脳をスキャンされて黒歴史が暴かれました。
「アサキムの名は封印したんだ、掘り起こさないでくれ」
「その時の熱い気持ちを復活させて!いい名前をつけてちょうだいな」
「キラキラネームつけられた子供がどんな目に会うか知ってる?」
「ウマ娘の真名なんて結構エグイのあると思うんだけどなー」
「それを言われると」
あの時の気持ちを思い出すか・・・どうして俺はあんな無駄な時間を。
こんなの愛バたちに知られたら恥ずかし過ぎて発狂する。
あれ?妄想ノートはどこへやったんだっけか、処分した記憶がない。
もしかして、まだ実家にあるとか・・・アカン。
ひぇぇ、俺が処分するまで誰にも見つからないで!頼むから!
「ネクロノミコン(笑)が心配かな」
「あれはマジで禁断の書物だ。見られたら俺が死ぬ」
「そんなにヒドイのか、逆に読んでみたいな~」
「頭おかしくなるよ?」
「それより名前を考えてよ」
「トンヌラ」
「メラゾーマで焼却されたいの?断末魔が「ぬわーーーっっ!!」に固定されるよ」
「チャゴス」
「ドラクエ界屈指のクズ王子はやだー!」
「・・・ミュステリオン・サ―スウルガ」
「ん?今のもう一回言って」
「ミ、ミュステリオン・サ―スウルガ////」
「・・・・」
「ごめん忘れて////」
言うんじゃなかった。
「え!ちょっと待ってよ、今の!えーとミュステリオン?」
「やめましょうや」
「元ネタは何?教えて!」
「言いたくない」
「言えよー!中二力全開の名前はどこから拾って来たか言え!」
「ネクロノミコンの3ページ目」
「もっと詳しく」
「後悔しても知らんぞ」
ミュステリオン・サ―スウルガ(光属性、金髪巨乳)
無限獄に囚われしアサキム(闇属性チート主人公)の前に現れた謎の美女。
その正体は生き別れの姉で愛バのシュロウガは二人の関係に気づいている。
世界をBL文化で埋め尽くそうと目論む魔王、クサッテ・ヤガールとの決戦にてアサキムを庇い命を落とす。
ラスボス、腐界王ガチホモンに追い詰められたアサキムが真の力に覚醒した際、なんやかんやで復活し最後は姉弟の合体攻撃ファイナルフィニッシュエンド(なんかとにかくすごいビーム)で世界を救った。
普段はクールなお姉さんでパーティーのまとめ役、戦闘時は危険を顧みず先頭に立ち仲間を鼓舞する切込み隊長。
以下、長過ぎる設定が数ページに渡って続く。
これを考えた当時の俺は本当にどうかしていた。
生き別れの姉って設定が・・・リアルの自分と被るとは思わなかった。
「以上だ・・・」
「マサキが考えたんだwww設定www凝り過ぎwwwあははははははははwww」
「おうおう、好きなだけ笑えや!俺はどうせ痛すぎる男だよ、ちくしょう!!」
[ごめんごめんwwwうん、気に入ったよミュステリオンを採用します」
「ミュステリオンはグラマラスな金髪美女だぞ」
「それが何か?」
「お前の声ってなんか、ミーハーでお笑い好きのミリオタ小娘(貧乳そしてアホ)ぽいんだよ」
「ひでぇ!私はミュステリオンを名乗る資格がないのか残念!!」
「待ちな!少し弄ってみる、文字数を減らしてと・・・ミ、オ、サ、ス、ガ」
「だいぶ削ったね」
「ミオ・サスガでどうだ?絶妙にアホの子ぽい響きだ!」
「アホの子はともかくミオか・・・いいね!」
「はい!決定!今日からお前はミオ・サスガだ」
「どうもミオです。よろしくね~」
恥ずかしい思いをしながらもミオ・サスガに名前決定。
一応、母さんたちの同期(という設定)なんだが、声のせいか年下に思えてしまう。
体が無いから余計に年齢を想像しにくいな。
「体って新しく用意できるもんなの?」
「ガッデスの持ってる本体があれば再構成可能だけど、気は進まない」
「何か問題があると」
「寿命が来て今の状態になったからね、再構成した所でもって半年」
「そんなん悲し過ぎる」
「破損した体のデータを補えればいいんだけど、あーどこかに同胞がいればな~」
「実家にいるぞ」
「そっか!サイの所に変わり者のゲミュートがいるんだったね!いや~盲点だった」
「なんとかなりそうか?」
「交渉次第かな。うっし!希望が出てきたぞ」
「それは良かった。後はアーマーと話し合ってくれ」
「今から新ボディのデザインを考えておかなきゃ、マサキの希望はある?」
「美少女でお願いします」
「一切の迷いなく即答したね。了解、合法ロリの美少女だね」
ロリは言ってねーよ、愛バで間に合ってるよ。
でも、期待して待ってます。
その後も会話が弾みました。声はアレだがミオの人生経験は俺よりも上。
真面目な話から、ふざけた話までどんなジャンルにも理解を示してくれるので会話が楽しい。
コレ一家に一台欲しい!そのうち人工知能と会話して癒される時代が当たり前になるのかね。
「なんか来るよ」
「ゴルシが帰って来たんじゃない」
「違う・・・車だね」
窓から外を伺うとログハウスの前にバンが停車した所だった。
白いハイ〇ース・・・あんまりいいイメージがない車だ。
車からゾロゾロと人が降りてくる、チンピラ風の男が数人と・・・子供が二人!?
