陸自はドールズフロントライン、海自は艦これとアズールレーン、空自はアッシュアームズ三つの世界でバラバラになりながらでも生き残る 作:素人小説書き
この小説は、シリアスとギャグが少し入っています。
それがいやな方は、上にある矢印ボタンでブラウザバックを推奨します。
それでも、大丈夫な方はご覧ください。
04:30
自然公園入口
「…」
「…」
月光もない暗い外で監視している敵兵士二人はまじまじと向こう側の建物を見ていた
「…」
「…(ガサッ!!)ッ!?」ガチャ!!
突然前方の草木が揺れ、慌ててサブマシンガンを構え警戒する
「……」
…全く音がせず、気のせいかと銃を降ろそうとした瞬間
スッ…
「!?(ドスッ!!)ギッ!!!???」
「ッ!?」
突然背後から緑の迷彩をした重装備の男が銃を構えていた仲間の口を塞いで喉に銃剣を深く刺す
刺された敵は何が起きたか分からず死亡する
「ッ!!!」ガチャ!!
突然の事に動揺するが冷静に銃を構え撃ち殺そうとする
蓮「ピュイ」
その時、男が草木に向かって口笛を吹いた瞬間
(パシュ!)
「アガッ…」ドサッ…
茂みから小さな銃声した瞬間敵の脳に当たり絶命する
蓮「敵KIA…良いタイミングだ、416」
ガサガサッ!
416「ふぅ…何とか第一関門はクリアかしら?」
正面の草木から伏せていた416が立ち上がり姿を見せる
蓮「ああ…これ位序盤にもならんがな…それより、腕は大丈夫か?」
416「ええ、前と変わらず精密な射撃が出来るわ…貴方のおかげよ」
蓮「そりゃどうも…しかし、こいつらホント一体何なんだ?」グイッ…
416「鉄血の人形の事?」
蓮「ああ…見た目は完全な人間なのに中身は完全な機械で出来てらぁ……しかも、人間みたいに体が温かいし……どんな構造してんだ?」グッ!
倒れた死体を背負いながら、近くにあったゴミ捨て場にゆっくりと置き敵にバレないように隠す
蓮「フー…重さも人と同じぐらいだし、本当に人形というには出来過ぎているな」
416「彼女たちは、最新のバイオ素材に包まれているから人と同じ感触と温度があるのよ…まぁ、私も同じ素材で作られているけど」
蓮「ほーん…確かに、負傷した腕触った時は普通の人と同じ感触だったな…人と同じ機械が出てくるなんて時代の進化って恐ろしい物だな」ギィ…バタン…
生気も光もない人形の顔を横目にゴミ捨て場の扉を閉め、背負った銃を手に取りそのまま辺りに目を向けながら自然公園の入り口に入る…
蓮「行くか」
416「ええ、後ろについて行くわ」
市役所内
鉄血司令室
「……」クルクル…
赤い色の照明に壁一面のモニターに、サーバー群の低いうなり声と冷却ファンの音が響く中、鉄血の人形たちが無言で端末を操作している
その真ん中で椅子に座っている長い髪をした人形が大型のリボルバーをクルクルと回して見ていた
「…追撃隊の連絡が途絶えてもう数十時間経ってんのに、一向にあいつが現れねぇな…おい、本当にあいつを仕留めたのか?人間」チラッ…
無線で最後のやり取りからかなり時間が経って一向に報告も変化もない状態に明らかな苛立ちを出しながら後ろに目を向けると
そこには黒い戦闘装備に身を包んだ傭兵の男が、壁に背を預けるように立っていた
「…エクスキューショナー、相手も軍事訓練を受けた人形だ早々簡単には見つからん」
エクスキューショナー「たかが一匹の瀕死の獲物に何をグダグダしてんだ? なんだ?お前ら傭兵は腰が重すぎるのか?」
エクスキューショナーの煽りに対し男は薄く笑い、煙草のフィルターを指で弾く
