ブラッシングや鍋パをして、ウマ娘たちと仲良くなった。
打倒ナリタブライアン。
目覚めはスッキリ、ミオの目覚まし5分前に起きてやったぜ。
「おはようミオ、目覚ましに勝ったぞ!」ドヤッ
「おはよう、寝癖凄いよ」
朝の身支度をサッと済ませる。
軽くストレッチした後に朝食、白湯をゆっくり飲んで終了。
朝は基本食べない主義なのでね。
メッセンジャーアプリを起動して姐御に連絡する。
『おはようございます姐御』
『おはようマサ公』
『朝の修練をしたいのですが、外出許可願います』
『部屋の外で待ってな、迎えが行くからね』
『姐御は来てくれないんですか』
『悪いね、今日は食堂で朝食当番さ。代わりの奴に話はしてあるから上手くやりなよ』
『ありがとうございます。また後で』
姐御は来られない、代理で別の奴が来てくれるらしいが誰だろう。
部屋の外で待ってるとそいつは現れた。
「バクシーン!!!」
「朝からうっさ!そしてなんか見覚えある奴が来おったわ」
「このデコどこかで、確かバクちゃんだったかな、無人島でちょこっとだけ見たね」
DC兵をまとめて連れ去ったバクちゃんが来た。
「おはようございます!あなたがアンドウマサキさんで間違いないですか!」
「はいそうです!朝から超元気ですね!」
「皆の模範となるべき委員長は早朝からフルスロットルですよ」
「委員長?えーと、お名前をフルネームでどうぞ」
「はい、サクラバクシンオーです!お好きに呼んで下さい、マサキさん」
「とりあえず委員長って呼ぶわ、今から修練に付き合ってくれるでいいんだよな」
「はい、お話伺っております。優等生の私に任せてください」
「さっきから委員長だの優等生だの、こいつは何を言っているんだ」
「察しろよミオ、『委員長=優等生=バクシン』って意味不明な式が彼女の中で成立してるんだよ」
「あー、うん、そっかそっか。クソどうでもいい!対処法はマサキに任せるよ」
「ミオさんのことも聞いております。マサキさんに取り付いたキモオタの地縛霊ですよね」
「ケンカ売ってんのか!デコっぱち!」
「ああ、すみません!キモオタではなく喪女の霊でしたか」
「それでフォローしたつもりかてめぇ」
「なんでもいいから修練開始しようぜ、時間が勿体ない」
「おお、そうでした。ではしっかりついて来てください、バクシーン!!!」
「「バ、バクシーン!!」」
元気に走りだしたデコっぱちを追いかける俺。ちょっと不安。
「おい、委員長!壁!目の前に障害物が」
「バクシーン!」
「「うそーん」」
基地の周囲に建造された外壁を物ともせず破壊して進む委員長。
よく見るとそこかしこに人が一人通れるぐらいの穴があいてる・・・コレぜんぶ委員長が。
その後、森へ入ったがかまわず直進。避けるのではなく破壊して進む、後ろにつけている俺は楽なんだが。
「直進行軍なんて始めて見た。自然へのダメージが心配だわ」
「ご心配なく!大木や貴重な動植物は一応避けていますから」
「基地の壁はいいのか」
猪突猛進、その名の通りの驀進王。
歩道や人の多い場所等でウマ娘の全力疾走が基本的に禁止される理由、委員長を見てるとよくわかる。
こんなヤツに衝突されたら大型トラックすら吹っ飛ぶわ。
「ついて来てます?いい感じですね~。では交代しましょう!」
「どういうことだ」
「今度はマサキさんが先行、私が追いかけます」
「直進行軍はしないぞ」
「障害物は躱しても壊してもいいです。とにかく走って走って走りましょう」
「マサキ、障害物競争のお誘いだよ」
「この森全体が修練場なのね」
「私にできるのはただバクシンするのみ、バクシンは全てを解決します!そうですよね?」
「いや知らんけど」
「ただがむしゃらに走るか、そういうの嫌いじゃないわ」
ウマ娘はやはり走るのが好きな生き物だ。
リブとの手合わせ前にランニングと参りましょうか。
森を走るのはスぺとの尻尾鬼以来だ、よーしやったるでー。
「じゃあ行きましょう!レッツバクシーン!!!」
「「バクシーン!!!」」
森の中を縦横無尽に駆け回る。
登り坂、下り坂、獣道。道なき道をただ疾走する。
岩は破壊!川は飛び越える!枝は無視!きのこは回収!木は避けて!熊は無視!ゴリラも無視!