目隠しされた幼い女の子二人をぞんざいに扱ってる、保護者って感じじゃねーな。
腕に抱えたミオ(ヘルメット)と俺は不穏な気配を感じ取った。
「声を拾ってみるよ」
「頼む」
怪しい男たちの声を俺にわかるように聞かせてくれる。収音マイクか、便利ね。
「指定された場所はここだな」
「おい、追手が来る前に早く済ませようぜ」
「焦るなよ。まだ依頼主が来てねえ」
「全くいい儲け話だな。ガキをさらうだけで大金が手に入る」
「ただのガキじゃねぇ。ウマ娘だぞ」
「訓練を受ける前のウマ娘など俺達にかかれば大したことないぜ」
あらー粛清対象みたいね。
「やっちゃっていいかな?」
「いいよー慈悲などいらぬ」
玄関から堂々と出てクズ共に声をかける。
「何なんですかあなたたち!ここはハッテン場じゃないわよ!」
「お前こそ何だ!俺達はそういう関係じゃねーよ!」
「否定するところが怪しい」
「今から大事な取引があるんだ、痛い目見たくなかったらとっとと失せろ」
「知らないのか?この山はホモお断りだぞ」
「だから違うって言ってんだろうが!おい、こいつを黙らせろ!」
見た目はいかつい人間の男たちか、覇気は・・・ざっこwww
こんなんラ・ギアスじゃあ小学生でも対処できる。
え・・・こいつらマジか!素手で俺とやる気になってる。
覇気まともにを使えるのはリーダー格の男だけか。
「へへ、運が悪かったな!」
「お前がな」
「え、ひでぶっ」
「な、一撃で沈んだだと!」
「次はお前ね」
「はふんっ」
「ぐぇ」
「うわらばっ」
「エリック上田」
「びひゃあああああっっうまいぃぃぃっ」
断末魔がおかしい奴がおる。
パンチなんかしとらん、ビンタで十分。それぐらい雑魚い。
「ぐっ、そうか貴様メジロ家の起動部隊だな」
「ぶっぶー違います」
「だが残念だったな元操者の俺に勝てるわけねぇ」
「もしかして愛バに逃げられたwwwダッサwww」
「うるせえ!正解だよ。ちょっと浮気したぐらいでどいつもこいつも」
「完全にお前のせいじゃねーか!くたばれ!!」
「ぎゃああああああああああああ」
弱すぎる、こんな奴でも操者だったとか。
浮気して愛バに逃げられたか、俺も気を付けよう。
気絶した男たちの服を漁る、なんだ拳銃もってるじゃん使えよ。
俺の覇気制御も大分上手くなったってことかね。
最近では攻撃の瞬間まで覇気を一切漏らさず一般人を装える、絶状態を習得してやったぜ。
寝ているときはまだ漏らしてます。おねしょじゃないです。
男たちをパンイチにしてその辺の木に吊るしておこう。ロープはログハウスたんまりあったぞ。
「さあ、もう大丈夫だ。出ておいで」
「「・・・・」」
「おっと、目隠しに猿ぐつわもされてる。ちょっと待って、ここをこうして」
「ぷはっ!」
「もうサイアク!」
一人はロングヘアに濃い茶色の毛並みを持ったボーイッシュなウマ娘。
人懐っこく好奇心旺盛な目で俺を見ている。
もう1人はショートカットに明るい茶色の毛並み、ややつり目で勝ち気そうなウマ娘。
俺を警戒してるな、そんなに睨まないで!興奮します。
「兄ちゃん強ぇーんだな!音だけでわかったぜ」
「フンッ、余計なことしてくれたわね」
「とりあえず家に入りな、話はそこで聞くよ」
「は?何でアンタに従わないといけないの」
「待てよ、この兄ちゃんは大丈夫だぜ」
「そうかしら、こいつロリコン臭がするわよ」
「だったらなおさら俺たちに危害は加えないだろ」
「さっさと下山してお家に帰れよーじゃあな」
「ほら!お前が本当のこと言うから兄ちゃんが拗ねちまった」
「何よ!私のせいだって言うの!」
俺を放置してケンカを始める二人。
その姿が、あいつらとダブって見えた・・・(´;ω;`)ブワッ
「あー泣かした!スカーレットが年上の男を泣かした―!」
