クエスト Dead End が開放されました。
クリアするとコミュの開放とアイテムが入手できます。
Princess……
4月10日。春休みも終わりを告げ、学校が始まる。俺も妹の琴里も同じように今日が始業式だ。いつもの様に、朝食を作り、テレビを見る。この町では突発的な災害”空間震”が良く発生していて今日のニュースでも空間震についてのニュースが報道されていた。丁度、隣に居た琴里が意味の分からない事を言っていたのだが。
「予定よりも……少し早いわね……」
早いとはどういうことなのだろう?最近の琴里は何かぼそぼそと独り言を言っていることが多い。何を企んでいるのだろうか。
「琴里ー?お昼で終わるから何食べるー?」
「デラックスキッズプレート!!」
「当店ではご用意出来かねます……ファミレスで良いか?」
こういう所は子供っぽいと言うか何というか……偶に突拍子もない事を言ったり、俺の事を虐めようとしてきたりと何か俺に恨みでもあるんだろうか?朝、起こすときに腹の上でダンスしたり……何かやったかなぁ?
「絶対だぞ!!火事が起きても、テロリストに占拠されても、空間震が起きても絶対だぞ!!」
不吉なことを言っているが気にしないようにする。気にしたら負けだ。そんなことがあれば、激怒どころではない。
「……2年4組、か」
学校へ登校して自分のクラスを確認した。知っている名前もあったので友人関係には困らないだろうと思う。
「五河士道……」
自分の席を確認していた所、見知らぬ人に声を掛けられた。白いというか、銀髪というか……人形を思わせるという第一印象を受けた。
「覚えてないの?」
「ああ。覚えてないな……ごめん」
俺はこんな人と出会った事があっただろうか?少なくとも俺には覚えがないのでどうしようもなかった。彼女は俺との会話を終えると自分の席に着いて本を読み始めた。
「よう……五河。まさか、あの鳶一と話してるなんていつの間にお近づきになったんだ?」
「知らないんだが……鳶一っていうのか」
俺の友人、殿町によると彼女は鳶一折紙。誰がどう見ても優等生と言う位すごいらしい。
「へぇ……優等生かぁ。しかも、俺の隣の席だし」
運命なのか、何なのか。彼女とは何か縁がありそうだ。そんなことを考えながら、ホームルームや始業式を受ける。あっという間に帰りのホームルームになりそれを終えると殿町が話しかけてきた。
「五河ー。飯食いに行こうぜー」
「妹とファミレスに行くんだが……」
それを言うと条例に引っかからない程度に仲良くしてなぁーと言われた。俺は決してそういう事はしないつもりだし、そんな感情を他の女性に抱いた事が無いので条例に引っかからないと思う。そう考えていると空間震警報が鳴った。
「おおう、とりあえずシェルターに行けばいいんだな……」
「普通にいけばいいだろ?直ぐ近くなんだし……」
この来禅高校には空間震対策が施されているシェルターがあるので避難するならそこに行けばいい。天宮市にはそういう場所がいくつもある……それは、此処が空間震を受けて再開発された土地だからという理由だ。
「………あいつ、ちゃんと避難してるかなぁ。一応、見ておこう……」
琴里の携帯にはGPSが付いているので、自分の携帯で確認する。するとファミレス前で動かない。あの馬鹿は本当に言った事を実行したのだ。
「連れ戻さないと……!!」
「何処行くんだー!五河ー!」
「忘れ物だ!!」
そうして外に出て走る。見つけたらデコピン乱舞の刑に処して説教をすることを決める。とりあえず今は琴里を連れ帰ることだ。それだけを考えて走る。
「はぁ……はぁ……」
走って走って、ファミレスの前まで来たがそこには琴里の姿は見当たらなかった。携帯では、此処を示しているが此処に居ない……何故だ?何処に行った?そればかりが俺の思考を埋め尽くす。
「っ……がっ!!……ごほっ……」
目の前で空間震が起きた。考えることに集中しすぎて受け身すら取れず、崩壊した瓦礫に体を打ち付けた。所々、制服が破れそこから血が溢れ出ている。
「……は……?お、ん……なの……こ?」
目の前に玉座とそこに立っている少女を見た……それを見て、意識は途絶えた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
目覚めると其処は青い部屋だった。自分の前にはテーブルが、奥には鼻の長い奇妙な老人。その周りには、女性二人、少女一人、男性一人が居た。
「ようこそ、我がベルベットルームへ……」
此処はベルベットルームと言うらしい。それにしても、奇妙だ。何処からか、オペラ歌手が歌っている声が聞こえる。
「わたくしの名はイゴール。お初にお目にかかります」
「ああ、どうも……五河士道です」
とりあえず簡単に自己紹介をする。すると、イゴールは何処からかタロットカードを取り出しそれを広げ始めた。
「占いは信用されますかな?」
「まあ、一応……」
手慣れたようにカードを広げ、表にする。
「搭の正位置。貴方様は、どうやら困難に立ち向かわねばならないようですな。そして、刑死者の正位置。最後には自己犠牲で終わらせるといった所でしょうかな。最後に……星の正位置。しかし、貴方様には希望が見えている。決して諦めることのない力を持っておられるようですな」
とりあえず俺の人生は困難に満ち溢れ、自己犠牲をするが希望があるらしい。要するに好きな人の為に死ぬみたいなドラマチックな展開なのだろうか。と言うより、俺は死んだんじゃ?