「…これだけの広い都市に鉄血と我々レッドカンパニーの傭兵じゃあ捜索は範囲が限られる、見つかるもんも見つからん」
エクスキューショナー「ハッ、そんなもん社長の御曹司の力を使って数を増やせばいいだけの話じゃねぇか」
「…いくら私の力を使っても限界はある…」
カチッ…ジュボッ‼チリチリ…フゥ…
「それに…私の兵士は優秀だ、粗悪な本部の兵士など要らん」
エクスキューショナー「優秀ねぇ…地下で捕虜を嬲り殺したり、女を好き放題してる奴らが優秀だと?笑えるな」
「…その度を越した非人道性が任務に忠実で必要以上の攻撃性が出せるのだ、人間の良心なんて、戦場じゃ邪魔でしかない」
下を向いていた傭兵が顔を上げエクスキューショナーを見る、その目の奥にはどす黒い濁った深淵が見える
エクスキューショナー「…フン、くだらない遊びだな」スチャ…
その目を見たエクスキューショナーは、呆れた顔をしてリボルバーを戻す
「遊びだと思うなら、あの連中に近づくなよ……あいつらは命令を守るためなら、やることを選ばない」
エクスキューショナー「あそっ…(ガタッ)1時間に見つからなかったら俺が狩りに出る」
「その間はどうするつもりだ」
エクスキューショナー「しばらく横になる…見つけたらすぐに呼べ」
「了解だ…(煙を吐きながら)せいぜい夢見でもしてろよ」
エクスキューショナー「その前に見つかる事を祈るぜキング…いや、凡人さん」ギィ…バタン…
扉が閉まり空席になった椅子に傭兵が座る
キング「…」スッ…
足を組んで目の前のモニターをじっくりと見ながら傭兵は頭の中を整理する
キング「…(あの人形を追っていた追撃隊は全滅していた…それも、ほとんどが即死…一体だけがバイタルパートと脳に一発……あの人形が出来る芸当ではない…)」
追撃隊の報告を聞いていた傭兵はある違和感に一つの考えが出てくる
キング「…敵はあいつだけじゃない…もう一人私達と同じ人の兵士がいるな…フフッ」
モニターをじっと見て彼は自然と口角が上がる
自然公園内
蓮「…」
416「…」
整備されてない公園の中を進む二人、道中一切の妨害も罠もなく順調に所定通りの地点に近づくが…
蓮「…」チラッ…
416「…(さっきから蓮が周りを警戒しているけど…何かあったのかしら?)」
目的から数百mになったあたりから、蓮が落ち着かない様子で周りを見渡したり双眼鏡で通り道を見たりと何かに違和感を感じていた
416「…蓮」
蓮「…」
416「さっきから周りを落ち着かないで見ているけど…何かあったの?」
蓮「なんもない」
416「……なら、問題ないんj(何もなさすぎる)…」
蓮「…入り口に歩哨を立てるなら警戒線や掩蔽されたトーチカにIEDぐらい仕掛けるはずだ」
416「…確かに、移動中何もなかったわね」
蓮「狙撃手や416の追撃隊を編成するぐらいの脳があるなら、ここを誰かしら通るのを知っているはず…」スッ…
416「…地雷?」スッ…
突然蓮がしゃがみ何かあったのかと416もしゃがむ
蓮「いや、気になって土に痕跡が無いか見てみたが…足跡すらないな…」
416「巡回の足跡も?」
蓮「ああ、それすらない……これ程待ち伏せに適した場所に何も置かないとはな…416」
416「何?」
蓮「少しここで待機してくれ」
416「…日の出まであまり時間はないわよ」
蓮「…これだけの人数じゃあ負傷一つで生死に掛かるんだ、時間をかけても奇襲は避けたい」ガチャ…ビリッ…
待ち伏せや罠を無いか確認する為にアーマーや89式を外し、軽装になって動きやすい格好になる
416「…分かった、ここに隠れているけど何かあったら呼んですぐにそっちに行くわ」
蓮「頼んだ」バッ!!!
