エクスバイン・アッシュはファミチキの味がした。
ガリルナガンのデバイサー、ベルスはクロが相手をしてくれています。
私は腹ごなしのお散歩を兼ねた社長の救出へGO!
工場区画のサーバールームに辿り着いたブルボンとライスは、操者に託されたワクチンを流していた。
ここからワクチンプログラムがネットワークを介して、無人機の制御AIに伝播していくはず。
普段から操者の仕事を手伝っている二人にとって、端末の操作は慣れたものである。
「うんしょっと、これでいいブルボンさん」
「はい、これにてセットアップ完了です。後はこのスイッチを」
「プログラムゥゥゥッッ!ドラーイブッ!」
渾身の力を込めてスイッチを押すというより拳を叩きつけたライス。
ファイナルフュージョン承認じゃねーよ。
合体シーケンスの度に割られるスイッチカバーの必要性は今考えてもわからない。
ベターマン・・スルーしてたから、スパロボ30でアレやらコレやら出てきてビックリです。
ガオガイゴーってなんやねん。チビッ子たちが成人しているの見て、何か泣いた。
「勝手に押しましたね。私がやりたかったのに」
「えへへ、早い者勝ちだよ」
これでワクチンの散布は完了。
暴走中の感染体もこれで無力化されるだろう。
後は、招かれざるお客たちにお引き取り願えればいいのですが。
「開けろー!中にいるのはわかっている」
「諦めて出て来い!お前たちは完全に袋のネズミだ!」
「ネズミじゃなくてウマですけど」
「そういうことじゃないと思う」
複数人の怒号とロックした扉をガンガン叩く音が響き渡る。
UC兵を叩きだすだけの戦力が今の我々二人には無い。
せめてマスターとリンクできていれば。
「突入されるのは時間の問題です。ライスさんは何とか脱出を、御三家なら保護してくれるはずです」
「一人で逃げるなんてできないよ、お兄さまとブルボンさんがいる場所がライスの居場所だから」
「早とちりで私を置き去りにしたとは思えないセリフですね」
「根に持ちすぎ!と、とにかくライスは覚悟を決めたよ!付き合ってねブルボンさん」
「フッ、頼もしいですね。あなたがいてくれてよかった」
爆発と衝撃!扉がぶち破られた。
大勢のUC兵が室内になだれ込んで来る。
「さあ、ブルボンさん自爆するなら今だよ!なるべく大勢を巻き込んでね」
「フッ、嘆かわしいですね。あなたがいてくれて、ストレスが急上昇中です」
「ほらほら、ヒイロ・ユイみたいに潔く「任務完了」してよ!お兄さまには立派な最期だったと伝えておくから」
「それはマサキさんがやるべきでは?」
マサキさんなら「死ぬほど痛いぞwいやマジで痛いww」とか言いながらピンピンしてそう。
自爆という単語を警戒して近づくのを躊躇していたUC兵だが、一向に何も起こらない状況を察し二人に詰め寄る。
「捕まえろ!こいつらは社長の愛バだ」
「未だ籠城を続けるシラカワシュウ、愛バを人質にすれば流石に降伏するだろう」
「マスターを甘く見ない方がいいですよ。そこの"メカクレあざとい白米"が自決した所で微塵も揺らぎません」
「そうだね。お兄さまなら"ポンコツサイボーグ気取り"に「自害せよ」って無慈悲な命令下してニヤリと笑うよ」
「お?」(やんのかコラ!リゾットの分際がよぉ)
「あ?」(やったらぁ表出ろや!お粥じゃないつーの)
「な、なんだコイツら。私たちを無視して揉め始めたぞ」
「あれが人間と契約したウマ娘の末路だ。操者の覇気に影響され精神に異常をきたす」
「噂だけど、御三家には史上類を見ないほど"頭のおかしい愛バ"が誕生したんでしょ。怖すぎる」
「それ聞いたことがある。何でも行く先々で醜態を晒しまくっているとか」
「なんてこと、やはり世界はUCによって統治されるべきなんだ」
メンチを切り合っていた二人は、間接的に操者をバカにされた事にムッとしながらもチャンスを伺う。
(史上類を見ないほど頭のおかしいww)
(間違いなく彼女たちのことだと判断します)
(どうするの、限界まで暴れてみる?)
(正常な愛バである我々はスマートに事を運びましょう。ここは大人しく従う振りです)
(了解だよ。どこかの誰かさんたちとは違うって所を見せちゃうぞー)
急に大人しくなった二人に釈然としないものを感じながらも捕縛を完了するUC兵。
手枷は拘束した者の覇気を遮断する超合金製で抜かりはないはず。
「これでよし、本体と合流するぞ」
「ワクチンの回収はどうする?」
「それはルクスの使いに任せればいい、我々には関係ない。利用できる内は精々使ってやろう」
「オラッ、ついて来い」
「捕虜の扱いは丁寧にお願いします」
「うるさい、これ以上手間をかけさせるな」
(どう見ても利用されているのはUCの方なのに、この人たち脳みそ腐ってるの?)
