応援してくださった全ての方に感謝いたします。
これからも、モチベーションが続く限りグダグダ書いていきます。
いろいろあった、ミスターアネドーが最後に全部持って行った。
「できた!採点をお願いします」
「どれどれ~・・・うん、9割方正解してます。ケアレスミスさえしなければ合格間違いなしでしょう」
「やった!頑張った甲斐があったよ」
どうも、真面目に編入試験対策をしているダイヤです。
筆記試験に不安があるというクロの勉強をみていました。
なんだかんだで地頭がいいクロなので、教えるのに苦労はしていません。
私は筆記ぐらい満点余裕ですけど何か?
「実技試験はどんな内容だろう」
「先輩の騎神と模擬戦じゃないですか、知らんけど」
「ぐふふ、それは楽しみだな~」
「お楽しみのところ申し訳ないのですが、手加減を覚えてください。ホントマジで頼みます」
「ええー」
「ええーじゃないです。学園での面倒事は勘弁してください。愛バの品格が操者の品格なんですからね!私たちが"いい子"でないと困るのはマサキさんです」
「それなら我慢するよ。"余所行きの顔"を心掛ければいいんだね」
「"対外的な顔"ともいいますよ。サトノのお嬢様らしくエレガントにな」
「優雅・・・私たちからは縁遠い言葉だ」
「そんな悲しいこと言わないでくださいよ。猫を被るのはお互い得意でしょう」
「私、黒い阿修羅。キレて暴れて全て壊す」
「そういうときは深呼吸してマサキさんのことを考える!これマジで効くぞ」
「今度やってみるよ。はぁ~学園生活も大変そうだ」
「前みたいに人助けでもしたらどうですか"お助けキタちゃん"」
「便利屋としていいように使われていただけだよ」
「手伝ってあげますから考えておいてくださいね。淑女なあなたを期待しています」
「期待されちゃったら仕方ないか」
小学校でのクロは結構な人気者でした。
人間関係を円滑にする修行とかで、自ら進んで校内の揉め事処理を請け負い学校中の信用を得ていた。
男女問わず、教師陣にさえその名声が轟いていたっけ。そのお陰で内申点は私より上だったぐらいだ。
昔、祖父の家で何か事件を起こしたらしく、その時の反省と戒めのために挑戦したと本人が言っていた。
腐っても御三家の令嬢、私もクロもアル姉やココだって外面の良さには自信がある!
べ、別に腐ってねーし!全部が偽りって訳でもないですよ。
内面の素敵具合が自然と滲み出ちゃうからこその外面ですから、勘違いしないでください。
マサキさんの愛バは基本みんな良い子です。
その中でもダイヤモンドは飛び抜けて良い子だと専らの噂です。応援よろしく!
「ココたち大丈夫かな、マサキさん今日にでもふらっと帰って来たりしないかな」
「さあ、どうでしょう」
「まだかな、まだかなぁ」
「・・・・」(ティッシュ箱をそっと手に取る)
「約束したんだ、絶対帰って来るって・・・ぜ、ぜった・・い帰って・・くる・・ふぇ」
「あーもう!また始まった、おーよしよし。大丈夫大丈夫ですからね~」
「う、うぇぇぇぇぇぇぇぇんんん」(´;ω;`)
マサキさん不足による禁断症状。
普段の威勢はどこへやらボロ泣きするクロ。
ラ・ギアスで目覚めた日から定期的に起こる発作みたいなもんです。
最初の頃は二人同時に起きることも多々あったので、サイさんたちには随分と助けられました。
ある程度抑えられるようにはなったが、たまに発散しないと今みたいに暴発する。
気恥ずかしいのでなるべく二人でいる時に泣くようにしている。
「ちょ、鼻水つけんな!またかよ」
「うう、グスッ・・・この前はシロがつけたからいいの・・・」
「よくないです。ほら、ティッシュあるから使って」
普段はアレでも12歳のガキですから大目に見ていただきたい。
クロはしばらく私の胸で泣いた・・・コラ、どさくさに紛れておぱーいを揉むんじゃありません。
「落ち着きました?」
「すごく落ち着いた!ありがとう」
「ならよかったです。5分休憩したらお勉強を再開しますからね」
「はーい」
酷く厄介で面倒くさい症状だけど、治し方は単純明快。
マサキさんが帰って来れば万事解決するに決まっている。
「今頃、アル姉とココも頑張ってくれているはず。良い子私は仲間を信じて待つよ」
「そうそう、その調子です。儀式とやらは年上チームに丸投げしておけばいいんです」
「五飛、教えてくれ。私たちは後何回泣けばいい?」
「知らねーよ、そして"うーふぇい"でもねーよ」
「私は後何回、シロを涙と鼻水まみれにすればいいんだ?」
「ホント勘弁して、お気に入りの普段着がカピカピですよ」
「ココは私に何も言ってくれない。教えてくれ、五飛!」
「あーはいはい。この問題といたら教えてあげますよ」
まいったな、クロの症状が悪化(エンドレスワルツ)してきている。
マサキさん、手遅れになる前に帰って来てください。(切実)
五飛を「ごひ」と呼んだ事があるド阿呆は私だけではないと思いたい。
♢
突貫工事で用意した地下神殿ではハゲ頭のオヤジがハッスルしていた。
「もんちゃらへっぴ~もけもけさ~・・・はい!」
「「「「・・・・」」」」
「はい!」
「はい!じゃないが」
「何をやっているのです!儀式を成功させる気があるのですか、私の後に続いて復唱するのですよ!」
「いや、お前直属の奴らも困ってるじゃねーか。さっきから何口走ってんの?病気?」
「単純にカッコ悪いですね」
「失礼な!これだから素人は困るのですよ、由緒ある高等な闇魔法の詠唱だというのに」
「でもカッコ悪い」
「やかましい!とにかくリピートアフタミーで頼みますよ。そこ!笑ってる場合か」
「大丈夫かコレ」
サルベージ計画の第一段階・おいでませ邪神様!
