ラクーンシティ 高速道路 高架 鉄橋上 9月29日 午後12時頃。
スーパータイラントとの戦いを制した深層姉妹を乗せた深層家のヘリコプターが高架上から去っていくのを見て軽く
なった胸の前でぷりり(ぼくをすこらねば)は得意げに腕を組む。
「ふふん。Dちゃんもなまほしちゃんも新しい妹ちゃんたちと上手くやれてるみたいだね」
かつて同じ箱で苦楽を共にした仲間の健闘を讃え、ヘリコプターを見送った。
「ぼくすこちゃんには独自の脱出経路があるから大丈夫ですよ」
ヘリコプターを操縦するセバスチャンがぷりり(ぼくをすこらねば)を心配するDWUに慰めの声をかける。
「そう……まぁ、ムクバード推しの女だから大丈夫ですわね」
ひとまず安心してようやく再会できた妹たちに医療専門のセバスチャンに手当てを受けながら視線を移す。
「さぁ、召し上がれぇえー!おかわりもあるよぉー」
DWUと共にヘリに同乗したるるるはヘリの厨房でこしらえたオムライスを姉たちに振る舞う。オムレツにナイフを入れると湯気と共に半熟の黄身がとろりと広がるとヘリ中に黄色い声が広がる。
「んほぉぉー!むまい!むまーい!」
連戦に次ぐ連戦で空腹のとめるはオムライスに掛かるデミグラスソースを見て滝のような涎を垂れ流しながら皿にかじりつき一心不乱にはふはふとオムライスをかき込む。
「とめるちゃん!喉詰まらせちゃいますよ」
極度の疲労ですぐにはオムライスが受け付けないなまほしちゃんはヘリ備え付けの冷蔵庫でキンキンに冷えていたエナジードリンクで喉を潤す。
「おいしー!おかわり!」
クッコロは女騎士らしい食欲でぺろりと一皿目を平らげてるるるにおかわりを要求。なめこたろうがウェイター役を引き受けるるるレストランは大盛況。
「とにかく間に合ってよかったですわ。あと十数時間後には核ミサイルによる攻撃があるという情報を掴んでいましたし」
「えー!ミサイル?!やべー!北斗の拳が始まっちゃう」
オムライスを完食した後も飽き足らず皿を舐めていたとめるにDWUが鼻をつまむ。
「……ちょっと匂いもれてますわよ」
「あーごめーん!帰ったら速攻で風呂入って着替えるわー」
てへぺろと舌を出して悪びれない妹に苦笑すると鎮痛剤入りのチャイを傾ける。
「もう気力も十分ですわね。休息を取ったら一つ頼みごとがありますわ」
「えー何々?!案件?」
眼を輝かせる妹に微笑むとちっちっと舌打ちをしながら指を振る。
「ふふっ!違いますわー。とある東欧の村に行ってほしいんですの。とめるちゃんの腕が必要ですわ」
「東欧の村?!アメリカにはしばらく住むつもりないからいいかもー!あっ!そうだ!お姉様まだオムライス食べてなかったでしょ!」
食欲旺盛案なクッコロに使われてせわしなく飛び回るなめこたろうにオムライスを持ってこさせる。
「あら、気が利きますわねー。ラクーンシティの災厄を生き残れたなら絶対に乗り切れるはず―」
「次の戦場だねぇ。武器の点検は任せて!改造して前よりも強くするからー」
「るるるちゃんありがとー!」
「それならわたくしの縦ロールの作って下さるー。今度は誤作動しないヤツおね。流石に頭が軽すぎますわー」
「ねーねー!お酒の飲もっ!」
まだ腹八分目のクッコロが冷蔵庫からストゼロを持ってきてテンションがまたしても高まる。
「いいねー!それじゃるぅちゃんがなんか肴作ってあげるねー!辛いのー」
「それじゃなまほしちゃんもエナドリ二本目いっちゃいまーす!」
深層姉妹の和気藹々とした雰囲気に包まれたヘリが地獄と化したラクーンシティから遠ざかっていく。街には兄を行方を追う女子大生に新米警官。特殊部隊の生き残りの女傑。若き傭兵。死神と呼ばれた男が残されている。
そして、次なるとめるの戦場は―https://www.youtube.com/watch?v=2dqGC-Df8K8
to be continued―