アサキムが復活した。
【???】
「せんどばつぐん」「なかなかいきのいいはきです」
「ろりか」「ろりです」
「でもいままでもろりいたよ」「いっぱいいましたね」
「おないどし?」「ちょっとおねえさんでしょう」
「かったね、とししたしょうり」「こちらがろりです」
「おもいだした」「なにを」
「れいのたんさん」「はて?なんのことやら」
「あれはゆるされない」「すっごくたのしかったですwww」
「まじおぼえてろよ」「びょうでわすれますー」
「・・・・」「・・・・」
「・・・ころそう」「・・・ころしましょう」
「いじめたな」「もてあそんだな」
「「あのひとをわらったなくずが!!!」」
「といっても」「てもあしもでません」
「せめておうえんしよう」「ええ、ねんをこめておくります」
「「がんばってー!まけるな―!」」
「なんかちがうな」「もっとかげきにいきましょう」
「そうだね、わたしたちのぶんまで」「やっちゃってください」
「「ころせ!ころせ!ころせぇーーー!!!」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
きっと愛バたちも応援してくれてる。
わかってるよ、絶対に逃がさない。
「でも間に合って良かったよ」
「マジで助かったぜ、ミオ様さまだ」
「もっと褒めて~」
死んだかと思った?残念トリックだよ。
ミオが宿るヘルメット及びバイクは
ツェントルプロジェクトのTEアブゾーバー予備パーツで出来ている。
TEエンジンだけじゃないのよ。
金属部品の大部分は自己修復可能な自立型金属細胞ラズムナニウムで出来ている。
そこに天級の頭脳が加わっているんだから凄いんですよ。
俺が銃撃されている時。
ミオはヘルメットを分解し液状化、気づかれないように俺の体に溶け込んだ。
服や皮膚に擬態するのだってやってのける高性能っぷり。
クズがヘッドショットしたのは覇気で我慢。くっそ痛いわボケ!
大量の血のりを演出したのもミオ。ホントに万能ですよ。
今は天級の腕輪付近に装着されたスマートウォッチの形をとっています。
「だいぶ減ったな」
「バイクの分もあるし、自己増殖もできるから心配しなさんな」
「まるでDG細胞だな」
「たぶんモデルはそれだね。自己再生、自己増殖、自己進化、アインストならこれぐらい普通」
「元の体とマッチングしたって訳か」
「形状変化はラズムナニウムの勝ちだね。アインストボディじゃここまでの変化は無理」
「それもお前の思考と演算能力あっての話だな」
「お、わかってるね。それで、復活したアサキムはどう動く」
「もちろん、奴を裁く。それこそ徹底的にな!!!」
「あいつマジでムカつくから私も全力貸しちゃうね」
「頼りにしてる」
「うお!な、何じゃーこりゃぁ!マサキ!生きてるのか!?」
ゴルシがやっと帰って来たようだ。
「遅いっつーの」
「ホントだよ」
「説明はよ」
「誘拐、ウマロリ、クズ、ぶっ殺す」
「理解した!遅れてすまない!」
流石ゴルシ、話が早い。
「うへぇ、アーチボルドのクズ野郎かよ。こんなとこで会うとはな」
「知ってるのかゴルシ」
「裏稼業をやってる連中からも嫌われてる最悪のクズだ。テロ、人身売買、薬の取引、その他、何でもやるぜ」
「おまけに人を苦しめて楽しむ奴だろ」
「それな。そのせいでどれだけの人が不幸になったか」
「それも今日で終わりだ」
「Wシリーズを使ってたか、過激派とつるんでやがるな」
「あのアンドロイドは1stの技術か」
「その通り、大部分は過激派連中が運用しているはず。はぁ、情けねぇあんなクズに提供していい代物じゃねーぞまったく」
1stの過激派が関わっていることが判明。
今そんなことはいい、奴を追うぞ。
「手伝うぜ。その外道には地獄がお似合いだ」
「いや、ゴルシはメジロの起動部隊を呼んでくれ」
「はぁー私の出番はないってか」
「きっと、ウオッカたちを捜索してすぐ近くまで来てるはず。その人たちを誘導してあげてほしい」
「でもよ」
「奴を断罪するの俺だ、誰にも邪魔はさせない」
溢れる覇気の揺らめきと禍々しさに息を呑む。
かわいそう、本当に可愛そうな奴だアーチボルト。
お前はマサキを本気にさせた、もう助からないぞ♪
「アンドロイドは皆殺しでいいんだな」
「ああ、奴に使われてるのは忍びない。片付けてやってくれ」
「ゴルシちゃん行ってら~」
「おう、って何だお前!スマートウオッチが喋った」