「ちょ、ちょっと何泣いてんのよ!ああもう!悪かったわよ、ロリコンは流石に失礼だったわ」
「ごめん、違うんだ。ただ、俺の大切な奴らと・・・なんか似てるなって」
「ウオッカ!アンタも手伝ってよ!」
「なあ兄ちゃん泣かないでくれよ、そんなんじゃこっちまで、うう~」
「もらい泣きしてんじゃないわよ!」
スカーレットと呼ばれたウマ娘によしよしされてしまった。バブっていいですか
ウオッカはもらい泣きするほど情に厚い奴だ。
結論、二人ともいい子。
「ただいまー」
「お帰り~上手くいったみたいだね」
「誰と喋ってるの?」
「そこのヘルメットだよ、ミオって言う奴が憑りついてるんだ」
「高性能AI搭載型のヘルメット!?かっけー!」
ログハウスに二人を招待する。
「これをお食べ」
「何よ、この大量のうまい棒は」
「俺、コンポタ味がいい」
うまい棒が役に立ったぞ。
菓子を美味そうに食ってる姿は子供らしい、クロシロよりちょっと上ぐらいの年齢かな。
「俺はアンドウマサキ、愛バを救う旅の途中だ。こっちはミオ・サスガ、AIぽい奴だ」
「ミオだよ、よろしくしてね」
「おう、俺はウオッカって言うんだ」
「ダイワスカーレットよ」
「ウオッカにイワスカー?」
「変な所で切らないでよ、スカーレットでお願い」
「ダスカは?」
「別にいいけど」
「ダスカwww」
「やっぱダメ!こいつがムカつくから」
「スカーレットね了解」
ウマ娘の名前って、どこで区切ったらいいか、どこをメインで呼べばいいか迷うんだよな。
「世間では誘拐ごっこが流行ってるのか?」
「ごっこじゃねぇ!マジで誘拐されたんだ」
「それ嘘だろ、あの程度のチンピラに遅れをとるほど弱くないだろお前ら」
「へぇ、わかるのね」
「なんだバレバレだったか」
上手く隠しているが、二人の覇気は見た目以上に強い。
目隠しされている時も全く動じず、俺とチンピラの戦闘を聴覚だけで把握してたしな。
クロとシロに出会ってなければ油断していた、ウマ娘はガキでも侮ったらアカン。
「実力に自信があるのはわかった。でも危険だぞ、どうしてこんなことをした」
「最近、うちの近所に人さらいが出るって噂が立ったんだ」
「ただの噂で済めば良かった。でも、クラスの子が誘拐未遂にあったの」
「そいつ凄く怖い思いをしたみたいで学校に来なくなったんだ」
「許せない、そう思ったから犯人を捕まえてやろうと思った」
「だからわざと捕まったフリをしたと」
頷く二人、眩しいほどに純粋な正義感。
危険だとか無謀だとか子供の出る幕じゃないとか、いろいろ言いたいが。
こいつらの真っ直ぐな心意気に感心してしまった。
でも、大人として注意はしておかねば。
「事情はわかった。それで、両親や周りの大人たちはこの事を知ってるのか?」
「それは・・・」
「言ったら絶対反対される」
「お前たちが友達を思って行動したのは偉いと思う、でも大事な人に心配かけるのはダメだ」
「そうやっていつも大人は」
「私たちの気持ちなんて理解する気も無いくせに」
「正論言われてムカついているうちはまだマシだ。本当に取り返しのつかない事態になった時にはそんな暇すらないぞ」
「「・・・・」」
「別に責めてる訳じゃない、ただあまり心配させないでくれ。俺の言ってることわかるよな?」
そうだ、会えなくなってからじゃ遅いんだ。
こいつらにだってきっと、かけがえのない存在がいる。
その人たちの分まで俺が諭してあげないと、覇気を出しながら二人の頭をそっと撫でる。
覇気は言葉よりも雄弁に語ってくれるんだ。
口先だけでなく本心で心配している、俺の気持ちが伝わってくれるはず。
「「ごめんなさい」」
素直に謝ってくる二人、いい子だ。あ、ウマ耳が(´・ω・`)ショボーンってなった!