(もしくは最初から脳が欠損している可能性が考えられます)
(頭空っぽってやつだね)
(夢が詰め込めそうです)
「作戦完了。これでシラカワ重工は我らUCのものになったぞ!」
「「「「おー!」」」」
(好き勝手言ってるね。人生楽しそうだなぁ、今すぐ殴りたいなぁ)
(落ち着きなさい玄米。チャンスが来る時まで我慢です)
(白米ぃぃ!じゃなかった、ライスだよ!)
(と言いつつも、米っぽかったらもう何でもいいと思うライスであった)
(よくねぇよ!妙なナレーションを入れるな)
捕らえた敵を引き連れ、サーバールームを後にするUC兵たち。
意気揚々と凱旋する気分でいられたのは僅かな時間だった。
「・・・なんだこれは」
「新型リオンを含めた感染体たちが全て破壊されている?三桁近くいたのに・・」
「まさか、これがワクチンの効果なの」
「バカよく見ろ、機体に穴が空いている。何かが感染体たちを貫いたんだ」
「周囲を警戒しろ、何かいるぞ!」
「敵か、まだ反抗する奴がいたのか」
混乱しながらも陣形を整えるUC兵。
本社ビルへ近づくたび、大地に転がるAMとPTの数が増えていく。
ついさっきまで籠城するバカ社長を狙ってビル周辺をうろついていたのに・・・どういうこどだ。
(今更だけど、感染体たちはどうしてお兄さまを狙ったの?)
(マスターのニヤケ面がヘイトを集めた結果では)
(真面目に答えろポンコツ)
(マスターはワクチンの開発と同時に、奴らの注意を引き付ける方法を確立したようです)
(さすがお兄さま!略してさすおに)
「ね、ねぇ」
「なんだ、何か見つけか」
「気のせいならいいんだけど、さっきから地面が揺れている気がしない?」
「・・・確かに、振動を感じる。ルクスの使いが地下で暴れているのかもな」
「ガリルナガンでしたっけ、あのデバイサーが意味もなく・・・誰かと争っているのか」
「感染体をやった奴と戦闘している?」
「わからん、とにかく先へ進むぞ」
ガリルナガンのデバイサーは、今作戦におけるルクス側の監視役兼サポート人員としてやって来た。
その力は超級騎神にも劣らない、そんな奴と戦闘を継続しているような敵がいたなら少々、いや、かなりマズイ。
機能停止した感染体の多さに不気味なものを感じながらも、先へ進むしかない。
「隊長!二番隊の連中がいました」
「どうした・・・お、おい、しっかりしろ!衛生兵~」
「あ・・ああ・・」
「何だこれは、覇気が枯渇している?」
合流するはずだった仲間をようやく見つけたが、喜べる状況ではなかった。
血色の悪いUC兵(十数人)が苦しそうな呻き声を上げ倒れ伏している。
「何があった、誰にやられた!」
「し、しょ・・く・・しゅが、みんな・・・やられ・・」
「しょく?何を言って」
「隊長、あれ、あれを見て!?」
「「「「???」」」」
その場にいた全員の目が妙なものを捉えた。
舗装された地面を突き破り緑色の何かが生えている・・・何あれ?
キラキラと輝く緑の結晶でできた・・そう!触手だ!それがユラユラ揺れている。
鉱物で構成されているのに柔軟性を持っている、何とも不思議な物体だ。
何かを探るように揺れていた触手がこちらを見てピタッと動きを止めた。
目など見当たらないはずなのに「こっち見た」というのがわかってしまった。
あ、ヤバイ。これヤバイやつだ。にげ・・・
「「「「う、うっぎゃぁぁぁーーーーー!!!!」」」」
遅かった。
UC兵の足元から多数の触手が出現し、巻き付き、縛り上げ、絡め捕られる。
「ひぃぃ!キモイキモイキモイーーーー!」
「やだ、このままじゃ薄い本みたいにアレやらコレやらされちゃう」
「何てパワーだ、全然取れない!」
「アカーン!これアカンやつやでぇ!」
(私とブルボンさんを除けてくれている・・・来てくれたんだ)
(ええ、この触手使いは味方のようです)
触手の輝きが増すと共に異変が起こる。
「あ・・なに・・」
「力が吸われて!?」
「もう無理~」ガクッ
次々に倒れ伏すUC兵、覇気を吸い取られている!?キモイな。
数分もしない内に立っているのはブルボンとライスのみになった。
「あ、触手さんがこっちに来たよ」
「未知との遭遇ですね。私にクアンタムバーストは実装されていませんが、対話を試みたいと思います」
「そう言ってライスを盾にするのやめて。薄い本展開になったら末代まで恨むからね」
ライスを盾にしながら恐る恐る触れてみる。ん?よく見ると毛か・・毛を分厚い結晶が覆っている。
害が無いとわかったのか興味を示したライスもツンツンして、触手と触れ合う。
本当になんだコレ、この触手というか結晶・・・結晶!?それにこの覇気は!
