妖機人と戦闘した、グラスたちはテスラ研へ。
俺とゴルシは覇気を求めて旅立つ。
【???】
「あれ?まためじろだ」「なんにんいるんですか!」
「そーすやきそばのあじ」「めじろにしてはしょみんてき」
「おいしければなんでもいい」「うめうめうめ」
「あーかっらっ!」「からいというよりいたい!」
「からすぎる」「う~まだひりひりします」
「わたしのぶんあげるね」「いらん!もうむり、やめ・・・あー!!」
「おちゃ」「おちゃです」
「たんさんのみたい」「ぜいたくいうな」
「ほっとするね~」「そうですね」
(なんだとごらぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!)
「!?」「!?」
「あーあーきれちゃった」「あのやさしいひとをおこらすとか」
「どこのばかだよ」「しらね、きょうみないです」
「じごくいきけってい」「しけいです!しけい!」
(あいたい、さびしい)
「わたしわるいこだ」「しってる」
「うれしいっておもっちゃった」「そのきもちわかります」
「わたしたちのせいでつらいのに」「それだけおもってくれてるわけですから」
「ほんとさいてーだよ」「こころをいためてくれるのがうれしいだなんて」
「ざいあくかん、ぱない」「みすてられたらどうしましょう」
「そのときはあなたのぶんまでわたしが」「それいじょうほざくな!」
「あのひとのとなりはもらうね」「みのほどしらずが、わらわせんな」
「またこのぱたーん」「おやくそくです」
ヽ(`Д´☆ガッ■━⊂(・∀・ ) 彡
ヽ( ・∀・)ノ┌┛Σ(ノ;`Д´)ノ
【マサキ】
また愛バたちがケンカをしている、そんな気がした。
あいつらがケンカする理由はなんだろう、食い物の奪い合いかな?
もし俺の取り合いだったら「やめてー!」と言いつつちょっと嬉しいかな。
準備を整えてマンションの管理会社にも連絡した。
しばらく戻れるかどうかわからないので、賃貸契約を解除するか相談しようと思ったんだけど。
なんと、シュウが数年分の料金を前払いしているので部屋は期限まで自由にしていいとのこと。
本当に何かなら何までありがたい幼馴染だよ。
お礼に旅で会ったウマ娘たちの写真ぐらいなら見せてあげようかな。
泣いて喜ぶか、金払わせてとか言いそう。
ドレインしたウマ娘にはお願いして写真撮らせてもらってる。
みんな写真でもカワイイ!凄い豪華メンバーだ。
母さんたちの写真なんて超レア!札束積んでも手に入らんぞ。
あ、デジタルの顔がヤバいwwwテイオーとマヤに挟まれて成仏しかけとるwww。
全て純粋に旅に思い出です。やましい気持ちは無い!
たまに見てニヤニヤするだけ!俺の癒しなんです!
その数百倍、愛バの写真見てるから!毎朝毎晩欠かさずニヤニヤしてるからぁ!!!
「そこの気持ち悪いニヤケ面男子~。お待たせ~」
「気持ち悪い言うな!それどうした?」
「どうだ、すげーだろ。今からこいつが私たちの愛車だぜ」
ちょっと待ってろと言ったゴルシが戻ってきた、サイドカー付きの大型バイクに乗って。
黒のカウルにマットシルバーのフレーム、重厚感たっぷりでいいね。
車体各部に張り巡らされた動力パイプが青く発光してオシャレ!
サイドカーもデザイン性に富んでカッコイイ。メーターパネル類も凝ってるな。
ナビに表示枠、よくわからんスイッチの数々、サイドカーにもモニターがついてる。
バイクショップにこんなんあったら、いくらするんのか検討もつかん。
「これを使ってもいいの!テンション上がってキター!」
「ファイン家技術部がサボりついでに組み上げた代物をパクって来た」
「泥棒!まあ、いいか(聞かなかったことにしよう)こいつに名前はあるのか?」
「メディウス・ロクスだってよ、変な名前だよな。さあ、乗った乗った」
「了解~よいっしょっと、思ったより足元広いな」
「じゃあ出発だ!目指せイスカンダル!」
「遠すぎるwww」
エンジンの駆動音が静かだ、ブオンブオン!じゃなくてスフィーン!って感じ、伝わる?
