とめハザ   作:はらだいこ

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ラクーン警察署編スタートです。ゾンビの群れを手榴弾で一掃。署内で遭遇したリッカーのむき出しの脳髄にリョナラーとめるが発情します。



第三話 脳髄のエロス

ラクーン市警(R.P.D) 正門前 9月28日11時頃

 

法の番人としてのラクーン警察(R.P.D)の権威は地に堕ちた。玉つき事故を起こしたパトカーや乱雑に作られたバリケードは当時の指揮系統の混乱ぶりを如実にあらわしている。

 

大破した車両から上がる地獄の篝火のような炎の中を進むのは未曽有の大混乱の中、一縷の望みをかけて警察署に駆けこんだ善良な市民や最後までゾンビに抵抗した使命感に溢れる警察官の成れの果ての亡者の群れを俊敏な動きで掻き分けパトカーのボンネットに重火器で全身を固めた一人の少女がよじ登り大声で叫んだ。

 

 

「やーい!やーい!のろまのゾンビ―!うんちぶりぶりー!こっちにおいでー!おしりぺんぺーん!」

 

認知機能の低下で視界よりも大きな音や臭いに反応するゾンビたちはパトカーのボンネットの上で飛び跳ねながらリコーダーを吹き鳴らすとめるに白濁した目を向けたゾンビたちはとめるがお立ち台にするパトカーに殺到した。

 

「ほいっ!ふっふーん!どこ見てるのー!こっちだよー!この大まぬけー!」

 

ゾンビを集めるだけ集めたタイミングを見計らい人間離れした跳躍力で向かい側のパトカーの上に飛び移ると手榴弾のピンを抜き煽って集めたゾンビの群れのド真ん中に放り込んだ。

 

ドーン!

 

一瞬の間をおいて鉄片をまき散らして手榴弾が爆発。炸薬量を増やしているので十数匹のゾンビの群れは紙の人形のように吹き飛んだ。死に損なった個体はカランビットナイフで止めを差していく。

 

「ナイスゥー!これでなまほしちゃんやクッコロちゃんも安全に来れるよね」

 

もっとも安全と思われる警察署を合流場所に指定したはいいものの皆考えることは一緒で哀れゾンビ化した元市民や警察官の歓迎を受けて、後からやって来る姉たちのために警察署前ゾンビ一掃作戦を実行した。

 

「脱出の手立てがあればいいんだけど……」

 

一仕事終えて酔い止めを一口舐めると警察署の正門をくぐって伏魔殿と化した警察署に足を踏み入れた。

 

「美術館だって聞いたけど、なんか変な仕掛けがいっぱいだよー。ダイヤとかクラブのカギとかかかってるけど銃で鍵壊せばいいよね」

 

誰が何の目的でこしらえたのか分からない嫌がらせとしかいいようのない仕掛けや謎解きの数々に辟易としながらとめるはゾンビを血祭警察署の内部を探索していく。

 

「わけわかんないけど弾とかいっぱいあるのは助かる。外で結構使ったから。んー?これはライフルに着けられるんじゃ……」

 

弾丸の他にもアンブレラ製の救急スプレーやアークレイ山原産の各種ハーブを内部が四次元空間となっているフェラチオザウルスの口腔に放り込んでいく過程でとめる愛用のアサルトライフルに装着可能なスコープを発見した。

 

「うんばっちり!ナイスゥ―!これでスナイプ可能!狙い撃つぜー!」

 

これで怖いものなしと上機嫌のとめるの視界の先。仄暗い廊下の向こうから赤黒い物体がまろび出てきた。

 

「えっ!な、何アレ!キモい!」

 

それはアメリカ人にはなじみ深いローストチキンに使う生の丸鶏が人間大のサイズで床をひたひたと這いながらサメのような乱杭歯を剥き出しにして異様に長い舌で床や壁を舐め回すしている。そんな真似をするのには理由がある。頭蓋骨が完全に欠損して脳髄がむき出しになっているのだ。

 

無論、視覚は完全に失われているので異常発達した聴覚と第五の手足と呼べるレベルまで成長した舌で獲物を察知して狩りを行う。おぞましい外見は見る者に強い生理的嫌悪感と恐怖を喚起させ泡を食って発砲した警官を幾人も舌と鋭利な爪と牙の餌食にしてきたその怪物はある警官からリッカー(舐める者)と名付けられた。

 

「キモいけど……よく見るとすごい……エッチだ♥」

 

河童の皿にエロスを見出だすけったいな性癖のとめるがリッカーのモロ見えの脳髄に劣情を催すのはある意味必然といえた。これがゾンビの成れの果てと知ったらさらに性癖に刺さるだろう。

 

「このスコープを使えば……もっとよく見える」

 

生唾を飲みスコープの倍率を上げて脳の皺の数を舐めるようにじっくり数え始める。お楽しみの延長でスコープの倍率を調整していく。

 

「はぁはぁ、あんなの反則だよ……あんなんちょっとぶつかったら潰れちゃうじゃん。おっ

ぱいやま●こ丸出しよりエロいよ……♥」

 

オムツを吐いているので多少濡れたところで問題はない。肥大した脳みそに満足したところで脳みそがはじけ飛ぶ様を観察するべく引き金を引く。

 

バシュッ!

 

高威力のライフル弾はリッカーの脳の三分の一を吹き飛ばすも絶命には至らない。

 

ギシャァァァァッ!

 

「ちょっと!やばい!アレで死ななないなんて!エッチすぎるよぉぉぉ!!」

 

金切り声を上げながら飛び掛かってくるリッカー相手に興奮が最高潮に達しったとめるはサブマシンガンで迎撃する。

 

バララララー!

 

正確な照準で放たれた十数発のホローポイント弾はリッカーの脳髄をクラッシュゼリーのようにぱっと弾け飛ばした。文字通り顔半分になったリッカーは絶命して車に轢かれたカエルのような間抜けな体勢で床に墜落した。

 

「はぁ……脳みそが弾ける瞬間って花火みたい……」

 

さらにいけない何かに目覚めて達したとめるは恍惚感に包まれながら呆けていると廊下の曲がり角から別個体のリッカーがもう一体姿を現した。

 

フシュルルル……!

 

「まだ足りないよぉ……あと、もう一回……いや何度でも……したい、したぁい♥」

 

新たなカモの出現に歓喜したとめるはライフルを構えスコープを覗き込む。なまほしちゃんとクッコロが来る頃には警察署内のリッカーはすべて掃討され結果的に姉たちの安全に貢献した。

 

to be continued―

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