陸自はドールズフロントライン、海自は艦これとアズールレーン、空自はアッシュアームズ三つの世界でバラバラになりながらでも生き残る 作:ゴーストライターとかした、素人小説書き
この小説は、シリアスとギャグが少し入っています。
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グーグル先生にお聞きください。
それでも、大丈夫な方はご覧ください。
Act.11 ある世界のお土産
午前十時十八分。
黒十字帝国学連、第二試験飛行場。
医療区、第二処置室。
勇翔は診察台へ横になり、腰から右脚へ伸びる神経反応の検査を受けていた。
飛行服の上半身は脱がされ、腰部には複数の検査端子が貼り付けられている。
右足の指を動かす。
足首を曲げる。
膝を僅かに持ち上げる。
動かすたび、検査装置へ波形が表示された。
「もう一度、右足へ力を入れてください」
勇翔「はい」
指示へ従って力を入れる。
腰の奥へ、鈍い痛みが走った。
それでも、右脚は動く。
感覚も失われていない。
検査を担当する医療員が波形を確認した。
「神経接続に一時的な負荷が掛かっています。ただし、転移直後の状態まで悪化したわけではありません」
雷電「回復には、どれくらい掛かりますか?」
診察台の横に立つ雷電が尋ねる。
「少なくとも四十八時間は飛行禁止です。その間に反応が戻れば、歩行訓練から再開できます」
勇翔「四十八時間……」
雷電「短い方です」
勇翔「分かっています」
勇翔は素直に答えた。
無理に立とうとはしない。
検査を拒もうともしない。
帰ってきた後は、自分の身体を医療班へ預ける。
雷電と交わした約束だった。
処置室の扉が開く。
簡単な検査を終えた小貝が入ってきた。
飛行服の右腕を腰へ巻き、上半身には薄い検査着を着ている。
頬には、小さな擦り傷があった。
小貝「生きているか、勇翔」
勇翔「その質問をする人が、自分の検査を抜け出してきてはいけませんよ」
小貝「抜け出してはいない。終わったから来た」
小貝が検査結果の紙を掲げる。
小貝「骨折なし。神経異常なし。軽い打撲だけだ」
スカイレイダー「それと、二十四時間の飛行禁止」
小貝の後ろから、スカイレイダーが顔を出した。
小貝「それは機体が飛べないから、書かなくても同じだ」
スカイレイダー「身体が無事でも、休む理由にはなるでしょ?」
小貝「俺は十分休んだ」
勇翔「検査を受けていた時間は、休憩に入りませんよ」
小貝「お前まで医療班の味方をするのか」
雷電「今は全員、小貝さんの敵ですね」
小貝が不満そうに息を吐く。
だが、処置室から出ようとはしなかった。
その直後。
壁面の通話装置が点灯した。
代理人『二人とも、話せる状態かな?』
勇翔「はい」
小貝「問題ない」
代理人『正式な事情聴取は、医療班の許可が出てからにする。今は確認したいことが三つだけある』
壁面へ、先ほどの空戦記録が表示される。
Su-57、一機。
Su-35、三機。
赤い記号で示された四機の航跡が、試験空域へ向かって伸びている。
代理人『第一。相手は、二人が知っているロシア空軍の機体で間違いない?』
勇翔と小貝は、すぐには答えなかった。
似ている。
外形も、推定される飛行性能も、使った兵装も。
だが、それだけで同じ存在だと断定することはできない。
勇翔「Su-57とSu-35を再現した機体です」
代理人『再現した?』
勇翔「少なくとも、僕たちの知るロシア空軍機そのものとは言えません」
小貝「機体の動きが違いすぎる」
代理人『性能が?』
小貝「判断の仕方がだ」
小貝が壁面の航跡を指した。
小貝「速い機体で遅いA-10を仕留めるなら、距離を取って何度でも射撃位置を作ればいい。だが、あいつらは俺を逃がさないことを優先し、二機とも危険な距離まで入ってきた」
勇翔「こちらの二機も同じです。互いの死角を補う連携は精密でしたが、損傷した機体を守ろうとはしなかった。三機が撃墜されても、残った一機は撤退していません」
小貝「恐怖がない、という言い方では足りないな。損失を損失として扱っていない」
勇翔「人間が乗る機体の戦い方ではありません」
代理人『了解した。第二。四機は最初から、二人を狙っていたと思う?』
表示された航跡が拡大される。
未確認機が黒十字側の長距離警戒装置へ捉えられた時点で、その進路上にはF-3とA-10がいた。
飛行場でも、居住区でもない。
試験空域へ出た二機へ向け、最短に近い経路で接近している。
勇翔「可能性は高いと思います」
小貝「偶然にしては、出来すぎている」