ウマ娘ションボリしている時のウマ耳可愛すぎない?
(レース前パドックでの不調、絶不調で見れます)
耳がこう、垂れてさぁ。元気ないですよーみたいになってんのよ、クッソかわええ!
クロとシロの耳がふにゃって垂れる度に可愛すぎて息止まるかと思ってました!
復活したら絶対触らしてもらおう!あー楽しみすぎる!ぐへへ。
おっと失礼しました。
愛バをわざと曇らせ隊はほどほどにしましょう。
「謝るのは俺じゃなくて親御さんたちにな。説教タイムは終わりだ、うまい棒もっと食え」
「これ連続で食べるもんじゃねーだろ」
「口の中が渇くんだけど、飲み物ある?」
「冷蔵庫に何か入ってるっぽいよー」
「ちょっと見てくる」
ログハウス内部を少し探索、キッチンの戸棚のにはコップ等の食器類が揃っている。
ここはレンタル用の物件なのか、知らんけど。
冷蔵庫発見、どれどれ。500mlのペットボトル飲料が何本かあるな、全部で三種類。
「こいつは・・・」
メジロ印[ミネラルウォーター"ただの水ですわ"]※採水地不明 中毒性あり。
サトノ印[超激炭酸"ハジケてぇ!!"]※飲むかどうかは自己責任 中毒性あり。
ファイン印[ネタ飲料"ラーメンは飲み物"]※高カロリー、高脂質、高塩分 中毒性あり。
バカかよwww全部中毒飲料じゃねーかwww。
御三家って基本的な思考がアレだよね、うん、バカだ。
ラベルに開発者のコメントが書いてある。
☆ただの水ですわ☆
「この水はダイエットに最適ですの、もうゴクゴクですわ」
「これを飲みながらスイーツもパクパクですわ」
パクパクしたらダイエットにならんだろうがwww
☆ハジケてぇ!!☆
「非日常の刺激を求めるあなたに!日頃の恨みを晴らすのにも使えます」
「怨敵の黒髪バーサーカーは一口で痙攣して大人しくなりました。ざまぁwww」
マジでなにやってんの!?憎しみの連鎖やめなさい。
まったく、俺がついててあげないとダメだな・・・やれやれ。
手のかかる愛バほどカワイイってなもんです。
☆ラーメンは飲み物☆
「これさえ飲めばお口の中がずっとラーメンだよ!最高だね!最高だと言え!」
「ラーメン食べながら飲むのが一番おすすめ、他の食品なんていらねぇんだよ!」
文章からにじみ出る狂気。
ラーメンバカ<ラーメンキチガイ<<(超えてはいけない壁)<<ラーメンアイキャンフライ!
ヤバいな、こいつぁアイキャンフライのレベルだぞ。
もう手遅れかもわからんね。
とりあえず全部持って行こう。
「お待たせ~どれがいい?」
テーブルの上にペットボトルを置く。
「私これ」
早い者勝ちとばかりにスカーレットがただの水をゲットする。
「一番無難なヤツ選びやがって、ウオッカはどうする?残り二択だ」
「先に選べよ、どっちも碌なもんじゃないのはわかった」
「もちろん俺はサトノ印でいくぜ!シロが作りクロが悶絶した味を試してこその操者だ」
「何の使命感?じゃあ、俺はラーメン?なんかすげードロッドロなんだけど」
「ん・・・普通の水ね。何の面白みもないわ」
「そりゃそうだろな。ウオッカ、いけ!」
「おう・・・うへぇ、濃厚すぎる。これ喉が余計に乾くし、もう一口は無理だ」
「無理に飲むなよ、中毒性ありって書いてあるからな」
「そんなの子供に飲ませるマサキってば鬼畜~」
自分は飲めないから他人事なミオ。
顔をしかめるウオッカ、スカーレットは特に被害はなし。
何かを期待しながら俺を見つめる三人、なんだその目は、フッ・・・任せとけ。
次は俺の番だ。
シロ、ちゃんと飲めるんだよなコレ?いただきます。
「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃばばばばばばば!!!」
「「「ぎゃははははははははははははwwwwwwwww」」」
ビクンッビクンッ!と痙攣しながら床を転げまわる俺。
それを見て手を叩いてバカ笑いするガキどもと、下品な笑い声を上げる土天の地縛霊。
はい!やっぱりダメでした!知ってたわ!