「此処は夢と現実……精神と物質の狭間にある場所……貴方様は気絶しているだけで死んではおりません」
死んではいないようだ。これから俺は一体どうすればいいのだろうか?
「では、こちらを……」
テーブルの上に紙と銃が置かれた。其処に書いてあったのは、「汝、絶望に染まりし者達を救い、自らの運命を変えてみせよ」。要するに誓約書みたいなものだろう。
「これにサインしていただければ、貴方様が求める力を手に入れることが出来ます」
俺は無力だ。意識を失う前に見た少女も、暗い目をしていた。俺はそんな顔が嫌いだし見て見ぬふりをすることは出来ない。力があれば、俺は……助けられる。
「………これで良いですか」
自分の名前を書くとそれが消えた。
「ええ、結構です。それと、これをお持ちになってください。貴方様が望むときにこちらに来られる鍵でございます」
俺は銃と青い鍵を持った。そうすると周りがぼやけ始める。
「貴方はきっとできるはずです。運命を……変える力を」
それを聞いて、また意識を閉ざした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「っ……帰ってきたのか。制服は……破れてるけど、血は止まってるどころか傷すらないな……」
一応、銃と鍵は持っていた。とりあえずの現状確認をすると周りは瓦礫まみれなので空間震の影響だと思われる。そして震源だと思われる場所には意識を失う前に見た少女が居た。そして、戦っている空を飛んでいる女性の集団。こんな所だろうか。
「あれって……あしらってるだけなのか?」
その少女は暗い目をしながら怒り狂っていた。綺麗な大剣をを振り回し、圧倒する。気づくと、全員が全滅……そして、俺がターゲットにされた。
「っ!!……あぶねえ……」
「お前もか……一切合切消えてしまえっ!!」
BGM Mass Destruction
「どうすればいいんだよっ!!……くっ!!」
ターゲットにされてから数分。俺は攻撃を避け続けていた。攻撃するのは気が引けるがこうも攻撃的だと反撃しないと終わらない気がしてきた。ポケットから銃を取り出すが使い方が分からない。
「どう使えばいいんだよっ!!弾は入って無いし……」
考える。何となくこの銃をこめかみに当てた。使い方はこれであっているのだろうか?意識が集中され、研ぎ澄まされる……これなら。
「ペ……ル……ソ……ナッ……!!」
引き金を引いた。高揚感が身を包む。これなら戦える。
ー我は汝……汝は我……我は汝の心の海より出でし者……幽玄の奏者”オルフェウス”なり!!ー
オルフェウス……これが、俺の力。これを使って……
「ふん。私の前から消え去れっ!!」
大剣を振り下ろすのと同時にオルフェウスが攻撃する。攻撃は相殺されて、次の攻撃に移る……それを繰り返した。
「俺は!!……お前を!!……攻撃するつもりは!!……無いっ!!……だから!!……止めてくれっ!!」
「お前も!!私を!!殺しに!!来たのだろう!!騙されんぞ!!」
こんな会話を続けている。どうしたらこれを終わらせることが出来るだろう……ふと、思いついた。
「燃えろ……これでどうだ?」
少女に炎を纏わせると後退して火を消した。これでちゃんと話が出来る。
「君はどうして、こんなことをするんだ?」
「私を殺しに来るやつらを追い払っているだけだ。お前も、そうだろう?」
「違う。攻撃するつもりなんて無いって言っただろう?君が攻撃してくるから受け流してたんだ」
少女は、来る者全てを敵として見ている。と言うよりも、今まで見た人たちは攻撃してきたからそういう考えになっているのだろうと思った。
「お前は一体何をしに来た……」
「人を探してたんだが、居なくてな。そうしたら君が居たから助けたいと思った……ただ、それだけの理由だ」
「変な奴だな。お前はあいつ等とは違うようだ……それだけは分かった」
我は汝……汝は我……