装備を預けた蓮は走り出してそのまま闇の中へ消えていく…
416「…(足音も出さずに行っちゃったわね…ふぅ…)」ズズッ…
蓮の装備を隠しそのまま木に体を預け少し体を休める…
自然公園奥地
「…ふぅ」じっ…
ギリースーツで覆った男がカモフラージュされた狙撃銃を覗き、ある人物を監視していた
「…(例の人形か)」
スコープの先には木の間に隠れている416が映っている
{…こちらRATα例の逃した人形を確認…司令部の後方パーク内に居ます}スッ…カチャ…
森林内で隠蔽している狙撃手は小型のインカムで市役所にいる司令部に報告し銃を構える
{こちらHQ、敵の武装は確認できるか}
{武装は確認しています…今の所こちらの存在に気付いていない為秘密裏に処理できます}
{RATα、射撃まて、KING-1からの命令では監視のみであるため発砲は許可できない…引き続き監視を続行し許可があるまで発砲はするな}
{…RATα了解、監視を続行する}
{頼んだ、なお、キングの情報によれば我々と同じ傭兵が同行している可能性が高いため、対象の周囲にも警戒を厳にせよ以上通信終了}
「…(我々と同じ傭兵か…まぁ、この地域の傭兵はそこまで練度は高くない…必要以上の警戒はしない方が良いな)」スッ…
敵は同業者と思い込んだ狙撃手は、必要以上のストレスを掛けないように監視の目を少し緩ませていたが…
軍人の蓮に対してその油断は命取りとなる…
蓮「…」スッ…
416から離れて少し先の草木で隠れながら双眼鏡で敵が居ないか索敵していた
蓮「…(今までの経験上無事に目的に着いた事なんて無い…絶対どこかに何かあるはず…もし、ロシア軍がやるならこの公園内に観測をする狙撃手がいるはず…)」スッ…
今までの経験と勘で敵が配置しそうな場所に双眼鏡を向けると…
蓮「…む」
「…」じっ…
蓮「…(木々の間から伸びる不自然な銃身…影の中に動く輪郭…いた)」バッ‼!
月の光でカモフラージュされた狙撃銃が見え、狙撃手を確認した蓮は即座に身を隠しながら気配を消し狙撃手に接近する
{…HQこちらRATβ、こちらからも例の人形を発見した}
もう一人の狙撃手が休んでいる416を発見し小型のインカムでHQに報告すると、向こうから返事が来る
{こちらHQ、その人形の周囲に敵は確認できるか?}
{いや、人は確認できないが明らか旧式の装備と武器を確認できた…相当古い奴だ}スッ…
詳細を確認する為スコープを覗くと狙撃手は驚く
「…なんてこった日本軍の主力小銃だ…しかもかなりカスタムを施した89式か…第三次世界大戦に見た物の中で結構レアな奴だな」
{貴様の感心なんぞ聞く気はない、それ以外に何かあるか}
{いや、ない、一応対象の人形は木の陰に潜伏中…ここなら排除可能だ}
{了解した…引き続き監視を続けろ以上}
{…了解した}ブッ…
HQから射撃許可が下りず、仕方なく狙撃手は一息ついて狙撃ポジションに戻ろうとしたその時
フッ…
「ッ!?」ガチャ!!バッ!!
一瞬、背後から風が逆流するような違和感と殺気を感じて即座に反応し、ボルトを回して後ろへ向けて狙撃銃を構える
「………」
しかし、そこには誰もおらず、夜の森の静寂が広がっているだけだった
「……(今の…気のせい、じゃない…殺意だ…人間の殺す気のある気配……どこだ)」チラッ…
脳裏に警報が鳴り響き、狙撃手は呼吸を整えながら周囲を探る
「…(…一体どこだ…いや、落ち着け…相手は人間そう簡単には気配を消せない…)ふぅ…」
動揺して探すより一度息を整え、落ち着いて敵を探す…そして、気付く
後ろに気配が
「ぬぅん!!」バッ‼
蓮「…」カチッ…
即座に振り向きトリガーを引こうとするが…
ガッ!!
「なっ!?」
一歩遅かった
蓮「ふっ」ズバッ!!