「後で説明する。行ってくれ」
「了解、ぶちのめしてこい」
「ああ、必ず」
駆け出して行くゴルシを見送る。
こっち出発しますか。
「ちょっと待って、物資の補給をして行こうよ」
「どこにそんなものあるんだ?」
準備段階で勝負の行く末が決まるってのは良くあるな。
さらわれた二人が心配なのはもちろんだが、ここで焦ってはダーメ。
カバンに道具を入れ、最期に乗って来たバイク、メディウス・ロクスに近づく。
バイクにも使われているラズムナニウムを補給するため、パーツを金属粒子に変換していく。
鈍く輝く黒い液体が空中で渦巻いている光景の完成。
ほほう、これ全部がラズムナニウムか。
「そんで、これどうすんの?」
「映画好き?」
「アマゾンプライムでよく見てる」
「ヴェノム見た?」
「見た・・・まさか!アレやってくれんの!」
「このミオ様に任せなさい。準備はいいかな?アサキム」
「ああ、いくぞミュステリオン!僕たちならやれる」
ウオッカ、スカーレット待ってろ、今行くぞ。
アーチボルド!!!てめぇは首を洗っとけ!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「やっと大人しくなりましたか。ガキは素直に大人に従えばいいのです」
「・・・・」
「・・・・」
量産型Wに担がれて運ばれるウオッカとスカーレット。
先程まで口汚くアーチボルドを罵っていたが、現在は俯いて無言のままだ。
「くくく、やっと自分たちの状況が理解できたようですね」
「・・・・」
「・・・・」
「君たちはこれからどうなると思います?碌な事にならないのは保証しますよ。楽に死ねるといいですね~」
「・・・・」
「・・・・」
「反応が無いのは面白くないですね。もっと泣き叫んでほしいのですが」
「・・・・」
「・・・・」
「まあ、いいでしょう。マサキ君を殺して気分がいいですから、ガキの悲鳴は後にとっておきますか」
上機嫌のまま森を進んで行くクズ一行。
アーチボルドを中心に量産型Wが20体、隊列を組んで目的地へ向かう。
きっとこの先には輸送用の車両か艦が用意されているのだろう。
(ウオッカ、気づいてる?)
(ああ、スカーレット)
(じゃあ大人しくしていましょう、くれぐれも先走らないでよ)
(お前こそ、カッとなって動くなよ)
幼いが聡明な彼女達は気づいていた。
ドレインされたときに生まれた繋がりと、それがまだ途切れていないことに。
わかる、追って来ている、来てくれている。
自分たちの中に混じった覇気が咆哮を上げている。許さねぇぞコラ!!!
(死んだフリってヤツか)
(ふん、私は最初から見抜いてたけどね)
(嘘つけ)
ちゃんと大人しく待っていよう。それだけでいい。
おい、そこでヘラヘラしてるクズ!いつまで笑ってられるか見ものだな。
ウマ娘たちがそんな思いでいることなど知りもしないクズは不意に足を止める。
空中を黒いモヤが漂いクズの下までやって来ると人の形に変わる。
その人物像は背後の景色が空けて見える、青いホログラムのようであった。
「首尾はどうですか?」
「上々ですよ。神官殿が心配するようなことはございません」
神官と呼ばれた男。
一見すると聖職者のような恰好をしているが、全体的に不健康そうなオーラがそれを台無しにしている。
ワカメのようなうっとおしい髪、目つきが悪く少しクマもできている。顔色も悪い。
この男が崇拝する神はきっと碌なもんじゃない。
「アンドウマサキと接触されたようですが」
「それがですね~、あまりにつまらなかったので殺してしまいましたぁ!」
「殺した?それは本当ですか」
「ええ、眉間にこう、ズドンッ!とね。その後、体中を撃ちまくったので血の海でしたよ」
自分の功績を誇らしげに語るクズ、しかし、神官は難しい表情のままだ。
「我らが神、ヴォルクルス様のお力で覇気を移植されてからというもの。少々、調子に乗りすぎでは?」
「そのことについては感謝してますよ。ですからこうやって貢物を用意してます」
ウオッカとスカーレットを見せつけるようにするクズ。
「ウマ娘の子供ですか、ヴォルクルス様はウマ娘を好いてはいないのですが」
「要らないのなら別の取引先に卸すだけです。才あるウマ娘をほしがる輩は大勢いますから」
「私が言うのもアレですが外道ですね」
「それで、次の仕事はどんな案件ですか?」
「これは異な事をおっしゃる。あなたと仕事をするのはこれが最後です、お疲れさまでした」
