雨が降っていた。
小型ビークルから降りてきた男女の二人組は
少々特異な部分はあるものの、特に目立った格好では無かった。
男の方は凡庸のパワードスーツに身を包み、
訓練された仕事道具の点検を淀みない動作で行っている。
女の方はもう過去のものとなった
スポーツ用パワードスーツをかなり改造して着ているようだ。
軽やかな動きで長時間座っていた体をほぐすようにストレッチをしている。
女は言った
「いやぁ、参った。こんなに降るとは。
こんなのじゃ、ちょいと調整がいるかなぁ。
酸素生成用のジェネレーターと
外気ろ過フィルタの同期がおかしくてねぇ。
どうやらこの前の遠征で負荷をかけすぎたらしい。
交換かなぁ。」
雨が降っていた。
ストレッチを早々に終えて端末をいじっていた女は
仕事道具の点検を終えた男にあれやこれやと計測器を装着させていく。
数分もしない内に一瞬見ただけでは
凡庸パワードスーツかどうか判断できないほどにまで計測器が装着された。
男はうなり声を一瞬挙げたが、
それを無視して女は先ほどの男の仕事道具の点検動作よりも速やかに
次々と機器同士をコードでつないでいく。
女は言った
「お?おっと、これは美しくないな。
L3コードがねじれている。
…よしっ。ばっちりだ。
おいおい、聞いているのかい?
全く、君はいつも反応が鈍くて困るよ。
そんなんだから私みたいなはみだし者とバディを組むことになるんだ。
いや、私としては非常にありがたいことだがね?
問題としては、もう少し面白い数値が取れると…
ハイハイそんな興奮するなって。」
雨が降っていた。
計測器が装着された男とすべての計測器が正常に作動したことを確認した女は
徒歩でぬかるんだ荒野をとあるポイントへむかって移動していた。
彼女が言った。
「ほっ、っととと。
んー、合流地点はここらへんかな?
どうやら私たちが一番乗りのようだね。
なんだって集合がビークルじゃあなくて徒歩なんだろうねぇ。
非効率にもほどがあるよ。
…誰もいないな。
ん?先行部隊が先に行って待機しているという話だったような?
確かマルイのとこの…
そうそうタサカってやつが隊長をしてる斥候部隊だよ。
命令違反なぁんてやるじゃあないか。見直したよ。」
雨が降っていた。
彼女が言った。
「おかしいなぁ。
タサカの部隊がほんとに見当たらない。
それに私たち以外の部隊も来ないし、
何より反応もない。
ムムム。これは面倒なことになったぞ。
これじゃぁまるで
私たちが命令違反しているみたいじゃぁ無いか」
雨が降っていた。
彼女が言った。
「…ィ…ggg…pppp…
…ぇるかッ…ィ…シろ…
ggggg…っダ…
こ…ナッ…gggヶるな!!…
…絶タイッ…ャる!!…
…ぃダッ…zzzzz…gg……
…………」
雨が降っている。
限りなく暗い 緑色の雨が
第一章:コンディションオールグリーン
始動
勢いで書きました。
本文って1000字以上書かないといけないんですね。
初めて知りました。
とりあえず続きを書きます。