『少女世界攻略記録』 作:100110110011(2)の民
私は前の世界なら誰もが知っているその名前を呟く。
「ナポレオン」
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…最上位制御コード『ナポレオン』を認識…異界者を検知…才能検知機の隠蔽機能の使用を確認…確認完了…
…此より『転生者支援機構』を展開…
……【大賢者】の因子を確認…
…プログラム修正。『Statice Program』を展開…clear…
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《録音音声:『転生者支援機構』》
よし、音声入ってるな。どのような形でこれを聞いているかは判らないがご存知の通り私は天整統霧生だ。
さて、恐らくだが今これを聞いてる君はあの才能検知機の録音を聞いて来たのだろう。もし、聞いてないと言うなら先に聞いておくことをお薦めする。
……前回話しそびれた事で元の世界…地球に帰る手掛かりの事だが…理論は省略させてもらうが平行移動…つまり地球に戻るであろう方法を見つけた。勿論まだ実践はしていない。実践したいのはやまやまなんだが被験者になるにはある程度健康な人ではないといけなくてな。私はもう老齢で寿命も1、2ヶ月持つか瀬戸際だ。そして此方の世界の人を私のエゴに巻き込みたくはないからな。…すまないがこういうわけで実践はしていない。それに…人類も…いや、この話はやめておこう。
それでこの方法には一つだけ問題点がある。それは時間のズレは直せない…つまり転生された時点には戻れない…ということだ。
…この世界全てどこを見ても時間逆行、もしくは反転の方法が見つからなかった。重ねて謝罪をしたいと思う。そして先程言った事から分かると思うが、私はこの世界に骨を埋めようと思う。理由は色々あるのだが…まあ君にとってはどうでもいいだろうから割愛する。
……これを聞ける様になるまでこちらの世界で様々な事を体験したと思う。機械の存在やファンタジーさのなさに失望したかもしれない。が、私の墓…そう、墓を探してくれ。そこに帰るための機械は置いてある。そしてその機械で自分が帰るべき世界に照準を合わせてくれ…そうすると6次元の座標が表示される。なのでそれをその機械に打ち込んでくれ。そうしたら…君の望みが叶うことだろう。私は帰れなかったが……願わくば…これは本当に余裕があったら…元の世界に帰ってとても暇だったらで良い……その時は天整統霧生…いや、天整統…の名字が変わってるかもしれないが…天整統白雪に…私の妹に…宜しく頼む。
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《録音音声:『Statice Program』》
【大賢者】の因子…すまない。これは私が勝手に呼んでいるだけだがこの世界には数百年に一度とても論理的思考が得意でありかつ発想の飛躍が得意な人がいる。…それを【大賢者】の因子を持った人と呼んでいるが、君は…転生者の君はそんな人に自分の境遇を打ち明け…そしてその上で協力してもらってるんだな…
はあ、…いや、すまない。もし聞いて貰っているなら本当にすまない。…が、今の状況を考えるとこの録音が使われる時が来る気がしなくてな。知っているとは思うが現状を説明しておく。今、このルナエン王国…まあここに限った話ではないが…は滅亡の危機に瀕している。それは私にも責任はあるのだが…その話を少ししよう。
私はある機械…地球出身なら分かると思うが万能のAIを作ろうと考えていた。勿論当時もその危険性については重々に承知していたのだがとある害悪が…『エネロジスティクス』という会社が裏で色々やらかしてたみたいでな…そのAIの開発担当グループの大半が洗脳されていたんだ。そういう私も洗脳されかけていることに気付いて色々策を講じてたのだが微弱な洗脳に掛かっていたらしい。『エネロジスティクス』は異常な…それこそ魔法の様な技術でエネルギーを生産する企業だった。推測にはなるが、『エネロジスティクス』はそのAIを異常な物にしたかったのだろう。その結果がどうなったかというと…誰の手にも負えないAIが…完成した。そして様々な国が抵抗したが力尽き…もはやこの世界にはルナエン王国しか国と呼べる物は存在しない。
…これが現状だ。はっきり言ってこの状況から転生者が現れて、その転生者が【大賢者】の因子を持っている人と信頼関係を築ける可能性は0に等しいと思っている。そして私はこれからそのAIを停止させるべく 《三永》を使って…どうした?…ああ、もう出発の時間か……わかった。少しだけ待ってくれ。
…ということだ。この先世界がどうなってるかは判らない…それにこの録音が使われるかも判らないが…此が…この無様こそが…世界を滅ぼしかけた転生者だ。慢心はするな。油断もするな。現実を見ろ。そして恐らくだが…魔法は無い癖にこの世界には『神』がいる。…転生者というのは特別な立ち位置ではあるが、どう足掻いても一人の一般人だ。どうにもならないことがあるだろう。私だってこの通りだ。
…だが…希望を捨てるな!
私は…もしAIに勝てなかったとしても…何としてでも自分の墓に…『詠歴』に辿り着く。そこに最期の遺産を…転生者に向けた本当に最期にして唯一の遺産を残す。これしかできない私の非力を詫びたい。
天整統霧生より…後続者とその盟友に向けて…貴方達の世界に幸あらんことを…
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…『第三種恒久原子間力生成機』-Mainより『転生者専用多機能型万能貯蓄形式魔力充填装置』…通称『イノセンス』を授与…
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「アリス…転生者一人でわりとやらかしてるし何なら世界、滅ぼしかけてるけど…」
「…何か…ごめん…」
「それはそうとして…どう思う?」
「……情報量多すぎ…」
「取り敢えずこの『イノセンス』…どうしよう?」
「……なら私が武器に作り替える…」
「そんなことも出来るの?」
「…一応『鍛治王』と『武具王』…後『調剤王』…それに『祈祷王』の技術は【大賢者】で少しだけ使えるようにしてる…」
アリス様が万能過ぎて本当にアリス様なんだけど(語彙力)
…本当に主人公にでは?
「お、お願いします」
「…後…ハナって…
「…それのレベルって…5以上?…」
私のユニークスキル…もとい【
まあ?レベル2でも『
それにその内強くなるし?
…あ、そういう話じゃない…そうですか。
「違うよ」
「…5までは回数で上がるから
「え…(困惑)」
まあでも取りあえず、だ。
「一寸待って。…ごめん。『
「……セルグヌとの紛争…明日出発だから…じゃあね…」
そんな感じの微妙な雰囲気で別れることになってしまった。
まあどこからどうみても私が100%悪いんだけどね。