「トカゲの尻尾切りですか、天級の報復が余程恐ろしいと見える」
「天級がなぜ動くのです、アリがどこで何をしようとも象は我関せずですよ」
「一人息子を殺されてもですか」
「そのことなのですが、もう一度聞きます。本当に殺したのですね」
「ええ、確かに」
「死体を確認しましたか?首を斬り、頭を潰し、全身をくまなく灰にしましたか?」
「あれだけ弾丸を打ち込んだのです。必要ないでしょう」
神官は盛大なため息と共に首を振る。
「やはりあなたはその程度ですか、私も暇ではないのでこの辺で失礼します」
「気が変わったならいつでもご依頼ください。特別価格でお引き受けしますよ」
「それは不可能でしょう。あなたはここで終わりです」
「・・・・」
「では、さようなら。長く苦しまないといいですね」
ホログラムが消える。神官の残した不吉な言葉が酷く癇に障った。
「カルト教団の神官風情が預言者気取りですか。終わりだと?僕はまだ死にませんよ!まだまだ満足してませんからね~お楽しみはこれからです、ひゃはは」
多少の不安をかき消すように笑いを浮かべるクズ。
自分が死ぬとしたら天級の手によってだろう、それまではもっともっともっと遊ぶんです。
一度きりの人生、楽しまなくては。
人員輸送用のヘリと10mを超える起動兵器が森を抜けた広場に停泊している。
ここを抜ければすぐに移動、ウマ娘のガキどもの引き取り先を探そう。
神官の言が気になった訳ではないがログハウスを砲撃しておくのもいいかもしれない。
「さあ、行きますよ。もうすぐで・・・す」
おかしい、何か違和感がある。
量産型Wを見る・・・これだけだったか?
視界に入ったのは10体程、残りの半分はどこへ消えた。
「お前たち!人数は揃っているのか?直ぐに確認しろ」
「了解」
ちっ、と舌打ちをするクズ。
今回連れてきた量産型Wはこちらの命令には忠実だが融通が利かない。
逐一命令しなければ行動せず、センサー類の精度も悪い。
部隊の半数が消失したとしても、自身に攻撃されなければ警戒や反撃もしない。
最初から自分は信用されていなかったのだろう、形だけの不良品をつかまされた。
「9番から18番までが行方不明、機能停止状態に移行したと推測」
「総員警戒態勢、僕を守るんですよ」
「了解」
もう少しで広場まで出る、そこまで行けば。
「覇気反応あり位置とくて・・・」
「!?」
何かに気づいた量産型Wがの姿が森の奥へ引きずり込まれた。
何だ今のは?黒く巨大な爪に上半身を掴まれた瞬間に消えた。
マズい、とにかくマズい。
冷や汗が頬を伝うと同時に、前方から衝撃音。
木に何かが叩きつけられた、量産型W?・・・胸から上に食いちぎられたような傷。
ボトッ・・・ボトッ、ボトボトボトッ。
上から落ちてきたのはアンドロイドの首、腕、足、胴体、バラバラにされた各部位。
生物では無いと理解していても、人間に似たパーツが大量に降り注ぐ光景は狂気の沙汰だった。
「ど、どこにいる!!いるんだろアンドウマサキ!」
静まり返る森は答えない。
代わりに、今まで無言だったガキどもがクスクスと笑い出す。
「何がおかしい!!」
「いや、だってwww」
「ふふっ、アンタかわいそうねwww」
「このガキ!!!」
激昂したクズが二人を殴りつけようとした時、それは現れた。
「逃れられない・・・君も、そして僕も」
「え?」
「君の眼と心を射る・・・!」
音もなく接近した黒い人影が囁く。
手加減マシマシだが怒りを込めた目つぶしがクズのサングラスを破壊する。
「がぁああ!!目がぁああーーー!!」
ムスカ大佐の刑、執行完了。
目を抑えて悶絶するクズは放置してと。
「汚い手でその子たちに触れるな、ディスキャリバー!!!」
「危険、きけ・・・」
一閃、ラズムナニウムで現出させたディスキャリバー(漆黒のハリセン)を見舞う。
スパーンッ!といい音はしなかったが量産型W2体の頭部が森の奥へぶっ飛ばされた。
「わっ!」
「きゃっ!」
「おっと」
力を失った体が崩れる、担がれていた二人をキャッチして広場までジャンプする。
久しぶりの女児二人抱っこ、ぎゅっとしがみついてくるのを感じてあいつらを思い出しちまった。
あれは、輸送ヘリコプターとロボ?ジガンスクードって起動兵器にちょっと似てる。
(ミオ!索敵)
(ほいほーい、周囲に敵映なし。ジガンから離れた所に二人を退避させるのが吉)
(やっぱアレってジガンなの?)
