『少女世界攻略記録』   作:100110110011(2)の民

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23◇暇と暇を積み重ねる賽の河原旅行の始まり

◇◆アリス・フォン・トラウィス視点◆◇

 

…ハナは帰った。色々有ったけど…まあ良かった。

……親友…うん、良い響き。

さてと、面倒だけど一応父上に報告かぁ…。

 

「…居る?」

 

「ああ…ハナは帰したのか?」

 

「…それで気になってた事は解決したのか?」

 

「…ハナは特殊技能(ユニークスキル)持ち…」

 

「成る程…詳細は解ったか?」

 

「…一応…aglが上がるのと…状態異常を回復させるの…それと…未知の機械の使い方を把握するの…」

 

私は敢えて嘘を教える。

恐らくここでハナが異世界出身…それもあの天整統霧生と同じ所の人だった、と言ったら面倒なことになるし折角私を信用してくれたハナも離れてしまう。

それは国としても、そして私個人としても絶対に避けなきゃいけない。

 

「随分と多機能なんだな。…時間が経って安定してきたら色々仕事を任せられそうだな」

 

「…あんま押し付けないで…一応…あれ?ハナって何歳?」

 

「さあ…?アリスも知らないのか?」

 

…ハナ…私の親友の年齢が不祥な件について。もしかしてあのなりで数百歳とか?

もしかしてニホンでは平均寿命が100とか200とかある…それに老化を押さえられる…とか。

もしそうなら本当にハナ一人で世界を変えられる…。

天整統も何百年と生きていたっていう伝承があるけどもしかして…。

もしそうならハナに申し訳ない。こんな小娘と親友なんて嫌だろうに。…こういうのが老婆心ってやつ?

…いや、落ち着いてアリス。

ハナはあの本を見たとき

『「アリス様、この大学の本を見てもいいですか?」』

って言ってた。それにあの本について完璧に判ってる様子じゃなさそうだった。

じゃあハナは『大学』って言う所に行ったことがないと考えられる…?いや、もしかして『大学』に行ったことがあまりないだけかも?

それか昔過ぎて記憶がない…とか?

…余計年齢が判んなくなった。素直に明日聞こう。…同年代だと嬉しいなぁ。

あれ?そういえば私が15歳だって言ったっけ?

 

「…それで…やっぱいい…」

 

ハナと喧嘩した事を言いかけたけど辞めよう。

ハナは『元の世界に帰る』ことに…いや、『元の世界』に異常に執着してる。端から見るとそうでもない様に見えるかもしれないけど私がハナが異世界出身か聞いたときの反応なんてまさにそう。

聞いたら多少警戒されるかとは思ったけど、まさかあそこまで…自分で…呪域『非科学体系の崩壊(アンチマジック・エリア)』を使って来るとは…うん?ハナは…

死帯享楽(ファイナル・リゾート)』を使ってから1日は魔術使えないや』

って言った。

でもあれは明らかに呪域『非科学体系の崩壊(アンチマジック・エリア)』。もしかして『死帯享楽(ファイナル・リゾート)』を使ってからじゃないと呪域『非科学体系の崩壊(アンチマジック・エリア)』は使えない?

そして『死帯享楽(ファイナル・リゾート)』を使ったって事は一回hpを0にしなきゃいけない…

…やっぱりハナはおかしい異常だ。

だってたかが私一人を殺すのに『舞踏城(タンゼンシュラウス)』と『死帯享楽(ファイナル・リゾート)』と呪域『非科学体系の崩壊(アンチマジック・エリア)』を使った。そんなことをしなくても『舞踏城(タンゼンシュラウス)』を使って持ってた短剣(クレルモン)で私を刺せば一撃だったはず…つまり死体すらも残したくなかった、ってこと。

まとめるとハナは異世界の…元の世界を勘繰られた相手を死体すらも残さない勢いで殺そうとした。

…明らかにおかしい。ハナが異世界から来たのは恐らくレントル商会から報告が上がってきたあの日。

一応まあまあ時間は経ってるからハナの頭脳なら落ち着いた方が良いのは自ずと判るはず…

なのにあんなに過剰反応して錯乱してた。

部屋の機械にも洗脳系統の魔術の反応はなかった。ならあれが本性と考えた方がいい…のか?

つまりハナは幾重にも猫の皮を被って礼儀作法もしっかりしてるしちゃんと論理的思考ができて落ち着いてる様に見えるけど本当は元の世界に帰りたい…それも尋常じゃない位。

…これからは元の世界のことになるべく触れない様にしながらそれとなく帰る手助けをしてあげよう。

…親友だから…これ位のおせっかいはいいよね?