汝、新たなる絆を見出したり……
絆は即ち、まことを知る一歩なり。
汝、女帝のペルソナを生み出せし時、
我ら、更なる力の祝福を与えん……
友人とまではいかないと思うが、繋がりを持てた気がした。少女との絆を深めるためにはどうすればいいのだろう……そう考えているといつの間にか居なくなっていた。
「不思議な子だったな……前の俺みたいな感じと、無邪気な感じ」
緊張が解けて地面に膝を付く。思ったよりも、疲れが溜まっていたようだった。また、意識を閉ざした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ん……えっ?」
目を覚ますとベットに寝かされペンライトで眼球の動きを見られていた。そのペンライトを持っていた人は眠そうな女性だった。
「起きたかい?気絶していたのを此処に運んだんだ。私は、村雨令音だ……此処で解析官をしている」
解析官?よく分からないまま話は進む。とりあえず付いて来てくれと言われて付いて行く。SFチックな場所なので見渡してしまう。
「此処だ……君もよく知っている人が居ると思うが……」
知っている人?誰だろうと考えながら重要そうな場所に入った。其処には、軍服を着た自分の妹、五河琴里が中心の椅子に座っていた。
「ようこそ……ラタトスクへ。歓迎するわ」
この場所、フラクシナスと言うらしいが空中艦だという。ラタトスクはさっき会った少女、精霊を対話によって保護しようとしているボランティア団体みたいなものだと言う説明を大雑把に受けた。それに対して、陸上自衛隊のASTと呼ばれる組織は精霊を殲滅させようとする……何となく、理解は出来た。そうして琴里に言われたことが精霊を”デートしてデレさせなさい”だった。何処のギャルゲーだよっ!!
「で、あれは何なの?炎出したりとかしてたけど……」
「何て言えばいいんだ……もう一人の自分って言った方が適切かな」
ペルソナの事に関しては言いずらい。ただ言えることは……
「俺だけの力。皆を救うための……俺がこれを使って精霊を救って見せるっ!!」
俺の意気込みは琴里も嬉しがっているようで良かった。そうして、よく分からない書類にサインをする作業を夜中まで続けた。あの時にサインしたお陰か、文章を見ながらサインをするという作業が素早くできるようになっていた。時間も夜中と言っても11時には終わったので、シャワーに入って寝た。
「こっちに来て」
次の日の昼休み。隣の鳶一折紙に手を引かれ、屋上の前の扉まで連れてこられた。
「貴方は何故昨日、あそこに居たの?」
「妹を探してたんだ。まあ、そこじゃなくて別の場所に居たんだけどな」
鳶一折紙の信念は復讐に塗れていた。精霊を殺す、そのことばかり。そうして、最後に。
「貴方は、人間?私達が敵わなかった精霊相手にあそこまでの力を使える貴方は何者?」
どう答えようか。言えるとするならば……
「通りすがりの高校生……かな?」
その会話の後、空間震警報が鳴り始め彼女は何処かに走り去っていった。一応、副担任と物理を持っている解析官の村雨令音さんと合流し、船に転送してもらった。説明でも聞いたが、顕現装置と呼ばれる現実で魔法を使える機会にはいつも驚かされる。
「震源地は士道の学校よ。其処に、お姫様は籠城してるみたいね……ラッキーな事にASTの奴らも入ってこられない教室だから今ならいけるわね。出番よ、士道」
学校に転送してもらうと其処は瓦礫塗れで歩きづらい場所になっていた。その少女が居るのは自分のクラス、2年4組。教室の前に着き扉を開けると、横一文字に斬撃が飛んできたのでそれを咄嗟にしゃがんで回避した。
「セーフ……死ぬかと思った。昨日も会ったのに、危ない挨拶じゃないか」
「ああ、お前か。すまんな、敵だと思って斬ってしまった」
彼女と会話しようと思うと、琴里から渡されたインカムから指示が来たのだが……選択肢で会話をするらしい。馬鹿かっ!!そんなもんじゃ精霊は口説けないと思うんだが……とりあえず無視して会話する。