「ガッ…ァァァァ…」ズズッ…
迷彩服の男が銃を押さえ、そのまま狙撃手の首にナイフを刺して後ろの木に体をぶつけさせる
蓮「…」じっ…
「ぁぁ……」ガクッ…
蓮「…」
相手が抵抗する間もなく、目から光が失われるのを確認しナイフを抜く
蓮「…敵狙撃手KIA」ズボッ…カチャ…
血だらけのナイフを振り落として血を掃ってそのまま鞘に戻す
蓮「…銃はロシア軍の物だが、装備は全くの別もんだな…PMCか?」ゴソゴソ…
倒れた敵の遺体の装備を探りながら狙撃銃を手に取る
SV-98 ソ連時代に作られた少し古い狙撃銃だが、銃身には最新型のサプレッサーにアメリカ製の高倍率のIR搭載スコープなどが装着されている
蓮「…カスタムされているが…新品同然で軍の認識番号が無い…市場物か…」ガチャ…
銃も軍の物ではなく私物であり、銃に異常が無いか弾倉やボルトを確認し異常が無いのを確認する
蓮「…整備はしっかりしてるな」ゴソゴソ…
銃に異常が無く、そのまま装備を探っていると…
蓮「…小型無線機とインカムか…少し傍受してみるか」キュッ…
通信機が目に入り試しに敵の通信を傍受しようと耳に着けてみると…
{こちらHQ、RATα応答せよ}
蓮「…もう一人狙撃手が居たのか」
丁度敵の通信を傍受でき、内容を聞いてみると…
{こちらRATαどうぞ}
{KING-1から発砲許可が下りたため、直ちに射殺せよ、なお、敵の殺害が確認された際ドッグタグや写真などで死亡確認を行え}
{RATα了解}
蓮「…KING-1…統率しているあたりかなり位が高そうだな」ガチャ…
通信内容を解読しながら、狙撃銃を構えスコープを覗く
蓮「…もう一人…416を狙える場所か…」じっ…
ナイトビジョンでもう一人の狙撃手を探るが…
蓮「…(さっきの敵と違って痕跡も違和感もない…相手は元軍人かもな)」フッー…
相手が手慣れの元兵士だと直感した蓮はすぐに呼吸を浅くし集中力を上げる
蓮「…(ここから先は心理戦だな)」カチャ…スッ…
ボルトを押し込みそのまま少しだけ戻し薬室に指をそっと触れ
冷たい真鍮の感触を確認する
蓮「…(勝負は一発……)」カチャン…
ゆっくりとボルトを下げ、音を出さずに装填する
蓮「…」カチッ…
416「…ふぅ」
胸の奥に溜めていた息を細く吐き出し、足元に寄せてある蓮の装備に目をやる
416「…(search&destroy)」チラッ…
カスタムされた近代的な銃に赤く書かれた刻印が暗い夜でも目立って見える
416「…」カチャ…
その銃に魅了されたかのように手に取る
416「…(すごい…これだけ改造されているのに重さを感じない…グリップも不思議と手に馴染む…)」カチャ…
自分の銃以外を触るのは初めてなのか、興味本位で隅々まで見ていると…
{あまり私の銃に触れるのには感心しないな416}
416「!!」ビクッ!!
突然無線機から蓮の声が聞こえ体が跳ねる
{その銃、相棒からの預かり物だ、ぞんざいに扱われるのは好きじゃない}
416「ご、ごめんなさい…」カチャ…パチッ…
そっとセレクターを戻し安全装置のまま、ゆっくりと元の位置に戻す
{…まぁ、気になるなら一言言ってくれれば見せてはやるぞ}
416{…ごめん、勝手に}
{構わん…それより今の状況だが…やはり、この場所には狙撃手がいるみたいだ}
416{…見つけたの?この暗闇で?}
月明かりが無く、かなり草木が生い茂る場所でしれっと敵を見つけたと言う蓮に耳を疑う
{まぁ、さっきの奴は素人だから見つけたが…もう一人どこかで416を狙っている}
416「!」ガチャ!‼
まさか狙われているとは思わなかったのか、慌てて銃を取って動こうとした途端、蓮に止められる
{まて、まだ動くな}
416{でも、こっちがバレているなら急いで排除しないと…}
{落ち着け、相手は恐らく元軍人…確実に捉えるまで引き金を引かない……なら、こちらで派手に動けばいい}
416{どうやって?}
{空のマガジンを使え}
416「…は?」
「…ふぅ」じっ…
溜まった息を吐き、スコープを覗く
「…(…チッ、相手が動いたせいで姿は見えるが綺麗にバイタルパートが隠れて撃てねぇ)」
人体の重要部位が集まっているバイタルパートが木に隠れており、一撃で倒せない状況にイライラが隠せていない
「…(カチッ){こちらRATα、RATβ聞こえるか?}
{…}ザー…
仲間の位置から射撃できないか無線機で呼びかけるも砂嵐しか聞こえず、段々とフラストレーションがたまっていく
「クソッ!!!よりにもよって無線機が故障しちまうなんてついてねぇ…クソが!」
狙撃手は、ボルトを回し薬室に弾を込める
「こうなったら、木ごとぶち抜いてころしてy(バッ‼)!」
幹へ照準をずらした刹那、手に何か持った416が颯爽と姿を出し
416「セイッ!」ブンッ!
「!?(カラン…)くそっ!!」バッ!!