「マサキ!今、日本にいてはいけない動物が」
「無視しろ!この世界の生態系は狂ってる」
「デモンの亜種が極稀に現れますからご注意を」
「ほらな、妖機人なんてのがいるんだぞ、今更ゴリラぐらいでガタガタ言うな」
「私もアインストだし、そうだね気にしたら負けだね。落度の極み巨人、完璧おやじ(破滅の王)、霊帝ジジイ、暗黒脳ミソより全然マシ」
「やめーや!全然心当たりないけど、絶対会いたくない奴らを列挙しただろ!なんか鳥肌たったわ!」
「おっと、聞かなかったことにしてね」
「マサキさん、そこ落とし穴です」
「うぁお!あっぶねー!罠を仕掛けた不届き者は誰だ」
「チケ蔵さんです。1週間前デモンを捉えてペットにするって張り切ってました」
「そんな無茶な」
「30分で飽きて、穴はそのまま放置して今に至ります」
「あいつ、後でお仕置きしてやる。てか30分で掘ったにしては深い」
「危ないからちゃんと埋めておこうね」
朝のランニング終了。
委員長に小さな擦り傷ができていたのでヒーリング。
俺も騎神たちも回復力は高いので放っておけば半日以内に治るが、早い治療に越したことはないだろう。
「ありがとうございます!お時間があればまたご一緒しましょう。では私はこれで、バクシーン!」
「ありがとうバクシン・・・行っちゃったよ。元気ね」
「ブライアンとの手合わせまで時間があるね。どうする」
「ちょっと休憩して自主練する」
「了解~ん?んんん?」
「どうしたミオ、ついに壊れたか」
「バイク放置してたじゃん、その反応が近づいて来てる」
「酔って乗り捨てたヤツかゴルシが回収したのかと思ったぜ」
「情報漏洩を防ぐためにTEエンジンは破壊したし、ラズムナニウムは私がいないとただの金属だから問題ないけど」
「不法投棄したのマズかったかな」
複数ある基地の搬入口から軽トラが入って来た。
ゲートは顔パス、ウマ娘が運転しているみたいで荷台に俺たちのバイク、メディウス・ロクスが括りつけられている。
「間違いない、アレはメディウスだよ」
「すみません~そこの軽トラちょっと止まってください~」
両手をブンブン振って止まってアピール。
運転席のウマ娘が気づいた、こっち来てくれるようだ。
あれ?スピード出し過ぎじゃない、そこは徐行する所でしょうが!え、嘘、止まる気ないのか。
「きゃ危なっ!」
「仁王立ちで避けないマサキも大概だ!」
キキーーッ!と急ブレーキをかけて俺の眼前で止まる軽トラ。おい、もうちょっとで人身事故だぞ。
「さっすが私!今日もバッチグ~ね」
「助手席の私を共犯にするつもりかい、こういった驚かせ方は嫌いだな」
「フジってば、私のドラテク信用してないの~。お姉さんガビーンだわ」
「信頼はしてるよ。信用は最近減り気味だから補充してくれ」
「はぁ~い。ごめんね~えーと、え、あらあら~なんということでしょう」
危険運転をしたウマ娘が俺を見てビックリしてる。
警戒というより珍しいものを発見した好奇心。
「人間!人間よね!それも男の子、ねぇどうやってここに来たの?目的は何?お姉さんに教えてちょーだい」
「やめなよマルゼン、ぐいぐい行き過ぎだ。君、大丈夫だったかい」
「問題ないです。えっと、荷台のバイクですけど、それは俺のなんです。信じてくれますか」
「このオーバーテクノロジーの塊を俺のバイクと言ったね。君は何者だい」
「そうよ。あなたはだぁ~れ?もしかしてここの子たちに酷い事されてる?捕虜?」
「捕虜じゃないですよ。ルドルフには一応歓迎されてます」
「皇帝のお墨付きなら問題ないか。とりあえずこのバイクはすぐには渡せない、悪いようにはしないから一旦こちらに預けてくれないかい」
「なにこのウマ娘、女性なのにイケメン。あなたは信用できる、どうかお願いします」
「ねぇ私は?このマルゼン姉さんには何か言うこと無いの?」
「昭和の香りがしますね」
「チョベリバ!」
「令和の時代に何言ってんだろ、やめてよね死語が多すぎて不快」
両方年下だと思うがバブル世代の価値観をお持ちのウマ娘と、爽やかイケメン風のウマ娘に遭遇。
軽トラと別れて自主錬をする。バイクの事は後で考えよう。
時間だ、リブが待つ広場へ向かう。
「チッ、もういるのか。まだ時間前だぞ」
「5~10分前行動は基本だ。リブこそ早いじゃないか」
「面倒事は早く済ませるのに限るからな」
「言ってくれるじゃないの、今日は昨日のようにいかんぞ」
「無駄だ、今日も10分以内に沈めてやる」
少し距離をとって睨み合う。
リブは構えもしない、必要ないってか。格下はこちら、胸を貸してもらう立場だ。
それでも勝つ!負ける気で勝負する奴があるかよ!