ヴォルクルスの召喚方法はシンプル。
この日のために集めた覇気をクロスゲートに注ぎ込みながら、召喚するための呪文(闇)を唱える必要がある。
だがしかし、その呪文は恐ろしくカッコ悪かった。
特設ステージに立って復唱を強要するルオゾールだけが無駄に活き活きしていた。
「最初から行きますぞ、もんちゃらへっぴ~」
「「「「も、もんちゃらへっぴ~////」」」」
「羞恥心は捨てろ!もけもけさ~」
呪文詠唱を拒否したココたちは舞台袖で儀式の行方を見守ることにした。
「おかしい、マサキを救いに来たはずが・・ハゲの単独ライブ会場に放り込まれていた!?」
「ツライ、脳が腐りそう」
「言葉もだけど、ハゲゾーの動きがヤバイよな。なんでエビぞりしてんのww」
「外であんなの見かけたら即通報だわ」
「一応、理にはかなってる・・・あのかっこ悪いので、人命を消費する必要がなくなった」
「ガッちゃんが言うなら間違いないね。それにしても」
「「「「カッコ悪いなぁ」」」」
「そこのサボり魔ども!聞こえてますぞ!」
「いいから早くしろよハゲ」
ただでさえハゲゾーのスピーチが長引いて、開始の宣言をしてからもう30分以上経ってるのに。
要はゲートに覇気を送って「ヴォルクルス出て来いや!」したらいいんでしょ。
はーやーくー、はーやーくーしーて。
「見てください、ゲートの輝きが強いくなっていきます」
「クイーンコングの言う通りだ。もう召喚分のチャージ十分なんじゃね」
「ゴルシさん、感電死はお好きですか?」
「何なのキミ、私にだけ当たり強くね?同族嫌悪なの?ゴルシちゃんのハートもガラスで出来てるんだぞ♪」
「あなたのガラスが砕け散る音は是非聞いてみたいですね」
「この世界、アホの血族だらけで恐ろしいぞ」
「ケンカで無駄なエネルギー消費しないように、おいハゲゾー!ゲートがいい感じに光ってんぞーー!詠唱は手短しろ」
ビクンッビクンッ痙攣しながら奇声を上げていたハゲゾーはショックを受けた。
彼はこの呪文詠唱(ポーズを含む)を三日前から入念に練習していたからだ。
アラフィフのハゲおやじは心の中で少し泣いた(でもすぐに立ち直った)
「止むを得ませんな、ここは高速詠唱で!もっちゃらへっちゃらもけもけさ~!!」
カッコよさが20下がった。
一節で済むんかい!省略できるなら最初からそれでいけよ。
無駄すぎる時間を過ごしてしまった。
ゲートの輝き更に上昇!輪の内側が波打って来た、来るぞ来るぞーー!
「なんか寒気がしてきたな」
「それ・・気のせいじゃない・・周辺温度が少しずつ低下中」
「ハックショイ!うえー、寒いの苦手~」
「みんな下がって、早く下がれー!無理せず打ち合わせ通りにお願いねー」
「このまとわりつく不快感、邪神の放つ瘴気とでもいうのでしょうか」
「ミスターアネドーはよくわかっておりますな。ヴォルクルスから発せられるこの瘴気、気合いが足りないと魂ごと持っていかれますぞ」
「あ、出て来た!ちょっとなんか出て来た!」
ゲートから角のような突起物が、鋭利な爪と刃の腕が、もう明らかに邪神っぽい巨体がズズズッという効果音と一緒に這い出て来た。
「「「「うわぁ!!??」」」」
それを見た全員の感想は「うわぁ」だった。
何じゃこりゃ、想像以上に禍々しい見た目だな。ぶっさいくな怪獣やんけ。
上半身は大きな翼に六つの首をもつ竜がくっついた死神を連想させるようなデザイン。
下半身は巨大な口と鋭利な爪持つ前足と、サソリを思わせる多脚に尾は角の生えた大蛇、女性のように見える体が乗っかっていて胸に相当する部分にくっついた腕?には大鎌を備えている。
他にも、触手やら顔やら眼やらトゲトゲが至る所にあってもう・・・気持ち悪いッス。
やだー、どこがメインの顔かわかんないよぉ。大鎌の腕、おぱーいから生えてるよぉ。
(おいハゲ、これがヴォルクルスか?)
(この禍々しさ、間違いないでしょう。初めて見たので正直わかりませんが)
(「すみません間違えました」で帰ってくれそうにないよ、大丈夫なんでしょうね)
(とにかく敬虔な信徒の振りで交渉してみます)
(おk、任せる)
「皆の者!我らの願いに応え、ヴォルクルス様が降臨なされたぞーー!拍手ーーー!」
「「「「うわーい!ヴォルクルス様最高ーーー!!」」」」(投げやり)
第一段階成功!
第二段階・かかったなアホが!に移行
(でっかくて気持ち悪い、ゲートが大体20mだから・・・全長15mってとろこか)
(たぶんアレでも小さくなってる・・ゲートを通過したものは転移先に合わせてサイズ調整入るから)
(へぇー、どこかの世界じゃ100m超の図体だったりするのかね)
(それだと巨大ロボありきが前提の世界だね、ロマン溢れる~)
(しっ!ハゲゾーさんがコンタクトを取る気ですよ)
「遠い所をようこそお越しくださいました。私は神官のルオゾール、ここに集いし我らはあなた様の忠実な僕でありますぞ」
「・・・・ッ」
(聞いてんの?ハゲゾー、メッチャ無視されてない)
(ハゲゾーさんの詠唱が気に障ったのでしょうか)
見た目怪獣の邪神は登場した場所から動かず、小刻みにプルプルしている。なんだ武者震いか?