(ジガンスパーダ、1stで運用されていた大型移動砲台。珍しい有人仕様だね)
(後にするか)
ミオに指定された場所に二人を降ろす。
「二人ともよく頑張ったな。無事で良かった」
「バカ!死んだかと思って本気で心配したんだから!」
「そうだぜ!兄ちゃん死んだフリでトラウマ確定したんだからな!」
「あの時は、ああするしかなかったんや」
「二度とやるな!バカ!ロリコン!・・・グスッ」
「うう、バカ野郎。俺たちのせいだって・・・そう思って・・・怖かった」
「よしよし、俺が悪かったよ。もう大丈夫だからな、な!」
まーた女児を泣かせてしまった。
心配してくれてありがとな。
ちょっとだけ泣いた後、二人はいつもの調子に戻ってくれた。強い子だな。
「でその格好は何?」
「パワードスーツか!くぅ~かっけー!」
「ミオです。私がデザインしました」
「中身は僕だ!」
「「僕?」」
全身を包み込んだラズムナニウムによって爆誕した黒き疾風。
仮面ライダーにゲスト出演できるぐらいのハイクオリティ。
剛性と柔軟性を合わせ持つ黒のボディスーツ。
腕、足、背には覇気の噴出口もあってバーストモードにも対応。
頭部はゲシュヘッドではなく、ツインアイのスタイリッシュなデザイン。
ラズムナニウム形状変化による武装(ディスキャリバー)を使用可能。
攻撃時にはグラヴィティアクセルを連動させると覇気がいい感じに黒くてマッチする。
うは!カッコイイ!
映画ヴェノムで見た主人公たちみたいに有機物ぽさはないが、アレに近い感じ。
ミオが体に張り付いている状態なので、索敵等のサポートもしてくれます。
「僕の名はアサキム・ドーウィン。無限獄に囚われし大罪人さ」
「「はい?」」
「アサキム!決めポーズだよ!」
「そっか!え、えーと・・・命!」
「なんでそれをチョイスしたの!」
とある芸人さんがよくやってる体で漢字の命を作ってみた・・・失敗したぁ!
「意味不明なんだけど、それも持病なの?」
「そ、そうですね////」(真面目に心配されて恥ずかしい)
「ポーズはともかくかっけーよ!俺こういうの好き!」
「良かったね、ウオッカはわかってくれたよ」
「年齢的に二人が発症するのはこれからだ、楽しみにしてろ」
「マジでか!」
「嫌よ!」
ウオッカは見込みありそう、スカーレットは否定的だがどうだろう。
案外こういう子が発症するんだよな。
「アンドウマサキィィィーーー!!!」
クズが怨嗟の声を上げている。
「ご指名入りましたー」
「おk!ちょっと行ってくるわ。あ、コレお願いしていい」
「俺たちの分まで頼むぞ」
「負けたら承知しないわよ」
「任せなさい」
二人に持って来た荷物を渡しておく。
さあ、狩りの再開だ。
広場まで出てきたクズご一行様。クズ1匹、アンドロイド残り7体。
「死にぞこないがぁ!どうやったか知らないが、今度こそ殺してやる」
「君の命の灯火が揺らぐ・・・」
「わけのわからないことを、やれ!量産型W」
「任務了解、ターゲットを排除します」
腕部のマシンガンを構えるアンドロイドたち。
「とう!」と上空に跳躍、覇気弾の発射体勢をとる。
「行け!黒き獄鳥よ!」
グラヴィティアクセルを乗せた黒い覇気弾を発射!
