ガンダムビルドメモリーズ   作:キラトマト

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4STEP Let's 塗装タイム!

「ただいま~」

 

 俺は内心期待しながら玄関の扉を開ける。

 

「……」

 

 シーンと、家の中は静まり返っていた。

 

「やっぱいないか……」

 

 なので、俺は勉強も兼ねて昨日兄さんから貰った歴代ガンダムのDVDを見ることにした。過去に見た事のあるSEED Destinyと鉄血は置いておいて、先ずはノエルが見たって言っていたWでも見ようか……。と、思っていた矢先、ドアがガチャりと開かれる。

 

「お、ルイ兄! もう帰ってたん!?」

 

「すみません累さん。ナオちゃん、言ったら聞かなくって……」

 

 寿奈桜ちゃんは、何か大きなカバンを持って二階へと上がっていく。

 

 そんな寿奈桜ちゃんに聞こえないようにノエルにこっそり聞いてみる。

 

「ノエル、なんでいきなり来るとか言い出したんだ? 寿奈桜ちゃんは」

 

「一昨日、一緒にGBNやったじゃないですか。それで、ガンプラの改修一緒にやるって……それと、累さんがわたしとふたりで暮らしてるって言ったせいでもあるんですけど……」

 

 ほぼほぼそれが原因だろ……。

 

「はぁ……じゃあ仕方ない。付き合ってやるか」

 

 俺は、寿奈桜ちゃんが待っているであろう二階の部屋のドアを開ける。すると……。

 

「ちょっとルイ兄! なにこの量!? どうやって手に入れたんだし!」

 

 入って早々、寿奈桜ちゃんは棚を指さして言う。

 

「あぁ、兄さん……いや、志緒さんがくれたんだよ。これ見て勉強しろって」

 

「……ってか、そんなことはどうでもいいだろ。それより、俺たちのガンプラ────」

 

「わーかってるって! ほら、ルイ兄もガンプラ出して!」

 

「はいはい、分かったよ」

 

 俺はそう言って机の引き出しに入ったタッパーを取り出す。

 

「はい、これ」

 

 俺はそう言って自分のガンプラを手渡す。

 

「んー、インパルスかぁー。カッコイイんだけど、SEEDシリーズ見たことないんだよね~」

 

「確か、Wと00ノエルと一緒に見たんだっけ」

 

「はい。なんか、主人公が累さんに似てるとか何とか……」

 

「ストーップ!! 嘉神川! それ以上は言っちゃダメぇー!」

 

 ……また話が逸れてしまった。

 

「で、俺のインパルスはどうなんだ?」

 

「んー……素組みなのに凄いよ! でも、ルイ兄が初めてでこんなに出来るわけないし、誰かに教えてもらった?」

 

 寿奈桜ちゃんは少し考えてから感想を言った。

 

「うん。ちょっとね、確か、クガ・ヒロトくんだっけか」

 

「でもねー、シールの部分は塗装したいよねー」

 

「「塗装?」」

 

 俺とノエルは頭の上に疑問符を浮かべる。

 

「あ、知らないの?! ごめんごめん、えーっとね……」

 

 寿奈桜ちゃんはその大きなカバンの中からふたつの箱を取り出す。

 

「これが、ガンダムマーカーって奴で、ペンみたいになってるから使いやすいと思うよっ、ウチもよく使ってるし」

 

 ガンダムマーカー……そのままの名前だな。

 

「で、これは?」

 

 俺はもう一つの瓶が沢山入った箱を指さす。

 

「これはね、色々入ってるんだけど、まあザックリ言うと筆で塗る塗料みたいな感じ!」

 

 筆塗りか……。

 

「ウチのゼロもこれで塗ったんだっ」

 

 そう言って自慢げに寿奈桜ちゃんは自分のガンプラを見せてくる。

 

「ちょっと見せてくれないか?」

 

 俺は寿奈桜ちゃんの許可を貰ってからそれを手に取る。……確かに、凄いな。

 

「これも、寿奈桜ちゃんが自分で塗ったのか?」

 

「そうだし! どう?」

 

「ちょっとこのガンプラの元の写真見せてくれないか?」

 

 俺がそう言うと寿奈桜ちゃんはスマホで撮ったであろう元々の姿を見せてくれる。

 

「関節とか色々変わってるな」

 

「え! それ分かる? 分かっちゃう?! 実はね……」

 

「ナオちゃん。喋りすぎ、それよりも塗装、教えてくれるんじゃなかったの?」

 

「あ、そうだった! じゃあ先ずは嘉神川のヘビーアームズからってことで!」

 

 ノエルは寿奈桜ちゃんにガンプラを渡す。そして寿奈桜ちゃんはノエルにどの塗料を使うか聞く。

 

「……うーんと、じゃあ、黒はこのペンで、この黄色のシールのところは、この……ラッカー? で」

 

「了解! でもすごいね嘉神川! このヘビーアームズの黒ライン、筆で塗るのは難しいからさ」

 

 どうやらすごいらしい。

 

「じゃあまずは、黄色からで」

 

 ヘビーアームズの胴の下あたりの黄色を塗っていくノエル。その表情はとても真剣で、あの寿奈桜ちゃんでも口を慎むほどだった。

 

「……出来ました!」

 

 ノエルはとても爽やかな表情でヘビーアームズを持ってこちら見て言った。

 

「お、すごいじゃん嘉神川! こことか凄い綺麗だし!」

 

 べた褒めだった。

 

「じゃあ次は、トップコートだよ!」

 

「とっぷこーと?」

 

 ノエルは寿奈桜ちゃんに聞いた。

 

「うーんとね、簡単に言うと塗ったところを守る、みたいな?」

 

「そうですか! ナオちゃん、分かりやすいです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この後、一時間ぐらい待てば、もう触っていいと思うよ!」

 

 無事にノエルの塗装も終わって、俺はその間に、自分の分塗装は終わらせておいた。

 

「ルイ兄、もう終わらせたの!? ウチの出る幕ないし! もう!」

 

 少々怒っているようにも見えるが、寿奈桜ちゃんはそれよりも大きな喜びを見せていた。

 

「この羽根の部分とか凄いよ! 初心者なのに、ルイ兄! じゃあ、ルイ兄のトップコートが終わったら、鑑賞会だね!」

 

 ……は? 

 

「お母さんにもお父さんにも言ってるし! 今日はルイ兄の家泊まるって!」

 

 ……おいおいおい。まじかよ?! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今日は短めです。すみません!
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