「実は今日お呼びしたのは、我らが大願を叶えて頂きたく・・・あの、聞いておられますか?」
「・・・・ァ」
「おお、これは失礼しました!まずは偉大なる神が我らにお言葉をくださるのですね!皆の者傾聴せよ」
「タ・・ケ・・」
「んん?よく聞こえませんぞ。活舌よくハキハキ喋ってくれるとありがたいのですが」
顔(真ん中あたり)を上げたヴォルクルスはこちらを睥睨した後、言葉を発した。
おどろおどろしい声だったがちゃんと聞こえた。日本語だった。
「・・・タスケテ」
「「「「・・・・・」」」」シーン
(ねぇ今の)
(空耳じゃない、確かに聞いた)
(タスケテっていう呪いの言葉だったりして)
え?何?タスケテ→たすけて→助けて→ヘルプ!ヘルプミー!ってこと?
「助けて?助けてと仰ったのですか。何故!?」
「タスケテ・・タスケテ・・・タスケ・・・???・・・ココハ」
「ヴォルクルス様?」
「ソウカ、そうか!転移が間に合ったのだな。フフ、フハハハハ、ざまぁ見ろ我は滅びぬ!この通りピンピンしておるわ!」
「あの~」
「フハハハハ、はっ!・・・ウェッホン!よくぞ我を召喚した矮小なる貴様らにしては、よい働きをしたな」
「はぁ」
状況を把握して急に活舌が良くなる邪神。急にテンション上がってウザい。
「心配事が無くなって今の我は気分が良い、特別に褒美をとらす。さあ、望みはなんだ?誰かの破滅か、呪い殺したい相手でもいるのか、この世界の滅びが見たいのか!今ならサービスで我直属の下僕へと召し抱えてもよい」
よく喋るなこの神、転移前に相当なストレスがあったんだろうな。
(総員準備)
((((了解!!!))))
「我らの望みはただ一つ、お疲れの所申し訳ないのですが。生贄になって頂きたく存じます」
「ほう・・・我を謀ったか、面白い」
「あなたを贄にして、我々が望むただ一人のお方をアドバンス召喚するのです!お許しください!」
「拘束結界陣起動!!」
「「「「ラジャー!!!!」」」」
ココの号令でハゲ部隊が力を解放。ヴォルクルスの囲むようにして地面と空中に複雑な文様が浮かび上がる。
「怪獣の動きが止まった!やれハゲゾー!!」
「ヴォルクルスをセメタリーにリリース!手札からアンドウマサキ様を召喚いたします!」
手札?カードゲームから離れて久しいからわかんねぇ。
「いい感じ、そのまま」
「ぬるい」
「ちっ!」
「残念だったな贄となるのは貴様らだ」
邪神の身動ぎ一つで時間をかけて構築した陣を破壊された。
ええい、神を気取るだけの力量はあるってことね。ならば第三段階に移行するのみ!
第三段階・結局こうなったか!
邪神をぶっ殺してその躯をなんとかエネルギーに変換→マサキ召喚
「どうするのだ、矮小なる存在たちよ。大人しく我が贄になるのなら楽に終わらせてやるぞ」
「どうするも何も!決まってる」
全員覚悟を決めろ!ここが正念場だよ。
「やるよみんな!邪神退治じゃーーーーい!!!!」
「「「「おうよ!」」」」
はいはーい、自身の無い子は援護射撃をお願いね。
腕に覚えがある子は好きにやれ!とりあえずあいつの顔らしきもの全部潰せ!
「ライトニング・・・フォールッッ!!」
電気ゴリラ先陣切ったぁー!膨大な覇気と雷を纏った飛び蹴りが邪神の頭部に直撃する。
うはっ!悪魔っぽい角が一撃で砕けたぞ。
「やるな」
「まだ序の口です。ミスターアネドー!」
「承知!斬艦刀・・・牙懐!」
謎の能面女・ミスターアネドーが抜刀して突撃、ただ真っ直ぐな斬撃を見舞う。
節足動物のような多脚がまとめて宙を舞った。
「いいぞ、もっと足掻くがいい!全てが徒労に終わったときの絶望・・ぐぼっ」
「ゴチャゴチャうるさい!さっさとやられてしまえ」
多弾頭ミサイルの着弾を確認、続けて他の武器も撃ちまくる。
デバイス・ラーズアングリフのオールウェポン射撃。まともに使ったのは初めてだけどスカッとする。
高機動を売りにするデバイスが主流の最中、重武装砲戦系デバイスは不人気な傾向にある。
しかしながら、全弾発射の火力と派手さは誠に痛快である。
よーし、いい感じだ。私はこのデバイスをちゃんと使いこなせている。
「天級とハゲたちは全員のサポート!よろしく」
「「「「了解!!」」」」
「私も行くか、ソウルゲインの調整は間に合わなかったが、やるだけやってみるぜ」
「しっかりやれよ~。俺はゲート見とくわ」
アルとミスターアネドーがメイン火力担当。残りの全員で彼女たちを援護する。
私は全体の指揮と、とりあえず弾切れまでは撃ちまくる方向で。
「飛燕如く、斬艦刀・大車輪ぃぃーーーん!」
「ハーケンインパルス!」
曲刀に変化させた刀を回転させながら投擲するアネドー。何あの刀、体積が変化したような・・・。
続くアルも蹴り出した覇気を雷光の刃にして飛ばす。
直撃!今ので上半身の肩パット?部分の顔と翼が消し飛んだ。
邪神の巨体が傾く、おまけだ!ミサイルをプレゼントしちゃう、ありがたく食らっとけ!