3発が限界、命中!2体を倒した。1体は半壊、ピンピンしてる方を狙うか。
「削り裂く!その命を!」
発射した3発中の1発は大き目にしておいた、それをなんとかコントロール。
クズの護衛を担当している奴を追尾して超速連撃、ラストは地面ごと体を削り滅殺。
「ぐうう、痛々しい言動の癖になんて奴だ!」
クズにはわからんのですよ、このセンスの良さがなぁ。
「ガラクタども!早く奴を殺せぇ!」
逃げてんじゃねーぞクズ。
残ったアンドロイドに迎撃させて自分は逃げるとか、美しくないな。
紳士たるもの、常にエレガントで優雅たれですぞ・・・なんか混ざったな。
トレーズ閣下と、なんか短剣でぶっ刺された炎使いの魔術師パパ?娘が可愛かったはず。
「魔王剣・・・!」
ディスキャリバー再び。残りの雑魚を片付けるぞ。
「黒き霞となり散れ!」
遅い、遅すぎる!アンドロイドの反応速度が鈍すぎてつまんね。
すれ違いざまにハリセンでぶっ叩く。
叩いた箇所が達磨落としみたいに飛んで行ったぁー!もっと頑丈に造れよ。
よし、アンドロイドはこれで全部だ。さてクズはどこかな。
「ひひひひひ、そこまでですよマサキ君」
「お?」
「ジガンスパーダ動かしちゃったね」
10m超えの巨体が浮上してこちらを向く、いつの間に乗り込んだのよ?
「消し飛ばしてあげますよ!ギガ・ワイドブラスター発射ぁ!」
「ヤッバい」
「はい退避退避~」
広範囲の放射されるエネルギー砲、広場全域をカバーできる広さだ。
「はい、逃げるよ」
「おう」
「落とさないでよ」
ウオッカとスカーレットの所までアクセルで瞬時に移動。
察した二人を即座に抱っこ、エネルギー砲範囲外の上空へジャンプ。
あーあー、ヘリが消し飛んだよ。
「なんか二人とも落ち着いてるね」
「今更驚かねぇよ」
「それに、アンタなら絶対になんとかするでしょ」
「肝が据わってらっしゃる!その信頼に応えますか」
「ミサイルランチャー来るよ!」
「もう、やけくそだな。これだからクズは」
「余裕のない所もクズね」
「反面教師の鏡だな」
「貴様らぁ~!聞こえてるぞ!!」
収音性はバッチリみたいね。
空中で身動きできない所にミサイルの雨ですか、温いんだよ!
ミサイルが直撃する。
「思い知ったか!お前たちは勝てないんだよ!最後に笑うのはやはりこの僕!!!」
「あーうっせぇわ」
「な、なんで!なんでお前は死なないんだよーーー!!!」
俺たちを囲むように球体のバリヤが展開されている。
うん予定調和だな。
「TEスフィア、強度はまあまあ、展開速度とEN効率は見直しが必要かな」
「あの程度のミサイル、俺の覇気バリヤーでも何とかなったわ」
「ダメダメ!子供二人のこと考えてより安全な選択をしないとね」
「せやな」
「ミサイル食らって無傷でしたって自慢できるかな」
「誰も信じないわよバカ」
TEエンジン無しでターミナス・エナジーのバリヤ展開。
ミオが5秒以内にやってくれました。ホントにこいつ出来る奴やで。
しゅたっと!着地。
二人を降ろしてジガンスパーダを見上げる。
「連続で撃って来ない?なんで」
「ミサイルはさっきので弾切れ、ワイドブラスターはチャージ中」
「まだだ!こいつで消し飛べ、ジガンテ・カンノーネ!!!」
「もういいって」
両側に装備された2連ビーム砲を発射しようとしたクズだったが、その砲身が内側から弾け飛ぶ。
おー、ボンッ!っていったぞ。
「なぜだ!なぜこんな」
「こんなこともあろうかと」
「先に潰しておきました」
輸送ヘリに近づいた時、明らかな敵戦闘ロボを見つけて何もしないと思ったか?
ボディスーツからちょっとだけミオの分身を作り、ジガンスパーダの砲身に取り付いたもらった。
黒いスライムがのそりのそりと動くのがちょっと不気味だったな。
ジガンテ・カンノーネの発射を妨害、見事に成し遂げたぜ。
あ、黒スライムがさり気なく戻って来てる。お帰り~そして再融合!
「こ、こんなことあってはならない!この僕が!この僕がぁ~!」
このDIOがぁーーー!!!みたいに言うな!
DIO様とクズじゃ年期も信念もカリスマ性も違うんだよボケが!!