今ここにはいない、頭を優しく撫でてくれた彼を思い出す。
「「マサキさん!?」」
『それは私の操者ですね』
触手が覇気を介して脳内に直接語りかけて来た。
『ちょっと離れてください、よっとと、こんな感じで』
一旦引っ込んだ触手が地面を突き破って再登場、複数を束ね先端をドリル状にしたらしい。
数秒後、人が通れるぐらいの綺麗な穴が空き、そこから触手の使い手が飛び出て来た。
「お待たせしました!シュウ社長からのご依頼で参上した、サトノ救援隊のダイヤモンドです!」
渾身の営業スマイルで元気よく登場!
何かご不満でも?「凄いの来ちゃったな」「よりにもよってこの子かぁ」みたいな顔やめてくれます。
お二人の手枷は尻尾でハッキングして難なく解除したぞ。
「ありがとうございますダイヤさん。あなただけですか?」
「ご無事でなりよりボンさん。クロが下でハッスルしてますよ」
「あ、ありがとうダイヤちゃん。また変な芸を覚えたんだね」
「ササニシキ先輩!その変な芸に救われたのですから、もうちっと褒めてくださいよ」
「ライスだって言ってんだろ、どいつもこいつも」
「感染体とUC兵をやったのも」
「はい、物足りませんでしたけど」
「なんとも恐ろしい触手ですね」
もう訂正するのやめようかな。尻尾だってばよ。
感染体は醤油、UC兵は酢昆布みたいな味だったな・・・うん、イマイチだった。
「早速ですがマスターを助けに行きましょう」
「うん、三人ならUC兵を一掃できるね」
「へ?UC兵はもう残っていませんよ」
「「はい?」」
「雑魚は今片付けたので終わりです。シラカワ重工を襲った奴は、クロが相手をしているベルスでラストのはず」
「「・・・・」」
「おーい、二人とも引かないでくださよー。私頑張ったのにー良かれと思ったのにー」
(本当に味方でよかったね)
(ええ、敵に回すと厄介な生命体、上位ランカーです)
ボンさんとお米先輩を探すがてら、地下からオルゴンテイルを伸ばしてみました。
アッシュを吸収した直後で走り回りたくなかったんです。
尻尾が敵を発見する→捕食(活動不能になるまで強制ドレイン)を繰り返したらなんか終わってた。
消化不良の嵐は何とか過ぎ去りました。フフフ、簡単にはゲロイン化しませんよ。
マサキさんはゲロインも許容してくれる懐の深い漢だと信じてます。
♦
「というわけでして、報告は以上です」
「ご苦労様でした。しかしですね、まさか食べてしまうとは思いませんでしたよ」
「好きにしていいと言ったのはそちらでしょう」
「予想の斜め上をかっ飛ばす動き、まごうことなきマサキの愛バですね。画像は気に入ってくれましたか」
「ええ、とっても。あなたとはよい関係を築けそうで安心しました。お宝は他にも?」
「それは、今後の働き次第という事で」
「「フフフフフ」」
「ブルボンさん、あの二人めっちゃ悪い顔してるよ」
「マスターとダイヤさんが悪だくみをするのは通常モードの証です。いいからほっとけ関わるな」
籠城していたシュウ社長と無事合流完了。
従業員の方々もピンピンしているようですし、よかったよかった。
マサキさんの幼馴染であるシュウさんを味方に付ければ、他の三人を出し抜くためのサポートを期待できるかもです。フフフ・・・クロ、アル姉、ココ残念でしたねぇ!正室の座は渡しません!
「せっかくのワクチン、無駄にして申し訳なかったですね」
「いえ、あなたが処理する前に感染体の動きが鈍くなったのは確認済みです。更なる改良版のデータを後で渡しておきます」
オルゴンテイルを避けもしなかったのはワクチンが効いていたからか、一定の効果はあったみたいで何より。
「ダイヤちゃん、アッシュ食べちゃったんだ・・・そっか」
「どうした、お米先輩も私にムカつきました?」
「ううん。凶鳥の力は正しい事に使ってほしいなって思っただけで」
「ご心配なさらず。ファミチキの力を向ける相手は、ルクスのアホとその一味ですよ」
「なら安心だ。うん、ダイヤちゃんと一つになったアッシュが幸せだといいな」
「お米先輩、あなたガリルナガンのデバイサーに心当たりがありますね」
「どうしてそれを!?」
「バニシング事件の関係者という線が濃厚、あなたも社長もその正体までは探り切れていないで合ってますか」
「「キミみたいな賢いガキは嫌いだよ」って言われない?」
「その件は調査中です。ライスも私も誓って彼女の正体は知りません、ただ――」
「じ、事件で生き残った子がいるの・・その子、ライスより酷い怪我で長期入院していたんだけど」
「ある日、忽然と姿を消したそうなのです。あらゆる痕跡を消してね」
「ルクスか」
「おそらくは」
その行方不明な子が、ルクスの勧誘を受けて仲間になったのか・・・なんで?