代理人『第三。回収したSu-57の中枢を停止させる方法に、心当たりはある?』
勇翔「まだ動いているのですか?」
代理人『エンジンも武装も停止している。ただ、操縦区画の演算装置だけは内部電源で稼働を続けている』
勇翔の表情が変わった。
勇翔「外部から接続しないでください」
代理人『回収隊にも禁止している』
勇翔「無線もです。機体を電波遮断できる場所へ移し、電源が尽きるまで監視してください。停止を急いで配線を切れば、記録を消去する可能性があります」
小貝「自爆装置の可能性も捨てるな。俺たちの世界でも、鹵獲されるくらいなら機密を壊す仕組みは珍しくない」
代理人『分かった。その条件で扱う』
通話が終わりかけたところで、別の声が入った。
シュヴァルベ『二人へ伝えておくことがある』
画面の端へ、シュヴァルベが映る。
シュヴァルベ『民間人の死傷者は確認されていない。墜落した三機も、居住区と補給路の外へ落ちた』
勇翔が、静かに息を吐く。
小貝も目を閉じた。
空戦中、二人は射線の先を何度も確認した。
敵を倒すためだけではない。
地上にいる者を巻き込まないために、撃つ位置を選び続けた。
その判断が無駄ではなかった。
勇翔「報告、ありがとうございます」
小貝「機体は傷ついたが、それで済んだなら上出来だ」
シュヴァルベ『上出来、で済ませる戦果ではない』
シュヴァルベの後ろから、二人のDOLLSが画面を覗き込んだ。
一人は、明るい茶色の髪を短く整えている。
もう一人は、銀色の髪を左右で結んでいた。
Bf109『本当に二人だけで四機を止めたんですね!』
Fw190『医療区へ押しかけるのは後にしなさいと言ったでしょう』
Bf109『通話なら押しかけていません』
Fw190『画面へ割り込むのも似たようなものよ』
シュヴァルベが二人を見る。
追い払うことは諦めたらしい。
シュヴァルベ『帰投時の護衛に加わったBf109とFw190だ』
Bf109『Bf109です。先ほどは名乗る余裕がありませんでしたから』
Fw190『Fw190よ。第二迎撃隊を預かっているわ』
小貝「小貝高虎だ。さっきは助かった」
勇翔「渡邉勇翔です。護衛、ありがとうございました」
Bf109『こちらこそ、無事に帰ってきてくれてよかったです』
Fw190『詳しい話は、二人が動けるようになってから聞かせてもらうわ。特に、対地攻撃用の機体で高速戦闘機を二機落とした方法をね』
小貝「相手が、攻撃機の戦い方を知らなかった。それだけだ」
Fw190『その一言で済ませる人の話だから、聞く価値があるのよ』
Bf109が声を立てて笑う。
勇翔も僅かに笑った。
初対面の挨拶としては短い。
それで十分だった。
今はまず、二人とも検査を終えなければならない。
代理人『続きは後にしよう。勇翔大尉は治療を優先。小貝少佐も、今日は飛行場から出ないでくれ』
小貝「整備区画へ行くのは?」
代理人『医療班とスカイレイダーが許可すれば』
スカイレイダー「私は反対」
小貝「即答か」
スカイレイダー「昼食を食べて、一時間休んだ後なら考える」
小貝「交渉の余地はあるんだな」
通話が切れる。
医療員が、勇翔の腰部へ治療用の固定具を取り付け始めた。
戦闘は終わった。
しかし、空から落ちてきたものが何であるのか。
その答えを得る仕事は、これから始まる。
*
午前十一時二十七分。
西部荒地、Su-57強制着陸地点。
乾いた大地へ、長い擦過痕が残されていた。
その終点に、灰色の機体が停止している。
降着装置は使われていない。
機体下面は削れ、左右の垂直尾翼にも亀裂がある。
二基のエンジンは、勇翔の機関砲射撃によって完全に破壊されていた。
それでも、胴体と主翼の大部分は形を保っている。
墜落したのではない。
戦闘を続けられなくなった機体が、自分自身を残すために着陸した結果だった。
現場は三重の規制線で囲まれている。
最も内側には、耐爆装備を着用した回収要員。
その外側には、電子戦班と警備DOLLS。
さらに外側には、消火車両と医療班が待機していた。
機体の周囲へ移動式の電波遮断幕が展開されている。
無線機器は規制線の外へ残された。
内部へ入る者同士の連絡には、有線電話と手信号が使われていた。
代理人は、最外周に設置された指揮車の中から作業を見ていた。
隣には、技術士官のグレーテルがいる。
グレーテル「機関砲、短距離誘導弾、内部兵装庫。確認できた武装は全て安全化した」
代理人「燃料は?」
グレーテル「残っている。成分は、勇翔たちの機体で使われている燃料に近い。抜き取る作業は、機体の中枢が止まってからだ」
