ウマ娘
人間を超える優れた身体能力を持ち、ウマ耳と尻尾に美しい容姿を標準装備して誕生する彼女たち。
競技レース、ライブ開催、モデル活動等は全て大盛況。
その存在に世界は熱狂する。
ウマ娘と結婚したい。幼少より何度も口にした強き願い。
「そんなにウマ娘が好きなら、トレーナーを目指してみる?」
母さんのこの一言が人生の転機となった。
「トレーナーて何?」
「頑張ってるウマ娘さんたちを、応援する仕事よ」
「トレーナーになれば、ウマ娘さんと結婚できるの?」
「そこは本人の努力次第。夢に向かって一緒に頑張れば自然と仲良くなれるはずよ」
「俺トレーナーになる!」
「あらあら気の早い。でも、最近急に結婚結婚言い出したのはどうしてなの?」
「うまぴょい」
「は?」
「うまぴょいがしたいんです」
「ちょっと何で敬語なの」
「うまぴょいがしたいんですよおおおおおおおおおお!」
「何回も言わないで叫ばないで!うちの大事な息子にうまぴょいを教えたバカは誰よー!」
翌日、俺に"うまぴょい"と言う魅惑の単語を教えてくれた、お隣のお兄さんは、母の手で畑に埋められちょっとした事件となった。
それから俺の目標はこんな感じになった。
トレーナーになる→運命の出会い→トレーニング深まる絆→レース優勝!感動の涙と熱い抱擁
→うまぴょい→結婚 (なるはやでうまぴょい達成!結婚は二の次)
完璧な人生設計だと、そう考えていた時期がありました。
正直、人生舐めてました。
「トレーナー狭き門すぎだろ、ホント辛い」
高校卒業後の進路は迷わずトレーナー養成機関を目指したが、落ちた。
見事に全部落ちた。
「まさか全部落ちるとはな・・・はは、はははは、はぁ~」
全国のトレーナー養成機関でそれなりの実績ある学舎をいくつか選んで受験したが、結果はこの始末。
適性検査の段階で試験官に「むりー」「お帰り下さい」「勘弁して」「こっち来んな」と言われた。
流石に参ったね。そして酷く傷ついた!
したがって、情けないことに、現在の俺はトレーナー浪人をしている。
母からは「家で農業でもやれば?やる気があれば、いつでも帰って来ていいのよ」と言われている。
ありがてぇありがてぇ。
農業開始→ニンジン栽培→ウマ娘を釣る→うまぴょい
この流れは最終手段なので、今のところは保留にしている。
諦めの悪い俺は次回のトレ養成機関編入試験に向けて、日々の研鑽とバイトをこなす毎日である。
本日のバイト終了!お疲れしたぁー。
日課のウマ娘とイチャラブ新婚生活を妄想しながら帰宅中。
そして、あいつらを見つけた。いや、見つかったのか。
「「どうか私たちを誘拐してください!!!」」
その日運命に出会う・・・やかましいわ。