「名前……聞いてなかったよな。教えてくれるか?」
「私には名前は無い……お前は何と呼びたい?」
これまたハードなのが来たわね……とインカムから話し声が聞こえ始めるが不穏な空気が感じられたので俺が咄嗟に考えて名前を言ってみる。
「………十香、とかどうだ?こう書くんだが」
黒板に十香と丁寧に書く。そうすると隣で十香と書き始める……指で黒板を斬って書く姿は子供の様に思えた。
「私の名は、十香だ。素敵だろう?」
「ああ、俺が考えたのを気に入ってくれて嬉しいよ」
さっきから指示を無視して行動しているが、あっちでは好感度なるものが上がっているのでこのまま続けろと言った話が聞こえてきた。
「そういえば、お前の名前は何というのだ?」
「五河士道……士道で良いよ」
名前を言うと伏せなさいと琴里から言われた途端、窓が割れ始めてそこから銃弾が降り注いできた。恐らくASTが痺れを切らして攻撃をし始めたと思われた。
「シドー逃げろ。同胞に討たれてしまうぞ」
「今は、十香とのお話タイムだ。あいつ等は気にしないで話そうぜ」
他愛も無い話をした。彼女、十香は何も知らない場所で目覚め気が付いたら、ASTに攻撃されという日々を送っていたらしい。だから、俺の事を最初は敵だと思ったという話だ。今は、俺のことは敵ではなくよき理解者という立場だと言われた。
「何かが近づいてくる!!シドー!!」
俺はそのまま教室から廊下の窓に投げ出され、転送された。後から聞いた所、ASTの隊員が突撃していったという話だった……恐らくは鳶一折紙だと思った。
「はぁ……当たり前に休校だよなぁ。無駄足だったし、買い物して帰るか……」
昨日会った十香という漢字を書いた黒板の欠片が目に入り、それを拾ってなぞる……彼女にまた会えるだろうかと考えてしまった。恋する乙女かっ!!と自分にツッコミを入れて気持ちを切り替える。
「シ……おい!!……シドー!!」
「ん?……なんだ十香か。……!?十香何で此処に居るんだ?」
精霊は出現する時、空間震を起こすはずだが今回は空間震警報は鳴っていないので起こさずに出現したと言う所だろうか。彼女の言い分によると、昨日の最後に思いっきり外に投げ出してしまって俺が怪我していないか心配で来たという話だ。
「そういえば……デートしろって言ってたな。流石にデート位はやった方が良いか?」
妹の琴里が言うにはデートしてデレさせろ……デレてくれるかは分からないがやってみよう。
「十香、少し付き合ってくれないか?知らない物を沢山見せてやる」
「うむ!!では早速行こう!!」
「その前に服!!服を変えよう!!な!!」
一悶着ありつつも、十香と商店街を周った。精霊は服を制服などに変えることが出来るらしい……何て便利な力なんだと思いつつも、十香に色々と紹介する。十香は食べることが好きなようで最初に食べたきなこパンを酷く気に入ったらしくいろんな場所できなこパンを探している。だが、きなこパンが無くてもそこの大盛メニューを食べきっても次の場所に行こうと言ってくるあたり胃袋はどれだけ入るのだろうかと思ってしまう。
「こちら、これでもかセットになりまーす!!」
店員が琴里だった店で、耳元でサポートするからこのままデートを続けてと言われて黒いカードを渡された。俺も初めて見るブラックのクレジットカード。触るのが怖い。
「次の所に行こう!!シドー!!」
「分かったから……服を引っ張らないでくれ!!」
その後もクレジットカードで決済しながら、食事を楽しんだ。食事を終えた後は商店街を進んだ奥にある、高台に来たのだが……その道で色々と促された。恐らくフラクシナスの人だと思うのだが手を繋げだとかドリームなランドに連れて行こうとしたりとか……それを無視しながら高台まできた。其処の道でも誘導された。何処まで手が入ってるんだ?