シロめ覚えてろよ!クロと一緒にお仕置きしてやる!
俺じゃなかったら死人出るぞコレ、どうか市販品じゃありませんように。
お前らこれで満足か?俺は嫌だね。
「はぁ、はぁ、とんでもない飲料だった。いや、これ飲み物って言ったらアカン」
「あー面白れぇーwww大丈夫だったか兄ちゃんwww」
「全然大丈夫じゃねーよ。全身が痺れた足の裏みたいになったわ」
「けほっけほ、もう!笑いすぎてwwwお腹痛いじゃないのよ」
「むせるほど笑うなよ。尊い犠牲になった俺に労いの言葉ぐらいかけてくれ」
「強制的に痙攣発作を起こさせる飲料か、拷問ぐらいしか使い道がないね」
「知ってるか?コレ作ったの俺の愛バなんだぜ」
「「「引くわーwww」」」
「ですよねー」
おーいシロ、見事に引かれたぞー・・・でも好き!
どの飲料も中毒性ありってのが恐ろしい、リピーター狙ってんのか?
開発者の全員が頭首と次期頭首か、御三家まじパねぇな!
結局、メジロ印の水を仲良く分け合った。
間接キス?大人の俺が照れたらキモいだろ。
だってスカーレットが「はい、どうぞ」って自然にパスしてくるからさぁ。
俺から進んでやったことじゃないし、問題なし。
「愛バ以外の女児と回し飲みできて嬉しいマサキ」
「やめろ!そういう風に言ったらキモさが上がる!」
「ロリコンなら仕方ねぇよ」
「病気だものね」
「気を遣ってくれるのが逆に辛いっス」
だいぶ打ち解けたと思うので切り出してみるか。
「ところで君ら、なかなか良い覇気持ってんな」
「急にジロジロ見ないでくれる?視線がねちっこくて不快」
「そう言うなよスカーレット、まあ俺たちに目をつけたってのはいいセンスだ」
「ちょっと俺の話を聞いてくれるかな?」
「話だけなら、いいけど」
「なんだ、言ってみ」
いつものヤツを説明をする。
覇気くださいな。
「アンタと契約した奇特な騎神がいるのね」
「俺にはわかるぜ。兄ちゃんの愛バもきっと面白ヤベェ奴だ」
「年齢はお前たちと同じか、ちょっと下かもな」
「やっぱり真性のロリコンじゃないの!」
「だから否定してないだろ?年下好きで何が悪い!」
「やめとけスカーレット、兄ちゃんの目を見ろよ。本気だ」
「なんて澄み切った瞳なのかしら、それが余計に恐ろしいわ!」
「まあまあ二人とも、マサキの性癖はもう手遅れだから許してあげてよ」
「一応聞くけど、愛バとは両想いなのよね?」
「三女神と母さんたちに誓ってもいい!俺は真剣(マジ)だ」
「母さんたち?ってなんだよ」
「生きる伝説、現人神、最終兵器、アルテマウェポン、見た目10代のアラフォー、それから」
「はいはい!一応私もその一味だよ~。今はこんなんだけどね」
「後は姉さんもそっち系かな」
「兄ちゃんの家族がまともじゃないってのは理解した」
俺の真剣さは伝わったみたいだ。
「仕方ないわね」と言いながらもドレインを許可してくれた二人に感謝です。
その後は二人の進路について話してみた。
ほう、トレセン学園志望ですか。順調に戦力が集まって来てるみたいですね。
一ヶ所に戦力集中ってのもパワーバランス的にどうなんだろうか。
もし学園が武装蜂起とかしたらヤバいんじゃね?誰も止められなさそうなんだが。
そういえば、分校を建てる計画があるとかシュウが言ってたな。どうなったか今度聞いてみよう。
今日は趣向を変えて二人同時にドレインしてみよう。
「二人とも気を楽にして~。ハイ!いいねいいね~その調子」