今更だけど地下で大爆発はよろしくないような・・・まあ、いいか。
「もう、あの二人だけでいいんじゃね」
「せやね」
「なーんか面白くねぇな」
「じゃあ・・・フラグ・・・立ててみる?」
「ガッちゃん!余計な事をいわないで!」
「マズいですぞ!」
この状況で余計なフラグ建築するアホが仲間にいるとは考えたくないな。
「「やったか!?」」
「「「「「おいぃぃぃ!!?」」」」」
私らのメイン火力は両者とも脳筋(アホ)でした。
「フフフ、フハハハハハ。楽しませてくれる」
ほら見たことか!効いてないですよ感を出して笑ってるじゃん。
「やだっ!傷が再生してる。クッソめんどくさい」
「ガッちゃん」
「お任せ~」
合法ロリの術式発動!
こんなこともあろうかと、この儀式場には予め術式発動をサポートする仕掛けが盛り沢山なのよ。
邪神を倒すなら戦場を地下から地上に移すべき、得意の広範囲転移術でバトルフィールドをチェンジ!
はい!あっという間に全員地上に出て来れました。
うへぁ、クロスゲートも一緒に持ってきちゃった。今別にいらなくね。
「仕切り直しだよ。ここからは大技もガンガン使って――」
「神罰!」
「あ、なんかヤベェの来そう」
大蛇の尻尾が上空へビヨーンと伸び・・・伸びすぎだろが!
天空に構築された巨大な魔方陣!?
「滅びよ!」
マズい!
「防御急いで!はよせな」
「上空から」
「拡散ビーム!?」
一発だけでも致死の破壊力を持つ光弾が雨あられと降り注いだ。
逃げ場がない範囲が広すぎる!
「「「「「うびゃぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!」」」」」
大人数の悲鳴が重なると「うびゃぁ」と聞こえるんだなぁ。
ビームの一発がハゲゾーに直撃した瞬間を見ちゃった・・・くっ!全然悲しくない。
デバイスの防御力に救われた・・・他のみんなは・・・どうなった。
ファイン家では非戦闘員のバイトから役職付きのベテランまで「いのちをだいじに」を徹底して叩き込まれる。
生き残る事にかけては皆エキスパートだから、しぶといんだよ。
1stの滅びを無駄にしないために受け継がれた技工の数々甘くみるなよ!
てなわけで大丈夫だと思うことにする。
「やりますね少々驚きましたよ」
「アネドー!」
「無事ですかココさん、今の凄かったですね」
「アル、私は大丈夫だけど」
うん、この二人はまあね。頭一つ抜けているからね。
「もう・・ダメでゴルシ・・・」ガクッ
「ボス、俺たちは空気読んで逃げるぜ~じゃあな」
「ちょっ!」
ゴルシ戦闘不能!最近活躍してないね。
シャカとファイン家暇人たちは逃げ出した。あんの野郎!ああでも、賢明な判断か。
もう一度さっきのヤツがシャカたち(戦力外)を狙ったら、冗談抜きで死人が出る。
「疲れた・・・寝る」
「ガッちゃんエネルギー切れでーす」
天級二人は・・アカン、既に一人が脱落した。
あれ、これはかなりピンチなのでは?
おかしいな当初の予定ではもう帰って宴会しているはずだったのに。
「終わりか、小さき者どもよ」
「いや~、ヴォルクルス様って強かったんですね。ちょっとタイムいいっスか」
「よかろう、残された僅かな時間で絶望し泣き叫べ」
意外と話せる邪神様だった。なめられているのはムカつくけどありがたい。
「許可が下りた!作戦タイム、全員集合!」
「「「「「はいはーい」」」」」
もうね、完全勝利した気でいるから神の余裕を見せちゃうよね。
消化試合しか残ってないからね、そりゃあ邪神様も舐めプしちゃうよね。
その隙に残った面子で作戦会議しちゃうからな。後で吠え面かくなよ。
「悲しいけど、マサキがいないとこれが普通なんだよね」
「改めてマサキさんの偉大さを痛感しました」
「そうでしょう、そうでしょう。ムフフフ」
「なぜアネドーが嬉しそうなの?」
「して、これからどう攻める気ですかな」
「「「「ハゲゾー生きとったんかいワレ!」」」」
拡散ビームの餌食になった所を確かに見たんだけどなぁ。しぶといわー。
「死を偽装して部下たちに指示を出しておりました」
「へぇ、この短時間でよくもまぁ」
「我々が全滅した場合、ここにトロニウムバスターキャノンを撃ち込んでもらう手筈を整えました」
「ほートロニウムとな。もう少しマシな嘘をつくことをおススメするよ」
「その兵器は私の実家・・すなわちメジロ家のハガネかR—GUNパワードでないと」
「フフフ、私の人脈を侮らないでくだされ。メジロのばば様とはウマスタでフォローし合う仲ですぞ」
「まあ!ばば様ったら相変わらずのハイテクお婆ちゃん」
「「いいね!」のためならば大量破壊兵器でも発射しちゃう。ウマスタグラマーの鏡だね」
「ほー、バイトテロやる感覚なんだね。なんて迷惑な老害なんだ!」
「あんのババア!年甲斐もなく何やってんだ」
「あら、アネドーさんはばば様のお知合いでしたか」
「知りません!逆光で顔が見えない妖怪ババアなんて知りません」
残った面子は、私(ココ)、アル、アネドー、ハゲゾー、ミオ。
ゴルシとガッデスは少し離れた木陰に放置した。
「もういいか」
「あ、もうちょっとだけ。ホントなんかすみません」
「あまり待たせると・・・世界滅ぼすぞ」
邪神様が「もういいかい」してきおった!待たせなくても滅ぼす癖に何言ってんだコイツ。
ヤバイどうしよう、どうすんのコレ。
「皆さん、お下がりください。後は私がやります」
「アネドーさん、ならば私も」
「いえ、行くのは私だけです。この仕事は誰にも譲れません」
「何を」
「マサキの大事な愛バを守るのも私の務め、だって・・・お姉ちゃんですから」
アネドーが刀の握り方を変え、力を解放する。
「私はミスター・アネドー!神を断つ剣なり!!」
「覇気が!?な、これは」
「うわすごっ!天級狙えるレベルじゃんか」
使い手の覇気に応えた業物は真の姿を現す。
柄が伸び、鍔の部分が展開、流体金属で構成された両刃の巨大剣となる。
参式斬艦刀。
「あの刀、ダイナミックゼネラルガーディアン!」
「雷鳳の兄弟機、人類の守護者に与えられたダブルG・・その1号機」
「でかっ!なっがっ!よくあんなの使えるなぁ」
あのサイズを片手で振り回すってなんだよ、もうわかわからん。
この理不尽さと無茶苦茶加減・・・よく知ってる誰かに似ていないか?