母さんと遊んだ時だって俺はいつも全力だ、負けてもいいなんて思わないし、思いたくない!
バーストモード解放、この状態でないと勝負にすらならない。
「デュエル開始の宣言をしろ!磯野!」
「ミオだよ!誰だイソノって!まあいいや」
「早くしろ」
「いざ尋常に・・・デュエル開始ぃぃぃーーーー!!!」
引いたら絶対負ける。攻めろ最初から全力で行け!
「シルフィードアクセル!」
「また妙な風か、それがどうした」
リニアアクセル常時展開は当然として、風、炎、闇を全て使っていかないと。
無いものねだりしても仕方ないが、水と土があればと考えてしまう。
「姉ちゃんのサラサラヘア―見たかコラぁ!!」
「アレはお前の仕業か、ずっと自慢してきてウザかったぞ」
「お前の毛はどうブラッシンブしてやろうかな、へへっ今から楽しみだぜ!」
「変態が、こんなキモイ奴に一瞬でも期待した自分が恥ずかしい」
「こんなんでも好きって言ってくれる奴らがいるのよぉぉぉ!」
「集中してマサキ!気持ちだけで勝てる相手じゃないよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日よりは粘った、昨日よりもっと痛めつけられた。
アハハ・・・こいつマジくそ強い。息ぐらい乱せや、こっちはもう心肺機能が限界だぞ
「つまらん、昨日の二の舞だ」
「ハァハァ、違いますー。昨日より2分31秒も粘りましたー、ゲホッゲホッ」
「元気じゃんマサキ」
「じゃあな」
「ちょ、待てよ。明日もこの時間でおなしゃーす」
「勝手にしろ」
「あ、ブラッシングしてほしかったらいつでも」
「いらん」
「素直じゃない~」
もう、ブラッシングするって言ったのに。
これは勝負に勝ったらさせてくれると解釈しておkかな。
「損傷チェック、全身打撲打身、覇気の大量消費、骨折なし、臓器及び神経系異常なし、頭は常におかしい」
「おいコラ、誰の頭が常時おかしいって」
「全治半日だね。ご飯食べて寝たら治るよ」
「スルー?まあいい。姐御との修練もあるから2~3時間で治す」
「この回復力も異常なんだよな~。さすがサイの息子」
「フッ、褒めても何もでないぞ」
戦闘疲れで仰向けにダウン、今日も青い空、太陽が眩しい。
ポカポカ陽気でちょっと眠気が・・・。
「うわぁぁぁぁぁんんん!!!マサキさんが死んだよぉぉぉぉおおおおおんんん!!!」
「うるせーーー!!またお前かチケ蔵!死んでねーわ、ちょっと目を瞑っただけだわ」
「良かったぁぁぁぁ!!!生きてたよぉぉぉぉおおおおお!!!」
「ちょ、ヒデさん!タッちゃん!いるんだろ。こいつ回収して!」
「またか、チケット音量を下げろ。本気で耳が痛い」
「そぉい!!!」
「フゴッ!?」
駆け付けタッちゃんがチケ蔵の口に何かを放り込んだ。
「もぐもぐ、美味しい~タイシンこれなあに?」
「
「廃棄予定品だな、鮮度は落ちてるがチケットなら大丈夫だろう」
「ちょっと黒く変色してたけどいいのか」
「大丈夫!アタシ賞味期限とか気にしたこと無いから」
萎びたにんじんを完食したチケ蔵は静かになった。
「また酷くやられたものだな」
「昨日より粘ったからちょびっと前進だ」
「みーんな見てたよ。ギャラリー昨日より増えてたし」
「アンタをバカにする奴もいるけど気にしないで、勝手に言わせておけばいいから」
「タッちゃん、お気遣いサンキュ」
「それより!ヒドイよマサキさん!」
「俺何かした?」
「昨日みんなで鍋パしたんでしょう!どうして呼んでくれなかったのさぁ!悲しいよぉぉぉおおおお!!!」
「えー、あれは姐御が声をかけたからであって、そもそも俺は鍋パするとは聞いてなかったし」
「そもそもアンタ、昨日20時には寝てたじゃない」
「私はブライアンに髪を自慢していたからな」