「ただ吸い取られてるだけって訳でもなさそうだな」
「そうね。ロリの覇気がこっちに来てるわ」
「ちょこっとだけ俺の覇気がそっちに流れるのは仕様だ。我慢しなさい」
「別に嫌ってわけじゃないわよ」
「ならば良し!もうちょっと吸わせてね」
「なあ、俺たち大丈夫かな?」
「何よウオッカ、相変わらずビビりなんだから」
「ビビりで悪かったな!そうじゃなくて、俺たちとんでもねぇもんインストールされてね?」
「それはロリの因子よ。年下にハアハアするスキルね」
「いらねー!」
「本人を目の前に言いたい放題。これが若さか・・・」
インストールか、確かにそう表現するしかない現象を知ってる。
テイオーやマヤにアルダン、俺の覇気が影響を与えて変化した連中がいる。
未確認だが他の奴らにも似たようなことが起きているのかも。
もちろん、クロとシロが一番大きな変貌を遂げてしまったのは周知の事実。
何なんでしょうね本当に。
ドレイン対象は直感で決めているが、それがもしかしたら。
俺の覇気に影響されても大丈夫な奴を無意識に選別しているってことはないだろうか。
都合よすぎる考えだがあながち間違っていないような気がする。
頼むぜ俺の覇気よ、みんなをいい方向に導いてくれ。
「お前の覇気で頭が悪くなった!どうしてくれる」とか言われたら泣く。
謝ったら許してくれるかな、土下寝の練習しとくか。
「お終いだ、協力ありがとうな。体に異常はないか?」
「もういいのか、うーん、何も変わって無いな」
「変わってたら嫌でしょうが、心配無用よ」
「へぇー、今のがENドレインなんだ。へぇー」
ドレインを見学していたミオが感心したような声を上げる。
「愛バでもないウマ娘と覇気のやり取りをする。簡単にやってるけど、かなりの特殊技能だよ。わかってる?」
「そう言われてもなー。ちなみにウマ娘だけとは限らないぞ、人間や超機人相手でも普通にできた」
「ますます頭おかしいね。おまけにそれを遠く離れた愛バに送っているんでしょ?」
「あいつらにあげる覇気はこっちで精査してる。俺があげたくない覇気は一滴たりとも送ってない」
「随分とグルメな愛バだね」
「少しでもいいものを与えてやりたいと思う操者です」
「楽しみだな~。どんどん来ちゃうよコレは」」
「何がよ」
「私たちの後継者かな、それとも天すら置き去りにする"規格外の何か"かな」
「それは恐ろしいぞ」
「何言ってんだか、そうなる可能性ランキング第一位の癖に」
「ほぇ?」
「困りますね~、そうなってしまうと非常に困るんですよアンドウマサキ君」
会話中に突如として男の声が響き渡る。
ウオッカとスカーレットを抱えて玄関口から逃走を試みるが遅かった。
ドアが弾け飛ぶ、窓ガラスが割れる、そこからゾロゾロと武装した集団が侵入して来た。
ミオはテーブルに残したまま、女児二人を庇いながら侵入者たちを見る。
ミオが気が付かなかっただと、隠形?何かで索敵妨害された?
見た事がない格好。
戦隊モノのピッチリスーツらしき服を着て大型の特殊ゴーグルを着けている。
それで前見えてんの?
腕と足には重そうな機械部品、弾倉が装填してあると見た。変わった武装だな。
何よりこいつらが異質なのは覇気だ。
双子ですら違いがあるのにこいつらの覇気は全てが同一に感じる。
まるで最初からそういう風に造られたみたいに、そもそもコレは覇気なのか?
似たような別種のエネルギー?だとしたらこいつら人間じゃねぇ!