動力は何だ?排気ダクトがあるのに煙が出ない。
「一応、ガソリンでも動く仕様だぜ。TEエンジンとのハイブリッド車だ」
「TEって何の略?」
「ターミナス・エナジーって言う謎エネルギー」
「ロマンだね~」
宇宙に存在する四つの力(基本相互作用)強い力、弱い力、電磁気力、重力の4種類。
その次に存在を予見された理論エネルギーが「ターミナス・エナジー」
どこにでも存在し無限の供給を得られるが、調整が極めて困難と言う問題あり。
バイクぐらいならなんとか動かせるが、それも補助動力があってのこと。
TEエンジンを搭載したロボや武装の開発も進行中。
「TEアブゾーバーだったかな、1stで運用してた特機にそんなのがあったような」
「へぇー、正直テクノロジーの進歩についていけない」
「そこなんだよな。2ndの技術進歩はどう見ても早すぎる」
1stと2ndは似たような歴史を歩み、数十年1stが先に進んでいる。
だが、2ndの技術は1stの最新技術と遜色ないほどに迫っていたのである。
テクノロジーによるアドバンテージは取れないと判断したファイン家は2ndとの融和を。
それに反発したものはファイン家を離反し、暗部へと潜って行った。
「1stの進歩が遅いってのもあるんだよ。だって総人口が減りまくってるから」
「すまん」
「なんでお前が謝る?忘れんな、ベーオウルフとルシファーはお前の愛バじゃないぞ」
「わかってるんだけど」
「まあ、1stにお前がいたなら違った結末があったのかもな」
考えてもしゃーないから気にすんな、と言って笑うゴルシだった。
バイクは快調に進む。ヘルメットはどうしてるのかって?
俺はサイドカーに積んであったヤツをしっかり装着してるよ。
こめかみ辺りのスイッチ一つで開閉可能な超カッコイイ黒のフルフェイスをな。
軽量の金属パーツを使った特注品、これゲシュペンストの頭部に似てるというか、そのものだ。
PTの頭部を軽く弄っただけにみえる、戦闘にも耐えられそう。
ゴルシはヘルメット免除だよ。
一定の実力があるウマ娘(主に騎神)は覇気で頭部と言うか全身をガードしてるから、バイク事故位で死なない。
ウマ娘用の免許証にはノーヘル可、不可、の項目がある世の中です。
俺もノーヘルでもいいんだが、一応人間なのでいちいち説明するのがめんどいし。
職質回避のためにもしっかり着用してます。
「で、どこに向かってんの?」
「知らね」
「おい!」
「海と山どっちがいい?」
「山」
「じゃあ山に行くか」
「適当すぎ」
「知らないのか?ゴルシ様を信じるものは救われる」
「信じてないから救いもないね」
こんなので大丈夫か?
大型バイクで山道を登って行く。オフロードもバッチリ走破する高い性能。
サイドカーの座席が少し硬いので尻が痛くなった。
サスペンションと座席の改良を求む。
凸凹山道の衝撃が尻にダメージを与えていると小奇麗なログハウスに到着。
扉の鍵を強引に開け放ち、ずかずかと中に入るゴルシさん。
「いいのか?犯罪だぞ」
「ファイン家の力でどうとでもなる。モーションがちょっとプンスカするだけだ」
「モーさんも苦労してるのな」
「今日はここに泊るぞ。夕飯は何がいいかな~」
「おーい、本来の目的忘れんなよ」
「忘れてねぇよ。この山にはいるんだ、とっておきの獲物がな」
「北海道で食ったから熊肉はもういらんぞ、それより聞きたいんだが」
「なんだ?」
「ヘルメットが脱げないんだけど、どうなってる」
「嘘だろwwwちょっと見せてくれ」
ゲシュペンスト頭部が外れません。
笑ってんじゃねーぞゴルシ!お前が持って来たんだろうが。
さっきから何度も試してるんだが、ウンともスンとも言わん。呪いの装備二つ目。
「覇気でぶっ飛ばしていいか?」
「待て!それは最終手段だ。うーん、どうなってんだコレ」