「うう~、次は絶対呼んでよ!姐御にも言っておくから」
「おう、機会があればな」
BNWと会話していると他の騎神たちもワラワラ集まって来た。
「おいおい、みんな見てたのか・・・恥ずかしい。こんな無様な姿でごめん」
「先程ぶりの委員長です!マサキさん!ナイスファイトでした。バクシン魂を感じます」
「見事な負けっぷりにセイちゃんも思わずニッコリです」
「スカイさん!マサキは十分頑張ったでしょう。少しは褒めてあげないと」
「キングちゃんはマサキに甘々だ~」
「あわわ、酷いケガです~。早く治療しないと」
「傷は男の勲章だよドトウ。それにマサキ君なら半日経たずに完治するさ」
「丁度いい時間だね。マサ公、昼飯を食う元気はあるかい?」
「たべりゅ~」
「じゃあ食堂に行こうね~私が運んであげるからそのままでいいよ~」
「ありがとうボノ、うわぁい高いよ~」
「なぜバーベルのように持ち上げる」
てっきりお姫様抱っこされるかと思ったのに、横になったまま高い高いされた。
軽々持ち上げたな。なんだコレ、頼むから落とさないで。
ボノに持ち上げられたまま食堂に乱入したので、モブウマがギョっとする。
俺の周りに有力者が揃っているので何事かと思っているのだろう。
「え、まさか食堂で公開処刑」
「さすが姐御たちだ私たちに出来ない事を平然とやってのける」
「そこに痺れる憧れるぅ!!!」
「やだ、ご飯がマズくなるから他所でやってほしい」
「リンチ?リンチするの、いや、それはあまりにも」
「寄ってたかってヒデェ、これが騎神のやり方か」
「結局、人間とは相容れないのね。悲しいわ」
凄い言われようwwwなんか笑えてきたわwww
あ、タッちゃんがキレそう。よし、ヒデさんが落ち着かせて、ひぃ!姐御とキングもなんか怒ってる。
「はぁ~い皆、一旦落ち着きましょうね。短気は損気よ」
「「「「マルおば!!!!」」」」」
「おば!?ちょっと!今「おば」って言った子、出てきなさいよ!」
「君がキレてどうするんだ。また会ったね人間君」
「「「「キャーッ!フジ様ーーー!!!!」」」」
「二人とも帰ってたのかい、アタシらは・・・かくかくしかじか」
軽トラに乗っていたウマ娘たちと早くも再会。
ボノさん、もう降ろしてください「採ったどーーー!」みたいになってるから恥ずかしい。
大所帯になったので食堂の一角を占領して着席。
「マルゼンスキーよ。聞いたわよ~ブライアンちゃんを落としたいのね!応援しちゃうから」
「そうですね。物理的に叩き落としたいです」
「フジキセキだ。君がどんなキセキを起こすのか楽しいみだね」
「うほ!イケメン~」
「マサキ、ご挨拶」
「アンドウマサキ、人間、性別男、愛バがかくかくしかじか大変なので覇気くれたら嬉しいです」
「ミオ・サスガ、幽霊みたいなもんでマサキに憑りついてます」
「お前、自分の説明どんどん面倒になってるだろ」
自己紹介終了!俺の目的も話したぞっと。
「マルさんとフジって呼んでいいかな」
「おっけ~」
「かまわないよ」
「覇気を分けてほしいです。お願いします」
「いいわよ、はいどうぞ」
「右に同じだ。遠慮しないで持って行ってほしいな」
「何の問題もなくスムーズに行き過ぎてビックリ」
「こういうこともあるよ」
「だって時間の問題でしょ。どうせみんな覇気あげちゃうんだから」
「愛バのために頑張ってる君を見捨てるほど薄情じゃないよ」
「ありがてぇ!このお礼は必ず」
「ねぇねぇ~早く食べないと食堂混んじゃうよ」
「おっと、二人とも覇気吸収はオーダーした後でお願いします」
「はーい、何食べよっかな~。最近のトレンドはタピオカミルクティーかしら」
「それはもうオワコンだね」
マルゼンスキー
茶色い毛並みで、どこか古臭い言葉遣い(死語)を好むウマ娘。バブル世代?