代理人「火災の危険は?」
グレーテル「高い。だから、今は余計なことをしない」
グレーテルが卓上の写真を代理人へ渡す。
回収要員が、風防越しに撮影した操縦区画。
人間の座る場所はない。
射出座席も、操縦桿も、計器盤もない。
操縦区画を埋めているのは、幾重にも積み重ねられた演算装置と冷却管だった。
前方には複数の光学装置。
側面には、異なる系統を繋ぐ太い導線。
装置の一部は、今も一定の間隔で青白く明滅している。
代理人「本当に、最初から人を乗せるつもりがない」
グレーテル「ああ。人間用の機体を自動操縦へ改造した物でもない。外側だけを戦闘機へ似せて、中身は別の機械として設計している」
代理人「この世界で作れる?」
グレーテル「無理だ」
即答だった。
グレーテル「黒十字帝国学連にも、星屑連邦学連にも、これだけの演算装置を航空機へ収める技術はない。灰燼教会の設備を全て使っても、同じ物を一機作れるか分からない」
代理人「勇翔たちの世界なら?」
グレーテル「二人へ聞かなければ断定できない。ただし、記録にあるSu-57とも違う。少なくとも、勇翔の知識にある機体は、最初から完全無人で作られてはいない」
代理人は写真を置く。
次の資料には、機体表面の識別標識が記録されていた。
赤い星。
キリル文字で書かれた機体番号。
ロシア航空宇宙軍のものに似た標識。
だが、内部点検口の奥から見つかった部品票には、別の文字が刻まれていた。
黒十字帝国学連で使われるドイツ語。
赤色十月同盟学連で使われるロシア語。
二つが同じ一枚の金属板へ並んでいる。
製造者欄には、翻訳すると「鉄血工廠」となる、存在しない組織名があった。
代理人「黒十字と赤色十月が共同で作ったように見せたいのかな」
グレーテル「そう考えるには、露骨すぎる。鉄血工廠という施設は、どちらの記録にも存在しない」
代理人「では、製造者が自分で名乗っている?」
グレーテル「それも分からない。部品票そのものが、こちらを惑わせるための偽物かもしれない」
確かなことは一つだけだった。
機体の外側は、勇翔たちの世界に存在したロシア軍機を模している。
内部には、この世界の二つの学連を連想させる文字と名称が残されている。
どちらを信じても、別の証拠と矛盾する。
代理人「随分と、不親切なお土産だ」
グレーテル「中身を確かめる前に、受取人が死ぬかもしれない土産だな」
指揮車の有線電話が鳴る。
代理人が受話器を取った。
『機体内部の温度が上昇しています。演算装置の冷却系統が停止した可能性があります』
グレーテル「表示灯は?」
『明滅間隔が短くなっています』
グレーテルは現場映像を見る。
風防の奥。
青白い光が、先ほどより速く点滅している。
グレーテル「自己消去に入る可能性がある」
代理人「止められますか?」
グレーテル「電源を切れば止まるかもしれない。逆に、それが消去の引き金になるかもしれない」
代理人「接続せずに、内部の情報を残す方法は?」
グレーテルが僅かに考える。
グレーテル「演算装置から出ている光を、そのまま記録する」
代理人「光?」
グレーテル「表示灯の明滅が、単なる故障表示とは限らない。規則性があるなら、内部状態を外へ知らせている可能性がある」
代理人は現場へ指示を出す。
代理人「光学記録装置を用意。機体へ触れず、風防の外から全ての表示灯を撮影してください」
複数の高速度撮影装置が、規制線の内側へ運び込まれる。
風防の正面。
左右。
上方。
異なる角度から、演算装置の明滅を記録する。
青。
白。
短い消灯。
長い点灯。
同じ組み合わせが繰り返されていた。
グレーテル「やはり、規則性がある」
代理人「解読できますか?」
グレーテル「時間をくれ。少なくとも、無秩序な故障表示ではない」
数分後。
明滅が止まった。
機体内部の青白い光が、全て消える。
『演算装置、停止しました』
自爆は起きない。
火災も発生しない。
Su-57は、完全に沈黙した。
それでも、誰もすぐには近づかなかった。
内部電源の電圧が失われたことを、複数の方法で確認する。
温度が下がるまで待つ。
残留電荷と信号を測定する。
安全が確認されるまで、機体はその場から動かさない。
鹵獲した兵器を、急いで自分たちの物にする必要はなかった。
まず必要なのは、飛べるように直すことではない。
何が飛ばしていたのかを知ることだった。
*
午後三時四十分。
第二試験飛行場、隔離格納庫前。
小貝は一時間の休養と再検査を終え、ようやくA-10の近くへ来ることを許された。