「もう自力で壊すぞ!せーの」
「ヤメテ」
「・・・・」
「どうしたマサキ」
「ヘルメットのモニターに文字が出た」
「コワサナイデ」
「このヘルメット生きてる」
「超機人がいるなら、意識があるヘルメットもアリってか」
「オハナシシヨウ」
俺と交渉したいとな。面白れぇやってやろうじゃないの。
「ちょっと、一狩りしてくるわ。ヘルメットと遊んで待っててくれ」
「行ってら~」
ゴルシが夕飯の獲物を狩りに行った。俺はヘルメットと話してみる事にした。
「何者ですか?」
「All In One」
「オールインワン?」
「AI1(エーアイワン)デイイヨ」
「AI1はヘルメットの妖精か」
「チガウ、セントウガタジンコウチノウ」
「その人工知能がなぜここに」
「ツェントルプロジェクト」
「え?何?カタカナ多すぎてめんどい」
「バカ?」
「いますぐ破壊してやろうか!」
「ゴメンナサイ、バカデモワカルヨウニスル」
「バカなのは決定かよ」
「ノウミソスキャンカイシ」
「待てや!今、脳みそって言っただろ!何をするだぁー!」
「シンパイナイ、ジットシテ」
ヘルメットが妙な音を立てる中、モニターに人間の頭部断面図とメーターが表示される。
モニターに表示されたメーターがすぐに100%に到達。
スキャン完了と表示された。
「終わったのか」
「うん。無事完了したよ」
「誰だよっ!」
耳元から若い女の声が聞こえた!このログハウスには俺しかいない、ゴルシは出て行ったまま。
お化け?やめてくれよ・・・怖いの無理です。
ヒリュウにいた時、クロの部屋でホラーゲームをプレイしたことがあった。
案の定ビビった俺が「きゃっ!」と情けない悲鳴をあげてシロに抱きついたは内緒。
シロが勝ち誇った笑みを浮かべ、それを見たクロの目がゾンビより怖かったのも内緒。
直死の魔眼を発動したクロによってシロが17分割されそうになった思い出。
「AI1だよ。ずっと一緒だったじゃん」
「なぜ急に喋り出した」
「マサキの脳から情報をもらったからね。これからは自由にお話できるよ、嬉しいでしょ?」
「とりあえずヘル脱いでいいか」
「ちょっと待ってね、よし、これでどうかな」
ロックが解除されたので開閉スイッチでフェイスオープン。
ふぅ、メタルマン(B級映画)の一生脱げない仕様じゃなくて良かった。
脱いだヘルメットことゲシュヘッドを外に駐車してあるサイドカーの座席にそっと置く。
「じゃあ、そこで大人しくしてろよ」
「えー!ここに放置するなんて酷いよ」
「またかぶる時までさらばだ」
「嫌だー!人工知能虐待で訴えるぞ!助けてー!ここに最低のロリコン野郎が」
「大声で叫ぶな!」
山の中とは言えあまりにも人聞きが悪い、仕方ないのでログハウスに持ち帰る。
流暢に喋るようになったと思ったらこれだよ。厄介な奴を誕生させてしまったのかも。
こいつ若い女の声を出すからホントに質が悪い。
「暇でしょ?何か話してよ」
「そう言われましても」
「人工知能にとって情報収集は趣味と実益を兼ねた生きがいだよ。何でもいいからさぁ」
「どこから話そうかな」
「愛バのこと、家族のこと、別世界のこと、ネタはいっぱいあるじゃん」
「スキャンした時に知ったならそれでいいのでは」
「直接聞きたいの!断片的な記憶からじゃなく当事者からの生きた情報がほしい」
「個人情報の悪用はダメよ」
「安心してね、情報漏洩が発覚した場合は事故に見せかけて犯人を処理するから」
「処理・・・社会的死ですか」
「物理的にもだね」
この人工知能怖い。
あらゆる電子機器にハッキングかますぐらいやってのけそう。
部屋の中でゲシュヘッドと向かい合って座り、お喋りする。
絶妙な相槌と適度な質疑応答が気持ちいい。カウンセラーでもやったらどうなの?
