天災の問題児がヒロアカの世界で自由気侭にヒーローを目指す 作:びっくり葉加瀬
「LINEでも聞いたが大丈夫だったかァ?」
「うん。何とかね。ウチはピンチにもなってたけど……。」
「皆はいいよね。誰かと一緒にいて……。」
「尾白は1人だったんだってね。無事でなによりよ。」
「ケロ、いざ
「合同練習なら力になれたのによォ!」
「合同練習……!そんな話も出てるよね!」
「調べてみたらヒーロー科は合同演習というか、対決授業があるらしいぞ。いつになるかは分からんが。」
「葉加瀬と戦う事になるんだ……。ウラメシい……。」
「燃えるじゃねぇかァ!そういえばもうA組に対抗心燃やしてた奴がいるぜぇ!」
「へー、誰?」
「鉄哲って奴でよォ。
「その子も戦闘狂か?入学して即
「まぁ、色々あっていい経験にはなったけど……。」
そう雑談するのはいつものメンバー。
場所は百の自宅へ送迎中の車の中である。
今日は何を隠そう、俺の誕生日。"個性"の変化のタイミングでもあり、百が是非誕生日会をしたいとのことで、仲のいいメンバーを集めて八百万邸へと招待したのだ。
「にしても、リムジンなんて初めて乗ったぜェ。」
「ケロ、そんな経験なかなか無いものね。」
「百がウラメシい……。」
そんな話をしていると八百万邸へ到着する。
門から入っても続く長い道に初めて来た面子が驚きの声を挙げる。
「随分と広いね……。」
「え!?こっからも車で移動するの!?」
「こっからもまだ遠いからな。」
ようやくついた入口でほぉと家の大きさに声を漏らしたのは誰だったか。そんな何もかも大きい豪邸の扉が開き、1人の少女が顔を出した。
「皆さん!お待ちしておりましたわ!」
「ヤオモモん家広すぎるね……。」
「何もかもデカいなァ。」
「最初、研究所が俺の家かと思ってて、実際の家に案内したら物置だと思われたことあったしな。」
「もう!唯我さん!その話は無しですわ!」
プリプリと怒る百が実に可愛らしい。
百の案内で館の中を進む。
道中も高価そうな家具やインテリアに感嘆の声を洩らす一行。
途中、耳郎が百の葉加瀬宅に来た時のエピソードを希望したので説明をする。
と言ってもただ遊びに来て軽くゲームをしたくらいだ。
「もう!唯我さんも自室にファンシーなドールハウス飾ってるのバラしますわよ!」
「いや、もう言っちゃってるけど……。」
「へー。そうなんだ意外だね葉加瀬。」
「男子高校生のドールハウス……ウラメシい……。」
「意外だなァ!そういう趣味なのかァ?」
「ケロ、趣味は人それぞれよ。馬鹿にしちゃいけないわ。」
「いや、リゼの元の身体破棄出来なくてね。まぁ、趣味っちゃ趣味だよ。」
「全然動じていませんわー!!!」
百が俺の反応にショックを受ける。別に恥ずかしい事じゃないしバラされても問題ない。そもそもいつもメイドを携えてる俺にそういう羞恥はないと気づかなかったのだろうか。
「はい。着きましたわ!」
案内されたのは何度か俺と使わせて貰っている食堂。そこには豪華な料理と派手に大きいケーキが鎮座していた。
「スゲェなァ!ご馳走だぜ!」
「これ良いの?なんか自分の誕生日より豪華なモノ食べてる気がする……。」
「たしかに普段は食べないよね……。」
「でも正直な自分がウラメシい……。」
「ケロ、何か申し訳ないわね。」
「まぁ、天才科学者の誕生日だ!盛大に祝ってくれ!」
それから開かれた誕生日パーティー。
途中、百がバースデーソングを歌いたいと言った時は皆恥ずかしがっていたが、落ち込んだ彼女を見て仲良く歌ってくれた。勿論リゼによって録画済みなので後で(耳郎当たりの反応を)堪能することにしよう。
結果的に皆楽しんでくれたようだ。
「あァ、もう食えねェ!」
「随分食べてたね鎌切。ロックだったよ」
「ケロ、程々にしましょ。」
「うぷ。」
「あぁ、尾白が限界してる……。」
「残しても大丈夫ですからね!?」
「それじゃあ今日の本題と行きますかー!」
程々というかだいぶ料理が消えた中、俺はメインとばかりに
「葉加瀬の"個性"だっけ。どんなのか楽しみ。」
「聞いてたは良いが、見るのは初めてだしなァ。」
「葉加瀬ちゃんの新しい家族ね。楽しみだわ。」
「というか2人目と3人目も紹介してよ。」
「そういえば知らないね。」