ココからの報告では、ルクスはバニシング事件にも関与しているらしい。
事件の加害者が被害者を味方にするってなんやねん。
考えられるのは、相当都合のいい内容を吹き込まれている・・・とか。
そういえばルクスは神核の操作ができるらしい。
もうやだー洗脳とかキモイよー滅んでくれよー。
ドンッ!あ、一際大きく揺れた。
「しゃ、社長。工場区画の地面から何かが、人?戦っているのか」
「おや、まだ終わっていませんでしたか」
「忘れてたー!それクロですよ。私ちょっと見てきますね」
「あ・・・行っちゃった。凄いスピード」
「よろしいのですかマスター?」
「いいもなにも、私たちが行った所でどうにもできません。アホの相手はアホに任せて、復旧作業の準備でもしていましょう」
「お兄さまも何気に辛辣ぅ!ダイヤちゃん、キタちゃん、頼むからあんまり壊さないでね」
「それは既に手遅れです」
「やれやれ、サトノ家への報酬は損害賠償で相殺ですね」
♢
地下施設で始まったクロとベルスの戦闘は地上に場を移していた。
ベルスの武器、バスタックスガンから放たれた砲撃が天井を貫き地上までの大穴を空けたからだ。
そこから元気よく飛び出す黒い影。
「地上に出ちゃった。あは、太陽が眩しい」
「落ちろっ!」
「ハズレ」
「また分身!?あームカつくムカつく!」
追って来たベルスの砲撃が命中!しかし、本体はすぐ隣で砕け散る分身を横目に微笑む。
オルゴナイトミラージュも板についてきた。
瞬間的な変わり身だけじゃなく、多重影分身みたいに全部私の軍団による一斉攻撃とかできちゃうかも。
「バルスだったけ、もう飽きたからやめない?」
「ベルスだベ・ル・ス!停戦したいなら逃げたファインモーションを差し出せ」
「差し出したらどうするの?」
「決まってる。凶鳥を食ったあいつを私は許さない!奴には死んでもらう」
「そこがわかんないんだよなぁ。アッシュのこと嫌いなんでしょ?それをこの世から消した子に感謝せず、なんで怒るのか意味不明」
「あいつを狩るのは私のはずだった。そのために生きてきた!私がどれだけ」
なるほど、狙っていた獲物を横取りされて怒髪天なんだ。
詳しくはわからないけど、ずっと拘り続けたものを奪われて苦しいんだろうな。
理屈じゃないんだね。なんか安心した。
ルクスの愛バだなんていうから、どんなゲスかと思ったけど、普通に喜怒哀楽できる子だった。
それは置いといて、マサキさんの敵であることに違いないからやっちゃおう。
やっちゃった後にお話し聞かせてもらおう。そうしよう!
「まずはお前からだ!クレイジーブラック!行けっトライスラッシャー!」
「クレイジーなのは私じゃないよ・・・はぁ~」
ベルスのウイングが分離して組み合わさる。
高速回転する三つの刃、それぞれが別の軌道を描きクロへと殺到する。
首、胸、腹に来てるな。どれか一つを弾いても他の刃がザクッとね。
やっちゃうつもりだったけど、やっぱダメだな。
私を相手しているようで見ていない、目に写す敵はシロに決めちゃったのか。
ダメ・・・なんか、つまんないや。
「オルゴンマテリアライゼーション」
「ぐっ!」
告げた言葉で覇気が爆発する。
私に向かっていた刃の勢いは削がれ、こちらに届く前にオルゴンクラウドの障壁で防がれる。
「まだ上がるだと?こいつどこまで・・・っ!?」
「・・・・」
一瞬で詰められた距離、数倍に膨れ上がった覇気、ゾッとする視線、振り上げた巨大な結晶。
その全てに息を呑む。
(何よコイツ、さっきまでと別人)
(もういい、消えてよ)
「ばいばい」
「え、待っ・・・!?」
凶悪なオルゴンクローが無慈悲に振り下ろされた。
「ダメダメ、それはダメなんだよ~」
「・・・あ」
「なんだてめぇ!え、ちっさ!」
乱入者!?
自分たちより一、二回り小さな体に仮面をつけたウマ娘。
少し前までチビだった自分がいうものなんだが、小柄な子だ。
顔がわからないだけじゃなく、覇気も読み取りにくい、報告にあった情報遮断系の術を使っている。
驚くべきはそこではない、この正体不明の乱入者は私とベルスの間に割って入っただけじゃなく、必殺のオルゴンクローを片手で受け止めている。
(しかも素手かよ・・やるじゃん)
「むぅ~おっそーい!遅いから迎えに来ちゃったよ、ベルスちゃん!」
「ウェール、どうしてアンタが」
「・・・テヘッ」
「「テヘッ」じゃないわよ。相変わらず自由奔放というか」
「ちゃんとルクスにお願いしたもん。ベルスちゃんだけ面白そうな子を遊んでズルいって!」
「だりゃぁぁぁっ!」
「わ、わわ」
「ちっ!」
和やかな会話を断ち切るように爪を薙ぐ、ベルスは回避行動をとり離脱。
ウェールと呼ばれた乱入者は驚きつつも、爪撃を綺麗に捌ききる。
「うわ~キレイな緑。ルクスの赤もいいけど、こっちも素敵だね」
「あなた誰?オルゴナイトにデバイスなしで対抗するなんて、ただ者じゃないね」
「ベルスちゃんの友達。ルクスは私たちの操者だよ」
「つまり敵か」
「そういうことになるのかな、私たちの敵はね~緑の結晶を使う変態さん!」
「マサキさんのことを言ってるのか、ぶち殺すぞゴミ」
「アハハ、無理だよ」
「なめんな!」
結晶体で固めた拳で殴りかかるが、いとも簡単に受け止められる。
「オルゴナイト・・・そんなものに頼っている時点で、無理なんだよクロちゃん」
どういうからくりだ?