聞き上手なAI1にのせられて、結構深い部分まで話しちゃったよ。
「なるほどね。前途多難だけど頑張ってるマサキは偉いよ」
「聞いてくれてサンキューな。話したらスッキリした」
「こちらこそ、興味深い話をありがとう。お礼に私も力を貸してあげるね」
「じゃあ、明日の天気を教えて」
「それはSiriかAlexaにでも聞いてくれる。そいつらより優秀な私はもっと凄いこと知ってるよ」
「ロト7の当選番号を」
「当選番号を操作することはできるけどって、そうじゃなくて!愛バに関すること聞いてよ!」
「今すぐあいつらを救う方法」
「無理」
「もう帰っていいよ、自分自身をアンインストールしろ」
「ヒドイ!出て行けって言ったな―!今すぐには無理だけど、きっかけは作ってあげるのに」
「どうやってだよ」
「天級騎神の居場所知ってる」
「風と闇と火は間に合ってるぞ」
「土」
「どこだ!」
「ここ」
「どこ!?」
「私」
「・・・はい?」
「こんな姿で悪いね。土の天級騎神"ザムジード"とは私のことさ!」( ー̀ωー́ )ドヤッ!
こいつ今何て言った・・・人工知能が土の天級騎神だと。
今の笑う所か、こいつなりのジョークなのだろうか?全然面白くないぞ。
「お腹空いた、ゴルシまだかな~」
「現実逃避しても無駄だよ。さあ、真実を受け止めたまえ」
「ファイン家が造ったAIと言う設定はどこへ行った」
「AI1と言うのは勝手に勘違いした人がつけた名前だからね~」
「人工知能ではないと?」
「正確には記憶データ?思念体かな?機械に憑依できるお化けだと思ってくれたら」
「俺、お化け、嫌い、怖い、帰れ」
「言語中枢に異常をきたす程苦手か。サイの息子は随分臆病なんだね」
「母さんを知ってる?いや騙されんぞ!俺の脳をスキャンしたから適当言ってるな!こいつめ」
「ちょっとサイに電話してよ。証明してあげる」
「そこまで言うなら」
母さんに電話、良かったちゃんと出てくれた。
「どうしたの?クロシロちゃんは、まだ硬ったいままよ」
「土の天級騎神(自称)が母さんと話がしたいって言ってる」
「へぇ、見つけたんだ」
「少々お待ちを、ほら、母さんが待ってるぞ」
スピーカーホンにしてゲシュヘッドの近くにスマホを置く。
「やっほーサイ!何年ぶりかな?元気してた」
「アンタ誰よ!アラフォーの私にお前のようなクソガキボイスの元同僚がいてたまるか!」
「なんだ、やっぱり嘘かよ。無駄な時間を使わせやがって」
「あのねぇ。私が元々人類じゃなかったの忘れてるでしょ」
「あ・・・そうだった。アンタはクロスゲートから出てきたキモいクリーチャーだったわね」
「キモいクリーチャー!?怒るよ!!あの時の外見はカッコイイ馬だったじゃんか!!」
「この世界に馬なんて幻想生物はいません!代わりにいるのが私たちウマ娘ですー」
「ちょっと待て、今、聞き捨てならん事を言ったな。ゲートから出てきた?それに馬?」
「おっと、マサキも聞いていたのね。こいつの正体はアーマーと一緒のアレよ」
「アインストだと!?」
「お、久しぶりにそう呼ばれたなー。そっかぁ、同胞たちに接触していたんだったね」
アインスト、天級騎神の一人がアインスト・・・もうウマ娘でもなんでもねー!!!