「決めちゃいますか」
「ああ」
ディスキャリバーをハリセンから本来の剣にする。
左手の平を斬ったように見せかけ、黒い覇気が血液のようにポタポタとしたたる(全て演出です)
「黒獄の刻が・・・君に訪れる!」
「イグニッション!」
ミオの掛け声でバーストモード起動、そこにターミナス・エナジーも乗せてもらう。
黒翼展開!ブーストッ!
無駄にカッコイイ、無駄の無い、無駄な動き。
黒い覇気とTEを散らしながらクズの機体に接近。
コックピットを避けて、キャリバーをぶっ刺したらぁ!
「ひぃ!!!」
目でも合ったのか?向こうから俺はどんな風に見えてるんだろう。
ぶっ刺し状態のまま巨体を抱えて更に上空へGO!
こっからが本番じゃあーーー!!!
「ランブリング・ディスキャリバー!」
母さんは昔、ディスカッターという名の愛剣で敵を斬り刻むの好きだったらしい、怖い。
実際に見た事はないがたぶんこんな感じ。
もっとだもっと速く鋭く!刻め刻め刻め!上から下から右から左から360°全方位から斬りまくれ!
「ハハハ!ハハハハ!」
ちょっと楽しくなったので自然と笑えてくる。
ジガンから「ぎゃ!」とか「やめ」とか「死ぬ!死んでしまぅ!」と情けない声が聞こえる。
もっと怯えろバーカ。
こんなもんか、キリのいい所で地面に着地。
「これはサービスだよ」
ほう!なんということでしょう。
空を見上げるとそこには、クズのジガンを中心に黒い魔方陣が描かれているではありませんか。
俺が攻撃している時にミオが覇気とラズムナニウムを微調整しながら描いたらしい。
なんて無駄な・・・いやこれはこれで素晴らしい。
黒の魔方陣が光だした、直後に見事な大爆発!!!
「「汚ねぇ花火だ!」」
一回言ってみたかったシリーズのひとつ「汚ねぇ花火だ」無事言えました。
「見て!クズが飛び出てきた」
「意外としぶといな」
「ハッチが開かない!?とか言って死ぬかと思ったのにねー」
「だな。よし確保ーーー!!!」
クズなりに覇気が使えるらしく、あの高さからダイブしても打ち身ぐらいで済んだらしい。
なんでパンイチになってんだよwwwおまけに頭がwwwチリチリアフロにwww
古き良きお笑いを単独で再現してるんじゃねーよwww
笑えたけどムカついたので、アフロを掴んで恫喝する。
「おんどりゃー!こんクズがぁ!あ゛あ゛あ゛あああんんん!!!」
「ひぃぃぃぃいいい!!!」
「おい!こっち見ろボケ!ああゴラッ!舐めくさりやがって!おおおおんんんん!?」
アフロを引き千切り、首をガクガク揺さぶってクズに怒りをぶつける。
「きしゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「うわぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「さあ、垣間見るがいい!」
「な、何を?」
「僕の過去!僕の罪!僕の宿命!そして、僕の絶望を!!」
「え?は?え?」
「フッ・・・僕の希望は、どこにあるんだろうね」
「し、知らない」
「クロとシロの所に決まってるだろうがぁあああああああああああ!!!」
「ひぃぃぃ!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさいーーー!!!」
はぁ、はぁ、はぁ。まだこんなもんじゃねーぞクズ。
「ミオ戻れ、疲れたからアサキムは封印する」
「はーい。転身っと」
ミオがスマートウオッチに戻った。
余ったラズムナニウムこと黒スライム(結構でかい)は俺の椅子になってくれた。
なかなかの座り心地、ビーズクッションみたいに体が沈み込む。
「尋問タイム!」
「いえーい!」
「え!?」
「おいクズ」
「・・・・」