高いポテンシャルをもっているようで、ルドルフたちに迫る程の覇気をひしひしと感じる。
だからといって偉ぶる様子もなく、親しみやすいので皆から慕われている。
気のいいお姉さん。
フジキセキ
黒い毛並みにショートカット、ボーイッシュなウマ娘。イケメン!
女子高に居そうな女子にモテる女子というやつだろうか。
タラシではなく、親身になって相手に寄り添うのでとても好感が持てます。
心までイケメンですか、そうですか。
公開ドレインにて二人から覇気をゲットした。
「これがENドレイン、イケイケでチョベリグな技ね」
「お褒め頂きどうも」
「なるほどね、こうちゃって沢山のポニーちゃんを撫で回して来たんだね」
「合意の上です」
「強い覇気を持ってるウマ娘なら御三家のお嬢様たちがいいんじゃないの」
「そんな簡単に会える存在じゃない、無茶ぶりがすぎるよマルゼン」
「そ、そうっスね。機会があればダメ元で訪ねてみようかな~なんて、アハハ」
サトノ家のお嬢が愛バでメジロ家は攻略済み、ファイン家はこれから会う予定ですけどね。
わざわざ説明するのも嫌味ったらしいし、面倒臭いので今はやめておこう。
ネタばらしは追及されてからでいいや。
昼はおすすめメニューの生姜焼き定食にした。
山盛りのキャベツにみそ汁、ホカホカご飯に漬物もついてる。
豚肉は薄切りだが味が良くしみ込んで美味!こういうのでいいんだよウマーい。
「生姜焼きを選ぶのはしょうがない」という発言をした皇帝がいたような気がしたがスルー。
それを聞いてやる気を下げた女帝もスルー。気のせい気のせい。
二人なら今頃、セレブ御用達の高級レストランでランチしてるよ、多分。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ブライアンとやり合った後に、これだけ動けるとはね」
「昼飯が美味かったので回復しました」
「そいつは良かった、アレを監修したのはアタシだから嬉しいね」
「さすがっス、今度料理教えてください」
「そいつはアタシを満足させてからだね」
昼食後に皆と別れて姐御と修練開始。
とりあえずで始まった組手を休憩を挟みつつ何度も行う。
姐御は持ち前の観察眼で俺の隙や無駄な動きを教えてくれる。
一人では気付かない所を指導してもらえるのは凄く助かる。
「姐御はリブと手合わせしたことがありますか?」
「そりゃあるさ。出会った当時はまだアタシの方が強かったね。今じゃすっかり追い抜かれちまったよ」
「確かにリブは強い、でも姐御もまだまだこれからだと思う。だってまだ十代でしょ、俺二十歳っスよ」
「そうだね勝手に見切りをつけてた自分が情けないよ、ブライアンに突っ込んで行くアンタを見てたらこっちまで燃えてきた」
「まずは俺が一矢報いるんで、ご協力お願いします」
「ああ、あの一匹狼気取りを泣かせてやろうじゃないのさ」
「泣顔想像できないっス」
「だろうね」
姐御との修練は大変有意義でした。
仕事がある姐御と別れて、待ち合わせ場所に向かう。
「良かった逃げずに来てくれた、待ってましたよマサキさん」
「待たせたなセイちゃん。で、俺は何を手伝えばいいの」
「今日はとある部屋のお掃除です。では行きましょう」
セイちゃんとウマ娘の居住棟へ、4階建ての建物最上階角部屋が目的の場所だった。
ドンドンっと遠慮のないのノックした後、部屋にいるであろう住人に声をかけるセイちゃん。
「こんちは~セイウンスカイとアンドウマサキさんが来ましたよ~」
「はぁ~い、ちょっと待って今開けるから」
「この声、マルさんか」
ラフな部屋着を着たマルさん登場。ここで寝泊まりしてるのか。
「いつも悪いわねスカイちゃん。今日もよろしく頼むわ、マサキ君もシクヨロ~」
「なに逃げようとしてるんですか?散らかしたのはマルゼンさんでしょ、三人でやるんですよ」