「聞きたいことが山ほどあるが、こいつは本物に土の天級なのか、どうなの母さん?」
「正直わかんない。おーい自称ザムジード、私や他の天級にしかわからないことを言ってみろ」
「DC戦争のラストはビアンのヴァルシオン倒して終結は表向きの話」
「・・・え?」
「本当はあの後、エアロゲイターが送り込んだメテオ3がセプタギンへ変貌をとげ地球文明の抹殺を開始、もう少しで人類滅亡まで」
「よし!本物ね。もういいから黙って、それ言っちゃダメなヤツだから」
「何?今の何?とんでもない秘密喋ったよね!ねぇ?」
「私もいいかな」
「あ、ネオさんどうもです」
「ごきげんようマサ君。えーと、自称ザムさん?」
「ネオ!相変わらずロボ好きをこじらせてる?」
「絶好調よ」
「そうなんだ。昔、ネオの激レアプラモをオークションで売りさばいたのが懐かしいよ」
「は!?初耳なんだけど!そんなことしてたの!?」
「どうせ積んでるだけで勿体ないからって、ネオ以外の天級全員が嬉々としてやってたよ」
「ちょ、バカ!その件は墓場まで持って行くって約束」
「・・・サイさん?(#^ω^)」
「私だけじゃないの、グラもガー子もたった今暴露したザムだってやってたからー」
「つまり全員敵ね」
「今まで気付かなかったじゃない!そもそも買っただけで満足して積んどくのが悪い」
「逆切れしたぁー!もう許さない!サイさん、表に出なさい!」
「やる気なの?いいのかな~流れ弾で村が滅んだらアンタのせいだからね!」
「あんなこと言ってるのがマサキの母親なんだね」
「俺の母さんは本当に立派な人だよ」
「せんの・・・じゃなかった、愛情を注いだ教育の賜物ね」
「やっぱりマサ君はうちで引き取った方が良かった!ネオグランゾン痛恨のミス!」
母さんたちの悪行がバレて電話の向こうが修羅場。
故郷を人質にとるゲスい母さん、何のことですかな?俺は何も聞いてないです、ハイ。
「ねぇグラは一緒じゃないのー?」
「旦那と一緒にトレセン学園に行ったわよ。息子に会いたいんだってさ」
「ヤンロンがピンチだwww突然の両親職場訪問wwwくっそ恥ずかしい」
姉さんに報告しておこう。
ヤンロンをフォローしてあげてください・・・送信っと。
「何だかんだで親バカよねー」
「ホントそうよね。子離れしろって感じ」
「二人とも本気で言ってるから怖い、鏡見て」
「超特大ブーメランwww」
「「???」」
その後、いろいろ照合した結果。
母さんたちの若気の至りと、記録から抹消された機密情報を暴露しつつ。
人口知能AI1は天級騎神ザムジード本人だと判明した。
「何でAIやってるの?体は?そこから話してくれ」
「死んじゃったら体もクソもないよね」
「なんだ、アンタ死んだの」
「お葬式した?アインストの弔い方法ってどうするの?」
「はいやめー、もういろいろと会話がおかしい!!俺にもわかるようにお願い!」
「「「めんどいなー」」」
これが天級トーク(;゚д゚)ゴクリ…
全くついていけない、戦闘力だけじゃなく思考もぶっ飛んでる。
そんな人たちに育てられたのが俺です。
「私は不慮の事故でこの世界にやって来た、所謂はぐれアインストなんだよ」
まだ学生だった母さんとグラさん、そして水の天級騎神。
旧トレセン学園(当時の名は騎人養成士官学院)に通う三人が校舎地下の迷宮でクロスゲートを発見。
そこから馬の姿をしたアインスト、後のザムジードが現れた。
その場のノリと勢いでザムジードを地上に連れ出した母さんたち。
「未知との遭遇が世界に革新をもたらす」( ー`дー´)キリッと言う戯言で押し切った。
当時から母さんたちの力は飛び抜けており、御三家も彼女たちが言うなら仕方ないで通った。
母さんたちが戦場に赴く際、傍らには謎の生物?が確認されていたのだが。
触らぬ神に祟りなしでみんなスルーしてくれた。
「土の天級騎神見たことなくね?」と言う疑問は極度の対人恐怖症設定でなんとかした。
DC戦争後、ザムジードは「世界を見に行く」と言って一人旅立ち、今に至る。
「人知を超えたパワーで無理やり乗り切ったんだね」
「そうよ、褒めて!」
「さすが母さん!息子の俺も鼻が高いっス!」
「えへへ////」
「ねぇ、この親子ヤバくない?頭のネジ外れてるよ」