「私は知っていますが、たしかに皆様は会ったことないですのよね。」
「2人は体育祭での楽しみにしてもらうかな。」
八百万邸を出て待機させてもらっていた車に乗り込む。
実は八百万さんの支援を貰ってから研究所を移転いて敷地の隣に立っているのだ。
俺も研究所によく通っては泊まることもあり、百と会うのにも、学校に通うのにも近い為都合が良かったりする。
「ここが葉加瀬の研究所なんだね。」
「まぁ、俺のというより葉加瀬家の言った方が正しいけどな。」
「こういう場所を見るのも新鮮だわ。」
今度は俺の案内で研究所を進む。
「たしか、葉加瀬の研究所ってコスチュームも作ってるんだよね。」
「あぁ。雄英とも提携してるし誰かのコスチュームも作ってるかもな。」
「なんでも出来てウラメシいね……。」
俺は専門じゃないので知らないが、幾人かのコスチュームも作っているらしい。
「おォ!?ありゃあ武器かァ!?カッコイイなァ!」
「コスチュームの武器だったりリゼの武器だったりだね。」
「私も参考にさせて頂いておりますのよ。」
途中寄り道しながらも、俺の研究室へ向かった。
そこは俺個人の研究スペースで、個人的な武器やリゼの装備を開発している部屋だった。その部屋に隣接された研究室で、1体のガイノイドが寝そべってる部屋があった。
その子は、可愛いと言うよりも、かっこいいという風貌をしていた。髪は長く、ポニーテールとなっている。身体は細く小さいが、正面戦闘を意識して作ったモデルである。
「この子が4号かァ?」
「そういえば見た目はもう決まってるんだね。」
「まぁ、後で好みによって調整はするがな。」
「ケロ、この子も可愛い子ね。」
「なんかドキドキしてきたよ。」
「また見れるのですわね!アレが!」
「なんかウラメシいね……。」
「じゃあ、行くぞ!」
俺は寝そべっているガイノイドの胸の中心に手を当てると"個性"を発動させる。その瞬間部屋は急に熱を持ったような雰囲気になると、皆の目線が釘付けとなった。そしてクワッと目を開けた少女は徐に立ち上がり、カッコイイポーズを取ってこう叫んだ。
「我、参上!!!」
ポカーンとしていたのは全員だったか。俺とリゼはこんな感じかーと受け入れ始めている。
「お前の名前はアールグレイだ。普段はグレイと呼ばせてもらう。」
「ほう!真名ということか!ならば我はグレイ!グレイとして生きていこうではないか!」
「グレイ、お客様の前です。あまりはしゃぐものでは無いですよ。」
「は、はい、お姉様。」
そう言って大人しくなったグレイは。ただ、フフンと、かっこいいポーズは辞めないのであった。
「なんか凄いの見ちまったなァ……。」
「ロックだねあれは。」
「ウラメシい……。」
「ケロケロ、でもちゃんと妹してたわね。可愛いわ。」
「普通、普通って案外いいかもね。」
「可愛いって言うなッ!!」
そこは恥ずかしがるのか……。
じゃあ見せるものは見せたし、お開きとするか。
「じゃあ今日はこんな感じで。」
「えぇ!マスター!性能テストとかないのか!?」
「えー、一応あるけど興味ある?」
「ウチは見てみたいかも。」
「そうだね。リゼさん以外のメイドも見てみたいかな。」
「そうか。じゃあ見てもらうか。」
「やった!じゃない!我の力に慄くが良いッ!」
そう言って訓練場へと向かおうとすると、鎌切が何かに気づいたようだった。
「ん?葉加瀬ェ、アイツも次期メイドなのかァ?」
「あぁ……、まぁそうだね。」
「ケロ、何か煮え切らないわね。」
電気も付けてない奥の部屋。
そこにはまた1人の少女が寝そべっていた。
脚まで伸びる金髪に、華奢な身体。ゴシック・ロリータの服を着ているのがまるで人形のような風貌でどこかこの世ならざる者のように見える。
「私も見た事ありませんわね。」
「これも葉加瀬の趣味?ウラメシい……。」
「まぁいずれ必要になりそうだから作ってただけの人形さ。まだ完成もしてない。」
「そうかァ。また4年後に紹介してくれよなァ。」
「あぁ、また紹介するよ。」
『近いうちにな。』
「ん?葉加瀬、なんか言った?」
「いや何も?」
グレイの案内で部屋を出ていく時、どこからか懐かしい声が聞こえた気がした。
先に4号登場。
モデルはNIKKEのギロチン:スノーウィンター
寝そべっていたのは誰なんだー(棒)