心なしか邪神様もドン引きしている気がする。
「なんだ・・その眼その覇気・・いや、そんなはずは」
漲る覇気と気迫を込めアネドーが邪神へ向けて疾走する。
「我が一刀は、雷のきらめき!」
あれ、変だな、背景に夕日とそれに照らされた海が見えた気がする。
眼科予約しておかなきゃ。
間合いに入った!大質量の剣による流麗なる絶技が発動する。
「斬艦刀・雷光斬りィッ!」
横薙ぎからの斬り上げ。
十文字に斬り割かれた邪神の巨躯が後退を余儀なくされる。
「「「「すっっげぇ!!!」」」」
これには全員目玉ポーン!ですわ。
これもう勝ったんじゃね、任務完了じゃね。
変なお面だなってバカにしてごめん、アネドーさんマジ凄くね。リスペクトするっス。
「キャーー!アネドーさーん素敵!抱いて!」
「ヴォルクルスざまぁ!アネドーさん甘く見るからや」
「おやおや、上半身と下半身が分かれてしまいましたよ。これはもうダメかもわからんねw」
「雷の要素が足りませんね。もっとビリビリスパークしてほしかったです」
「ちょっと対抗意識燃やしてる?アルが使う技も言うほど雷出してないよね」
「それは今後の改善点です。今は大目にみてください」
勝った第100話完。フゥー終わった終わった。
「気を抜くな、ゴリラーメン!まだ終わってないです!!」
「え、ちょ、ま」
「うそーん」
ゴリラーメンってなんだよ!
それアルと私のことを指してるのか?なんでフュージョンさせたんだよ!
ぬか喜びでした。
邪神の分かたれた邪神の上半身と下半身がなんと!それぞれ独立して動いてますがな。
せっかくアネドーさんがつけた傷も超速再生しているみたい。
「見事。上下に分かれたのは久しぶりだぞ」
翼を広げ空を飛ぶ上半身がアネドーに賛辞を贈る。
「お返しだ、受け取れ」
「っ!?」
ズルりと髑髏の顔が垂れ下がった。虫っぽいパーツが気色悪い。
生理的嫌悪感をもたらす内臓のような管で飛行した体と繋がれているそれはまさに・・・
「「「パンデモニウムさんだ!!!」」」
「パン?え、何ですそれ?」
「銀魂読め」
パンデモニウムさんが特大のゲロビを吐いてきた。アネドーさんに直撃!?
あ、よかった生きている。一旦こっちに下がって来るようだ。
「不覚っ!離脱が遅れました」
「・・・・」
「何ですかあいつ、もうただの怪獣じゃないですか!分離機能があるなら先に言えよ」
「・・・・」
「モーション、アルダン殿、急に黙りこくってどうされました?」
「挫けている暇はありませんよ。もう一度・・・」
「「たづなさん」」
「・・・今何と」
「お面、とれちゃってるよアネドーさん」
「え、あら、やば」
焦った様子で顔をペタペタ触るアネドーさん。気付くのおっそ!
「「何やってるんですか、駿河たづなさん!」」
「他人の空似ということがありまして」
「ねーよ、どう見ても学園の事務員さんだよ」
「散々口にした"姉"とは一体、まさか・・・」
「あーそっか、この子がマサキの(* ̄- ̄)ふ~ん。なるほど、これでシスコン拗らせたのか」
「マサキはシスコン拗らせてくれたの!よっしゃー!」
「満面の笑みで何言ってんだコイツ。引くわ」
「ブラコンの何が悪い!」
「ふむ。急にキレましたな」
「え、学園にいる時とキャラが違う・・こっちが本性か」
「あわわわ、こんな所で小姑様にお会いするなんて何の準備もできてません」
「小姑言うなエレキング、アイスラッガー(手刀)で斬首されたいのか」
「やった、類人猿の括りからようやく解放されました!」
「喜ぶところそこかよww」
何か忘れている気がするが、只今大混乱中。しばらくお待ちくだ・・・
「我を無視するとは、いい度胸だな」
「「「「「ぎゃぁぁぁーーーーー!!!忘れてたーーーー!!!」」」」」
放置プレイされてお怒りの邪神ビーム。
ええ、諸に食らって全員ぶっ飛びましたよ。全員アホですけど何か?
「うぇっぷ、地面と初チューは大地の味!みんな生きてる?お返事して」
「あだだだ・・・ブラコン仮面が急に正体明かすから」
「人のせいにしな――待って、ブラコン仮面って私のこと?」
「ミスター小姑の方がよかったでは・・ンンッ!な、何でもありませんw」
「お前学園で会ったとき泣かすからな」
「弟の嫁いびりする暇あるなら婚活でもすればいいのに」ボソッ
「お前も泣かす、そして殺す」
「マサキの愛バを守るって誓いはどこへやった!?」
「愛バなんていらねぇんだよ!弟には姉さえいればそれでいい!」
「「それが本音か!狂ってやがる」」
「ケンカしている場合ではありませんぞ」
「「「「うるせーんだよハーゲ!」」」」
「なんだとぅ!この小娘どもがーーー!スキンヘッド最強理論を語ってやるからそこに治れぃ!」
「本ッッッ当にいい度胸だな!」
「「「「「「ぎゃぁぁぁーーーーー!!!また来たーーーーー!!!」」」」」
はい、怒りの邪神ビーム2回目でーす。
ぶっ飛んだけど全員しっかり受け身をとることができた。なんか慣れて来たねwww
ごめんね一番アホなのはマサキだと思っていたけど、私たちも大概だったよ。
関わった人物を軒並みアホにする力が私の操者にあるんだ!