「サイさんの頭にネジ穴は元々ないわ。マサ君はえげつないマインドコントロールされてるのよ」
「「人聞き悪いなぁもう!」」
俺たちはどこにでもいる普通の親子です。
「えっと、死んだって言うのは」
「こっちの世界に転移した時、いろいろ破損しちゃってね。最初からもって20~30年の命だったんだ」
「寿命だったのか」
「死ぬ前に世界旅行だー!って叫んで出て行ったわね」
「それがどうしてAIの真似事なんか」
「ただ死を待つのも癪だったから、後世に何か残してやろうと足掻いた結果」
「こうなってしまったと」
死期を悟ったザムジードは自分の得た知識と記憶、天級としての力を残そうと考えた。
肉体は最小限に圧縮しアインストの核、例の紅い玉にして、そこに覇気と力を残した。
ファイン家協力のもと知識と記憶データは分割して量子コンピュータ保管されたはずだった。
「それが余りにも退屈でね~。思い切ってネットの海へ飛び出しちゃった訳さ」
「うっわ!最低なウイルスが誕生したものね」
「シュウ君にセキュリティ対策頼んだ方がいいかしら」
「今すぐお前らのスマホをハッキングしてやろうか!」
「「ごめんなさい!!」」
「そんな時、ツェントルプロジェクトで人工知能を開発していてね」
ツェントルプロジェクト
十年先を見据えた新機軸の機体と武装の開発計画。
理論上、無限供給可能な高出力のTEエンジン、自己修復可能な自立性金属細胞ラズムナニウムを使用しメンテナンスフリーな兵器の開発を目指した。
御三家が共同出資、近々プロジェクトをメジロ家主導に切り替える予定。
「そこの研究員たちがまたポンコツでねー。毎晩徹夜してるのに全然成果が上がらない、余りに不憫だったからつい手を貸しちゃったんだ」
設計ミスの指摘やバグの修正、TEアブゾーバーのデザインに至るまで匿名でアドバイスしたんだとか。
すると、一人の研究員が盛大な勘違いを始めた。
ザムジードをデータのみの存在だと見抜いたまでは良かったのに。
「「これは私の造ったAI1が自己進化したのね!私天才!ひゃっほーー!」とハッチャケまして」
「それからどうした」
「その人がさぁ、もう気持ち悪ったら。我が子のように接してくるのも嫌だったし、他人を見下す愚痴の数々、しまいには「私とあなたで世界を変えるのよー」とか言い出して怖かった、目が完全に言ってたねアレは」
「狂人ってやつか、そんなの放置しといていいのか」
「「うるせぇよババア!」というメッセージを大量に送り付けて発狂した所で、事前に通報しておいた御三家の掃除屋(揉め事処理のプロ)に連れて行かれた。今は精神を病んでネット環境のない超ド田舎に引きこもってる」
悪の芽が事前に摘み取られていた。こういう所は流石天級だと思います。
AI1はそのメンヘラ研究員の妄想ってことで決着。
暇を持て余したザムジードはTEアブゾーバーの予備パーツで組まれたバイク、メディウス・ロクスに憑依。
ヘルメットのゲシュペンスヘッドを誰かが装着してくれることを期待して眠りについた。
そのバイクをゴルシがパクって来ましたとさ。
「運命感じちゃうよねー。まさか、サイの息子に会えるなんてさ」
「話は大体わかったけど、その声と口調は何?アンタはデフォルトでたどたどしい片言だったじゃない」
「アーマーもそんな感じなんだよな、ミィとぺルゼは結構流暢に会話できたけど」
「マサキの脳をスキャンして最適な音声にしてみたんだけど、変かな?」
「つまりマサ君の趣味なのね」
「またロリなの?そんなに年下が好きなの!?」
「ほっとけや!変じゃないけどアラフォーぽくはないな」
「私、この世界に来る前は軽く500年は生きてたんだけど、今更アラフォーって言われてもな」
「メディア向け天級騎神のプロフィールでは最年少だったわね」
見た目こそ人外だったが、ザムジードは母さんたちの妹ポジションだったらしい。
「そう言えば最年長のあいつは今どこに」
「そうそう!ガッデス!あいつが私の体を持ってるの!」
「「\(^o^)/オワタ」」
「諦めないでー!!!一緒に探してくれるよね?マサキ!」
「ここで俺の出番っスか?」
「そうだよ。見つけたら私の体から覇気を吸収してもいいし、ガッデスの覇気ももらえるようにしてあげる」