向こうがオルゴナイトを使っている感じはしない、というかクロちゃんて・・・馴れ馴れしいわ!
仮面の中でクスクス笑うウェールに酷くイライラする。
「とりあえず、二人とも顔見せてくれる?ムカつくんだよその仮面!」
「ごめんね、操者の命令だから外しちゃダメなんだ」
「右に同じ、二対一になったけど悪く思わないで・・・きゃ!なんでこっちにばかり来るのよ!」
「弱い方から倒すのなんて当たり前だろうが!」
「おお、確かにそうだ」
「ウェール!アンタ何しに来たのよ、感心してないで助けろ!」
仲がいいんだね、でも別に羨ましくないよ。
だって、私にも相棒ぐらいいるからね。
「待てぃ!!」
ほら来た・・・建物の上、太陽をバックに腕を組み、こちらを見下ろすアホの子がいる。
どこに出しても恥ずかしい相棒の登場だ。
「な、どこだ!どこにいる?」
よかったな、ベルスが乗ってくれたぞ。実はこいつもアホだろ。
「悪の暴力に屈せず、恐怖と戦う正義の気力!人、それを・・・『勇気』という!」
何その口上?
「何奴だ!?名を名乗れい!!」お約束を守るアホ(敵)
「貴様らに名乗る名前はないっ!」敵がノリノリで嬉しいアホ(味方?)
今わかったwロム兄さんだwww。
マシンロボ、またスパロボ参戦しないかなl
ロム兄さんは来てくれると嬉しいのに、飛影は経験値泥棒だと思うの。
「とう!」と言ってジャンプするアホの子、その顔は満足気でムカつく。
あ、ベルスが問答無用で砲撃した。さっきまでノリノリだったのに切り替えはやーい。
私の隣に砲撃を食らったアホが無様に落ちてきた。ちょっと焦げてるだけで無傷。
ホント恥ずかしい子でごめん。
「ぐぇほ・・敵も、中々やりますね。助けに来てやりましたよクロ」
「邪魔しに来たの間違いじゃないの」
「名乗る名前はないって!アンタ自分はファインモーションだって言ったじゃない」
「そんなこともありましたね。そうです私がインモーです」
「おお、インモーちゃん。へぇー、ほー」
「なんですかコイツ?人の事をジロジロと、見物料払えや」
「新手の敵、そいつもルクスの愛バだってさ」
「私、ウェール!よろしくねインモー(偽)ちゃん」
「こちらこそ。お近づきの印に旅行をプレゼントしますね、なんと外国ですよ」
「わぁ、楽しみ~どの国に連れて行ってくれるのかな?」
あらら、ウェールから純真無垢(バカ)の臭いがします。
マサキさんの愛バたるもの、こういう奴を弄んでこそです!
というわけで、私とクロの答えは決まっている。外道回路発動!
「黄泉の国に決まってんだろうがバーカ!逝ってこい!そして二度と戻って来るな!」
「ルクスや仲間全員で逝け!地獄への団体旅行ww楽しそうでよかったねww」
「「ぎゃはははははははwwwwげひゃははははははははwww」
マサキさんには見せられない顔で、中指立てちゃったぞ!
「この外道ども!うちのピュアっ子で遊ばないでよ!」
「・・・私、今バカにされた?」
「気にしたら負けよ。あいつらがゲスいだけだからね」
「ゲスはお前らの操者だろ、あ、カスでクズでもありましたね」
「は?そっちの操者は変態の癖に」
「いけないな~!ルクスの悪口は許さないよ」
「そっちこそ、マサキさんの何がわかるんだよゴラッ!」
操者を悪く言われるのことは愛バに取って最上級の屈辱に他ならない。
(この反応、単純に洗脳しているのとは違う?)
(ちゃんとした思惑と感情がある敵だねぇ・・・)
(変な情を移さないほうがいいですよ)
(情が移ったぐらいで私が止まると思う?)
(いいえ、全く思いません。あなたは相手の心情と背景を理解した上で躊躇なく潰す女です)
(よくわかってるじゃん)
ルクスとこいつらが関係・・・興味ないわー、クソどうでもいいわー。
マサキさんの敵には嫌悪感しかない、とりあえず日本一のメンチを切っておくことにする。
敵の表情は二人とも仮面越しでわからないが、いっちょ前にやり返して来ているな。
「「「「・・・・」」」」(え?動くタイミングいつ?誰か決めてちょ)
今ここで二人を倒し、ルクス側の戦力を削ぐべきか?私たちだけでやれるのか。
ベルスはともかくウェールの力は未知数、クロの攻撃に素手で対処した所をみると油断はできない。
ココには不用意に手を出すなと言われたけど・・・ええい、やるか!
(やりますよクロ)
(その言葉を待ってたよシロ)
覇気を練り上げ準備する。バスカーモードはまだまだいける、やったら・・・
ピピピピピピピピピピピピピーーーー!!!