「お前だよ!お前!返事ぐらいしろや!」
「く!君に話すことは何もありません」
こいつさっきまで涙目だった癖に、持ち直しやがった。
「協力者、仕事の取引先、全部吐け」
「ひゃは!ひゃはははは!!」
「癇に障る笑い声きらーい」
「これで勝ったつもりですか?君は今後も狙われる!そしていつの日か絶望する!ああ楽しみですね~」
「・・・なんかのど渇かない?」
「ウオッカ、スカーレット。こっち、こっちだよー」
離れていた二人が駆け寄って来る。
「やったな兄ちゃん!」
「でこいつの処遇は?」
「拷問タイム!」
「「「いえーい!!!」」」
「は?じょ、冗談でしょう!?」
「まあまあまあまあ、とりあえずコレでも飲んで」
「な、そんな怪しいもの飲むつもりは・・・ぐぇ」
「いいから飲めや!!!」
二人に渡していた荷物から500mlペットボトルを取り出し、クズに無理やり飲ました。
「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃばばばばばばば!!!!」
「「「「ぎゃはははははははははははははははwwww」」」」
すっげー俺こんな風に痙攣してたのか。
体を大きく跳ねさせながら地面をのたうち回るクズ。
しばらく観察・・・あ、やっと止まった。
「な、何を飲ました!毒か!毒なのか!」
「ただのジュースだよ。次はラーメンにしようか」
「ラーメンなんてどこに、待て、やめ・・・」
「そーれっと」
「ガボボボッ・・・ゴボボボボ」
たーんとお飲み。無理やり流し込んであげる優しい俺。
「ぐぁ・・・気持ち悪い、胸やけがする。今度は何の毒だ」
「ラーメン100%ジュースだ。次は選んでいいよ、どっちにする」
「待て!待ってくれ!いつまで続ける気だ」
「在庫がなくなるまでかな」
「在庫ってそんな」
「えーとカバンの中には後、各種10本づづだね」
「無理!無理だ!そんなに飲んだら死んでしまう」
「別に俺は困らないし、ねぇ」
「私もー」
「俺も」
「右に同じ」
ハジケてぇ!!を飲んでいないのに痙攣しだすクズ。
違うなガクブル震えてやがるのか、知らね。
「もうゲロっちまいな」
「そ、それで勘弁してくださいますか?」
「早くしないと気が変わるかも」
「協力者はヴォルクルス教団!1stから来た異世界人の集団です」
「教団?ファイン家の言ってた過激派か」
「そうです!2ndに来た彼らは穏健派と過激派に分かれた。過激派は邪神ヴォルクルスを信仰することで結束し各地で暗躍しています」
「ふーん、トップは誰?」
「神官のルオゾール・ゾラン・ロイエル。1stにいた頃は敬虔な三女神信徒だった男です」
三女神から邪神に乗り換えたってか?1stが滅んだことで思う所があったのかね。
「他はないか?俺を代役って呼んでたな、それはどういう意味だ」
「マサキ君にえらくご執心な奴が君をそう呼んでいる」
「誰?どんな奴?」
「わからない、直接会ったりはしないんだ。顔や声を加工したデータのみのやり取りで何者なのかは誰も知らない」
そいつがアレか、世界の破壊者って奴なのか?
クズのチリチリヘッドに掴んだままなので覇気をチェックしている。
嘘発見器作動中、覇気の乱れで本当かどうか判断してます(割と正確)。
これ以上は何も出ないか・・・。
「もうすぐメジロ家の起動部隊が来る。ちゃんと捕まって反省しろ」
「はい、それはもう。これからは心を入れ替えて懺悔と償いの日々を送りたいと思います」
「甘いわよマサキ!こいつ絶対にまた何かやらかす」
「兄ちゃん!騙されんな!ここでトドメを刺せ」
「私はマサキに従うよ」
「お前たちの気持ちはわかる。でも罪を憎んで人を憎まずだ」
甘いのは自覚している。
それでも俺は不殺系主人公!性善説を信じる俺は更生の余地ありと判断・・・んん?