 

◇◆ハナ視点◆◇

 

…アリスとは微妙な雰囲気のまま別れてしまった。

というかアリスには悪いことしたなぁ。部屋は荒らしたままだし異世界転移の事がバレたとは言え過剰反応し過ぎた。

一番帰るのに近道なのはバレても何もこれといった反応をせずに裏で進める事なのに…あぁ…また帰る時期が遅くなったかな?なるべく早く帰りたいんだけどなぁ。

っていうか明日セルグヌとの紛争に出発とか早くない?

はぁ…紛争かぁ…日本では無縁な物だなぁ…。まあそれなのに参加することをそんなに嫌がってない私がいるんだけど。

…まあ殺されかけた仇だからね、しょうがないね。

…ていうかこの道やっぱり人通り少ないなぁ。まあ夜だし灯りにお金を使うのは勿体ないんだろうなぁ。

そんな事を考えてる内に宿に入った。

それじゃあ、今日も1日お疲れ様でした!それではお休みなさい。

 

 

朝なう。今日は自分で起きたわけじゃなくて宿の人が起こしに来た。何やら王宮の人が来たらしい。

…確かに今日出発って言ってたけど朝とは思わないじゃん?

まあ拒否権なんて物は私には生憎持ち合わせてないので素直に出ていくことにする。

 

「…ハナ…何歳?」

 

アリスが気さくに話し掛けてくるけど朝イチの会話が年齢を聞かれるのって何かなぁ…。

周囲に誰もいないことを確認して…やっぱ護衛みたいのはいるよね。だからあえて…

 

「今日の集合、15時って聞いてたんだけど…」

 

「…ごめん。急に変わって…でもありがとう」

 

よし、アリスには通じたでしょう。

まあ偶にはこんな感じで調子に乗ってもいいよね?

…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

王宮に着いて、馬車でセルグヌがいる場所に向かっているなう。

 

…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

そして何で私は第二王女様専用馬車…つまりアリスと同じ馬車にいるの?

 

…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

一応馬車は5台有ってどれにアリスが…第二王女が乗ってるかわからなくなってる。

 

…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

そして私はアリスの護衛って事になってるらしい。

 

…ガタンゴトン…ガタンゴトン…

 

…意外と酔わない。割りと車には酔う体質だったんだけどな。

 

…ガタンゴトン…

 

それにしても馬車の音がうるさいなぁ。

 

暇。今の状況で思い出したけど、仏教の修行でお堂の中に何日も入って、飲食は最低限以下で睡眠時間もほぼない上に、起きてる間は基本ずっとお経を読むっていうのがあるらしい。

流石にそれに比べると楽だけどそんな事を思い出す位暇。

アリスは何故か寝てる…寝顔かわゆす。じゃなくて無防備でかわい…じゃなくて何で寝てるの??

私はこの揺れで寝れそうにないけどこれが異世界かぁ。アリスも慣れてるんだろうな。

 

あーうー…危ない危ないキャラ崩壊するとこだった。これが後一週間以上続くのか…

そして花奈は考えるのをやめた…

じゃなくて暇だし学校の宿題を…後予習をやろう。

こういうときにあの研究所で拾ったバックは便利だなぁ。学校の教科書とかプリント全部入れてるのに全然重くない。

ちなみに暇な時用に大量の紙(1500枚位)と水筒(20L分)とその他諸々がある。食べ物は…何か紙とかが汚れそうだからいれてない。

本来はこのバック30kg位あるはずなのに体感500g位なんだよなぁ。

うーん、便利。

後護衛だから基本寝れないのつらたん。

まあうだうだ言ってても何にもならないから勉強しよ。

 

…本格的に暇になってしまった。

…普段こういう時って何してたっけ?

ああ、スマホ…smart phoneか…頑張ってこっちの世界でスマホ作ろうかな。アリスが協力してくれたらできそうだよね。今度暇な時に相談してみよ。

…普段ねぇ…あれ?もしかして私って普段から引きこも…そんなこと無いよね(威圧)

 

そういえば他の兵士とかは歩いてるのか…私ってもしかしてかなり楽してる?…我慢しよ。

流石に周りの人が頑張って歩いてる中馬車にのらせて貰ってるのにケチつける程、人として終わってはない。

アリスみたいに私も寝ようかな…

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