「戦闘用アンドロイド"Wシリーズ"ですよ。量産型ですけどね」
Wシリーズと呼ばれた集団をかき分け、ゆらりと男の姿が現れる。
先程の声はこいつだ、部屋の中から聞こえたのはいったい。
似合わない小さめのサングラスをした緑髪の痩せ男。
臭い、こいつは臭い。その目が、覇気が、ニヤついた口元が語っている。
こいつは「外道」だと自身の快楽のため平気で人を踏みにじるクズ野郎だと。
困惑する俺を嘲笑うかのように天井から黒いモヤのような物が降りてくる。
そのモヤは男が差し出した手の平に止まると、役目を終えたかのように霧散した。
索敵妨害をして、声を届けたのはアレか。
「教団の使い魔、なかなかどうして便利なものです。マサキ君たちの会話は筒抜けでしたからね」
使い魔?部屋の様子を最初から伺っていたのか。
どんな原理か知らないが、間違いないこいつは敵だ。
「一方的に知られているのは気分が悪い。お前は何者だ?」
「申し遅れました。僕はアーチボルド・グリムズ、しがない何でも屋です」
「じゃあ仕事をくれてやる。そのポンコツどもを連れて早く帰れ、報酬はそこのうまい棒だ」
「スナック菓子は趣味じゃないんですよ。それに仕事は別の方から受領しています」
「どうせ碌でもない仕事だろ」
「そこのお嬢さんたちを渡してもらいましょうか」
「絶対にノー!」
「そう答えるのは想定済みです。先にお楽しみから始めましょうか」
「!?」
「きゃっ!」
「うぉ!」
一切の躊躇なく懐から取り出した拳銃を発砲するアーチボルト。
狙ったのはウオッカとスカーレット、こいつ!最初から子供を狙いやがった。
覇気でコーティングされた腕で銃弾を弾き返す。
その様子をニヤニヤしながら見るクズ。
「お前っ!ウオッカたちが必要なんじゃなかったのか!」
「クライアントからの依頼は確かにそうですね」
「だったら」
「ガキを狙えば必ずあなたは守るでしょ?そしてこちらを攻める暇はない、優しいあなたを仕留める簡単な方法を選択しただけですよ」
ブチギレそう、本当に清々しいまでのクズ。
「俺を始末する理由は」
「ん?わかりませんか。あなた絶対に邪魔者になるでしょ、サイバスターのようにね」
「確かに、お前みたいなクズは発見しだい悪即斬だわ」
「まあ、それは建前でして」
「???」
「天級の息子を殺したなら私の名も業界に轟くでしょう。拍が付くってヤツですね」
「俺はトロフィーかよ」
「それに・・・くくく、子供を庇って一方的に嬲られる哀れな生き物ってのを見たいんですよ!!!」
「このクズ野郎がっ!」
拳銃を連続で発砲するクズ、ちっ、ただの弾丸じゃない。
ガードの上からも響いてくる、騎神制圧用の特殊弾か。
クズだけじゃなくて周りのアンドロイドたちもこちらに攻撃を仕掛ける。
腕に仕込まれたのはマシンガンの類か、クズの拳銃程じゃないがこっちもチクチク痛てぇ!
ええい、こんな所じゃ逃げ場がない。
広いはずのログハウス内部はクズとアンドロイドたちによって定員オーバーだ。
俺にできることはウオッカとスカーレットを庇って耐えるだけ。
小さな二人を抱きしめて背中に攻撃を受け続ける。
すまんミオ、おまえに構ってる余裕はない。自力で生き延びてくれ。
「何やってんだよ!兄ちゃん!いいからもういいってば!」
「バカ!アンタ死んじゃうわよ」
「危ねぇから顔を出すな、大丈夫だからな、お前たちは絶対に守る」
「やめてよ!私たちは放って置いて!あいつを倒して」
「あんな奴に兄ちゃんが負けるはず無い!俺たちがいなければ」
「っ!?、バカなこと言うな・・・お前たちがいなけりゃいいなんてこと絶対に無い」
パパスさんの気持ちが今ならわかる。
人質とられて嬲られるのって辛いよな、片乳出した変な格好て言ってごめん。
クズが俺たちを見て笑ってやがる。精々今の内に笑っとけ。
何発撃たれた?背中は酷い事になってるな、肩が裂けた、血が二人にかかったじゃないか。
じわじわと追い込むように発砲し続けるクズども、アンドロイド全員で一斉射撃すれば終わるのに。
あえてそうせずに、時間をかけて痛めつけたいらしい。
「ほらほら!しっかり防がないとガキに当たってしまいますよ!ひゃははははははは!!!」
うるせぇ!耳障りなんだよお前の汚い声は!