「私に片付けろって言うの?無理よ」
「あの、玄関まで溢れたダンボールは何でしょうか」
「通販って便利よね~ついついポチッちゃって」
「もう理解しましたねマサキさん。この汚部屋の掃除が我々の任務です」
「特殊清掃キタコレ!マルさんは片付けられない女だったか」
「アハハ、一応、水回りは何とか死守してるんだけどね。本当にごめんね」
「頭を上げてください。これはサボり魔セイちゃんへの罰なんで、お気になさらず」
「なあ、Gが飛び出てきたりしない?そんな事態になったら迷わず帰るからな」
足の踏み場が少ない廊下を通って部屋へ突撃~。
ダンボール箱の山だ、ネオさんの積みプラモ部屋を思い出す光景。
「どこで寝てんの?ここ部屋じゃなくて倉庫だろ」
「ベッドは久しく見てないわね」
「もう、何やってるんですか。ゴミはちゃんと分別して決められた場所に捨ててくださいよ」
「ミオ、起きてるか」
「んあ?ごめんちょっとメンテ入ってた。何か用」
「Gの反応はあるか?」
「ちょっと待って・・・奇跡的に大丈夫みたい」
「良かった~。Gってキモいし怖いから大っ嫌い」
「ここより、マサキの寝床の方が」
「シャラップ!!知りたくないから言うな!姿さえ見せなければこちらからは手を出さないでやる」
「一見綺麗に見える場所にいるんだよね。おお怖い怖い」
「あ、なんか踏んだ!」
「そこにあったのね、食べかけのお煎餅」
「こっち見て!かなり昔の遊戯王未開封パックがある」
「オークション出品不可避」
「大量の一升瓶が転がってるんだけど・・・」
「全部醤油よ」
「ですよね~。まさかお酒ってことはないよね~」
「へぇー最近の醤油って獺祭とか魔王って名前なんだ、へぇー」
「何も見なかったぜ」
「遺品整理してるみたいだね」
「ゴミに囲まれての孤独死・・・マルさん、どうか安らかに」
「ちょっと!縁起でもない事言わないでよ」
時折出てくるお宝を発掘しながら汚部屋掃除。日が沈む頃には何とか片付きました。
「ありがとう~お礼に渾身の一発ギャグを見せてあげる。だっちゅ~の」
「おぱーいを寄せて何やってるんですか?ぱふぱふしてあげちゃうの合図ですか」
「伝わらないか~、きっと人間にはまだ早すぎるのね」
「同族のウマ娘にも伝わってませんよ。それと早いのではなく古いのです」
「そうだわ、今度私のタッちゃんに乗ってドライブしましょう」
「タッちゃんに乗ってドライブ?・・・鬼ですかアンタは」
「マサキさん、勘違いだから、タイシンのことじゃなくてマルゼンさんの愛車のことだよ」
「焦った、タッちゃんに無理やりおんぶさせた挙句、長時間酷使するのかと思った」
「まあ、ウマ娘ならそれぐらい出来ないこともないけど」
車よりウマ娘に背負ってもらった方が早い事もある。
歩道、車道、ウマ娘用のレーンがある世界だからな、さもありなん。
小学校の運動会で体格のいい父親をウマ幼女が軽々運ぶ競技風景はよくある。
絵面が悪いが現実なのよね。
「小柄なタッちゃん背負われるなんて・・・いいかも」
「いいんかい」
「タイシンちゃんあれで結構パワーあるわよ。舐めちゃダメ絶対」
「体の大きさとパワーが比例しないのは身をもって理解してますとも」
「ブライアンちゃんにアレだけボコられてればね」
「そういえば、俺のバイクどうなりました」
「ああそうだった、格納庫に保管してあるから必要なら取りにいって、要らないならこちらで処分するわ」
「マサキ!回収しにいくよ」
「がってんだ」
「またね~」
セイちゃん、マルさんと別れて格納庫へ。
「あった!会いたかったよ我が半身よ~」
「修理できそうか?」
「時間はかかるけどなんとか、申し訳ないけど手押しで運んでよ」
「ういーす」
「エンジンは普通の奴に交換かな、ラズムナニウムはまだ生きてるから」
ミオがブツブツ言い出した、今後の修理計画でも練っているのだろう。