「水天がどこにいるか知ってるのか?」
「どうやら一ヶ所に定住せずに移動を繰り返しているみたい」
「借金取りから逃げてるんじゃないのー」
「放浪癖もあったのね。一人で生活出来ているのか心配だわ」
「最悪、売り飛ばされているかもよ、アンタの体」
「そうなる前に見つけるの!」
自分の体に近づけばなんとなくわかるらしい。
これは良いレーダーを手に入れたぞ。
水と土の天級騎神から覇気をもらえれば、きっとあいつらも目覚めてくれるはず。
ザムジードが旅に協力してくれることになった。
ついでに、母さんたちに経過報告、姉さん、テスラ研、超機人。
ベーオウルフとルシファーのことは濁して、1stのこと、ファイン家と接触したことも。
「妖機人か、今度見かけたら消し飛ばしとくわ」
「1stのことも知ったのね・・・」
「メジロアルダンの暴走、ヒュッケバインの事故・・・きな臭いね」
「問題ないと思うが、母さんたちも十分注意してくれ。なんかメッチャ悪い奴がいる」
「私たちより自分の心配をしなさい」
「そうよ、マサ君。くれぐれも気をつけてね」
「私がいるし、ファイン家の頼もしい護衛もいるから大丈夫」
「ミノルちゃんもいるしね」
「シュウ君たちもずっと味方よ」
「ありがとう。みんな頼りにしてます」
通話終了。
そうだ、いろんな人が俺に協力してくれてるんだ。
だから俺たちは大丈夫、そうだよなクロシロ。
「サイもネオも変わってないな。元気そうで安心したよ」
「えーとザムジードさん」
「他人行儀だな~。急にかしこまらないでよ」
「じゃあ、今まで通りで行く。馬ってのはあのウマのことか?」
「そうだよ、あ、ヘルメット被ってくれる。絵で見せてあげる」
ゲシュヘッド装着!
モニターに表示される四本足の動物。
ドラゴンやグリフォンなど架空の幻想生物、その中に馬とよばれる生物がいる。
遺跡の彫刻、絵画やファンタジー作品によく登場しウマ娘に似た耳と尻尾を持っている。
人間を乗せて走り、人間と良きパートナーである描き方が多い。
ウマ娘のウマやバの語源となった存在。この世界にはいません。
「ウマ娘を動物化したらこんなのになるって誰か言ってたな」
「宇宙は広いよ、ウマ娘がいなくて馬がいる世界だってあるんだから」
「・・・その世界って、あいつらいないだろ」
「馬のキタサンブラックとサトノダイヤモンドがいるかもよ」
「ちょっと見たい気もするが、やっぱり女の子の姿でお願いします!」
「そうだね。ウマ娘はカワイイよね」
「話がわかるなザムさん」
馬だった頃のザムさんが表示される。
紫色の装甲、各所に紅い玉、関節部に緑の触手と骨っぽい部分。
全部盛りのアインストレジセイアの形を馬型にしたって感じかな。
「アインストの馬か、キモかっこいいな」
「キモいのは余計だよ!サイたちを乗せて戦場を駆け巡った日々が懐かしい」
「体戻ったらまた馬になるのか?その時は乗せてくれ」
「うーん。どうしよかな、このまま眠りにつくのもアリかと思ったけど。まだ私がいた方がいいのかな」
「母さんたちも喜ぶよ、どんな形でもいてくれた方がいいと思う」
「考えておくよ・・・そうだ!心機一転、生まれ変わった記念に名前を改めよう!」
「急に思いついたな」
「ザムジードってなんか可愛くないよね、アインストの親玉がつけてくれたけど今日でおしまい」
「おしまいなんだ」
「そういう訳でカッコカワイイのをよろしくね!」
「俺がつけるのかよ?無茶ぶりだな」
「中学生の時、ダークヒーローに憧れて、眼帯したり無駄に包帯巻いたりしてたマサキならできる!」
「何のことかわかりませんね。俺が中二病を患ったなんて冗談きついよ」
「嘘だっ!自作の妄想ノート(ネクロノミコン(笑))や闇属性のネオに弟子入りしようとしたり、架空の秘密結社に狙われる設定だったり」
「痛たたたたたたた!やめろーー!!その黒歴史は俺に効く!!」
「黒き愛バ、シュロウガと共に無限獄に囚われし大罪人"アサキム・ドーウィン"」
「がはっ!!!」
「いや~カッコイイねwwwアサキムwww」
「ホント勘弁してください。お願いだから」
思い出して悶絶する過去、皆さんもおありですかな?
中二病でも愛バが欲しいです。