「愛バのために頑張って来たんだろ、こんな所で死んじゃったらどうすんだよ!」
「そうよ!アンタが救うのは私たちじゃない!本当に大切な子を優先してよ」
はは、本当にウマ娘は早熟だ。
怖くて、悔しくて、無力な自分が情けないって泣きだしそうなのに、俺を気にしてくれるのか。
そんな奴らだからこそ俺はつい動いてしまうんだ。
そうだよな、クロ、シロ。
「ここでお前たちを見捨てたら、もう愛バたちに会えない。そんなダセェ操者になんかなりたくない」
「カッコつけてる場合か!バカだよ!兄ちゃんは大バカだ!」
「知ってるよ」
「わかってない!人間の癖に、ウマ耳と尻尾もない下等生物の男が生意気言うな!」
「わお、お前もナチュラルに人間見下し系かダスカちゃんよ」
「バカを見下して何が悪いの!嫌いよ、弱い癖にいい格好して先に死ぬ奴なんて嫌い!」
本当にバカだと思う。
俺はクロとシロを必ず助けると、もう一度会うって誓った。
それを反故にするようなことをしている。
それでも・・・
誰に罵られても、笑われても、嫌われても、例え泣かれてもこればっかりは性分なんで。
「女の子の前でカッコつけるのは男の本能だからな。一人ならとっくに死んでるwww」
「バカッ!」
「くそバカ!!」
さっきからバカバカ言い過ぎじゃね?
辛いときは笑った方がいいって誰が言ったんだっけか。
あー、覇気のガードはもう二人に回す分だけにしようかな、そろそろ防御層が削れてきた。
背中の感覚がなくなってきたし。
「いいですね~その眩しい輝き、それを踏みにじる時の快感が最高に好きなんですよ僕は!!!」
「うるせぇ死ね」
「死ねよクズ」
「口の悪いガキですね。教育してあげましょう、自分たちのせいで誰かが死ぬ絶望をね!!」
めんどくさくなったのか、クズが俺の頭に銃口を向ける。
目を見開く二人に覇気と目でメッセージを送る。
(大丈夫、心配すんな)
(必ず助けるからな、待っていろ)
(信じてくれるよな)
引き金に指がかかる。
二人を覇気でコーティング、流れ弾から遠ざけるように突き飛ばす。
アクセル全開!振り返る。
一瞬怯むクズ。
殴りかかる、間に合わない。
口元を釣り上げて不快な笑みを作るクズ。
「ミオ!!!」
「終わりですね」
「「やめっ」」
パンっ!と銃声が響き渡る。
クズに向かって行ったマサキが倒れる。
倒れたマサキに向けて、何度も発砲するクズ。
そのうち弾丸が尽きたのか、発砲をやめる。
「あ、あああ」
「い、嫌っーーーー!!!」
血だ、血が出てる。
赤い血がマサキの頭から体からどんどん流れて床に血だまりを形成してゆく。
「ふーー、あっけない物ですね。これが奴の気にしていた代役ですか、口ほどにもない」
「アンタ!絶対に許さない」
「・・・何でだよ、何でこんなことするんだよ!」
「何で?決まってますよ。楽しいから、それだけですよ。ひゃははははははは!!!」
ひとしきり笑ったクズはアンドロイドに命令する。
マサキの遺体にすがりつこうとした二人を強引に引き剥がし連行していく。
ウオッカとスカーレットは最期の言葉を思い出す。
(信じてくれるよな)
痛かっただろうに、最期まで笑ってくれた。
あれだけの銃撃を受けたのに二人は無傷、しっかり守ってくれた。
「信じてる、だから、お願い」
「起きてくれよ・・・」
二人の呟きは森の中へ消えていった。
「さて、これで私は天級を敵に回した。楽しみですね~我が子を失った母親はどんな顔をするんでしょう」
天級を相手に生き延びられるとは思わない。
それよりも伝説に名高い彼女たちがどんな表情を見せてくれるかが楽しみでしょうがない。
それが見れるなら自身の死など安いものだ。
まさに外道、自身の愉悦のために人を苦しめるクズ。
「そうでした、あなたには愛バがいたのですよね。くく、これはまだまだ死ねません」
マサキの遺体に蹴りを入れながら、独り言を抜かす。
「操者を失った愛バの顔も見たいですからねぇ!ひゃはははははははは!!!」
ログハウスを後にするクズとアンドロイドたち。
動く者の居なくなった部屋には静寂が満ちる。
クズ、アーチボルド・グリムズは知らなかった。
いつの間にかテーブルの上のヘルメットが消えていることに。
そして
自分がどんな存在に手を出したかを。
「これはヒドイ!本当にヒドイ!そう思うよね~マサキ?」
「違う」
「何が?」
「マサキではない、俺は、僕はアサキム・ドゥーイン。クズに断罪の刃を突き立てる黒き疾風だ」
「お、スイッチ入ってきたな~。付き合ってあげるよ、だって私はミュステリオンだからね」
この日、長き封印から禁忌の力(中二病)が大いなる復活を遂げた。