「あ、タイムリミットだ」
「「「何だよもう!!!」」」
「えっと、ここを、あれ、あれれ?」
「うるせーから早く止めろ」
ウェールの腕からけたたましい電子音が鳴り響いた。
やる気になっていた私とクロ、ついでにベルスはガックリですわ。
悪戦苦闘しながら、電子音を止めたウェールはテヘへ~と頭かく。
「ごめん、忘れてたよ~「これが鳴ったら絶対に帰って来い」て言われてたんだ」
「・・・このまま戦闘すれば隠蔽術が綻ぶ可能性もある・・・いいわ、今日の所は帰りましょう」
「逃げる気?」
「勘違いしないで、見逃してあげるのよ」
「おーおー、言ってくれますなぁ。死ねばいいのに」
「このっ!インモー!最高にムカつくアンタの顔は覚えたからね!私の獲物を横取りした事を、絶対後悔させてあげるから」
名前は間違って覚えてくれましたねwww
ベルスがウェールを抱えデバイスの翼を広げた。
慣れた感じで空へと上昇していく敵の姿を見送る。
あれが有人単独飛行を可能とする新型テスラドライブ。
安全性の問題から使用者は身体強度に優れる騎神、それも超級クラスに限定されるらしい。
実用化された数が少なく超貴重品なため、大っぴらに使っているのは今の所ベルスぐらいだ。
ルクス側で量産化されないといいけど。
「また今度遊ぼうね。ばいばーい」
「次は二人とも狩ってやるわ。その時まで精々怯えているのね!」
「今日の晩飯何だろな~」
「父様が腕を振るってくれるそうです。愛情たっぷりマダオ御膳ですね」
「やった!パパの料理美味しいから好き」
「ハートさんのご飯も好きですけどね」
うちは両親共に料理上手で嬉しい限りです。
アッシュで膨れたのは神核なので、別腹です別腹!
「聞けよ!あーもう、本当にムカつく奴らね!」
「うー、お腹空いた~。私たちも帰ったらご飯にしよう」
「はぁ、アンタはお気楽でいいわね」
飛び去って行った二人は、あっという間に見えなくなった。
「行ったか・・・クロ、今のあなたでウェールに勝てますか?」
「んーー?よくて相討ちかな。悔しいけどあの子超強い」
「マジか」
「マジマジ」
「マサキさんとリンクしてもですか」
「その時は、向こうもルクスとリンクするんじゃね」
「ですよねー」
一筋縄ではいかない相手だ・・・タイマンは控えるべきですね。
もっとも、クロはそう思ってはないみたいですが・・・やれやれ、敵陣に好敵手を見つけちゃった顔してるよ。
そもそも、ウェールはいつからシラカワ重工にいたのだろう?クロとベルスに割って入るまで気づけなかった。
私とクロの索敵に引っ掛からないなんて、素性を隠す隠蔽術や認識阻害はルクス側が優位に立ち過ぎだ。
Gみたいに隠れてコソコソするのがお好きなようで、バルサンでまとめて燻蒸処理できないかな。
「ウェールは私が何とかするよ。向こうも私をロックオンしてるっぽいし」
「ではウェールの担当はクロにお願いします」
「シロはベルス担当だね」
「ええー嫌ですよ。私をインモーと勘違いしているアホの相手なんて」
「そう誘導したのはシロでしょうが」
もっと強くならなくては、あんな奴らに負ける訳にはいかない。
「周囲に敵性体無し、今度こそ終わったね」
「ええ、社長のご依頼は無事達成できました」
「他の現場はどうなったかな」
「心配せずともメジロ家が何とかするでしょう。アル姉を除外しても、優秀な後継が盛り沢山ですからね」
「メジロ版キセキの世代だっけ、いつかお手合わせしたいな~」
その後、事後処理を手伝いながら社長に事の顛末を報告しました。
思ったより損害が多いですと?
いえ、奴ら強敵でしてね、ええ、私たちはホント頑張ったんですが、はい、全部ルクスが悪いのです!
はい?アル姉とココの写真ですか・・・コレクター魂が疼くのですね、わかります!