「マサキ君、こんな僕にも慈悲をかけてくれるのですね。このアーチボルド感服致しました」
(バカが!甘い甘いですね~。このバカには別の意味で感服するわwww)
は?なんか口に出した言葉と本心が全く違うんですけど。
嘘発見器が進化してる?こいつの本心が覇気から伝わって来るぞ。
「いや、更生してくれるのが一番だからな。ははは」(#^ω^)ピキピキ
「します!必ずマサキ君の期待に応えてみせますとも」
(する訳ねーだろバーカwwwそれにしてもマジでムカつく顔してるなこのくそバカは)
ほう。
「母さんや愛バたちのためにも、俺は不殺の精神を守るよ」(#^ω^)ピキピキ
「素晴らしい!ああなんて高潔な精神!君にもっと早く会いたかったです」
(マザコンでロリコンかよwwwキモwww早く死なねーかな、死ね、今すぐ死ね、苦しんで死ね)
ほほう。
「操者になれば良かったのにな。愛バがいれば違った人生があったかも」(#^ω^)ピキピキ
「そうですね。今度生まれかわったら、ウマ娘たちと穏やかな人生を」
(あんな奴らただの商品だろ?頭湧いてるなコイツwww何が愛バだ反吐が出るわwww)
ほほほう。
「この写真見てくれる。俺の愛バたちなんだけど、どう思うかな」(#^ω^)ピキピキ
「なんと愛らしい!操者に似てさぞや優秀な子たちなのでしょうね」
(操者に似てバカ丸出しの面だなwwwうっわ!こんなガキどもに反応するとかwww)
(ああキモイキモイキモイwwwそうだ!いい事を考えたぞwwwここを乗り切ったら)
言ってみろやドクズ。
「一度会ってみたかったですね。ああ、それにしても羨ましいです」
(このガキどもを先に殺してwwwこのロリくそバカの前に晒してやろうwww)
「心から反省致します。信じてくださいますよね」
(あ~楽しみだなwwwどんな顔して泣き叫ぶんだろう、精々僕を楽しませろよバーカ)
「判決私刑でーす!はい決定!」
「え?」
「え?」
「え?」
「いえーい!」
ミオ以外が何で急に?って顔をした。
「ちょ、ちょっと待ってください!話がちがががががががぁあぁぁぁあ!!!」
「ん!?間違ったかな・・・」
「トキ!」
「違うわ、あれはアミバよ」
「うわらばって言えよー」
覇気中枢を乱暴にチェック、そしてこじ開ける。両手でしっかり頭部を固定。
なんだこいつの汚い覇気は、パズルも歪で形もバラバラ。過去最低の部類だ。
本人の覇気は・・・ちっさ!ナニコレぇこんな短小がなんで。
はあ、そういうことかよ。こいつの覇気は殆どが借りものだったって訳か。
気に入らないので全部はぎ取ってやろう。
「何をして・・・ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!」
アルダンの時とは違う、繊細な作業は必要ない。
ただ適当にムカつく覇気を握り潰してやるだけ、本人の覇気や中枢を一緒に潰しても不可抗力。
これと、これ、こっちも、ああ、これもいらないよね。
痛いか?痛いだろうな。
体内に手を突っ込んで臓器をもぎ取っているのと変わらんからな。
「げひゃ・・・げひぃ・・・ぐぎゃ・・・ぎいいいいいいいい」
「なんか泡吹いてるよ」
「そういう年頃なんだろ、放っておけ」
「ねぇ何してるの?」
「こいつに覇気っていらないと思うから潰してんのよ」
「そうだな、どうせ悪用するに決まってるから賛成」
「そうね、それがいいわ」
白目をむいて、泡を吹いて、ジタバタ暴れるクズ。
まだ終わってないから頭を離さない、頭蓋骨がメキメキ言ってるけど知らん。
これでいいかな、覇気中枢だったものはボロボロだけどまあいいよね。
バブチッ!なんか凄い音したな。
頭から手を離す時、チリチリアフロをもぎ取ってサザエさんみたいにしてやった。
「ひゅー・・・ひゅ・・・ひゃ・・・は」
「おーい、起きろクズ」
「ぐへっ!」
変な呼吸で気絶しそうになったクズを起こす。
足で顔面をヒーリングしてやる。顔を踏んだ形になったけどかまわんだろう。
「ぼ、ぼぐに何をじだぁーー!」
「お前、一生覇気使えねぇよ。それどころか一般人より非力になったかもな」
「え゛なんで?なんでごんなこど」
「楽しいからに決まってるだろ?何言ってんだコイツ」
「ぞ、ぞんなぁ。それじゃぼぐは」
「えーとなになに、わぁ!いろんな所で恨みかってるな」
「裏社会で特に凶悪な連中にクズ弱体化情報流したよー。あ、さっそく動いたみたい」
「なんでごどぉー!」
「素直に捕まるしかないな。まあ、執念深い奴なら塀の中でも普通に追って来そうだけどな」
「びゃははは!ぞんなバガな、びゃははー」
狂ったように不快な笑い声を上げるクズ。壊れたか。
「これから大変だな」
「身から出た錆」
「因果応報」
「自業自得」
「まあまあ、そんなこと言ってやるなよ。あ、笑いすぎてのど渇いたよね」
「え?」
カバンから新たなペットボトルを取り出すとピタッと笑い声が止まった。
なんだ正気に戻るほど嬉しいんだね。
まさか、俺の愛バが丹精込めて造ったジュースが飲めないとか言わないよな。
「はいあーん」
「びひゃあああああああああああああああああああああああ!!!」
外道は覇気だけじゃなく断末魔も汚かった。