「ひ、人の弟ををアホ製造機みたいに言わないで」
「たづなさん、その戦闘服とっても良く似合ってるね。メジロのプレミアムモデルかな」
「今更媚を売っても遅いからな。この服は知り合いの"クソ執事"に押し付けられたので仕方なく」
「その執事、敵をワイヤーで切り刻む系ジェントルマンですね!超知ってます!」
「それよりどうするのです、もう後がないですぞ」
「私にいい考えがある」
「「「「激しく不安だがやれ!」」」」
天級代表のミオが何か思いついたみたい。
イマイチ活躍できていないので出番がほしいのだろう。
「必殺!レゾナンスクエイクゥッッ!!」
「ぬぉ!」
「地震?」
ミオが地面を殴りつけた直後に激しく揺れる大地。
拳一つで局所地震を発生させるとは、迷惑だから乱発は控えてください。
「あばばばばばば、揺れてるゆれてるぅぅぅ!」
「いやーー!何がしたいの?地震大国日本で何してんの!」
「近隣住民に被害が出ても知らないからね!」
「その心配はないようです。揺れているのはミオさんを中心とした限定範囲だけみたいなので」
「もう一発ッ!オラァッ!」
「ぐぉぉ」
ひび割れる大地。
ヴォルクルスの巨体が地割れに飲み込まれた。
「これしきの事で・・我が・・」
「うん、やられたりしないよね。でもアンタ動けないでしょ」
「おのれ・・・おぉぉ」
ただの地震ではない、覇気を使った超振動は共鳴現象を引き起こし、飛行能力のある相手にもダメージが入る。
邪神には微々たるダメージだが、立て続けに発生する振動はその自由を奪う。
「よいしょっ!みんな何してんの、今のうちに退避しちゃってよ」
「ミオさん、あなた・・・」
「トロバスが発射されるまで、そうしているつもりか!」
トロニウムバスターキャノン略してトロバス。
「そういうこと、私がコイツと心中したってこと、マサキには内緒にしてよ。さあ、行った行った」
「そんなことできません!」
「いいから行け!ハゲゾー発射準備をお願いしとけ!ガッちゃんとゴルシも忘れないであげて」
「う、動けぬ・・・」
私は元々アインストだしさ、今人型でここにいるなんて夢みたいな話だ。
サイやみんなに出会って、自我が芽生えて、いろんなことを知って・・・
あの子に、マサキにも会えたしね。
思い残すことがないって言ったらウソだけど、ここで犠牲になるなら私以上の適任はいない。
楽しかったなぁ、この世界に来れて幸せだったよ。
「覇気を介して脳内に遺言送られたんだけど。凄く後味悪いんだけど!」
「ハゲゾー様、ばば様は何と?」
「少々お待ちください」
「文字入力おっそっ!直接電話しろや!」
「お、返信が来ましたぞ・・なになに・・・「先日のテロ事件で攻撃を受けたハガネのトロバスは修理中です。なおR—GUNのデバイサーは"新兵がよくかかる病気"になり入院中です。トロバスを楽しみにしていた皆様、大変申し訳ございません」だそうです」
「「「「ダメじゃん!!」」」」
「あー!アホらしいやめやめ!誰がこんな所で死ぬもんか」
頼みのトロバスは発射できないとのこと。
自分の足止めが何の意味も無くなったので、ミオは地震連発をアッサリ止めて戻って来た。
「やっぱりあのババアは信用ならないわ。限界まで付き合いなさい二人とも、これは小姑命令です」
「キッツい嫁いびりだなぁ。まあ、やるしかないか」
「サイ様とも約束しました。ここが踏ん張りどころですね」
「私疲れたから休んでるね、連発はやりすぎた~手が痛い」
「こんなことならば、残りの二人も連れて来るべきでしたな」
「今更だよ、それに・・私たちが全滅した場合、最後の希望はあの二人に託される!」
そう、あの最高に生意気な二人にね!・・・希望もクソもあったもんじゃねぇ!
「これまでのようだな。死ぬがよい!」
邪神様、下半身大口からビーム発射!
「怯むな!マサキに会いたいなら死ぬ気で倒せ!死んでもいいから戦え!」
「「この小姑スパルタにもほどがあるだろ!!」」
「生き残った奴にはマサキを一日自由にできる権利(本人の許可なし)が授与される・・・たぶん」
「「ヴォルクルスがなんぼのもんじゃい!!」」やる気アップ
「アホでよかった。その権利は姉である私にも有効じゃーーー!!お前らにはやらねぇぞ!」殺る気アップ
アホ三人で突撃ーーー!!!
特大ビームの直撃を躱す、かすった部位の肌がチリチリするけど無視!
なんかこの邪神の攻撃、魔法?魔術攻撃みたいなの多くね?その見た目でキャスタークラスなの?
私たちはライダーの適正を標準搭載なウマ娘だぞ!クラス相性で勝ったな!
バーサーカー因子のほうが強い?その場合はペラペラ防御力がバレる前に宝具でゴリ押しだ!
ぐああっ!硬いしキモイし再生するしーーー!
