁぁっっ!!!

 

「セッちゃん、ナイスゥー!あとはとめるが仕上げる!」

 

銃身に極度に負担を掛けるため虎の子としてとっておいたライフルの強装徹甲弾を燃料タンクに全弾撃ち込む。

 

バオン!バオン!バオン!バオン!バオン!

 

正面衝突などものともせず圧倒的な怪力で大型トラックを引き剥がそうとするタイラントが燃料タンクに引火した大爆発に巻き込まれる。

 

どぉぉぉぉぉぉんっっっ!!!!

 

「伏せて!なまほしちゃん!」

 

他の車のガソリンにも引火して誘爆が連鎖する大爆発による爆風からクッコロはなまほしちゃんを庇って地に伏せる。とめるは肩が外れそうな反動で負担が掛かる左肩を押さえて適当な車の陰に隠れる。

 

「うへっ!フレームがたがた」

 

愛用のライフルが使い物にならなくなり苦汁の表情を浮かべながら爆心地をライフルのスコープで覗き込む。

 

ドンッ!

 

さらに爆発が起き大破したトラックが木っ端みじんになる。悲惨する残骸と炎の中からのそりと巨大な”影”がち上がる。

 

「えっ!うそぉ!あの爆発で……」

 

千度に達する高温。圧倒的な爆圧でタイラントが本格的な進化を開始する。熱やダメージのために皮膚は硬質化し強敵に対処するために爪が異常発達を始める。

 

限界を超えた拘束具が剥離し完全にリミッターが解除され、"S"の管理下からも完全に解き放たれた暴走状態―スーパータイラントがここに顕現する。

 

to be continued―

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