乾いた金属音が聞こえ手榴弾と誤認して反射的に身を起こした瞬間
蓮「やっぱりそこか」
敵が予測した通りの場所から現れ、構えたスコープのレティクルと頭部が重なった
蓮「…」パシュ…
落ち着いて引き金を引くと、サプレッサーで小さくなった銃声が耳に響く
バスッ!!…ドサッ…
敵のヘルメットが貫通し鈍い音が聞こえた後、人影が地面に倒れる
蓮「…元軍人の割にはお粗末だったな」
確実に即死したと判断した蓮はそのまま立ち上がりSV-98のボルトを回す
ガチャ‼ボトッ…
排莢した薬莢が枯葉の中に埋もれて行く
蓮「…(カチッ){416、装備を持ってルートに進んで合流してくれ、後ついでに俺の装備諸々運ぶのも}
416{…使い勝手荒いわね、召使いじゃないのよ}
蓮{重々承知しているが、もう少し敵の装備を洗い出したい…今後の為に}
416{…はぁ~、仕方ないわね…すぐ行くわ}
蓮{すまんな}
市役所内
鉄血司令室
{こちらHQ、RATα応答せよ……繰り返すRATα応答せよ‼!}…RATα応答しません」
マイク前で叫ぶ通信兵はRATαを何度も呼ぶも返答はなく背後のモニターを見ていた男へ向き直る
キング「……RATαもRATβも、これほど使い物にならんとはな…やはり本部の人間は使い捨てか」カチッ…ジュボッ…チリチリ…
「ですが、彼らは本部の中でも指折りの狙撃手です…それも、旧ソ連の軍人です」
キング「スゥー…ふぅ…で? 元軍人は何故やられた? ん? 相手はたかが手負いの人形だぞ? …この失態をエクスキューショナーが知ったら笑いもんだ」
「…まさか、グリフィンの戦術人形がこれほど動けるt(いや、彼らをおとしたのはあの人形じゃない)…」
キング「もう一人いる…しかも、腕のいい人間の傭兵がな…」
「…」
キング「基地内にいる全部隊に通達、警戒態勢レベル5、無線は全面封止、重装近接兵をスタンバイさせろ」
「ハッ!」
キング「…(…傭兵? いや、旧ソ連軍出身の元軍人を易々と落とす腕は、傭兵の域を超えている…まさか…)」
今までの被害に、監視網を搔い潜る行動、そして元軍人を難なく排除できる腕…条件を満たす人間の像が浮かぶ
キング「…敵は元特殊部隊…いや、新ソ連の現役スペツナズなのか?」
素性の輪郭は掴んだ、だが決め手がない…キングは短く思案する
キング「…(いや、新ソ連が今の段階で我々に露骨な干渉はできないはず…となると…いや、まだ断じるのは早い)」
拙速を避け、確証を優先 キングはもう一つ指示を飛ばす
キング「通信士、追加伝達」
「ハッ」
キング「市街地の監視カメラと熱源センサー、全系統を横断照合…グリフィン以外の侵入反応がないかを洗え…最優先だ」
「了解」
キング「…答え合わせといこうか、もう一人の人間」
市役所から100M
自然公園の出口付近
蓮「…」スッ…
416「…敵の通信に何か?」
蓮「さっきまで定時と偵察で鳴ってたが、急に無音だ」
416「…気づかれた?」
蓮「いや、その割に市役所が静かすぎる…こっちの状況はまだバレていない」
416「…」
蓮「…司令塔のKING-1が無線封止を掛けた…以降、目視優先・短発話だ」
416「了解」
蓮「予定通り鉄塔を破壊…合図は従前どおり、爆破後は予定地点の安全化とヘリの準備を」
416「了解、先行する」
蓮「健闘を」
416「あなたも」バッ!!
