以下の動画でお嬢本人に質問したら剣の設定は好きにして良いということです。
https://www.youtube.com/watch?v=2zrgXjK542I
ラクーンシティ 高架上 9月29日 午前11分30時頃。
深層家に伝わる由緒正しい宝剣"深剣アングラディウス"の切れ味は抜群でタイラントの鋼鉄の外皮を切り裂くことに成功する。
おぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!
「くっ!浅い……!」
外皮は斬り裂けても強靭な筋繊維と堅牢な骨格には文字通り歯が立たない。
おぉぉぉぉぉぉっ!
大ぶりの一撃で隙だらけのクッコロに長大な両手を組み合わせた渾身の”ダブルハンマー”を振り下ろす。
どごおぉぉぉぉっ!!!
「くぁぁっ!ごほっ!がはっ!!」
直撃こそ避けたものの掠っただけでクッコロの内臓にダメージを与える。ダブルハンマーで破砕したコンクリートの粉塵でせき込みながら歯を食いしばり苦痛を堪えてアングラディウスを構える。
おぉぉぉぉぉっ!!
雄たけびを上げながら遠心力を乗せて縦横無尽に振るわれる巨爪の一撃を紙一重で回避しながら反撃の機会をじっと窺う。
(よし!ここだ!)
右腕の爪を突き出して腕が伸びきったところで比較的外皮の硬度の低い腕の内側を斬りつける。
ブシャ!
鮮血が舞うの見てほくそ笑んだクッコロはスーパータイラントの懐に飛び込もうとするも前蹴りで迎撃されて慌てて後退する。
(やっぱり”闇の力”が使えないと無理ゲー。決定打を与えるにはあのアレがないと……)
深剣アングラディウスには深層家長女が全集中”闇の呼吸”を使うことで秘められた闇の力を解放することができる。しかし、長女ではないクッコロにはただ単に切れ味が良く頑丈な剣に過ぎない。
無いものねだりはしないクッコロはタイラントの背後の車両の陰に隠れたロケットランチャーを見て回収する隙を窺う。一方、とめるは辛うじて戦線復帰の目途がついていた。
「ありがと。なまほしちゃん……」
なまほしちゃんの救急スプレーで回復した後、レッドハーブ+ブルーハーブの強化ハーブでダメージ耐性を身に着けたとめるは数十メートル先のロケットランチャーの位置を見据える。
「セッちゃんがあのストーカーを引き付けている間に、ロケランをゲットしてくる!」
「なまほしちゃんもとめるちゃんの邪魔にならないようにサポートさせてもらいます」
「うれしいたけ!頼んだよー!」
少しでも身軽になるためにフェラチオザウルスをなまほしちゃんに預けて最短ルートでロケットランチャーの確保に向かう。
「必殺武器でボスを倒す!これぞアクションゲーの醍醐味ー!」
驚異的な跳躍力で車の屋根やボンネットを踏み台にしてロケットランチャーに向かうとめるをタイラントが迎え撃つ。
おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!
「こらー!こぉのハゲー!そっちに浮気すん……うわぎゃっー!」
とめるを庇おうと再びアングラディウスで斬りかかるクッコロ。しかし、巨爪の一撃をもろに受けて吹き飛ばされ追衝突を繰り返して半壊して半壊したパトカーの屋根に背中がめり込み意識が混濁する。
「セッちゃん!のやろー!しつこい男は嫌われるんだぞー!」
とめる以上の跳躍力と圧倒的質量でとめるをロケットランチャーに近づけさせない。
「妹にばっかり活躍させませんわよ!」
スーパータイラントの敵意がとめるに集中している隙にDWUは青息吐息で車の残骸ロケットランチャーを回収して膝をついて構えるとスーパータイラントに向かって狙いを定める。
「これでgame overですわーって狙いつけづらっ!」
巨体に似合わない機敏な動きと擱座した車が障害物となって引き金が引けない。弾は一発こっきり。長女の責任が両肩にのしかかる。
おぉぉぉぉぉぉっ!
こちらにロケットランチャーを向けるDWUに感づいたタイラントが雄たけびとともにコンクリートを爪で抉り、コンクリート片を散弾としてDWUに放つ。
「ちょっとおとなしくしててよ……えー!ウソぉぉぉ!」
高速で飛ばされたコンクリート片の雨を受けて数メートル吹き飛ばされる。防弾防爆防刃仕様のドレスで致命傷こそ避けたものの衝撃はしっかりと伝わり瀕死の呼気を漏らして、せっかく回収したロケットランチャーを手放してしまう。
「いたたぁー!こんなことなら深槍アングランスも持ってくればよかったですわ……」
神姫コラボの時に記念にもらった愛用の傘を模したアンダーグラウンド家の第二の家宝の槍。しかし、最早嘆いても遅い。カランビットナイフでちまちま攻撃してくるとめるよりもDWUをあらたな攻撃目標として見定めたスーパータイラントは雄たけびを上げて突進する。
「間に合わない!おねえちゃーん!」
おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!
両手の爪を地面に擦らせて負荷をかけて威力を増大させてDWUを串刺しにしようとしたスーパータイラントの目の前にぼふんと巨大な肉まんが投げ込まれる。ほやほやと湯気さえ立っている場にそぐわない物体に目を丸くするとはっとDWUが我に返る。
「えっ!?あれ、まさか……!」
ボゥン!
コンクリートに巨大なクレーターを穿つ爆発が指向性をもってタイラントの全身を打つ。即死の突進を相殺されて怯んだタイラントの背後に間髪入れずに再び肉まんが投げ込まれる。
ボゥン!
ごあぁぁぁっっ!!!
スーパータイラントが爆風のダメージで膝をついたのは一瞬。しかし、とめるはその隙を見逃さない。
「よぉし!道が空いたー!」
タイラントの背中を踏み台に高々とジャンプしてロケットランチャーのもとに降り立つ。
「さすが!わたしの……妹”たち”……ですわ……!」
安心して気を失うDWUを背中にロケットランチャーを構え、立ち上がるタイラントに狙いを定める。
「えいっ!」
ギィィィィン!
ぐごぉぉぉぉ!
決死の覚悟でタイラントに接近したなまほしちゃんが最後に残った閃光手榴弾でタイラントの視覚と聴覚を麻痺させ追い打ちで根性で復活したクッコロがロケット弾の爆風に巻き込まれないようになまほしちゃんを抱え上げる。
「とめるちゃん!ぶっ放して―!」
「ナイスゥー!くらぇー!うんちぶりぶりー!」
バシュゥゥ!
ロケット弾がまっすぐスーパータイラントの分厚い胸板に吸い込まれる。弾丸もアングラディウスの刃も通らなかった鋼の肉体を一瞬で爆散させる。
どごぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!
断末魔の声も残さずタイラントは爆炎とともに木っ端微塵に砕け散った。
to be continued―