「おお!!絶景だな!!あそこの奴は合体するのか?」
「合体はしないが連結はするな……何処のロボットアニメだよ」
時間は丁度いい夕方で、日が沈む所を見ることが出来た。これを狙って誘導していたのだろうと考える。其処は評価できるなぁと思う。
「私はこんな世界を壊していたのだな……やっぱり私は……」
「別に壊したっていいだろ。壊すのは悪いことかもしれない、だけど今日は壊さないで来れたじゃないか。十香を攻撃する奴らなんて俺と過ごしているときには居なかったはずだ。十香が悲しむ顔を見たくないんだ。だから、俺と一緒に居よう。何があっても俺がどうにかして見せるから……」
十香に手を差し出し、そして彼女も手を伸ばした。手を取れた時、俺は腹部に痛みを感じた。やっぱり誰かに狙われてたんだと思いつつも十香に寄りかかる。
「シ、ドー?どうしたのだ?急に寄りかかって……」
「あ……っ……十香……お前だけは……生きろっ!!」
十香を最後の力で突き飛ばし、俺は意識を閉ざした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「………また来れたのか?」
「失礼。お呼びする必要があると思い呼び出させていただきました。貴方様は、ペルソナ以外にも持っているものがあるのです……エリザベス」
「こちらをご覧ください……」
エリザベスと呼ばれた女性が持っていた本を見ると、其処には琴里が居た。火災……五年前だろうか?その時の服装はまるで精霊の様だった。
「貴方様は、その身に力を宿しております。ペルソナと合わせれば貴方様のより強い力として顕現するでしょう……」
「只今、悪魔と剛毅、女帝のコミュを開放しています。これをお持ちください」
そうして、三枚のカードをエリザベスから手渡された。ペルソナである事は分かった。
「ワイルドをお持ちになる方はこれで五人目……わたくし達も初めて見るワイルドですな」
ペルソナを複数使える人をワイルドと言うのだろう。その前にも居るとなるとかなり前からこの場所はあるのだろう。
「さあ、お行きなさい!!貴方様の旅路はまだ終わっておりません」
そうして周りが白くなり現実に戻る……
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
目が覚めると其処は地獄でした……そう思っても仕方がない光景になっていた。俺の体は燃えて治療されたが周りは地面は抉れ、山は切り裂かれ、空気は軋んでいる音が聞こえる。立ち上がって周りを見渡しているとインカムから聞きなれた声が聞こえてきた。
「目覚めはどうかしら?士道?」
「ああ、最悪だ。起きたら知らぬ間に壊れてるし……」
現状について琴里は、俺が死んだことに激怒した十香が狙撃したASTの隊員やその周りに居た隊員に殲滅しようとしているらしい。それを止められるのは俺だけだと言う事。さっき貰った力を使えば、止められるだろうか?
君はそんな人間じゃないだろう?もっと君の力を見せてくれ……
「はは、笑われちゃしょうがないですね……やりますよ」
そのカードを思い浮かべ引き金を引いた。
「リリムッ!!」
それは、羽が生えた女の子。悪魔である事はすぐにわかるような見た目をしているが侮ってはいけない。
「十香っ!!もうやめろっ!!うっ……」
リリムで近づこうとすると跳ね返され、近づくことが出来ない。どうすれば……
貴方の事は気に入ってますから、助けてあげましょう。最強の名において……
「ヴァルキリー!!」
神話に出てくる神の使い、ヴァルキリー。彼女が持つ刀で切り裂いて十香に近づく。
「とおおかあああ!!」
「シ、ドー?」
声が届いた。俺は地面から、十香は空中からそれぞれ見る。
「シドー!!本物だな!?幻ではないな!?」
「死んでると思うか?死んでたら動くわけないだろうに」
再会を喜び合っていると十香が持っていた紫の巨大な大剣が光り始めた。なんだろう、すごい嫌な予感がする。
「しまった!<最後の剣>の制御を誤った!何処かに放出するしか……」
それを聞いた時に、琴里の言葉を思い出した。現状説明をしているときに精霊を目覚めさせるには王子様のキスでしょう?と言っていたのを思い出した。
「なあ、十香。それをどうにかできるかもしれない……だからじっとしててくれ」
「む?どうにかできるのか?……なら、早く……っ!!」
口づけをした。キスはレモンの味とか言ってたりするが、それは無い。甘いパフェの味がした。
「これで終わり……っ!!見てないからな!!」
力が流れ込んでくる感覚と共に、十香の服が消えていた。初めて救うことが出来た安堵感と緊張が解け力を抜いてしまった。
「っと……ゴメン。大丈夫か?」
「シドーもお疲れさまだ。私のために頑張ってくれたのだろう?」
「十香に気づいてもらうのに色々考えて頑張ったんだぜ?」
そんな会話をしていた二人。景色は、日が沈んで夜空が広がっていた。
「なあ、シドー。また遊びに連れて行ってくれるか?」
「まあ、遊びじゃなくてデートだけど……ああ、何時でも連れてってやるよ」
そこで俺は守るべきものが増えたと思ったんだ。
クエスト Dead End をクリアしました。
女帝コミュ プリンセスの開放と鏖殺公<サンダルフォン>を入手しました。
levelが10になりました。
悪魔、剛毅のコミュランクが2になりました。