その代わり・・・お取引の方をよろしく。
「シロ、社長と何を話していたの「お主も悪よのぅ」「いえいえ社長様こそ」って何?」
「悪代官と越後屋ごっこです」
「今度私も混ぜてね(マサキさんの写真は共有財産だよ)」
「はいはい(アル姉とココには内緒ですよ)」
社長との裏取引は数日でバレた。
年上二人が怒るとマジで怖い、クロと一緒に小一時間お説教と正座の刑が執行されました。
マサキさんにバレる事だけはないように注意しよう。
そんな感じでお仕事頑張ってますよ。
私もクロも元気でやってますから、だから・・・一刻も早く戻って来てくださいね。
待ってますよ、マサキさん。
その頃、取引相手の社長はというと。
「フフフフフ、これで私のウマ娘アーカイブがまた充実してしまいました」
「「・・・・」」
「マサキGJです!旅先で出会った子たちの写真も確保したい所ですね、渡したスマホが故障していなければよいのですが」
「「・・・・」」
「ああ、どの子も美麗かつ可憐・・・生まれてきてくれて本当にありがとうございます!」感涙
「「・・・・」」
「ふぅ・・・二人とも、そのゴミを見る目は何ですか?新しいプレイですか」
「「・・・・」」
「安心なさい、一番は愛バのあなたたちですよぉぉぉーーあががががががががアイアンクローらめぇ!」
「ライスさん、手術室の準備は出来ていますか」
「うんバッチリ。初めてだけどライス頑張るね」
「手術?どなたかケガ人でも」
「ええ、天才の癖に頭が悪い奇病のマスターが一名発生しまして」
「お兄さまはこれからロボトミーされちゃうんだよ。廃人になってもお世話は完璧にこなすから大丈夫だよ」
「全然大丈夫じゃない!非人道的過ぎにもほどがぁぁぁ!マサキーーー!兄貴分からの忠告です。愛バを怒らせたら絶対にダメですよーーーー!」
死ぬほど土下座して何とか許してもらえました。
コレクションについては愛バの検閲が入る事になってしまった。
まだ見つかっていない分を秘密裏に移動させなくては!
♢
「お世話になりました」
「またいつでも、いらっしゃい」
「はい、今度は全員で伺います」
「マサキのこと頼むわね」
「はい、必ずや」
「息子の愛バは私の娘同然、だから・・無茶したらダメよ。あはは、なんか矛盾してるわね。マサキのために危険な場所へ行けと言う鬼ババアの戯言でした!」
「鬼ババアだなんてそんな!サイ様は素晴らしい母親だと自信をもって言える方です」
「あらら、こんなんじゃ息子離れどころか、娘離れできそうにないわ」
「では、いってきます」
「いってらっしゃい。しっかりね、みんなによろしく~」
優雅なお辞儀をした後、一人のウマ娘が走り去っていった。
走って行くのか・・・確かに車なんかより早いけどさ、交通ルール(対ウマ娘用)は守ってね。
アルダンちゃん、また凄いのが来たもんだ。
ココちゃんといい、一体どこで見つけて来たのやら・・・息子の人(ウマ)を見る目凄くね。
「寂しくなるのう」
「またすぐ来てくれるわよ。なによ、そんなにあの子が気に入った?」
「えーなになに、グラさんが興味持つなんて珍しい」
「うむ。マサキの愛バでなければ、わしの娘にしたいぐらいじゃ」
「もうダメでーす!アルちゃんは、この私サイバスターの娘ですー!マサキもやってくれるわ・・・クロちゃんシロちゃん、アルちゃんにココちゃん!みんなかーわーいーいー!」
「娘を獲得したことで、バカ親レベルが上昇したようね」
「ネオ、お主が言えることか」
「娘がほしいなら、自分の息子に頑張ってもらえばいいじゃない。ヤンロンなら学園の生徒を選び放題でしょ」
「頑固で奥手なあやつがどう動くか心配ではあるのう。まあ、なるようになるじゃろ」
全員、綺麗で可愛くて面白くてちょっとバカで・・・何より強いのがいい!姑冥利に尽きるわい!
嫁いびりなんてする暇ないぜ、娘を可愛がるのが忙しいんじゃい!一緒にショッピングとかしたい!
「先に行った二人は?」
「ココちゃんと合流してる頃ね。どうしても行くって聞かないんだから」
「シュウ君が用意した例の物、ようやく完成した試作品が一つだけだとは・・・トホホ」
「ガー子が張り切っていたから任せるわ。ザム改めミオもついて行ったから大丈夫でしょう」
マサキが残したオルゴナイト、それを加工して弾丸を造ったファイン家からの技術提供により、とある装備が完成していた。
腕輪に疑似オルゴナイトと未使用のライフル弾を埋め込んだアクセサリー。オルゴンリング(仮)
その効力は、神核から直に覇気を放出し装備者を弱体化させるというもの。
無駄に思える装備品だが、天級騎神が装備することで意味が発生する。
「弱体化と引き換えに、過剰供給される覇気による神核へダメージを防ぐか」
「これが完成すれば私たちも外出し放題って訳よ。本当にマサキとシュウ様様ね」
「私たちの分はマサ君が帰って来てからね。(´∀`*)ウフフ、今のうちに旅行先決めちゃおうかなー」
「それで最近、旅行雑誌を読み始めたのか。中国なら案内できるぞい」
「いいわね~、ブルボンちゃんにライスちゃんと万里の長城で競争したいわ~」
夢がひろがりんぐ!しているのはいいが、世界遺産を壊さないように。
「いい時間ね。今日もやっときますか」
「村長の許可は?」
「数十分おきに多重結界を張ることで承諾してもらったわい、虚ろな目をしておったのう」
「昨日、サイさんが山を消し飛ばすから・・・」
「あ、あれはちょっと力加減を間違えちゃって、今日は大丈夫よ・・・たぶん」
せっかく同レベルの奴が集まったのだから修練しない手はない。
若い子たちに影響されて、おばさんたちも頑張っちゃうわー・・・おばさん_| ̄|○
「超級騎神並みの弱体化は避けられない、それに合わせた戦い方を身につけないと」
「今までみたいにドバッー!とやってドカンッ!となって終わらない、慣れが必要ね」
「縛りプレイというやつじゃの。このような趣向も面白いわい」
「よーし、負けないわよサイさん」
「ホントよろしくお願いします。頼りにしてます、二人とも」
「謙虚じゃ、自分が一番下手くそだから謙虚じゃww」
「サイさん、力を抑えるの本当に下手よね。せめて、通常攻撃が二回+全体攻撃ぐらいにしてよ」
「毎ターン「魂」「覚醒」「必中」かけるのやめたじゃない!私だって少しは進歩してるんだから」
「最初は力を落とす所から始めるぞい。その状態を可能な限り維持するんじゃ」
「自分で自分に負荷をかけるって中々難しいのよね」
「私は超級騎神、超級騎神、超級・・・知り合いの超級が軒並み限界突破しそうで参考にならん!」
目指せ隠居生活からの脱却!まだまだ現役だって所見せてろうじゃない。
ババア無理すんなって思った奴はコスモノヴァな!