こんちくしょー!甘かったか、神殺しなんて無理無駄無謀だったかなぁ。
「うぁー!たづなさん!無敵の斬艦刀で何とかしてくださいよォーーーー!」
「チェストォォォッッ!」
「ちょ、ひゃっ!今私たちごと斬ろうとしましたね!いくら小姑様でも怒りますよ」
「なんでメジロの子なんかを・・ババアに嫌味を言われるの、お姉ちゃんなのにーーー!」
「これ私怨だ!気を付けて、アルは確実に狙われてる!なんか事故に見せかけて殺る気だ」
「くっ、先に小姑様をどうにかしないと、いや、いっそのことまとめて」
「いやーーー!広範囲攻撃はやめてぇーーー!私いるの!ココちゃん巻き込まれてるのぉぉぉ!」
「消し飛べ!ゼネラルブラスタァァァーーー!!」
「「うわぁぁぁ!光線吐いたぁ!」」
マサキが吐くブラスターの元ネタこれかい!
なんて威力、森が一瞬で焼け野原や!せっかく生え揃った尻尾焦げたぞクソがっ!
※安全を考慮して戦場は人の住んでいない土地で行っています。
人払いと流れ弾防止の結界も準備万端!(ディバイディングドライバーほしい)
出撃するたび街を壊すウルトラ巨人とは違うのです(`・∀・´)エッヘン!!
三人で仲良く連携?できるわけないでしょ!
「ゴジラVSキングコングと邪神と私」みたいになってるから!
ヴォルクルスと私がおまけみたいになってるから!ホント何やってんの?
人選ミスったぁーー!
「ハハハ愚かなり、あまりにも愚か・・・な・・に・・」
「この光、ゲートが!?」
「また何か来る」
「ハゲゾーは・・・特に何もしていないか」
「ただでさえ無理ゲーなのに、これ以上何が」
やめてやめて、邪神二体目なんてマジ殺しに来てる。
横向きに転がっていた大きな輪っかから覇気がドバドバ出ている!?
これ覇気だけじゃない、異界のいろんなエネルギーがグチャグチャになって溢れてる。
「あ、あ、ああ」
おや、ヴォルクルスの様子がおかしい。
こっちを見向きもせずゲートに釘付けになっている。
「そんなバカな、あの空間から自力で抜け出すなど、ふ、ふ、不可能だ!」
ゲートの輝き、ヴォルクルスが出て来た時の比じゃない!?
おいおいよしてくれよ、この邪神以上の存在が出て来ようとしているのかい。
「い、い、い、嫌だァァァァ!!もうイヤだァァァァァァァーーーー!!!」
「え?」
「は?」
「なに?」
これには私もアルも小姑も全員ポッカーン。
あの邪神様がみっともなく喚き散らしております。どういうことなの?
カウントダウンを告げるように明滅するクロスゲート。
「ウアァァァァァァァーーー!ヤメロヤメロヤメロやめてぇぇーーー!!」
パニック、半狂乱、癇癪を起した子供のようにゲートへ向かい、巨体を何度も叩きつける。
邪神の力を持ってしても破壊できないゲートへの攻撃。
何かが出てくる、それを妨害できるならどんな醜態を晒してもかまわないといった必死さが伝わる。
ホント何があった?
「二人とも、下がりますよ」
「うん、何かヤバイ」
「・・・・」
「ほら、なにボーっとしてんの行くよ」
「・・・きれい」
「アル?」
「あの時よりも、ずっと綺麗」
熱に浮かされたようにゲートを見つめるアル。
その上で発狂している邪神の姿は目に無いってないのかよ。
綺麗?ゲートから漏れ出すエネルギーの事を言ってるの。
確かに綺麗だけどさぁ、可視化して色まで見えてる時点で相当ヤバイのわかってる?
アレはもう覇気じゃないよ"力"という純粋な概念そのものだよ。言っててよくわかんねぇ!
「同じだわ20年前と」
「たづなさんが、よくある意味深なセリフを!」
「出てくるのは神か悪魔かそれとも・・・」
なになに何なのよ、私だけ置いてけぼりはやだなぁ。
「来る!アイツが来てしまう!イヤだ!あんな恐ろしい奴とはもう戦いたくないィィィーー!」
「異界門、これが、こんな物があるから!なぜだ、なぜなのです・・・・よ」
「我は破壊神サーヴァ・ヴォルクルス!神たる我がこの我こそがぁ―――オゴッッ!!」
三人の騎神はそれを見た。
安全圏まで退避したハゲゾーとミオ、そして今作戦に参加した全ての人がそれを見た。
この一連を儀式開始から見守り続けたあらゆる存在も確かに見た。
そして思った「うん、私(俺)疲れてるんだな。今日は早く寝ないと」と・・・。
「グゥボォォォォォォオオオーーーくぁwせdrftgyふじこぉォォォーーーー!!!」
15mクラスの巨体が一度浮き上がり悲鳴を上げながら大地を転がっていった。
勢いは中々止まらず森の木々をなぎ倒し、小高い丘に激突した所でようやく止まる。
( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)( ゚д゚)
ゲートから真っ直ぐ突き出ているのは拳を強く固めた腕一本。
それがヴォルクルスを殴り飛ばしたのだ、見事なアッパーカットである!!
ありえない異常な光景。
腕は天を衝くが如きの大きさで、その全てが・・・光り輝く緑の結晶で構成されていた!!
「オ、オルゴナイトの腕?」
「なんて大きさなの」
「・・・・うう」
「「ゴリラが泣いてる!?」」
バリンッ!と外側からはがれ落ちるように崩れ去る巨大結晶。
それは直下にいる私たちへ降り注ぐ前に粒子となって消えてゆく。
アルが泣いちゃうのもわかるよ。私だって泣いちゃいそうだもん。
クロちゃんシロちゃん以外で緑のオルゴナイトを使える人物はただ一人。
ルクス?あいつの赤いヤツはノーカンだよ。
「ううっ・・もどって・・グスッ・・戻って来てくださいました!」
「女性を待たすのような弟は再教育の必要があり・・・世話が焼けるわね」
「ちょっと待って、これ合ってる?私たちの操者で"マ"のつく男で合ってる?」
「他に誰が・・・へ?」
「あらら」
オルゴナイトの腕が消え去った後、ゲートのふちに手をかける者あり。
底冷えする瘴気と覇気(その他諸々)を纏い、闇よりなお暗い漆黒の体がもつ何かが出て来た。
全身を黒色のエネルギーで覆っている、翼を生やした人型の何か・・・悪魔?