C4が大量に入ったバックパックを背負った416はそのまま高くそびえたつ鉄塔に向かって走っていく…
蓮「…」スッ…
単独になった蓮は双眼鏡を取り出して屋上に視線を向ける
蓮「…(予想通り敵狙撃手にスポッターか…扇状に12秒間隔…左右各30度ずつ…)」
屋上で外を見張る二つの影は教範通りのスイープし、端で2秒滞留、また戻る…その繰り返しをしていた
蓮「…(狙撃手とスポッターの位置はほぼ同じ位置にいる……うまくいけば)」ガサッ…
何か思いついたのか、姿勢を変えて仰向けになる
蓮「…(…レーザー測距儀があれば確実だが、贅沢は言えないな)」カチカチ…
旧日本軍由来の背臥射(仰向け射撃)に似た姿勢をしながら、エレベーションとウィンデージのダイヤルを刻む
蓮「…(風は右から左に1~2m…気温はおおよそ25度、湿度は低い)」
東の空がわずかに灰色を帯びる中、蓮は経験と勘、五感を総動員して狙撃体制に入る
蓮「…(準備よし…あとは合図だけ)」
416の合図が来るまでそのまま相手の狙撃手を狙い続ける…
鉄塔
416「…」サッ…
銃を構え、支柱の陰を伝いながらゆっくりと進む
416「…(空いてる…今のうちに)」ゴソゴソ…
バックパックを無音で下ろし、C4を掌でちぎっては帯状に延ばし、支柱のベースプレートと主桁の結合部を覆うように貼り付け、ボルト列の上にも輪を作って雷管を差す
416「…(…出来るだけ大規模に…落ちるなら市役所から逆側へ…)」スッ…ブスッ!
保険に配電盤の中へも小割りをふたつ設置し、ノーネル導爆線を8の字に噛ませる
416「…(よし、あとは…)」スルスル…
ノーネル導爆線を出来るだけ伸ばし安全地帯に置いてある起爆装置に向かって伸ばそうとした次の瞬間
「おい!放せよ!!!」
416「ッ…(まずい!!)」バッ!!
誰かの声が聞こえ慌てて近くの積み立てられたコンテナボックスの陰に滑り込む
416「…(最悪のタイミング…)」スッ…
警戒が戻ってきたのか、416は銃を下に構えセレクターをSからFに変える
416「…(落ち着け…冷静に…)」
強張った体をほぐしながらも、呼吸は半分に、出来るだけ気配を消していると…
「このっ!髪を乱暴に掴むな!!」
「…」
416「…(足跡は二つ…一つは鉄血の人形…もう一つは…少女?)」チラッ…
コンテナの陰からバレない様にゆっくりと顔を覗く
416「…(あれは…人形…)」
金色のツインテールとラフな格好をした少女が、鉄血の人形の前で膝をついていた
「…」
「おい!あたしにこんなことしてダダですm(ズドッ!!!)グオッ…」ドサッ…
よっぽどやかましかったのか、銃床で思いっきり振り落とし気絶させる
「…」カチャ…
倒れた少女に向けアサルトライフルを構える
416「…(送電の唸りがある…多少の揉み合いは掻き消える)」カチャ…
向こうが少女の方に集中している内に、パンチナイフをゆっくりと抜く
416「…(ゆっくり…確実に首元に…)」ススッ…
足音を出さないように、気配も出さないようにゆっくりと敵の真後ろに近づき…
「…?」
敵が何かを感じ取った瞬間
416「フッ!」ドスッ!!!
全力で敵に飛び掛かりナイフを首に刺す
「ガッ!?」
416「ッ!?しまった!」
飛び掛かった瞬間少し重心がずれてしまったのか、ナイフが浅く刺さり一撃で仕留められず敵が暴れる
「!!!」ブン!!
416「くっ…このっ…動くなっ!!」ブンッ!!!
「ガハッ!?」
暴れる敵をそのまま足を狩り、地面に叩きつける
416「取った!」バッ!
そのまま、倒れた敵にマウントを取る
416「死ねっ!!!」ブンッ!!
ドッ!!
「ブガッ!?」
強い打撃に口から血が飛び散り
ガッ!!
「ガッ…」
視界が白く跳ね、呼気が抜ける刹那
416「堕ちろ」ズドッ!!!
ズシャッ!!!!