「こんな所にいたんだねマサキ君。それが君を運命の旅路へ導く二輪かい」
「ちょっと修理が必要だけどな。オペはどうしてここに」
「君を探していたのさ、喜びたまえ!明日の昼食後、僕らの舞台が幕を上げるよ」
「来たか、お手柔らかに頼むぜ。台本はあるか」
「そんな無粋な物は必要ないさ!感じるままに演じてくれればいい!」
「アドリブでやれってことね。どうなってもしらんぞ」
「演劇か、まあ頑張ってね」
「他人事だと思って」
ふーむ、どうしたものか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「安請け合いしちゃったかもな」
「明日の午後からだよね~私も見に行くから頑張って」
「ボノはオペの寸劇に出たことある?」
「まさか、基本オペちゃんの一人芝居だからね。マサキさんにオファーしたのだってビックリだよ」
「オペなりに俺をテストしてるってことか、考えても仕方ないから今は風呂を満喫するぜ」
「そうそう、今はお風呂でリラックスタイムだよ~」
「ふぅ、いい湯だな」
「だね~」
「なんで!!!あなたがここにいるのよ!!!」
「うるさいのが来たな」
「だね~」
「ア、アケボノさん!自分が何してるかわかってるの?」
「マサキさんと混浴してる」
「もう、風呂ぐらいゆっくり入らせてよキンタロー」
「キングヘイローよ!なんで混浴?そもそもここはウマ娘の居住棟、許可のない人間は立ち入り禁止よ」
「寝床の風呂が壊れたんだよ、冷水しか出なくなってな。皇帝に頼んだらここの大浴場使っていいって」
「そ、そう。なら問題ないのかしら」
「20時~21時限定でここは混浴なんだよ。知らずに入ってきたキンタローが悪い」
「連絡ミスがあったのかもね~」
「私の前にスカイさんが来たと思うのだけど」
「脱衣してる最中に遭遇した、セイちゃんは真っ赤な顔して立ち去ったぞ」
「スカイさん、飄々としてるけどピュアだから弄らないであげて」
「わかるわ~ブラッシングの時も結構緊張してたし」
「男を手玉に取ろうとして、本気になった相手にわからされちゃうタイプだね~」
「それ本人の前で言わないで、泣いちゃうわよ」
「で、どうすんのキング?早くドア閉めてよ寒い」
「腰にタオルを巻いているのよね」
「フッ、湯船につかるときはフルフロンタルさ」
「こっちを見ないこと!湯船から出たら即アレを隠すこと!いいわね」
「はーい、一名様ご入浴~」
「結局キングちゃんも入るんだ、意外」
ミオがバイクに掛かり切りになっている間にお風呂。
サバイバル生活中に慣れた俺とボノ、羞恥心?知らんな。
キングはギャーギャー言いながらも結局混浴した。
途中から俺に目隠ししやがって、どんなプレイだよ興奮するじゃないの。
三人でまったりしていると、他の騎神たちが来て騒ぎになったので退散。
部屋に戻ると修理疲れしたミオが待っていた。
動かせるようになるにはまだ時間がかかるらしい。
黒いちびスライムが俺の腕に巻きついて装着完了!
「いいお湯でした。クロとシロが起きたら温泉に行くってのもいいかもな」
「愛バの居ぬ間に他のウマと混浴する操者、このクズ」
「不可抗力!俺の心はいつでも愛バたちでいっぱいよ」
「クロちゃんとシロちゃんだっけ、もし二人が他の男と風呂入ってたらどうすんの?」
「俺がショック死する」
「嫌だよね悲しいよね?愛バにそんな思いさせちゃダメだよ」
「マジですんません。俺がバカでした」
「謝るなら私じゃなくて二人にね」
必要とはいえ、いろんなウマ娘たちと仲良くなったことをあいつらはどう思うのだろうか。
ちょっとマーキングされただけで発狂した前科があることだし。
見捨てられないように気をつけないと。
今夜は愛バに謝罪しながら眠りについた。
「ごめんクロシロ・・・頼むから捨てないで」
「浮気したヒモ男みたいな寝言だ」