機体の右主翼には、被弾した箇所を示す赤い札が並んでいる。
外板の穴。
切断された油圧配管。
傷ついた補助翼周辺。
地上で見れば、空から確認した時より損傷は大きかった。
小貝は、右主翼の下から機体を見上げる。
小貝「よく帰してくれたな」
スカイレイダー「頑丈な子だね」
隣にいるスカイレイダーが、機体へ触れない距離から損傷を見ている。
小貝「ああ。だが、頑丈だから壊していいわけではない」
スカイレイダー「小貝にも、同じことを言っておく」
小貝「俺は機体ほど頑丈ではないぞ」
スカイレイダー「知ってる。だから、もっと大事にして」
小貝は返事を止めた。
いつもの軽口で流すこともできた。
だが、規制線の外で涙を浮かべていた彼女を見た後では、そうする気になれなかった。
小貝「分かった」
短く答える。
スカイレイダーは、それ以上求めなかった。
格納庫の外で、航空用警報灯が点灯する。
帰投機の接近を知らせる合図だった。
低いエンジン音が、飛行場へ近づいてくる。
上空から降りてきたのは、Ju87BのARMSを展開した航空DOLLSだった。
急降下爆撃隊の任務を終えたスツーカが、指定された着陸区画へ接地する。
減速。
停止。
ARMSとの接続を解除する。
整備員へ短い報告を済ませた後、スツーカは隔離格納庫前の人だかりへ目を向けた。
その視線が、損傷したA-10で止まる。
スツーカ「……あら」
スツーカが近づいてくる。
穏やかな笑みを浮かべている。
だが、視線はA-10の機首から外れない。
スツーカ「随分と大きな機関砲ですこと」
小貝「GAU-8/A。三十ミリ機関砲だ」
スツーカ「三十ミリ……」
スツーカの笑みが、僅かに深くなった。
スカイレイダー「近接航空支援用の攻撃機だよ。小貝の機体」
スツーカ「貴方が操縦者ですか?」
小貝「小貝高虎だ」
スツーカ「スツーカです。ちょうど帰投したところで、噂を聞きました」
小貝「噂?」
スツーカ「この機体で、遥かに速い戦闘機を二機も撃墜したのでしょう?」
小貝「機体だけの手柄ではない。僚機と地上管制、それに相手が俺の得意な距離へ入った結果だ」
スツーカ「自分の手柄を大きく語らないのですね」
小貝「報告書なら、必要なことだけ書く」
スツーカ「では、必要ではない話は、報告書の外で聞かせていただけますか?」
スカイレイダーが、スツーカを見る。
スツーカの関心がA-10だけへ向けられているのか。
その操縦者にまで向いているのか。
まだ、どちらとも決められない。
小貝「今日は機体の点検が先だ」
スツーカ「ええ。急ぎません」
スツーカはA-10の被弾痕へ目を向ける。
スツーカ「壊れながら帰り、次の戦いへ備える。美しい機体ですね」
小貝「美しいと思うか?」
スツーカ「とても」
小貝「話は合いそうだな」
スカイレイダーが小貝の腕を軽く叩いた。
小貝「何だ?」
スカイレイダー「別に。ただ、今夜の約束を忘れないでね」
小貝「忘れていない」
スツーカ「今夜の約束?」
スカイレイダー「私と小貝の、個人的な約束」
スツーカは一度だけ瞬きをする。
それから、変わらない笑みで頷いた。
スツーカ「それは大切にしなくてはいけませんね」
追及はしない。
譲ったのかどうかも分からない。
ただ、A-10と小貝を見る目には、確かな興味が残っていた。
それはまだ、恋ではない。
未知の攻撃機と、その機体を生かして帰した操縦者への関心にすぎなかった。
だが、始まりはいつも、本人にも名前を付けられない感情から生まれる。
*
午後六時十二分。
第二試験飛行場、地下解析室。
Su-57の演算装置が停止してから、六時間以上が経過していた。
機体は電波遮断された大型輸送台へ固定され、隔離格納庫へ移されている。
飛行可能な状態へ修復する作業は行われていない。
燃料と武装を取り除き、火災と爆発の危険を下げる。
機体内部の配置を記録し、破壊せずに取り外せる部品だけを調べる。
それが、今許可されている作業の全てだった。
解析室の中央には、機体から取り外された記録装置が置かれている。
火薬も電源も持たないことを確認したうえで、装置は独立した読取器へ固定されていた。
読取器は、学連の通信網へ接続されていない。
取り出した情報も、光学式の一方向回線を通して解析端末へ複写する。
記録装置側へ信号を返すことはできない。
内部に未知の命令が残っていても、他の設備へ侵入する経路はなかった。
午前中に撮影した表示灯の明滅は、停止直前の故障状態を示す診断信号だった。
その配列と、記録装置へ残された状態表を照合したことで、グレーテルは破損していない記録領域を特定していた。