「…」
顔面に強力なストレートを二発、最後に大振りの肘打ちで相手の顔面を陥没させる
416「…ふぅ」スッ…
完全に動かなくなった敵を見て、溜まっていた息を吐き出しそのまま立ち上がる
416「…」スッ…ズズッ…
殺した敵を警戒に見つからない様に、両脇を抱え素早く先ほど隠れていたコンテナの中に隠す
416「…(…あの子は大丈夫かしら?)」
ふと、敵に気絶させられていた少女の顔を覗く
「ぐえー…」
416「…(任務を優先…だけど、人を見捨てる程心は捨ててないわ)」スッ…
少女の顔に心当たりがあったのか、端末を取り出し写真と彼女のつけている眼帯を照合する
416「スコーピオン…1か月行方不明のグリフィン人形ね…」
情報の内容を少しだけ確認していると…
スコーピオン「うー……いてて…」
416「…あら?」
倒れていたスコーピオンの目が覚める
スコーピオン「ぐぅ…首がいてぇ…おい!くそ野郎!そんなに強く殴って首の骨が折れたらどうす…る………あれ?君誰?」
手を縛られ体が動けないので、顔を横に向けて口悪く叫ぶとそこには先ほどの鉄血の人形ではなく、装備を身に着けた美少女がいた
416「あれだけ強く殴られたのにピンピンしているわね…識別句 ZB-26?」
情報と全く同じだが、もしかしたら敵の可能性があるためグリフィン共通の合言葉を出すが…
スコーピオン「え?えーっと…なんだっけ?アイスクリーム?だっけ?」
416「グリースまみれよ…あなたグリフィンの識別ぐらいちゃんと覚えなさい」
まったく違う答えに呆れる
スコーピオン「いや~、勉強は苦手なタイプでしてねー…てか、今やる事なの?」
416「やる…さ、急いでここを離れるわよ」スッ…バスッ!
スコーピオンの手首にまかれた結束バンドをパンチナイフで丁寧に切断し解放する
スコーピオン「おー、ご丁寧にどうもどうも…で?ちなみになんで離れないといけないの?」
416「ここを爆破するからよ…説明は後でするから低姿勢でついてきて」サッ…
スコーピオン「ほへ~、確かに急いだほうがよさそうだな」サッ…
416「危機感がないわね…」スルスル…
彼女の危機感の無さに呆れながらもノーネル導爆線をもう一度伸ばし安全地域に向かう
416「…これくらいね」カチャカチャ…
ほどなくして、爆発範囲から離れた場所に着いた416とスコーピオン
スコーピオン「いやー、にしても、まさかグリフィンの救助部隊が来るなんてなー意外にあたしって運がよかったり?」
416「残念だけど、私たちは救助部隊じゃないわよ」
スコーピオン「…え?」
416「質問は後、低姿勢で私の真後ろに」カチャ…カチッカチッ…
ノーネル導爆線と起爆装置をつなぎ、爆破の準備が整った416は無線機のスイッチを二回押す
蓮{ニイタカヤマノボレ}
416の合図を受け取った蓮は作戦続行の合言葉を出す
416{20}
20秒の合図を送り、起爆準備に入る
416「…(起爆回路異常なし…爆風安全圏内…セーフティ解除)」ピンッ!
スコーピオン「うえっ…まじで爆発する奴だ…もう少し下がってよっと…」ススッ…
起爆装置のピンを抜き、起爆装置のランプが緑点灯に
起爆の準備は整った
416「スコーピオン、耳を塞いで口は開けときなさい…衝撃波で死ぬわよ」
スコーピオン「ほいほい、分かりましたよっと…んがっ」
416「…三、二、一、発破」カチッ!
ドオオォォン――ッ!!
鉄塔の脚が市役所と逆向きに折れ、主桁が悲鳴のようにうねって倒れ込む
ビキィィィィン! ガララララッ!!!
配電盤が白い火花を吐き、夜気にオゾンと焼けた樹脂の匂いが走る。遠景の灯りが一斉に落ちる
同時刻
「!」
「!」
蓮「…」スッ…
市役所屋上で監視していた狙撃手とスポッターが音がした方に顔を向け止まった瞬間
パシュ…バスッ、キィン!
サプレッサーから出てきた小さな音から肉が貫く音と同時に金属が貫く音が聞こえ、屋上にいた二つの影が倒れる
蓮「…敵狙撃手及びスポッターKIA」カチャ…スー…カラン…
ボルトを静かに回し、掌で薬莢を受けて音を殺す
蓮「…さ、いつも通り行きますか…いつも通りに…」スッ…
立ち上がりいつも通りとつぶやく蓮の瞳が一瞬だけ黄金に染まるが、すぐに戻りそのまま銃を構え、市役所に向け歩みを進める…
はい。
今回は、少し過激なものになりました。
そのほかにも、臨場感みたいなのも出したかと思います。
次回は、うま娘の方を書きます。
コメントお気に入りここ好きお願いします。
2025年11月6日にリメイクしました
何処のジャンルから来ました?
-
艦これ
-
アズレン
-
アッシュアームズ
-
艦こレーン
-
ドールズフロントライン
-
たまたま
-
その他