♢
機は熟した。
みんなよく頑張ってくれたね。
「やるだけの事はやった「マサキのサルベージ計画」はーじめーるよー!」
「「「「おおーーー!!!」」」」
「まずは前座の邪神降臨だぁ!ハゲゾー説明をよろしくぅ」
「本計画のプロデューサー、ルオゾールでございます。お集まりの皆様、しおりの3ぺージを開いてください」
日本のどこかに存在する、ファイン家が所有する土地。
なんか雰囲気ある洞窟に手を加えて、ヴォルクルス教団の地下神殿を再現してみました。
ハゲゾーが無駄に拘るから工事期間が長かった。
この日のために集まってくれた命知らずを紹介するぜ。
・責任者 私だよ(ファインモーション)
・仕掛人 ハゲゾー(ハゲ+ルオゾールだからハゲゾーw)
・対邪神兵器 アル(電気ゴリラ)
・助っ人① ガッデス(天級から超級にランクダウン、合法ロリ)
・助っ人② ミオ(ガッちゃんのお目付け役、マサキ腕時計が美少女になっとる!?)
・助っ人③ 謎の剣神(誰?呼んでないよ・・嘘!飛び入り参加なの)
・その他 ファイン家の暇人(シャカとゴルシを含む)
ハゲゾー率いるハゲ部隊(元教団員かなりの精鋭、全員ハゲだけど)
「えーであるからして、マサキ様の召喚にはヴォルクルスを・・・」
「話長ぇよ。ゴルシの鼻から特大のちょうちん出てんぞ」
「・・・え、それは100年後に・・・うぁやめろ・・イデオンガンはアカンて・・zzz」
「ほとんどの奴が聞いてない・・・ハゲゾーかわいそう」
「朝礼しか存在意義を感じられない校長みたい、もう少し端折ってほしいな」
「天級の二人がいれば心強いよ。ありがとうね」
「お礼・・マサキが戻ってから・・・私頑張る」
「ガッちゃんやる気だね。私も今日は気合十分だよ」
「お二人とも、無理はダメですよ。特にガッデス様は弱体化をお忘れなく」
「ん・・わかってる。攻撃はビリビリのアルダンに任せた」
「私はガンガン行くよ。地属性のいい所見せちゃうぞ」
みんなやる気十分で何より。うん、大丈夫この面子ならきっと上手くいく。
約一名・・・知らない人が混じってるけど。
日本刀らしきものを帯刀しているし、不気味な能面つけていて怖いんだけど。
「フッ・・・マサキは幸せ者ね」
「あの、本当に誰ですか?冷やかしなら帰ってほしいんだけど」
「私は通りすがりの剣神、武士道と姉道(あねどう)を極めるため諸国漫遊の旅をしている」
「武士道はともかく姉道ってなんやねん」
「ミスターアネドーと呼ぶがいい」
「ブシドーよりアネドーが優先なんだw」
飛び入り参加のミスターアネドー、いや、強そうだからいいけど・・この人どこかで・・
私とアルをやけにジロジロ見てくるのもちょっと怖い。品定めしてる感マシマシ。
やっぱ能面が怖すぎる!面の奥の眼光が強いのなんのって。
「これがマサキの・・幼女趣味は卒業したのかしら・・しかし、ふむふむ」
「あの、どこかでお会いしたことがありませんか?」
アルにも心当たりがあるの?いいぞ、アネドーの正体を看破しろ。
「フッ、あなたが真の強者なら、刃を交える日が来るかもしれませんね」
「具体的には学園の校門前で毎朝会っていませんか?」
「違います。そんな弟思いで超絶仕事のできる事務員さん(美人)とは別人です」
「あら、私の勘違いでしたか。今日はよろしくお願いしますね、アネドーさん」
「こちらこそよろしく、スパークマンドリラーさん」
「アルダンです」
「類人猿っぽいなら何でもいいのか」
「本日は、急な飛び入りを許してくださり感謝します。デスラーメンさん」
「許可した覚えはないよ!?その二つ名広めたの、ひし形白メッシュでクレイジーなウマでしょ。そうなんでしょ!」
ミスターアネドー、一体何者なんだ・・・