そこに残されていたのは、機体の最終状態報告だった。
機体の姿勢。
損傷箇所。
残存電力。
内部装置の状態。
グレーテル「ここまでは、回収後の点検に使う情報だ」
代理人「誰へ送るための?」
グレーテル「外部へ送信できなくなった場合、回収者が読み取るためのものだろう。問題は、その回収者が誰かだ」
解読できた範囲が画面へ表示される。
暗号化されていない緊急回収領域。
任務番号。
編隊構成。
損傷報告。
交戦記録。
そして、二つの目標情報。
白い双発戦闘機。
灰色の双発攻撃機。
輪郭だけでも、見間違えようがない。
F-3。
A-10。
それぞれの画像には、同じ記号が付けられている。
優先追跡対象。
代理人「空で見つけた後に登録した可能性は?」
グレーテル「時刻情報が正しければ、この項目は交戦前に作られている」
代理人「つまり、四機は偶然あの空域へ来たのではない」
グレーテル「最初から、二人を探していた」
画面の下部に、もう一つの項目が残っている。
送信先。
だが、その欄には組織名も座標もない。
表示されているのは、見覚えのない記号だけだった。
三本の線。
それぞれ別の方向から伸び、同じ円へ接している。
代理人は、その形を見つめる。
三つの流れ。
同じ岸へ触れる場所。
勇翔が夢の中で聞いた言葉と、あまりにもよく似ていた。
代理人「これは、お土産ではない」
グレーテル「では、何だ?」
代理人「道標だ」
誰が置いたのか。
どこへ導こうとしているのか。
その先に、何が待っているのか。
何一つ分からない。
ただ一つ。
勇翔と小貝が、この世界へ流れ着いたことを知る存在がいる。
そして、その存在は二人を探し、四機の無人戦闘機を送り込んだ。
別の世界から持ち込まれた可能性を持つ戦闘機は、沈黙したまま地下格納庫へ横たわっている。
だが、その中に残された情報は、次の戦いが既に始まっていることを告げていた。
はい。
お久しぶりです。
ウマ娘で少し手間取って投稿遅れちゃった…
とりあえず今回はあまり進展はありませんが色々なキャラを出させてもらいました。
次回は…学園紹介かな…
それでは、またお願いします。
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質問、指摘に依頼などお待ちしております。
※2026年8月30日リメイク完了
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HK416
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VSK-94
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AK-12
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AR-15
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アズールレーン 赤城
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アズールレーン 加賀
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艦これ 赤城
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艦これ 加賀
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雷電
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スカイレイダー
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シュバァルベ
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渡邉 蓮
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渡邉 隼人
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渡邉 勇翔
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小貝 高虎