そう悪魔というのがピッタリの姿形をしている。
期待していたのとちがーう!!
「・・・?・・・???・・・Σ(゚□゚;)!?」
一言も喋らない悪魔(仮)はキョロキョロと辺りを見渡し。
ビックリして飛び込むようにゲートへ戻った。なぜかルパンダイブだった。
「「「は?」」」
戻っちゃったよ、何してんだよ。
あ、また出て来た。
今度は慎重に波打つゲートの境界面から頭だけをだしてキョロキョロしている。
安全を確認したのかそろーりそろりと這い出てきた。
なんかカワイイ!
「・・・???・・・♪・・・(*´▽`*)」
空を見上げて深呼吸~からの~ガッツポーズ!!!やったーー!でいいのかな。
恐ろしい見た目に反してコミカルな動きをする悪魔。
まだ、こちらに気付いていない。は、話しかけた方がいいのかな。
(どうするアレ?ホントにどうするの?アレが私たちのアレでアレなのよね?)
(だと思うのですが、確証は・・・姿も覇気が違うような)
(異質な覇気、アースクレイドルで会ったあの時の悪魔ではない?何者?)
「アアアアァァァ!何故だなぜだナゼダァァ!こんな所まで追って来てお前は何なんだーーー!」
アッパーを食らって呻いていたヴォルクルスさん復活、悪魔に向けて絶叫する。
悪魔(仮)が邪神に気付く・・・チラ見して・・( ´Д`)=3 フゥ
ため息ついたぁぁーーー!心底めんどくさそうだぁ!
「滅びよ滅びよ滅びよ!貴様のような異物を我は決して認めぬぞぉォォォーー!!」
全身にある顔という顔、口という口から邪神ビームを収束発射するヴォルクルス。
私たちは咄嗟に退避、悪魔は?避けもしないだと!?
両手を広げ、まるでシャワーでも浴びるようにビームを食らう悪魔。
そうそう満遍なくね・・・って何しとんねん!あ、後ろ向いた背中にも浴びたいんだ。
ビームの奔流に晒されながらもピンピンしている悪魔。
だんだんと全身の黒いエネルギーが剥ぎ取られていく、最初に翼が消滅した。
かなりの大荷物を背負っていた事が判明、何かで防護しているのか荷物もビームが効いていない。
余分なエネルギーを洗い流している!?そんな風に見える。
長いビームの照射が終わった。
ヴォルクルスは肩?で息をした後、攻撃した対象の無事を確認して唖然とするしかない。
一回り小さくなった人型の姿形が露わになる。あれが悪魔の正体?
東洋風の武道技らしき衣装に黒い外套を羽織り頭には何故かカウボーイハット?
サイズが大きいのか帽子によって目元まで隠れている。なんともちぐはぐなコーディネートだ。
手足には騎神用デバイスのような手甲と足甲を装備している。
「よいしょ」といった感じで荷物を地面に降ろした後、グキグキッと首を鳴らす。
カッコよく外套を脱ぎ去って・・・汚れを気にしてすぐさま拾い、丁寧にたたんで荷物の傍へ。
まだちょっと皺を気にしている。神経質か!
最後にカウボーイハットを脱いでその上に置いた・・・長い髪!?
帽子の中に無理やり詰め込んでいた、長髪がハラりと垂れ下がる。
「「「・・・・」」」
時が止まった・・・邪神を除き、一番近くでその顔を見た騎神たちの心臓が脈打つのを忘れる。
ウマ娘たちは基本容姿端麗、自分を含め美形の顔など見飽きている。
だから好みのタイプを聞かれた場合、性格や覇気、実務能力だと答えるの常だ。
不覚にも、そのウマ娘たちが時を忘れて見惚れてしまったのだ。
悪魔の殻を脱いだ人物に。
陽光を反射して輝く白銀の長髪。
風になびく一本一本から匂い立つような色気と覇気を醸し出している。
シャープな輪郭、額と頬に刻まれた傷が野性味を感じさせる、いいアクセントになっている。
敵にはどこまでも恐ろしく、友にはどこまでも優しい眼差しを向けるであろう、翡翠を超え、エメラルドの輝きをもつ瞳。
今はギラギラと精気に溢れた眼光を放っている。
綺麗だ・・・男性に向ける言葉じゃないって?素直にそう思ったのだからしょうがない。
最後に見た時よりちょっと、いや、かなり変わっている。
「・・・サイバスター?」
血縁関係でないことが信じられない、母子の絆とは血筋など意にも介さず飛び超えるのか。
彼を知らない者はその姿を見て、生きる伝説を思い出すことだろう。
その髪と瞳の美しさは風の天級騎神に匹敵する。
見ようによっては男の方を支持する者も大勢いるだろう。
何があった?どうしてこうなった?音楽性を歪ませたビジュアルバンドか!
今時男のロン毛なんてはやら・な・・・ん////ま、まあ、私はいいと思うよ////
くっそ触りてえ!絶対いい匂いするだろ。ヤベヤべ涎出そう。
「ウウウ、ウアアァァァーーーー!!コロスコロス殺すーーーー!」
憎悪と怨嗟を込め邪神が咆える。
「貴様の肉体も魂も完膚なきまでにすり潰し―――」
「しゃぁぁぁーーー!!!帰ってキタァァァァーーー!!!」
邪神のセリフは歓喜の咆哮によってカットされた。
人かどうかは怪しいけど、これはもう間違いない。
自力で帰って来るとか、わかわかんない!結局、私たちの苦労なんだったの!
アンドウマサキっぽい何かは故郷2ndに帰還した。